つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

高額療養費という制度を知っていますか?・・・

2011-09-09 | いい話ですね

 健康保険には、患者が支払う自己負担額に上限を設けて、医療費が高額になっても極端に個人の負担が増えないように配慮した高額療養費という制度がある。この制度のおかげで入院・手術により高額な医療費を支払っても、あとで申請すれば自己負担限度額以上の医療費が払い戻しされる。ただし、高額医療費の対象になるのは治療費だけで、入院時の部屋代、食費、歯科材料における特別料金、先進医療の先進技術部分などの負担については対象外となる。詳しいことはこちらのサイトを参考に。 
 
最近では、70歳以上の場合は、高額療養費(公費負担分)は医療費からすでに差し引かれ、病院からは自己負担限度額のみが請求されるので手続きの必要はなくなった。また、70歳未満の場合は、あらかじめ治療を受ける前に、「限度額適用認定証交付申請」の手続きをし、交付された認定証を病院窓口に提出しておくと、窓口の支払いが自己負担限度額までとなる。いずれにせよ、入院に備えて大金を用意しておかなくても済むというのはありがたい。 
 余談だが、1年間に支払った医療費が10万円または年間所得(給与所得控除後の金額)の5%を超えた場合、確定申告で医療費控除(200万円を限度とする)すれば税金が還付される。病院の治療代だけでなく、通院にかかった交通費や、治療目的のための市販薬、マッサージの費用も医療費控除の対象となる。申告は過去5年間にさかのぼって申告できるが、領収書が必要である(交通費は金額だけでOK)。また、保険会社から受け取った入院費給付金、出産育児一時金などは、医療費から差し引かれることも知っておくべきだろう。
 
 
私は平成2年と6年に、ぜん息で2度入院したが、当時はこの高額医療還付制度を知らなかったか、または、生命保険の入院給付金をもらって負担が少なかったから手続きをしなかったのか、よく覚えていないのだが、2度とも還付の申請をしなかったように思う。
 
その後しっかり勉強し、平成18年1月に虫垂炎の手術をしたときにはこの制度を利用した。ちなみに、当時の家計簿によると、10日間の入院で支払った治療費は3割負担で9万8520円、申請して3ヶ月後に1万9972円が払い戻されている。当時の生命保険の入院特約は20日以上の入院でないと対象にならないので入院給付金はなかったが、手術給付金が10万円支給され、差し引き2万1452円得したことになる。その生命保険も昨年満期を迎えたので、この後は高額医療費制度だけが頼りである。
 
 
昨今、病気やケガによる入院・手術等のときに保険金が支払われる医療保険や入院保険のCMをよく見かける。それには終身タイプと定期タイプとがあり、掛け捨てで、年齢によって掛け金が異なる。私は平成元年にアフラックの終身がん保険に入っているが、毎年誕生月になると、がん以外の病気による入院・手術のための給付金特約を勧められる。しかし、今の年齢だと1日5000円の入院特約でも掛け金は年払いで約8万円だという。かりに20日入院すると10万円の入院給付金が支給されるが、何年も掛けてたった10万円では少しもありがたくない。それより医療費用にときちんと積み立てておくほうがいいと思い、今は一切、医療や入院保険には加入していない。

 ところで、今年も高額療養費の見直しが議題として上がっているそうで、「自己負担限度額を年収に応じてさらに細分化する」「医療費の自己負担額に年間上限を設ける」といった具体策が提示されているという。この費用の一部に当てるために、医療機関を受診した患者から1回ごとに100円を徴収するという案もでているが、収入が年金だけの高齢者や低所得層などには100円の負担増でも、月2回受診すれば200円、1年で2400円となる。今年度から年金支給額が減額されたうえにこの負担増は受診拒否にも繋がると心配されている。
 
こうしてみると、何はさておいても健康が一番、医者に縁がないというようになってみたいものである。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (オールドレディー)
2011-09-11 09:23:45
♠おくだっちさま
ご家族みんなが健康というのはすばらしいことですね。
これは家族の健康管理がしっかりできているということで、食事から衛生面、精神面などすべてに行き届いた気配りをなさっている、奥様の家族への愛情の深さの表れだと思います。

心身ともに健康でいられることに感謝ですね。

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ご無沙汰しています (おくだっち)
2011-09-11 08:55:34
本当に、健康が一番ですね。

幸い、家族は大きな病気や怪我で入院したのは、下の息子が小さい頃 正月に病院が開いていないときに肺炎をおこしての1度だけですので、健康保険は40年間殆ど掛け捨てのようなものですが、これからも体力の低下がないよう心がけたいものです。
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Unknown (オールドレディー)
2011-09-10 09:17:12
♠亀の川登さま
税務署というのは杓子定規で融通が利きませんね。タクシーだと領収書をくれますが、公共交通機関ではどうでしょう。

私は70歳から窓口負担が1割になりましたが、これも来年3月までで、4月からは2割になります。
ただし、現役並みの所得があれば3割負担はかわりません。取れるところから取るということですが、私には関係ないからいいですけど…。
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Unknown (亀の川登)
2011-09-09 20:46:14
医療費控除でいつも悩まされるのは交通費です。バスの場合領収書がないので証明が難しく、自家用車の場合はどうやって計算をすればいいのか分かりません。
その為交通費が有ると分かっていても申告するのは病院の領収書だけになります。
70歳からの医療費は1割負担だと言われ喜んでいたら、どうやらそれも所得が有ったらダメとのこと。ガッカリ。
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