前回の機械メーカの続きをまとめる。
機械メーカの現場からやすりを排除すると言う運動はもうだいぶ前のことになった。
日本の現場が競争して生産性を向上させた時代のことである。
無駄な手直し、修正、調整などをやめようという活動である。
当然その活動は手直し、修正、調整などの原因である品質を良くすることで目的を達成するというように、基盤に品質の改善があった。
ついでISOで思い出したことがある。
ISO/TSでは、基本的統計概念の必要性についての要求がある。
「バラツキ、管理(安定性)、工程能力およびオーバーアジャストメントのような基本的統計概念は、組織の全体にわたって理解され、利用されること」
最近、現場を歩いて気になるのは、やたらにオーバーアジャストメント(過剰な調整)が多いことである。
コストダウンが要求される現場だが、きめ細かい管理の煩雑さから逃げるためか、大きなコストダウンのチャンスを逃している。その場しのぎで繕うために修正が次の修正につながっている。無駄が無駄を生んでるという訳だ。
品質を無視したコストダウンは、一時的なコストの低減の後に品質不良によるコストアップがある、というのは以前は常識であった。いまはその常識すら知る人は少ない。
さて、これから紹介する現場、手直し工程が多い。
多いというより手直しが正規の作業に組み込まれているため、誰も手直しという自覚はない。このようなことが、慢性不良、潜在不良の実態である。
機械の加工能力のため不良が出る。
話をイメージしやすいように、物を削る機械を想像していただきたい。
削りすぎは不良であり、その場合は廃却される。
廃却される不良を減らすため作業は安全を考えて削るため、削り残しという寸法不良がでる。これらは再加工される、というわけである。
この現場には同じ加工機械が多くあり、機械別に調査したら、再加工の極めて少ない機械もある。再加工するためには、加工後寸法測定をするが、そのデータを加工機械の工程能力を把握するために使われてない。
結論は極めて簡単である。
機械別に工程能力を把握して、一部の機械で工程能力を高めるための改善を行うことにより再加工はなくすことが出来た。
慢性不良、潜在不良は現場の人を気付かせることが解決の始まりである。
機械別に工程能力を取りなぜ、機械別にこのような差があるのかを見えるようにする。
現場の人が薄々気付いていることを、客観的データにして見えるようにする。
まことに回りくどいが、人間自分で気付いたことは責任をもって効果の出るまで見届けてくれる。これを待つ忍耐力がないと品質管理は成功しない。
何を自分の成果にするかは難しい問題である。
上の者の技量がないと正しく評価できない。
俺も俺もの積極性は良いが、人に成果をあげさせる技量もないと人は育たないし、組織も活性化しない。
機械メーカの現場からやすりを排除すると言う運動はもうだいぶ前のことになった。
日本の現場が競争して生産性を向上させた時代のことである。
無駄な手直し、修正、調整などをやめようという活動である。
当然その活動は手直し、修正、調整などの原因である品質を良くすることで目的を達成するというように、基盤に品質の改善があった。
ついでISOで思い出したことがある。
ISO/TSでは、基本的統計概念の必要性についての要求がある。
「バラツキ、管理(安定性)、工程能力およびオーバーアジャストメントのような基本的統計概念は、組織の全体にわたって理解され、利用されること」
最近、現場を歩いて気になるのは、やたらにオーバーアジャストメント(過剰な調整)が多いことである。
コストダウンが要求される現場だが、きめ細かい管理の煩雑さから逃げるためか、大きなコストダウンのチャンスを逃している。その場しのぎで繕うために修正が次の修正につながっている。無駄が無駄を生んでるという訳だ。
品質を無視したコストダウンは、一時的なコストの低減の後に品質不良によるコストアップがある、というのは以前は常識であった。いまはその常識すら知る人は少ない。
さて、これから紹介する現場、手直し工程が多い。
多いというより手直しが正規の作業に組み込まれているため、誰も手直しという自覚はない。このようなことが、慢性不良、潜在不良の実態である。
機械の加工能力のため不良が出る。
話をイメージしやすいように、物を削る機械を想像していただきたい。
削りすぎは不良であり、その場合は廃却される。
廃却される不良を減らすため作業は安全を考えて削るため、削り残しという寸法不良がでる。これらは再加工される、というわけである。
この現場には同じ加工機械が多くあり、機械別に調査したら、再加工の極めて少ない機械もある。再加工するためには、加工後寸法測定をするが、そのデータを加工機械の工程能力を把握するために使われてない。
結論は極めて簡単である。
機械別に工程能力を把握して、一部の機械で工程能力を高めるための改善を行うことにより再加工はなくすことが出来た。
慢性不良、潜在不良は現場の人を気付かせることが解決の始まりである。
機械別に工程能力を取りなぜ、機械別にこのような差があるのかを見えるようにする。
現場の人が薄々気付いていることを、客観的データにして見えるようにする。
まことに回りくどいが、人間自分で気付いたことは責任をもって効果の出るまで見届けてくれる。これを待つ忍耐力がないと品質管理は成功しない。
何を自分の成果にするかは難しい問題である。
上の者の技量がないと正しく評価できない。
俺も俺もの積極性は良いが、人に成果をあげさせる技量もないと人は育たないし、組織も活性化しない。