ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

現場からの活性化③

2008-02-05 | ISO外論
ある機械加工メーカの力量評価についての事例を紹介する。
最近の現場はISOの考えが導入されているため、現状把握し易くもあるが、反面、顧客指向が強すぎて、自社の立場で考えた最適化がされてない。

得意先の工程監査で何をしたかがよく見える。
「ローマ軍の通った後には、ぺんぺん草も生えない」というような言葉を習った記憶があるが、得意先の監査担当者の実力が評価できるくらい、得意先に個別に対応した努力のあとが見える。得意先は自社に良い製品を納入してもらうため必死になって指導する。自社の製品を生産するときは、この機械で生産しろと得意先専用機が指定される。QC工程図も得意先専用のものが作成される。
さて、同種の機械が多数並ぶような製造工程では、一人の作業者が機械を何台か動かしたほうがコスト上有利である。

多台持ちか、多能工化を検討するためのQC工程図があるか尋ねてみた。
残念ながらこちらの質問の意図は理解されなかったようである。
また、機械により品質を作る能力、工程能力は異なるからそれをどのように把握しているかも、興味ある問題である。
顧客対応やISOに追われ本当に役に立つことをしてないことは多い。

現場の作業に要求される「力量」をどう定めたらよいだろうか。
機械の基本操作が出来ること機械の癖を見つけたり簡単な故障を発見できる能力が必要である。自主検査やチェックできる能力、問題の発見をして改善できる能力などもある。
これらを整理して、力量評価の項目として、次の4項目を考えることにした。
項目1、作業
項目2、機械
項目3、自主検査
項目4、改善

また、レベルについては次のように決めた。
レベル1、指導者の指示で作業できる。
レベル2、一人で作業できる。
レベル3、自分で目標を決め達成できる。
レベル4、人を指導できる。

これらから2元表(マトリックス)を作り重要な交点を定義していけばよい。たとえば、機械のレベル3は機械の品質能力を管理図で把握できる。機械のレベル4は管理図を予防保全PMに役立てている。など現状で期待するゴールをレベル4にすればよい。
また、新人がいつレベル2になるか、レベル3にはどのくらいでなるか、現場のフォアマンはどのレベルまで必要かなど、このマトリックスの活用範囲は多い。
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