仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

長屋の花見 / 三遊亭圓輔(三代目)

2018年06月06日 | エンタメ
落語『長屋の花見三遊亭圓輔(三代目)。
噺は、「大家から、"みんな揃ってちょいと来い"との使いがきた。長屋の連中が集まって、一体何事だろうかと話になるのだが、"大家が可愛がってる猫のタマを食っちまったからか "、"家賃の催促じゃないか "等と思い当たることが出てくる。顔を出さない訳にいかないので観念して大家の所へ行ってみると、"みんな揃って花見に行こう"と言うのだった。割り枚はいらないが、酒の代わりに水で薄めた番茶、かまぼこの代わりに大根のこうこう、たまご焼きの代わりに沢庵だという。沢庵で茶を飲むなら、わざわざ山へ行かなくてもいいじゃねぇかと言うと、行かないなら今日限り店(たな)を空けろと返す大家。仕方なく出かけることにした長屋の連中だったが・・・」という内容。
前は"貧乏長屋"だったが、今は世間から"戸無し長屋"と呼ばれているのだという。
焚き付けが無くなった時に、入口に戸と障子があるのは無駄だから、まず戸から燃やして、今は天井裏に取りかかっているらしい。
とんでもない連中だ。
長屋が崩壊に向かっている。
(^。^)
さぁ行きますかという時には、まるで弔いを出すようなことを言うし、途中でも海苔屋の婆さんの葬式の話や骨あげの話をしながら歩く。
長屋の連中がぞろぞろ歩くだなんて、葬式行列くらいしかないのだろう。
(^_^;)
さて、演者の三遊亭圓輔師匠は、昭和33(1958)年に三代目桂三木助(1902年~1961年)師匠に師事したが、翌、昭和34(1959)年には四代目三遊亭圓馬(1899年~1984年)師匠門下に移籍したとのこと。
落語芸術協会のウェブページによると、昭和57(1982)年から、「笑いと健康」、「日本人の笑いと落語の起源」等という演題で、川口市高齢者教室講師として講演も行っているそうだ。
圓輔師匠は昭和7(1932)年生まれで現在86歳とのことだが、滑舌がよいのでとても聞きやすい語り口だ。
(^_^)

長屋の花見 / 柳亭市馬(四代目)

2018年04月12日 | エンタメ
落語『長屋の花見柳亭市馬(四代目)。
噺は、「貧乏長屋などと言われ世間で良い評判がたっていないことを知っている大家が、花見に出掛けようと長屋の連中に声を掛けた。店賃の催促かと思っていたが、宴会の割り枚も要らないと言うので大喜びでお礼を言う店子たちだが、あまりにも皆が素直に喜ぶことに気がとがめた大家は、早々にネタを割る。実は一升瓶の中味は番茶を煮出して水で薄めたもの。玉子焼きに見えるのは沢庵で・・・」という内容。
用意された三本の一升瓶は、ラベルは違うものの中は一緒だという。
この時点で「ん!?」という感じだ。
(^_^;)
お茶と沢庵を持ってしぶしぶ花見に出掛けることになった長屋の連中だが、貧乏なりに楽しもうとするのは大家だけ。
あとの連中は、荷物を担いで出掛ける時、まるで出棺の時のように「ご親類の方は揃いましたか?」と言ってみたり、毛氈に見立てたむしろを敷いて車座になり「いい色出したねぇ」と酒(!?)に妙に感心したりもして、付き合わされている感がありありで、どうにも適当だ。
店賃をため込んでいたり、それなりの理由があって大家には逆らえないのだろう。
(^。^)
しかし、貧乏なりに暮らしを楽しんでいるようにも思えて、面白い。
さて、演者の四代目柳亭市馬師匠は、『落語集』、『名演集』など、多くの落語CDを出されているようだが、2008(平成20)年には、♪夜行列車♪という楽曲で歌手デビューも果たしているのだそうだ。
すごいね。
(^_^)