ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

できることを見つけて

2008-04-06 | 家族&夫婦
久々に大切な友人と再会しました。
ここでもお話している、私たちにとってかけがえのない友人です。

あの時の手術は、おかげさまで上手くいったようだったのですが、
(後日談はコチラでも)今になって再びガンが戻ってきてしまいました。今回はかなり深刻で、痛みで右腕が上手く動かせないほどです。電話で話しているだけでも涙ぐんでしまう病状でしたが、とにかく「会おう」ということで、地方に住んでいる彼女の上京に合わせて再会しました。

夫が迎えに行った彼女は、大きな油絵2枚を携えてやってきました。

見た目はいつも通りで笑顔も途切れません。けれど、1人になると涙が止まらないという本音も当然です。せめて一緒の時間を楽しく過ごそうと、彼女の好物の和食でもてなしました。

(←絵筆は握れてもコントロールが利かないので、指先に絵の具を付けて描いた部分もあるそうです。相変わらず創作意欲が高いのにはこちらが励まされました)


彼女の苦しみと忍耐を前に、自分の無力さを知るばかりでした。
私にできることなど、本当に悲しくなるくらい限られています。その気持ちを正直に言ってみると、
「私だってそうよ。もうすぐ死ぬかもしれないと思っても、なにをしていいのかわからないの。」
と彼女らしい率直な答えが返ってきて、私の方が慰められる始末。

それならばと、ない知恵を絞ってマッサージをすることにしました。
見よう見真似での足の裏のアロママッサージです。やや熱めのお湯に香りのいいローズティーをたっぷり入れて足を温め、ティーツリー、ラベンダー、レモンに、最近凝っているジンジャーのエッセンシャルオイルも混ぜて、ふくらはぎまでゆっくりマッサージ。

ややむくんでいたものの、ふっくらとした甲、柔らかい踵、きれいに塗られたペディキュア(これは乳がん患者支援団体スイートルイーズからのサポートの一環でプロに塗ってもらったそう)といい、どこにも病人らしさのない、かわいらしい足でした。

調子が良さそうだったので左手のオイルマッサージもし、最後には問題の右腕にも触ってみました。大変むくんでいて重く、冷え切っています。そこで少しでもむくみをとるために、指先から肩にかけてゆっくりマッサージをしてみました。それまでは指先までしびれるほど痛かった右腕なのに、マッサージでさんざん触ってもジンジンするばかりで、さほど痛くなかったのには、彼女も私も驚きでした。

4時間ほど一緒に過ごし、積もる話もあるものの、長居はどうしても疲れてしまうので、滞在先まで送り6週間後の再会を約束しました。
それまでは毎週末、電話を入れてみようと思います。
私にできる数少ないことの1つ。まずは実践から、ですね。

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