ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

外論49. 品質管理の実践を評価する 内部監査

2008-11-08 | ISO外論
8.2.2:品質マネジメントシステムが効果的に実施されていることを監査で確認する。
監査はあらかじめ計画された要求や方針、目標に対するPDCAを見ることが目的である。
また、PDCA全体のC:チェックである。

次の3つの側面から監査をおこなうとよい。
製品の監査、製品を作るプロセス(製品実現プロセス)の監査、品質マネジメントシステムの監査である。

内部監査は現状把握、診断に重点をおいたCAPDを実践するための活動である。
マネジメントは優れた先見性や洞察力、人間的魅力など多くの要素で成り立つが、科学的かつ合理的な部分では、診断する技術が基本となるだろう。
その診断技術を体系化したのが内部監査である。

内部監査の具体的方法についての詳細はISO規格に任せるとして、ここでは監査の注意点をまとめたい。
① 内部監査は経営者にとって自己反省の絶好の機会であることを理解すること。
② 内部監査員は経営者の代わりに真の原因を解析する責任があること。
③ ISO規格やISOの専門性におぼれず、現状の組織の事実から学ぶ気持ちで取組むこと。
④ 組織の強い点を引き出し、強い点をより強くする対策を検討すること。
⑤ 問題の犯人探しでなく、愛情を持って改善したい問題を発掘すること。
⑥ 新製品の量産移行後、重大クレーム解決後などの区切りで従来の活動を反省すること。
⑦ 品質監査、製品プロセス監査、システム監査などの工夫と総合化を考えること。

日本の品質管理が成果をあげた最大の要因には、経営者の参画がある。
トップ監査を定期的に実施して方針に反映させるという、経営者自らのPDCAの実践が全社的品質管理を成功に導いた。

ISOで内部監査が進んだ分、トップ監査が少なくなった。システム化が進んだだけ、経営者の実践が少なくなったのは考えものであろう。

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