小学生低学年の頃、家からそう遠くないところに米軍機が墜落しました。
といっても、わたしは敗戦前年の生まれですから、昭和20年代半ばころの話。
日本は負けて、米国に占領され、日本のあちこちに駐留軍の基地がありました。
大人も子どもも、進駐軍、進駐軍と呼んでいました。
家が、基地に続く道路の近くにあったので、兵隊を乗せたジープも日常の光景。
車から降りると長身でごつくて、こんな相手じゃ負けるわ、と子供心に思ったものです。
でも、子どもですから、敗戦の屈辱感なんて微塵もありません。
Hollow! などと気安く声をかけていた子どもも多く、たぶんわたしもその一人。
記憶はありませんが、Give me Chocolate……なんておねだりしたこともあったかも。
行ってみようぜ、と近所の遊び仲間と自転車で墜落現場に行きました。
基地へ行く道路脇に、焼け焦げてぐしゃぐしゃになった戦闘機の残骸。
細かいことは忘れましたが、身震いしながら見た光景は覚えています。
以来、その後の読書体験なども加わって、戦争はイヤという感覚は今でも消えません。
だから、安保関連法案は違憲である、という憲法審査会の参考人3人の意見には大賛成。
でも、反対の人たちをなぜ推薦したのか、そのことにもびっくりしました。
推薦したのはたぶん官僚でしょう。
官僚がみな戦争法案に賛成しているとも思えませんから、アンチ派の仕業かもしれないぞ。
政治家なんて無知で不勉強でいい加減なのが多いから、どうせわからないだろう……。
てなことを考えてしまいましたが、真相はどうなのでしょう。
もともと閣議決定で集団的自衛を決めたことに問題があるというのも専門家の共通意見。
この騒動を機会に、過去にさかのぼって熟慮して欲しいものです。
急がば回れ、です。
が、異論や他人の意見は無視する政権ですから、そんな意見も馬の耳に念仏。
上から目線官房長官が、憲法違反にはならない、とバッサリ。
それを決めるのはあんたじゃなく、最高裁でしょ。でも、司法府なんか眼じゃない?
この際、解釈改憲など姑息な手段ではなく、正しく憲法9条を変えましょう。
特定の国に隷属せず、侵略にも加担せず、自分の国の専守防衛と災害協力に徹する。
憲法は幼稚で愚かで好戦的な政治家の玩具ではありません。みんなの手で救いましょう。