ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

外論 品質文化を取り戻そう

2005-07-01 | ISO外論
国際化をどう生き抜くか。いくら経済的支援をしても、感謝の声は聞こえてこない。見返りを要求するだけの支援ではないはずだが、どこか虚しい。海外から尊敬される文化があって国際貢献がいきる。
かつて、日本の製品は「安かろう悪かろう」と言われていた。その汚名を返上するため労力を惜しまなかった先輩達がいたからこそ、日本製品の品質は世界一になった。当然、それは一部の企業だけでなく社会全体に広がり、品質管理は日本の特色ある文化まで高められた。
 
このことを司馬遼太郎は「アメリカ素描」で次のように述べている。
 「品質管理に関するかぎり、アメリカが、いかにも“文明”主義的性格(普遍性を偏好する性格)の国らしく開発したこのことが、戦争がおわると、法や監督による規制をすてた。つまり、企業ごとの“自由”にまかされた。日本は在来の文化にそれに適応する遺伝体質があったのか、貝が自分のカルシウムで真珠をつくるように、自分自身の“文化”にしてしまった。日米のこの差異は大きい。」

ISOのような合理的で経営の最低限の基準をまとめた国際規格は、司馬さんの言葉を借りるなら、文明主義的品質管理であろう。それを日本の品質文化と比較するつもりはない。比較することに意味はないし、どちらかを選択することも正しくない。顧客など外部の要求で行う文書や標準中心の静的なマネジメントと、組織内部の必要性で行う改善中心の動的なマネジメントは、両立し、共に実践すべきである。
 
 ISOの基盤を身につけ継続的改善で成果をあげよう。その成功事例をまとめ、日本の品質文化の普及に努めよう。日本発デファクトスタンダードを世界に示し海外から尊敬される国になることが,真の国際貢献である。
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