「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

『 おばあちゃんのはこぶね 』

2008-02-15 18:15:50 | 書籍・絵本

               

                  おばあちゃんのはこぶね

                    M・B ゴフスタイン 作・絵
                    谷川俊太郎      訳
                            すえもりブックス


       90才になるおばあちゃんは子どもの頃にお父さんが
       作ってくれたノアの方舟と木の人形を大切にしています。
       旧訳聖書にテーマを借りて、年をとった人も
       ずっと前は子どもだったことをユーモラスに描いています。
       説明はいらない。こころがあたたかくなる絵本です。

          
          

              みんながいなくなってしまったいま、
              はこぶねはおもいででいっぱい
              よろこびとかなしみは
              にじのよう、

              それがわたしをあたためてくれる
              おひさまのように。

                            

        母のベットのそばで時をすごす
        時間だけが流れていく
        母はもう以前のように体も心も回復しないだろう
        と感じた。
        それを言葉に発してしまえば・・・・
        その言葉に脅迫されそうで  発するまえに呑み込む。
        
        心臓も 肺も 脳も 胃も 腸も 耳も 目も 口も 手も 足も
        すべて自分のものなのに
        それらが 心にも体にも 繋がらない母
        若いころ、健康であったころには
        意識すらしなかった体のことだけど
        体感覚の重さが 
        いま、ずしり ずしりと迫ってくる。
        時の流れの残酷さを思う。

        でもねえ~
        まだまだ・・・  がんばろ、出来る事をやろ。
        
        

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2 コメント

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Unknown ()
2008-02-16 21:26:52
少しずつ少しずつ弱っていかれるお母様。

見ているだけで辛いですね。

でも、体が温かいうちは
お母様のぬくもりを感じられる。
きっとお母様も
noaさんのぬくもりを感じてあることでしょう。

お大変な毎日でしょうが、
お母様と一緒の時間を
お大切にお過ごし下さい。
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Unknown (noa)
2008-02-17 21:47:33

海さん

温かいコメントをありがとう
とても救われます。

昨日も母の所へ行きました。
小さなスプーン一匙の食物を飲み込むのに
5分間も掛かるの・・・
嚥下障害
もう食道がうまく拡張しないので
いそいでスプーンを口にいれると誤飲して
むせる。(誤飲=肺炎につながる。)
5匙の食事で1時間だよ。
昨年みたいに心筋梗塞、心不全なら治療も
できるけど
こうなると治療とかではないの。
今、153センチで25キロになってしまった。

自然に 自然に 衰えていくようです。
救いは苦痛がないこと。
ほとんど眠っていて それでも
人が介護してくれることは認知できるようで
誰かを感じると 安心して微笑み
穏やかな顔をします。

ぬくもり
海さんの言葉のように
この「ぬくもり」を繋げる時間がありがたい。
弱っていく母をみるのは
もっと辛いと思っていたけど
あまりに
自然で 穏やかで
かわいい母をみていると
辛い思いにならない自分なのです。

こんな話を
ここに書いていいのかなあ~
でも、海さんには
判ってもらえそうな気がして。。。
励ましてくれてありがとう。
嬉しかったです。


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