ユニコムかつしかつれづれ日記

NPO法人ユニコムかつしかのパソコン教室活動などのよしなしごとを、そこはかとなくゆるりと書きしるしてまいります

香りを聞く

2017-10-27 | 日記

ひところ、カミさんが「香」に凝っていました。

今風に云うと、アロマテラピーでしょうか。

病膏肓に入って、クレオパトラ愛用の没薬など焚いたことも。

 

その頃に、不思議と思った言葉が「香を聞く」。

香りは鼻の領分なのに、なぜ、耳が出しゃばるのか?

たまたま読んだ本で、その謎が氷解したことがありました。

 

古来、神の姿は人の眼では捉えられないとされた。

ただ、聖者だけが、声と匂いでその存在を感知できたという。

それが本来の「聞く」という言葉なのだそうだ。

 

なるほど、聖の字にも耳があります。

「聴」の偏は「聖」、旁(つくり)のほうは「徳」、それぞれの省略形。

ここでも、徳のある聖者だけが神の存在を感知できる意があります。

 

要は、「聞く」も「聴く」も、音と香り(声と匂い)を感知する言葉。

と知れば、「香を聞く」にも違和感はありません。

窓を開けると、通りを隔てた家の庭からキンモクセイの香り。

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