【時事(爺)放論】岳道茶房

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気楽に立寄ってちょ~

私立歯大の定員割れ拡大

2010年04月30日 | ニュース一般
私立歯大の定員割れ拡大、高収入のイメージ崩れ

 昨春に大幅な定員割れを起こした私立歯科大・歯学部で、今春も全国17校のうち11校の入学者が定員を満たさず、定員割れが拡大していることが、「日本私立歯科大学協会」のまとめでわかった。

 同協会によると、今春の入試は、募集定員1891人(前年度比13人減)に対し、4318人(同655人減)が受験、1489人(同213人減)が入学した。定員割れの校数は同じだったが、全体の欠員率は昨春の倍の2割に達した。

 このうち、奥羽大歯学部の入学者数は定員の3分の1の32人で、松本歯科大、北海道医療大歯学部とともに欠員率が5割以上。昨春の場合、定員割れしても5校が欠員率1割以下だったが、今春は11校すべてで欠員率が1割を超え、2割以上も9校を数えた。定員割れで、高額の学費を見込めず、学校経営には大きな打撃となる。また、質的に一定レベルの学生を確保できないおそれもある。

 受験者減には、歯科診療所の過当競争で、「歯科医師は高収入」といったかつてのイメージが崩れていることなどが背景にある。

 文部科学省は「教育の質を確保するべく、これを契機にさらに入学定員の適正化を働きかけていきたい」(医学教育課)としている。

2010年4月30日 読売新聞

自民:無派閥が第2勢力…33人

2010年04月30日 | ニュース政治
自民:無派閥が第2勢力…33人 離党者相次ぎ

 自民党はどの派閥にも属しない無派閥議員が33人となり、町村派の44人に次ぐ第2勢力となった。相次ぐ新党発足で離党者が続出したのに加え、中堅・若手議員の派閥離れが進んでいるためだ。党内では一時、派閥解消論も浮上したが、派閥の実態は既に有名無実化している。若手らの間には派閥を超えた連携で党の刷新を探る動きも出ている。【岡崎大輔】

 ◇若手に連携の動き
 党籍を離脱している衆参両院副議長を除くと、自民党の国会議員は186人。かつて100人を超す勢力を誇った竹下派の流れをくむ額賀派は、鳩山邦夫元総務相、藤井孝男元運輸相(現たちあがれ日本)、小池正勝参院議員(現新党改革)らが離党し、無派閥を下回る31人にまで落ち込んだ。最大派閥の町村派も昨年の衆院選前に比べて半減した。

 派閥を見限る中堅・若手も目立つ。今月に入り、平井卓也衆院議員が古賀派を、山本一太参院議員が町村派を、武田良太衆院議員が山崎派をそれぞれ退会した。共通するのは「フリーな立場で政治活動したい」(武田氏)という思いだ。無派閥の衆院議員26人のうち20人は当選6回以下で、参院選後の執行部体制一新をうかがう狙いも透ける。

 谷垣禎一総裁は6日に参院選選対本部を発足させた際、幹部に派閥離脱を求めた。それでも、高村派会長の高村正彦元外相(政権力委員会外交担当)らに配慮して「猶予期間」を認めたため、指示は徹底されていない。

 伊吹派の伊吹文明会長は「派閥が圧力をかけてポストを得たわけではない」と指摘し、古賀派の古賀誠会長も「離合集散を重ねたほかの集団とは違う」と強調するなど、領袖たちの派閥へのこだわりは強い。だが、派閥の求心力は急速に衰えている。総裁選立候補に必要な20人の推薦人を自前で確保できるのは町村、古賀、額賀の3派のみだ。

 資金難も深刻だ。高村派は昨年末、経費節減のため派閥事務所を高村氏の個人事務所に移した。党関係者は「野党転落、不景気、派閥の悪印象の三重苦で、パーティー券は明らかに売りにくくなっている」とこぼす。ベテラン議員は「派閥どうこうより党が一致団結するのが先決だ」と語る。

2010年4月29日 毎日新聞

「安ければいい」を超えて

2010年04月30日 | 新聞案内人
「安ければいい」を超えて

 関西に出張する機会があり、ホテルの部屋で漫然とテレビを観ていましたら、衣服がわずか37円で売りに出されている光景が映りました。

 投げ売りというわけではなく、正規の値段の様子で、びっくりしたのですが、さらに驚いたのは、街を行く女性のコメントでした。

 「作っている人のこと考えたら、安過ぎやわ。こないなことしてはるから、景気が悪うなっていくのとちゃう? 不買運動起こしたら、どうやろなぁ」

○新たな反省

 経済観念の発達した関西で、このようなコメントが出てきたことは、画期的と言っていいのではないか。いや、経済観念が発達しているから出てきたのか。

 驚くほど安価なユニクロ製品が世の中を席巻しました。しかし、安ければそれでいいのだろうか、という反省が生まれているような気がします。

 関西の女性のコメントを聞いて思ったことは、「庶民はケインズを知った」ということでした。女性はケインズのケの字も知らないかもしれないけれど、ケインズの認識と同じところに立つにいたったということです。

 少し説明しましょう。ケインズが強く批判した理論に「セイの法則」というのがあります。ジャン=バティスト・セイは18世紀、フランスの生んだ経済学者で、実業家でもありました。

 「あらゆる経済活動はお金を使いはするが、実際は物々交換で、需要と供給が一致しないときは、値段が変化して調整する。例えば、供給が増えれば値段が下がり、需要が増えるし、逆のときは需要が減って、供給が増える。つまり値段を通じて需要供給が一致する」との理論を、彼は展開しました。

 これを現代日本に移しかえると、不況で供給が過剰なときは、値段が下がり、そんな値段で売ることのできない競争力の弱い、効率の悪い供給者は整理淘汰されていく――という考え方でした。「市場原理主義」と呼ばれる考え方で、小泉元首相が唱えた「改革」も、この考え方が基礎になっていたのではないかと考えます。

○「市場原理主義」に異議

 この種の考え方は、不況になると必ず登場します。古くは金解禁を主張し実行した井上準之助もそうでしたし、戦後は「国も赤字、企業も赤字、家計も赤字」というタイトルの第1回経済白書を書いた都留重人も、同じ考え方に立ち、国民に耐乏生活を要請しました。昭和40年不況のときには、弱い供給部門を整理すべきという「特振法」という名の法律を提案した通産官僚と一部の財界人がそうでした。

 「セイの法則」に対して、ケインズは「供給が過剰なのは需要が足りないからだ。供給量は値段ではなく、政府・企業、消費者の所得によって決まる。供給に見合う需要を生むには、値段を下げるのではなく、貨幣の流通量を増やして、金利を下げ、政府が需要不足分を埋めていくべき」と主張したのです。

 関西の女性が政府の大幅支出増を求めていたのかどうかは分かりませんが、値段を下げるばかりでは物事は片付かない、値段を下げれば供給(衣服を作っている人や競争者の所得)が減ってしまい、皆が同じことをしていたら、ますます不況になっていくという事実を、直感的にとらえていたことは確かです。

 そんなことを考えていたら、「安ければいい」という風潮に変化が見られるというニュースを読みました。最近の週刊文春がまとめたもので、イトーヨーカ堂に2月の営業利益が大幅に落ち込み、不採算店30以上の閉鎖を検討しているのに対して、高いけれど良い物を売る高級スーパーが売り上げを伸ばしているというのです。

 高級スーパーに足を運ぶ人たちは別に日本の景気を良くしようと考えているわけではないでしょうが、不況で荒みきったこの日本の中に、「競争々々に明け暮れるのではなく、もう少しお互いのことも思いやろうではないか」という気持ちが芽生えてきているとしたら、嬉しいことではないでしょうか。

2010年04月30日 新聞案内人
水木 楊 作家、元日本経済新聞論説主幹

世界と中国出合う機会 上海万博あす開幕

2010年04月30日 | 社説
世界と中国出合う機会 上海万博あす開幕

 中国・上海で五月一日から万国博が始まる。愛知万博から五年。隣国で開かれる万博は楽しみながら世界が中国を知り、中国が世界を知る絶好の機会だ。

 上海万博が人を驚かせるのは、二年前の北京五輪と同じく規模の大きさだ。今年中にも日本を追い抜き世界二位の経済大国に躍進する中国の勢いを象徴している。

 市中心を流れる川を挟む会場の広さは愛・地球博(愛知万博)の約二倍。参加した国や国際機関は最多の二百四十六に達した。

 入場者数も過去最高だった大阪万博の約六千四百万人を上回る七千万人と予想されているが最近では、この予想は控えめで一億人に達するという見方も出てきた。

○愛知万博の理念継承

 過去最大を誇る上海万博は「自然の叡智(えいち)」をテーマに自然との共生をうたった愛・地球博の理念も受け継いでいる。

 「より良い都市、より良い生活」のテーマで、各国の展示は最新の環境技術を競い、太陽光発電や電気自動車の導入などで「エコ万博」実現が目標にされている。

 会場の中心を「東方の冠」をイメージしたという、ピラミッドを逆さまにした形の真っ赤な「中国館」が占める。五千年にわたる都市発展の知恵をマルチメディア劇場や体験型展示で実感させる。三十一の全国省市展示館では中国各地の自然や文化に触れられる。

 紫色で蚕のまゆの形に似ている日本館は「紫蚕島(ズーツァンダオ)」とも呼ばれる。日中交流の歴史をひもとくことから始まり二〇二〇年の仮想未来都市まで映像や展示で表現した。二足歩行のロボットもバイオリンを弾いて来場者を歓迎する。

 日本からも百万人規模の観光客が見込まれているが、来場者の圧倒的多数は中国人になる。

○大きく変わる消費

 中国最大の経済都市である上海市民にとって、都市生活や外国の文物はなじみ深いものになっているが、地方からの参観者には新鮮に映るに違いない。

 上海万博の日本産業館総合プロデューサーの堺屋太一氏は「大阪万博で日本人の消費スタイルが変わった。上海万博によって中国も変わる」とみている。万博で外国や都市のライフスタイルを体験した地方の人々は、さらに進んだ消費や生活を求めるだろう。

 中国は一九五〇年代末、独特の戸籍制度で都市と農村の間に垣根を作った。農村戸籍に生まれた人々は都市に来ても戸籍には転入できず、就業や住宅から、教育や福祉まで差別されてきた。

 共産党政権は戸籍制度の緩和や農村の生活向上を打ち出しているが、戸籍制度撤廃を明言せず差別の実態に大きな変わりはない。

 上海万博で進んだ生活様式を経験した地方の人々は、今後、一層消費生活を向上させ、待遇の改善を望むようになるだろう。それは奥深いところで中国の変革を促すかもしれない。

 日本にとって上海万博は中国との関係を改善するチャンスだ。万博関係者は「愛・地球博の経験に学びたい」と繰り返してきた。

 愛知万博のトラブルを教訓に禁止する予定だった弁当の持ち込みを許可し、トイレの長蛇の列を解消するため大幅に増設した。

 万博を認定する博覧会国際事務局(BIE)の本部はパリで運営も欧州が主導している。しかし、万博に出展した国々で構成する「陳列区域政府代表団・運営委員会」の議長として中国は塚本弘日本政府代表に就任を依頼した。

 中国の公安当局はテロ対策で警備を徹底し、外国館への機材搬入やスタッフの出入りも厳しくチェックし、外国館側の不満が募っているが、摩擦の調整にも日本は役割を発揮しているという。

 万博の半年を通じて培われる日中の相互信頼は、今後の両国関係の発展にも役立つに違いない。

 また、外国館の中で最大級の規模を誇る日本の展示は中国で行われた調査でも「行ってみたい外国館」の上位を占める。

 実際に中国の人々が日本館を参観すれば、さらに好感がアップするだろう。五年前に上海で「反日」デモが起こったことなど、信じられなくなるほど対日感情が改善されることを期待する。

○避けられぬトラブル

 空前の大規模なイベントにトラブルは避けられない。殺到する参観者やテロへの厳重警備がお祭り気分を損なう可能性もある。

 万博PR曲が歌手の岡本真夜さんの楽曲に酷似しており万博当局は使用を停止し岡本さんに使用許諾を求めた。PR曲の作者は、それに異を唱え問題は未解決だ。

 これからも起こるであろう各種のトラブルや問題が、上海万博の成功や、それを通じた国際社会と中国の相互理解を妨げることのないよう望みたい。

2010年4月30日 中日新聞 社説

4/30中日春秋

2010年04月30日 | コラム
4/30中日春秋

 人間の脳は本当によくできている。池谷裕二著『進化しすぎた脳』に教わった面白い実験を一つ紹介したい。

 目は正面に向けたまま、真横で誰かに色のついた物を持って、少しずつ前に動かしてもらう。どうだろう。かなり前に来ないと、何色か言い当てられないのではなかろうか。

 網膜の周辺部には色を感じる細胞がほとんどないからだそうだ。視野の中心部はカラーでも周辺部は白黒というわけ。ふだんそれを感じないのは、池谷さんによれば<脳が補っている>から。証拠に先に何色か見ておいてあの実験をしてみてほしい。ほら、ずいぶん手前で“見える”でしょ?

 ところで最近、3D、立体的に見える三次元映像が身近になってきた。映画では既に大ヒット作もあり、家電メーカーも相次ぎ3Dテレビを発売する。先行メーカーの映像を家電店で体験したが、なかなかの迫力だった。

 もっとも、テレビや映画が白黒の時代でも観客は、ヒマワリが映れば黄色を、血しぶきが飛べば赤色を見てとった。今の“2D映像”だってぺらぺらの平面として見ているわけではない。目を想像力が助ける、いわば<脳が補っている>のだろう。

 逆に言うなら、白黒からカラー、3Dへという流れは、よりリアルに見えるよう<機械が補う>部分が増えていくことともいえる。脳が楽をし過ぎないよう注意が必要かもしれない。

最も影響ある100人に鳩山首相 米誌タイムが選出

2010年04月30日 | ニュース一般
最も影響ある100人に鳩山首相 米誌タイムが選出

 【ニューヨーク共同】米誌タイムは29日、2010年の「世界で最も影響力のある100人」を発表、「指導者」部門でオバマ米大統領らと並び、昨年の総選挙で党首として民主党を勝利に導き「日本を変えた」として、鳩山由紀夫首相が選ばれた。

 同誌は政治家で資産家の一家に生まれた鳩山氏について、自民党時代は「完全に予測可能な政治家」だったと紹介。自らが源流をつくった民主党の「より平等な日米同盟」「政治家主導」「透明性向上」といった政策をすぐ完全に達成することはできないだろうが「日本が事実上の一党支配の国から、機能する民主主義に変わる一助となった」とした。

 その上で「彼自身は革命家ではないが、一種の革命において指導者となった」とも説明した。

 100人はタイムが毎年、政治家や科学者、芸術家、経済人などから独自に選出する。リストは、4月30日発売のタイム5月10日号に掲載。ウェブサイトでも見られる。

2010/04/30 共同通信

独法仕分け 公務員制度と一体改革を

2010年04月30日 | 社説
独法仕分け 公務員制度と一体改革を

 政府の行政刷新会議による独立行政法人(独法)を対象にした「事業仕分け」第2弾の前半日程が終わった。

 対象の47法人151事業のうち、36事業を廃止と判定した。鉄道建設・運輸施設整備支援機構の1兆3500億円をはじめ、剰余金の国庫返納も求めた。

 この中でファミリー企業との癒着ぶりや、お手盛りの高額な給与実態が明らかになった。配偶者を秘書に起用するといった「なれあい体質」も発覚した。独法は天下り官僚の受け皿となってきたが、所管官庁とのもたれ合いで国民の目が届きにくかった。事業仕分けによって、病巣の一端にメスが入った意義は大きい。

 だが、事業の無駄の洗い出しだけでは不十分だ。業務規模を縮小する以上、職員数を含め組織をスリム化させるのは当然である。統廃合などで組織を衣替えしても、天下りが続くのでは同じだ。補助金などカネの流れだけでなく、人事面にも切り込まなければ非効率な運営体質は改善しない。

 鳩山由紀夫政権は「天下りの根絶」を掲げながら、いまだに公務員制度改革の全体像を示せない。行政刷新会議は今回の結果を踏まえ、6月にも独法改革案をまとめる考えだが、これではうまくいかないだろう。公務員制度改革と同時に進める必要がある。

 はっきりしない仕分けもある。昨年の第1弾では目先の歳出削減効果を優先して中長期の国家戦略を見失ったことが批判を招いた。今回も“場当たり”の印象だ。

 例えば厚生労働省からの出向が多い医薬品医療機器総合機構は、独立性に疑問符が付きながら、審査業務などが「規模拡充」となった。第1弾で国民の反発が強かった科学技術分野では、個別の研究内容に踏み込まなかった。

 日本万国博覧会記念機構は19年の独法整理合理化計画で廃止が決まっていたものだ。そもそも対象に含める必要があったのか。

 これでは「政治ショー」と言われても仕方があるまい。結果をどう改革案に生かすか、対象としなかった独法をどう扱うかなど「整理基準」を明らかにすべきだ。

 重複事業などを大胆に見直すのは当然だが、必要な事業がより効果を上げるように組織の在り方を考えることこそ改革の意味であろう。鳩山政権は、独法をどんな組織に再生させるのか。早急に青写真を示さなければならない。

2010.4.30 産経新聞 主張

4/30余禄

2010年04月30日 | コラム
4/30余禄「ブッシュと英語」

 米国のブッシュ前大統領から英語を教わった?ことがある。ブッシュさんが大統領に当選する2年前(98年)、テキサス州知事として再選に挑んでいた時だ。実弟は別の州知事選に出馬し「兄弟知事」の可能性が話題を呼んでいた。

 そこで遊説中のブッシュさんに「もし弟さんが当選したら」と尋ねると「ノー、ノー」と質問をさえぎる。そして「もし(if)じゃなく、『勝った時(when)』と言ってよ」と人なつこい笑顔を遠来の日本人記者に向けた。

 弟の当選を仮定でなく自明のように語れという指摘だろう。なるほど二つの単語はそう使い分けるのかと勉強になった。そんな愉快な人が5年後にイラク戦争を強行し、不人気な大統領として退任するとは夢にも思わなかった。

 だが、あまり勉強にならない指摘もある。ワシントン・ポストのコラムが鳩山由紀夫首相について、言動が奇妙なことを意味する「loopy」という言葉を使ったのに続き、ウォールストリート・ジャーナルは「ジャパン・ディッシング(dissing)」なる記事を載せた。

 筆者は米シンクタンクの研究者で、日本は「バッシング(たたき)」と「パッシング(素通り)」を経て、軽侮や切り捨ての対象になったと論じる。そんな状況は日米双方に好ましくないという意見には賛成だが、「切り捨て」とは大げさだろう。

 二つの米紙の記事は例によって普天間問題の反映だが、数々の対日批判に閉口しつつ「普天間さえ決着したら日米関係は好転する」と信じる人も多いはず。その場合の「たら」は「if」か「when」か、ブッシュさんの意見を聞いてみたい。

5月決着へさらなるハードル 普天間

2010年04月30日 | ニュース政治
5月決着へさらなるハードル=展開一層不透明に-普天間

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で鳩山由紀夫首相は29日、社民党との調整という高いハードルを課せられた。同党が政府が詰めている現行計画の修正案を拒否し、連立を離脱すれば、内閣支持率が2割台にまで落ち込んだ鳩山政権がさらに弱体化するのは必至。5月末の決着期限を控え、沖縄や鹿児島県・徳之島では移設拒否の動きが激しさを増しており、普天間問題の展開は、一層不透明となった。

 29日のメーデー中央大会の開会前。社民党の福島瑞穂党首(消費者・少子化担当相)はそばにいた首相に「鳩山総理を支えて頑張ります」と声を掛けると、首相も「福島党首を支えて頑張ります」と応じた。福島氏が「支える」とあえて口にしたのは、移設問題が現行案の修正で決着すれば社民党は連立離脱する、と一部で報じられたから。しかし、首相が会場を立ち去った後にあいさつに立った福島氏は、県外・国外移設に向け「こん身の力を込めて頑張る」と宣言。神経戦を繰り広げた。

 昨年秋、政府が沖縄県名護市の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に移す現行計画で決着を図る方針を固めると、福島氏らは「重大な決意」を表明。方針を白紙に戻すことを余儀なくされた経緯を踏まえ、首相は社民党に、丁寧に応対している。27日には同党の重野安正幹事長、28日には福島氏のもとに平野博文官房長官を派遣し、検討状況を説明させた。「首相なりの誠意で社民党を説得しようとしている」。政府関係者は、首相の心中をこう推し量った。民主党内では、「移設案を決められなければ首相は退陣」(幹部)との見方が広がっており、首相は、普天間の基地機能の一部を徳之島に移し、沖縄の負担を減らすことで、地元と社民党に県内移設を認めてもらうしかないと思い定めている。一方、社民党も、夏の参院選を控え「国外・県外移設」の旗を安易に降ろせない。双方、引くに引けない状況で、首相側近は「チキンレース」と評した。

2010/04/29 時事通信

上海万博 中国の未来図を描け

2010年04月30日 | 社説
上海万博 中国の未来図を描け

 中国上海市で上海国際博覧会(上海万博)が5月1日開幕する。10月31日まで6カ月間に7000万人の入場者を想定している。40年前の大阪万博は約6500万人だった。それを若干上回る規模になりそうだ。

 中国政府にとって上海万博は、2008年の北京五輪、09年の建国60周年記念式典に続く3年目の国家行事である。

 前世紀の末、中国の高度成長が軌道に乗った。当時、政府のシンクタンクに集まった社会学者たちは08年からの数年間、中国社会のさまざまな指標、例えば貧富の格差、失業者、高齢化の進行などが一斉に危険水域に入ると予想した。高度成長経済が胸突き八丁に入る。それを乗り切るためのモデルにしたのが、日本の東京五輪と大阪万博だった。

 北京五輪を契機に都市建設ラッシュが始まった。そのおかげで、途中でリーマン・ショックに巻き込まれても、次の上海万博を名目に公共事業を前倒しして国内の景気を維持することができた。

 そもそも、1980年代にトウ小平氏が提起した「翻両番(ファンリャンファン)」(所得倍々増)という成長政策は、1960年に池田勇人首相が提唱した所得倍増論を採用したものである。その4年後の東京五輪は、敗戦で打ちのめされた日本人が、やっと高度成長で自信を回復したことを自ら確認するイベントだった。北京五輪でも中国人はテレビ画面を見つめるうちに、世界の大国としての地位を築いた自信を深めたことだろう。

 「人類の進歩と調和」がテーマの大阪万博の年には、「モーレツからビューティフルへ」が流行語になった。成長至上主義からの転機だった。今年、日本を抜いて世界第2位の国内総生産(GDP)大国となるだろう中国では、政府は「調和ある社会の建設」をスローガンにしている。

 中国は、日本の高度成長の道筋を、早回しの映画のような勢いでたどっている。なぜいま万博が中国で開かれるのか。その必然性を日本人は理解できる。「流血GDP」という言葉さえ生んだGDP至上主義でひた走ってきた中国人は、万博を機に中国という国の姿、形を、世界の国々のなかに置いて客観的に見るだろう。失ったもの、失ってはならないものに気づくだろう。それだけの自信と余裕が、いまの中国人には生まれたはずだ。国内だけではない。国際社会からも責任大国としての度量が求められている。

 その結果は、中国共産党の一党独裁体制にとって好ましくないかもしれない。だが社会主義というより開発独裁というほうがふさわしい今の体制はもう壁に直面している。上海万博で大きな未来図を描くときだ。

2010年4月30日 毎日新聞 社説

4/30編集手帳

2010年04月30日 | コラム
4/30編集手帳

 折り箱に稲荷ずしと巻きずしを詰めたものを「助六ずし」という。歌舞伎の『助六』に登場する遊女「揚巻」にちなんだ名と伝えられる。「揚げ」(油揚げ)と「巻き」(のり巻き)である。

 この演目が人々にどれほど親しまれてきたかがよく分かる。演じ分けのむずかしい揚巻を「女形の卒業論文」と評したのは劇評家の戸板康二さんだが、江戸歌舞伎の華・助六と卒論・揚巻、この二人ほど節目の舞台に似つかわしい役柄はないだろう。

 建て替えのために今月限りで取り壊される歌舞伎座が、団十郎の助六、玉三郎の揚巻でさよなら公演の幕を閉じた。きょうは閉場式という。

 助六や揚巻がいなくても人は生きていけるし、おかるや勘平がいなくても日々の暮らしに困りはしないが、彼らがいるおかげで世の中はほんの少し潤い、ほんの少し楽しい。伝統芸能とは、使いこむほどに使い心地の良くなる“心の加湿器”だろう。

 さよなら公演の盛況で歌舞伎ファンの裾野(すその)が広がったと聞く。鼻の穴へ屋形船ェ蹴込(けこ)むぞ――覚えたての助六の啖呵(たんか)を口ずさんでニヤリとしている若い人が、どこかにいるかも知れない。

内閣支持20%に急落 共同通信

2010年04月30日 | ニュース政治
内閣支持20%に急落 83%が小沢幹事長辞任を

 共同通信社が28、29両日に実施した全国緊急電話世論調査で、鳩山内閣の支持率は20・7%と、4月3、4両日の前回調査から12・3ポイント急落した。不支持率は11・1ポイント増の64・4%で、不支持理由のトップは「首相に指導力がない」(40・7%)だった。

 調査は小沢一郎民主党幹事長に対する検察審査会の「起訴相当」議決を受けて実施。小沢氏は「幹事長を辞めるべきだ」との回答は前回より2・4ポイント増え83・8%に上った。米軍普天間飛行場移設問題が5月末までに決着しなかった場合に鳩山由紀夫首相が「首相を辞めるべきだ」も7・3ポイント増の54・4%で、初めて過半数になった。

 首相が小沢氏の続投を支持したことを含め「政治とカネ」問題への鳩山政権の対応や、普天間問題の迷走などに国民が強い不満を持つ実態を浮き彫りにした形だ。夏の参院選を前に政権は危機的状況を迎えた。

 政党支持率で民主党は前回より6・2ポイント減の24・1%。自民党が微増の18・7%にとどまる一方、みんなの党が11・5%と初めて2けたに乗せた。最多は支持政党なしの29・0%。

2010/04/30 共同通信

【4/30】ネモフィラ(るりからくさ)

2010年04月30日 | 誕生日の花

4/30誕生花「ネモフィラ(るりからくさ)」Nemophila menziesii
花言葉 可憐

属名のネモフィラは、ギリシャ語のネモス(林)とフィロス(好き)に由来しています。この植物が自生している環境によるものでしょう。

■今日生まれの貴方は・・・
財産や社会的な地位で人を判断する、スノッブな面があります。ぜいたく好きで、恋人に対しては少々わがまま。女性は甘え上手です。

○図書館記念日
1971(昭和46)年の全国図書館大会で決定され、日本図書館協会が翌1972(昭和47)年から実施。
1950(昭和25)年、「図書館法」が公布されました。