ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

「イライラ」は効率の敵

2007-10-02 | ISO外論
部門間に連携の悪い組織が多い。
そのような組織に共通するのは、トップダウンが強過ぎるため、上を見て仕事をするが横を見る余裕がないことである。結局のところ各部門を束ねる上位管理者が縦系列のみ気になって横の総合力を出させようとしないからである。このような状態を続けると上位者より力のある部下は育たないから、たえず上位者は力があると錯覚するような組織になる。権威主義はこのようにして生まれる。横道にそれたので、部門間連携のことにもどる。

それぞれの部門が部門の価値観で動いていては組織はまとまらない。目標管理は縦軸を強くすることには役立つが横は強くならないので、その不足を補うために、品質保証のような機能別管理がある。機能別管理は部門間連携の管理活動である。TQCのトータル:総合的とは機能別管理を重視することを意味する。

さて、組織の総合力を出すために部門間連携を強くすることが大切である。目標達成、効率、生産性などは縦軸の指標であるが、部門間にまたがる問題の解決で得られる効果は縦の効果より大きい。従来から潜在化していた問題の解決だからである。潜在的問題をどのように顕在化するかは工夫が必要である。

部門間連携が悪いと組織がギクシャクする。
何か決めようとしてもなかなか決まらない。
このような状態を的確に表現した人がいる。
冒険家で民俗学者の梅棹忠夫によれば「効率とは結局のところいかにイライラをなくすかの問題である」というのを読んだことがある。
うろ覚えなので、くわしくは「知的生産の技術」岩波新書をお読みいただきたい。

さすがである。奥が深い。
部門間連携の悪さや問題解決の糸口をつかもうとするとき、たらい回しされると「イライラ」するのは、その背景に大きな問題が潜んでいることを感じるからだろう。
いずれにせよ「イライラ」するような状況では効率的仕事ができないだろう。

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