テレ朝系で8日・9日の7時から、二夜連続で放送された「皇室SP 美智子さまの半世紀」を懐かしく拝見した。
ご成婚の昭和34年4月10日、私は高校3年生で新学期を迎えたばかりだった。当時、小使いさん(現在は用務員さん)という雑用をしてくれるおじさんがいて、小使室というのがあった。そこには当時はまだ珍しかったテレビが備え付けられていた。
ご成婚のパレードが何時から始まったのかは覚えていないが、ずっと小使室でテレビを見ていたのを思い出す。小使いさんに注意された記憶がないことを思えば私が授業をサボったのではなく、おそらく目出度い日なので授業が中止されたのだと思う。
白黒テレビだったが、あのご成婚パレードはこの世のものとは思えないくらい華やかで、美智子さまのお若くてふくよかな美しいお姿に、テレビの前に釘付けになったことを今でもはっきりと覚えている。
私は一度だけ、今上陛下、美智子皇后、浩宮皇太子殿下のお姿を拝見したことがある。昭和52年(1977)の夏、岡山県で全国高等学校総合体育大会(総体)が開催され、皇太子殿下と美智子さま、そしてその頃はまだ17歳だった浩宮さまのお三方が来岡された。競技別に会場が分かれていたのだろう、県北の会場にもおいでになり、岡山市へお戻りになる道中であった。実はご一行が通られることは全く知らず、沿道にたくさんの人がいるのに何事かと近くの人に尋ねて初めて知ったのである。たまたま所要でちょうど居合わせた私が幸運だったのは、狭い道路で車列の左側にいたこと、橋の手前で人がわりと少なかったことである。
真夏の暑いときにも関わらず、ゆっくりと走る車の窓をあけてにこやかに手を振られるお三方の姿を、すぐ目の前で拝見することができたのである。気品ある美智子さまの美しさに沿道の人たちは感嘆の声を上げ、中には涙ぐむ人もいた。今ならデジカメか携帯でパチリというところだが、当時はそんなものはなかったので写真を撮った人は少なかっただろう。
皇族方が行かれる先々で、沿道に並んだ大勢の人々の興奮した姿をよくテレビで見かける。なぜあんなに? とちょっと不思議に思っていたのだが、いざ自分がその渦中にいると、やはりなんとも表現しがたい崇高さに、私も思わずジーンときたのを覚えている。また、お年寄りが両陛下のお姿に手を合わせる姿を見ることがあるが、 “天皇陛下は現人神(あらひとがみ)”と教えられた戦前の人の特別な感情がわかる気もした。
その美智子さまも10月で74歳になられる。高校生だった私も同じく半世紀を経てすっかり老婆になったが、「美智子さまの半世紀」を見ながら、当時のさまざまなことが思い出されて感慨深いものがあった。
ご成婚の昭和34年4月10日、私は高校3年生で新学期を迎えたばかりだった。当時、小使いさん(現在は用務員さん)という雑用をしてくれるおじさんがいて、小使室というのがあった。そこには当時はまだ珍しかったテレビが備え付けられていた。
ご成婚のパレードが何時から始まったのかは覚えていないが、ずっと小使室でテレビを見ていたのを思い出す。小使いさんに注意された記憶がないことを思えば私が授業をサボったのではなく、おそらく目出度い日なので授業が中止されたのだと思う。
白黒テレビだったが、あのご成婚パレードはこの世のものとは思えないくらい華やかで、美智子さまのお若くてふくよかな美しいお姿に、テレビの前に釘付けになったことを今でもはっきりと覚えている。
私は一度だけ、今上陛下、美智子皇后、浩宮皇太子殿下のお姿を拝見したことがある。昭和52年(1977)の夏、岡山県で全国高等学校総合体育大会(総体)が開催され、皇太子殿下と美智子さま、そしてその頃はまだ17歳だった浩宮さまのお三方が来岡された。競技別に会場が分かれていたのだろう、県北の会場にもおいでになり、岡山市へお戻りになる道中であった。実はご一行が通られることは全く知らず、沿道にたくさんの人がいるのに何事かと近くの人に尋ねて初めて知ったのである。たまたま所要でちょうど居合わせた私が幸運だったのは、狭い道路で車列の左側にいたこと、橋の手前で人がわりと少なかったことである。
真夏の暑いときにも関わらず、ゆっくりと走る車の窓をあけてにこやかに手を振られるお三方の姿を、すぐ目の前で拝見することができたのである。気品ある美智子さまの美しさに沿道の人たちは感嘆の声を上げ、中には涙ぐむ人もいた。今ならデジカメか携帯でパチリというところだが、当時はそんなものはなかったので写真を撮った人は少なかっただろう。
皇族方が行かれる先々で、沿道に並んだ大勢の人々の興奮した姿をよくテレビで見かける。なぜあんなに? とちょっと不思議に思っていたのだが、いざ自分がその渦中にいると、やはりなんとも表現しがたい崇高さに、私も思わずジーンときたのを覚えている。また、お年寄りが両陛下のお姿に手を合わせる姿を見ることがあるが、 “天皇陛下は現人神(あらひとがみ)”と教えられた戦前の人の特別な感情がわかる気もした。
その美智子さまも10月で74歳になられる。高校生だった私も同じく半世紀を経てすっかり老婆になったが、「美智子さまの半世紀」を見ながら、当時のさまざまなことが思い出されて感慨深いものがあった。
とっても羨ましいです!
実際にお姿を拝見すると特別な感情の高まりを覚えるというのは、おっしゃるとおり日本人である証拠ですね。
想像することのできないご苦労を重ねられた現在のお顔はなんともいえない気品に満ち溢れています。
やはり皇室はなくてはならない存在ですね。