名前をつけるおばあさん
シンシア・ライラント 文
キャスリン・ブラウン 絵
新樹社
長生きをして・・・
お友達がみんな亡くなってしまったおばあさんのお話です。
おばあさんの愛車は 「ベッツイ」 ベットは 「ロクサーヌ」
住んでいる家は 「フランクリン」
自分の身の回りの物に おばあさんは 名前をつけていました。
長生きしたので
手紙もこない、名前を呼んでくれる人もいない
だから、自分より長生きするものだけに名前をつけて
呼んでいたのです。
そして、自分より長生きしないものに名前をつける事はしませんでした。
ある日、おばあさんの家に子犬がやってきました。
おばあさんは、おなかを空かせた子犬にハムをあげると
「うちへお帰り」 といいました。
それから、子犬はまいにち おばあさんのところへ来るように
なりました。もちろん、名前はつけませんでした。
やがて子犬とはいえないぐらい大きくなっていきましたが
食べ物をあげるとおばあさんは 「うちへお帰り」と言い続けました。
ところある日、犬はやってきません。
おばあさんは座り込んで犬のことを考えました。
そしておばあさんは、決心をするのです・・・
この絵本を読んでいて
「 万有引力とは ひき合う孤独の力である」 という
谷川俊太郎さんの詩を思い出しました。
ひき合う力・・・
恋でも 家族愛でも 友情でも たとえ 動・植物でも
とにかく、「名前」を呼びたくなる存在が人には必要なんだと思います。
年末の街
一段と寒くなりました。
冬の風景がそっと立ち上がります。
お正月までカウントダウン
名前を呼んでくれる人がまだ、いる。 呼べる人も ふう~
そして一緒に暮らすのかなあ。
名前を呼びたくなる存在・・・
本当ですね。
そういう存在がたくさんいてくれるから
生きていてるんですね。
なおさん
おばあさんは愛車「ベッツテイ」に乗って
犬を探しにいきます。
もう~、カッコイイんだ!
そこで犬の名前がないと呼べないことに
気がつくのだけど・・・
もうその先は 涙です。
なおさんは周りの人に恵まれているよね。
だから、温かい言葉でいつも何かを語れるのね。