株価が乱高下していたある日、証券会社の人から電話がかかってきました。
電話の向こうはいつになく騒然、声が聞き取りにくいほどでした。
「いや~、どうなるんでしょうか、てんやわんやですわ」
カミさんの投信、そろそろ売ったほうがいいんですって?
「昨日はそう考えていたのですが、もう少し先延ばしでもいいかなと」
先が見えない状況というわけですね。
「おっしゃるとおりですわ」
札束いっぱい刷ったところで、景気よくなる保証なんてどこにもないと思うけど。
「たしかに、期待感だけで市場は動いていますからね」
だいいち人間の心理なんて読めるわけないでしょうが。
「そのとおりなんです。人間の欲望が市場を動かしているわけですから」
もっと儲けたい、損するのはイヤ・・・・そういう欲が渦巻いているというわけだ・・・・。
そういう欲に凝り固まった人間を相手にする。
相手にしながら手数料を稼がないといけない、楽ではないですなあ。
それにしても政治家はうまいこといいますね。
いまの乱高下は調整局面であるから冷静に注視していきたい。
役人の入れ知恵でしょうけれど、自分たちで原因を作っておきながらヌケヌケと。
日銀の責任で何とかして欲しい、とアベノリスク。
あんたがやれといったんだろう?
まあ、政治家は責任回避能力が高くないとやっていられない商売。
日本の金融緩和を世界は好意的に見ているなんて報道もウソばっかりです。
自分たちが恐ろしくてやれないことを実験してくれてるんだから喜ばないはずありません。
でも、日本の中だけじゃ済まない話です。
自分たちに火の粉がふりかかってくると思えば、とたんに高圧的になるはず。
人の心を読めない心理学、欲の度合を測れない経済学。
そういうのは「学」と名付けちゃいけない・・・・わたしの長年の持論です。
欲望がエネルギーの資本主義・・・・この先どうねるのでしょうね。
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