現役時代、わたしは愛社精神に富んだ社員ではありませんでした。
仕事そのものは面白かったし気に入ってもいました。
でも、会社のためなら、と思って仕事した経験は、あんまりなかったように思います。
もともと、愛郷心や愛国心みたいなものもあんまり無い気がします。
わたしは、愛を忘れて生まれて来た人間なのかもしれません・・・・なんちゃって。
と云いながらも、時おり昔いた会社のニュースなどを目にすれば、つい、読んでしまいます。
先日も、バチカン図書館の古書アーカイブを受注したというニュースに、おっ、やってるな。
その交渉の経緯などをネットで読むと、かなり難しい交渉だったようです。
もともと、ほとんどが寄付で運営されていて、商業ベースでの契約自体が珍しい。
引き受ける会社としては当然利益を上げないといけません。
ただ、資金確保の面から一時は双方ともに諦めたようですが、そこを粘り強く交渉。
最後は、基金創設と云う提案が決め手となって受注に漕ぎつけることができたようです。
初年度契約23億円は、ナショナルプロジェクトに比べるとそれほど大きくはありません。
それでも、バチカンとの商業ベースの契約に先鞭をつけたことは大きいでしょう。
これも単なる儲け仕事ではなく、顧客と一緒に考える企業文化がもたらした成果だと思います。
顧客を大事にして、顧客と一緒に作り上げて行く。
その企業風土は、わたしの中にも確実に残っているような気がします。
それが今も自分にプラス要素になっていることを考えると、古巣にも感謝しないと・・・・。
愛社精神とはちょっと違うかも知れませんが、そんなことを思いました。
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