【時事(爺)放論】岳道茶房

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日米合意なら社民、連立離脱へ 「普天間」県内移設

2010年04月29日 | ニュース政治
日米合意なら社民、連立離脱へ 「普天間」県内移設

 社民党は28日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題で、日米両政府が米軍キャンプ・シュワブ(同県名護市辺野古)沖合に杭(くい)打ち桟橋(QIP)方式で代替施設を建設する「浅瀬案」など県内移設で合意した場合、連立政権から離脱する方針を固めた。同党関係者が明らかにした。一方、鳩山由紀夫首相は同日、鹿児島県・徳之島出身の旧自由連合代表、徳田虎雄元衆院議員と都内で会談し、普天間の米海兵隊ヘリコプター部隊を最大で千人、徳之島へ移転する案を初めて提案し、仲介を依頼したが、徳田氏は拒否した。

 政府は可能な限り多くのヘリ部隊を徳之島へ移す一方、キャンプ・シュワブ沖合に滑走路を建設する浅瀬案を、普天間の代替施設とする方向で最終調整に入っている。これに対し、社民党は28日朝、国会内で緊急に拡大幹部会を開いて対応を協議し、「(浅瀬案は)認められるはずがない選択」(幹部)との認識で一致した。この後、重野安正幹事長は記者団に「あらゆる方策を講じて県外・国外の目標実現を目指す」と強調した。

 同党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相も同日午後、広島市内で記者団に「杭打ち式でもサンゴに光が当たらない。沖縄県民の多くは望まないと思う」と、浅瀬案を非難した。

 社民党は米領グアム、北マリアナ連邦への移設を求めている。政府から今後、浅瀬案への同調を求められても、連立与党内で反対し続け、県内移設での日米合意を阻止したい考えだ。

 しかし、それでも日米両政府が県内移設で合意すれば、基本政策閣僚委員会や閣議で同意できないとして、党首の福島氏が閣僚を辞任し、連立を離脱する。

 福島氏は25日、都内での集会で「私は昨年12月にこの内閣が辺野古沿岸部に基地を造る決定をした場合、重大な決意をしなければならないと述べた」と発言。記者団から「決意に今も変わりないか」と聞かれ、「そうだ」と答えている。

 一方、鳩山首相は28日午前、病気療養中の徳田氏が住む都内のマンションへ足を運んだ。「子供のころから徳之島に行きたかった」と語りかけた首相は、「航空部隊の一部、もしくは訓練を徳之島に持って行きたい」と、“腹案”を伝え、地元に影響力のある徳田氏に協力を求めたが、徳田氏は「無理だ」と拒否した。

 首相は5月4日に沖縄県を訪れ、辺野古を視察する。また、仲井真(なかいま)弘多(ひろかず)知事と会談し、徳之島移転案と併せ、浅瀬案を説明し、理解を求める意向だ。だが、同意を得られる見通しは小さく、「5月末決着」は極めて厳しい情勢だ。

4月29日 産経新聞

高山病・危機意識薄い…人任せの高地旅行

2010年04月29日 | 健康
         標高2000メートルを超えるマチュピチュ遺跡

高山病・危機意識薄い…人任せの高地旅行

 ゴールデンウイークを利用して世界遺産ツアーなどの海外旅行に出かける人もいるだろう。ただ、渡航先によっては日本の観光地ではめったに経験することのない“高山病”という落とし穴も。海外でトレッキングを楽しむなら、高地で起こる体の異変を知っておこう。

 【危機感ない人多い】

 トレッキング人気に世界遺産ブームが相まって旅行前、病院に高山病の予防薬をもらいに来る人が増えているという。しかし、日本旅行医学会認定医「表参道内科胃腸科クリニック(東京・神宮前)」の大黒学院長は、「自分がどれぐらいの標高のところにどんな日程で滞在するのかをハッキリ把握していない人が実に多い」と人任せの高地旅行を心配する。

 高山病といえば登山者でもなければ無縁と思いがちだが、海外の観光名所では標高が富士山の高さに匹敵するほどの高地というケースもある。そこへ飛行機で短時間に移動するわけだから山を登っている感覚はまったくない。危機意識が薄いのも無理もない。

 【半日たってから発症】

 「行く場所の標高」と「どれぐらいの時間をかけてその標高まで行くのか」が重要になるのは、それによって高山病の発症のしやすさが変わってくるからだ。

 大黒院長は「標高2700-3000メートルぐらいから発症する人がでてくる」と、こう説明する。

 「高山病は酸素の少ない高所に急に行くことで発症する。ただ、症状が表れるまで12時間ぐらいかかるので、それまでに高度を下げれば何でもない。また、同じ環境でも発症する人、しない人の個人差があり、2000メートルぐらいでもダメな人はいる。そのときの体調も関係します」

 ただし、人の体は48時間ほどでその低酸素の環境に少しずつ慣れてくるので、3000メートル以上の高地に行くなら途中で停泊期間をもうけて少しずつ標高を上げていくとかかりにくい。危ないのは余裕のない日程を組んだ場合だ。

 【予防薬もタイミング】

 高山病が心配されるときには、通常では緑内障などの治療に使われる「ダイアモックス」という錠剤を予防薬として服用するが、飲み方にもタイミングがある。

 「薬が効くのに24時間ぐらいかかるので、高地に到着する1日前から服用する。普通は1回半錠(125ミリグラム)で12時間ごとに1日2回。それでも症状が出るようなら1錠に増量して追加していく。それでもダメならさっさと標高を下げるべきです」(大黒院長)

 団体ツアーで人に迷惑をかけたくないと無理をするのは禁物。秘境の絶景を楽しむのには、それなりのリスクが伴うことを忘れずにおこう。

【高山病に注意したい観光地の標高】
★キリマンジャロ(タンザニア)5895メートル
☆カラパタール(ネパール)5543メートル☆チチカカ湖(ボリビア/ペルー)3812メートル
☆富士山(日本)3776メートル
★ラサのポタラ宮殿(中国)3700メートル☆ウユニ塩湖(ボリビア)3700メートル☆ユングフラウヨッホ(スイス)3454メートル
★クスコ(ペルー)3360メートル
★黄龍(中国)3145メートル~3578メートル★マチュピチュ(ペルー)2280メートル
※★印は世界遺産

《「高山病」の症状》
 初期は"山酔い"と呼ばれる「急性高山病」の状態で、頭痛、吐き気、めまい、倦怠感などの症状が現れる。重症化すると意識障害が出てくる「高地脳浮腫」に進展し、死亡する恐れも。さらに「高地肺水腫」が加わると呼吸困難で死亡率が高まる。

2010.04.27 ZAKZAK

小沢氏「起訴相当」で民主党の三つの選択肢

2010年04月29日 | 情報一般
田原総一朗の政財界「ここだけの話」
小沢氏「起訴相当」で民主党の三つの選択肢

 沖縄県の米軍普天間基地移設を日米両政府に求める県民大会が4月25日、沖縄県の読谷村で開かれた。約9万人が参加したという。

 それを見て、私は「鳩山包囲網がだんだん狭まりつつある」と感じた。つまり、普天間基地の移設先はどうやら名護市の辺野古になりつつあるということだ。なぜそう考えるのか。次に挙げるいくつかの出来事があったからだ。

■だんだん狭まる「鳩山包囲網」の根拠

 まず、現行案を条件付きで容認してきた仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事は大会に参加したが、「沖縄県内への移設に反対」とは明言しなかった。大会後、「いろんな方がいろんな考えを持っており、単純に表題通りではない」と述べ、県内移設に含みを残している。これは政府と何かしらの連携があるということではないか。

 また、名護市の市議27人中14人が大会に出席しなかった。現行案を容認する前市長派のメンバーが中心で、その中には島袋権勇議長も含まれていた。

 前回の本連載でも書いたように、鳩山さんは県外への移設を主張している。移設先は鹿児島県の徳之島だろう。その気持ちは今も揺らいでいない。

 しかし、その徳之島でも18日に大規模な反対集会があり、滝野欣弥官房副長官が20日に徳之島の3町長に電話をかけ、平野博文官房長官との会談を要請したが、即、拒否された。

■鳩山首相は沖縄県民にも国民にも納得のいく説明はできない

 その後、辺野古への移設(現行案)が出てきて、先のワシントン・ポスト紙の報道、25日の大規模な県民大会と続いた。「鳩山包囲網」とは、こうした流れを見て私は感じたのである。

 辺野古となれば、県外ではなく県内移設だ。滑走路をV字型にしないなど微修正はあるかもしれないが、結局は県内でほぼ固まりつつあると見られる。

 さて、そうなると民主党はいったいどうするのか。7月には参議院選挙を控えている。それまでに鳩山さんは普天間基地の移設問題をどのように説明するのだろうか。「本音」つまり「県外」を説明に入れるのか、入れないのか。そこが問題である

 私は、鳩山さんは沖縄県民にも国民にも納得のいく説明をできないと思う。

■民主党が参院選に臨む際の三つのパターン、最悪なのは?

 民主党が参院選に臨む態勢は3パターンある、と私は考える。

 一つは、鳩山さんも小沢一郎幹事長も、平野官房長官も辞めずに参院選に臨むパターンだ。これは自民党が大歓迎するだろう。そして、民主党は惨敗する。

 二つ目は、鳩山さんが小沢さんと平野さんに辞任してもらうパターン。

 検察審査会が26日、鳩山さんの資金管理団体の偽装献金事件で「不起訴相当」と議決した。これに対し、小沢さんの問題に関する検察審査会は27日、「起訴相当」と議決した。これにより、鳩山さんにとって小沢辞任を求める大義はできた。

 この二つ目のパターンでは、鳩山さんが内閣改造を行い、そして小沢さんと平野さんを切る。つまり、普天間問題の責任を平野官房長官に負わせ、小沢さんは政治資金問題で切るというパターンだ。

 三つ目のパターンは、鳩山さんも小沢さんも辞め、代表も幹事長も交代するというものだ。そうなれば衆参ダブル選挙になるだろう。総理大臣が代わるわけだから、国民に信を問うということになる。

 民主党はこれら三つのパターンのどれかを選ばざるを得なくなる。さあ、いったいどれを選ぶのだろう。7月は目前だ。

 三つの中で最悪なのは第1のパターンだろう。民主党が惨敗すれば、鳩山さんと小沢さんはその責任をとって辞任しなければならない。

 私は民主党の議員たちに数多く取材しているが、どうやら第1のパターンになる可能性が大きいのではないかと感じている。

 民主党の議員たちがどこまで危機感を持ち、行動できるか。それに尽きる。民主党議員たちは第2、第3のパターンで臨む自信はどうやらなさそうなのだ。

■このままでは民主党が「失われた20年」を繰り返す

 今、日本は「失われた20年」と言われている。1990年、日本の国際競争力は世界第1位であったのに、2008年には何と22位まで落ちてしまった。この間、何の決断もせずにズルズルときてしまった。

 それと同じことを民主党政権はまたやってしまうのではないか。大胆に言えば、今、そこが問われているのではないだろうか。

 先ほどの三つのパターン以外に、実は第4のパターンも考えられる。それは小沢さんが鳩山さんを切るというものだ。だが、検察審査会が小沢さんを「起訴相当」と議決したことで、この可能性は薄くなった。この第4のパターンを目論む人物のシナリオは、小沢さんで参院選を戦って敗れた後に大連立、である。

 2007年11月、自民党の福田康夫首相は小沢さんに党首協議を持ちかけ、大連立構想を話し合った。しかし、このときは小沢さんが民主党に根回しをしていなかったため、党役員が大反対し、失敗してしまった。

 大連立となれば相手は自民党になるのだろうが、連立政権を組む相手は「第三極」プラス公明党という可能性もある。新党改革の舛添要一さんだって可能性はあり得ると思う。

 なぜなら、政治家とは権力を求めるものだからだ。権力の下には、論理というものはすぐにひっくり返る。舛添さんが改革クラブと組んだ。マスコミは「改革クラブは郵政民営化に反対だったでしょう? あなたは賛成ではないか」と問うが、そんなことは何の障害にもならない。理屈など何とでもなる。

■政治に理屈などない、権力とはそういうものだ

 もちろん、私はこうしたことに直ちに賛成するものではない。だが、権力とはそういうものなのだ。

 1994年、羽田孜内閣が総辞職した後、自民党は何と、天敵であるはずの社会党の委員長、村山富市さんを総理大臣に据えて自社さ連立政権(自民党、社会党、新党さきがけ)を発足させた。

 また、小泉純一郎氏は、亀井静香氏に平身低頭で「あなたの言うことは何でも聞く。あなたに全部、相談する」と言って権力を手にし、そして100%裏切った。どれもこれも「権力とはそういうものなのだ」という実例である。

 政治の世界では理屈や論理は信用できない。だから、これから7月に行われる参院選まで何が起こるか目を離せないのである。

 さらに、岡田克也外相が移設先について「現行案を大筋で受け入れる方向だとルース駐日米大使に伝えた」と、米ワシントン・ポスト紙(電子版)が24日付で報じた。

 ただ、この報道に関して岡田さんは否定しており、鳩山由紀夫首相は岡田さんとルース大使の会談は認めたものの、「現行案が受け入れられるなどというような話があってはならない」と否定している。

2010年4月28日 日経BP

駐日米大使が一時帰国 「普天間」対応協議か

2010年04月29日 | ニュース政治
駐日米大使が一時帰国=「普天間」対応協議か

 【ワシントン時事】ルース駐日米大使は28日、米国に一時帰国した。懸案の米軍普天間飛行場移設問題に関し、岡田克也外相や北沢俊美防衛相らとの会談内容や、沖縄県をはじめとする日本の国内状況などについて関係者に報告、今後の対応を協議するものとみられる。

 ルース大使は首都ワシントン郊外のダレス空港で、記者団に日本側からどんな提案を受けたか質問されたのに対し、「ノーコメント」と言及を避けた。

 東京での局長級協議を終え、大使とともに帰国したキャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)も同空港で、「(話すことは)何もない」と述べた。

 これに関し、クローリー国務次官補(広報担当)は同日の記者会見で、「日本政府から最終的な考えを提示されたとは考えていない」と指摘。現行計画を最善とする立場に変わりがないことを強調するとともに、「両政府は軍の運用上の必要性を満たし、(地元との関係で)政治的に安定使用が可能な解決策を模索している」と述べた。

2010/04/29 時事通信

GW、全国的に晴れ多く行楽日和

2010年04月29日 | ニュース一般
GW、全国的に晴れ多く行楽日和 30日まで荒れた天気の恐れ

 気象庁は28日、ゴールデンウイーク期間中(29日~5月5日)の天気予報を発表した。雲が広がりやすい沖縄・奄美などを除き、全国的に晴れる日が多く、おおむね行楽日和になりそうだ。ただ、北日本を中心に今月30日ごろにかけて風や雨が強まるなど、荒れた天気となる恐れがあるという。気温は、全国的に期間の前半は平年並みか平年より低く、後半は平年並みか高い見込み。

2010年4月28日 共同通信

4/29有明妙

2010年04月29日 | コラム
4/29有明妙

歌舞伎の殿堂として親しまれてきた歌舞伎座(東京・東銀座)が、あすの閉場式を終え取り壊される。3年後には新劇場とオフィス棟からなる複合ビルとして生まれ変わるが、また一つ古き良きものが失われる。

 121年前に建てられ、火災や大震災を経て、今の桃山風建築で開場したのは1924(大正14)年。45年の空襲で骨組みを残して焼失、6年後に再開場し、現在に至っている。

 小社の旧東京支社は歌舞伎座のそばにあった。東京勤務のころ、毎日眺めていてどっしりとした構えが大好きだった。一歩足を踏み入れると赤じゅうたんと漆塗りの朱色の丸柱が目に飛び込み、まるで異空間だ。初めての歌舞伎座体験は14年前の「勧進帳」。市川団十郎のスケールの大きい弁慶、颯爽(さっそう)とした中村富十郎の富樫(とがし)。行き詰まる2人の問答が今でも目に浮かぶ。とにかく華やかだった。

 「芝居小屋の雰囲気があり、本当の檜(ひのき)舞台の風格があった。残してほしかった」と言うのは佐賀市の写真家、大塚清吾さん(64)だ。66年、歌舞伎座を直営する松竹に入社して3年間、宣伝・記録用の写真を撮った。歌舞伎の醍醐味(だいごみ)や役者の迫力を引き出そうと舞台の真上やかぶりつきから狙った。

 大塚さんは「日本人が作り上げてきた伝統美の粋があり、役者にとってもこの舞台は特別だったはずだ」と言う。歌舞伎座の舞台には魔ものが棲(す)んでいるといわれるが、他の劇場との違いは伝統の重みではないか。独特の空気感なのだ。やはり風雪を重ねないと出ないものだろう。

 建て替えの理由は老朽化。寂しいが、考えようでは新しい歌舞伎座も役者と裏方、観客がなじむことで味と格が備わっていくのかもしれない。それにはまた数十年の歳月が必要だろうが。

政府が普天間最終案 杭打ち桟橋・徳之島にも分散

2010年04月29日 | ニュース政治
政府が普天間最終案、杭打ち桟橋・徳之島にも分散

 政府は28日、沖縄県の米軍普天間飛行場移設に関する政府の最終案を大筋まとめ、米国や移設先と大詰めの調整に入った。

 政府案は、〈1〉日米が2006年に合意した同県名護市辺野古に普天間飛行場を移設する現行計画を基本に、異なる工法に修正〈2〉鹿児島県・徳之島へのヘリコプター部隊の分散移転――の2案を組み合わせたものが柱だ。

 鳩山首相は5月4日に、沖縄県を自ら訪問し、仲井真弘多知事らに移設に向けた協力を求める方針だ。しかし、修正案として浮上した工法は、過去の日米協議で運用上の問題点などから却下されているうえ、沖縄県内での移設が主軸となるため、「県外移設」を最大限求めるとしてきた首相が厳しい批判を受けるのは避けられない情勢だ。

 鳩山首相は28日午後に岡田外相、北沢防衛相ら関係閣僚を集めて協議し、政府案について大筋了承を得たい考えだ。

 修正案は、海底に数千本の 杭 ( くい ) を打ち込んで桟橋を建設し、そのうえに滑走路を建設する「杭打ち桟橋(QIP)」方式が最有力となっている。鳩山首相がサンゴ礁の破壊など環境面への影響を懸念し、海面埋め立てに反対しているため、環境への影響が比較的少ないとの見方がある同工法が浮上した。

 ヘリ部隊の移転では、沖縄の負担軽減の観点から、徳之島が最有力の移転先となっているが、地元の合意を得られない場合、沖縄県内の普天間飛行場以外の基地も選択肢としている。

 首相は28日午前、首相官邸で北沢防衛相と会談した。防衛相は、現行計画の修正案について、QIP方式と他の工法を含む複数の案を提示したうえで、QIP方式が最善だとの考えを伝えた。これに先立ち、防衛相は27日、ルース駐日米大使と会談し、移設案の概要を伝えた。防衛相は大使との協議内容についても首相に報告したとみられる。

 首相は5月4日に沖縄入りした際、知事との会談を求めるほか、住民との対話集会の開催も検討している。首相の沖縄県入りが実現すれば、昨年9月の政権発足以降初めてとなる。

 一方、外務省の梅本和義北米局長、防衛省の高見沢将林防衛政策局長は28日午前、外務省でキャンベル米国務次官補と会談し、政府案の概要を説明した。

 普天間移設をめぐっては、米側は日米合意に基づく現行計画が最善だとの立場を崩していない。

2010年4月28日 読売新聞

名古屋・堀川 清流は住民の願いだが

2010年04月29日 | 社説
名古屋・堀川 清流は住民の願いだが

 金のしゃちほこの城と歴史を共に、今も都心唯一の水辺である名古屋市の堀川。水質浄化のための木曽川からの導水はいったん終わったが、清流を取り戻すのに今後どんな対策を取るべきか。

 水質汚濁の著しい堀川に清流を取り戻し街づくりに生かすのは、多数の名古屋市民の願いであることは間違いない。

 堀川は一六一〇(慶長十五)年、徳川家康が名古屋城築城を命じた時、福島正則が熱田から城下まで開削した。物流のための運河として、住民の憩う水辺として親しまれてきた。

 戦前の一九三五年ごろから水質が悪化、六六年ごろピークを迎えた。二〇〇一年七月以降の庄内川からの導水(毎秒〇・三トン)、〇七年三月から今年三月まで行った木曽川からの導水(同〇・四トン)は、浄化事業の一部である。

 とくに木曽川導水は、堀川浄化への名古屋市民の意識や自発的活動を高めた。生息魚類の種類が増えた効果などは否定できない。河村たかし市長は導水継続を河川管理者の国に求めた。

 市民の願いに応える何らかの成果があれば、導水を続けたいのはうなずける。だが、導水が実現した経緯を見ると、より慎重な手順が求められるのではないか。

 木曽川導水による堀川浄化実験は、名古屋市の水道水源である毎秒十トンのうちから三年間導水し効果を観測、停止後二年間は実験終了による変化確認調査の計画だった。木曽川の水利に関与したり、堀川の流水の影響を受ける愛知、三重県など自治体や関係団体の同意を得て行われた。

 川の水利権は古くから激しい争いが繰り返された。「水道水源が余るなら、その分をより切実に必要な取水者に回せ」とか、「わが方の川も、他の川から導水し水質を改善したい」との主張も出る可能性がある。

 まるまる二年間でなくともかなりの時間をかけ、まず名古屋市が水質、生態系への導水中の効果と停止後の変化を精密に検証、厳密な根拠で関係団体を導水再開へ説得するのが先決であろう。

 浄化対策は導水のみではない。河道中央部のヘドロは除去されたが、周辺部の安全なしゅんせつには護岸改修も急ぎたい。家庭の汚水と雨水を同じ管に集め堀川に流す合流式の下水道改善も必要だ。汚れのひどい降り始めの雨水を一時ためる貯留管が、やっと今夏から稼働する。総合的な対策をあせらず進めることが大切である。

2010年4月29日 中日新聞 社説

4/29中日春秋

2010年04月29日 | コラム
4/29中日春秋

 六年前、自民党の三役経験者らに同党資金管理団体「国民政治協会」を迂回(うかい)して、日本歯科医師連盟が巨額の資金を提供した疑惑が浮上した。大物政治家の名前が取りざたされたが、東京地検特捜部の捜査は尻すぼみに終わった。

 迂回献金システムという「パンドラの箱」にメスを入れることで起きる政権与党の混乱を、当時の検察上層部は恐れたといわれる。明らかな「政治的配慮」だった。

 上層部は、政治資金規正法違反容疑の立件基準を「五千万円以上」と捜査現場に伝えたとされ、立件されたのは旧橋本派への一億円のヤミ献金にとどまった。

 尼崎JR脱線事故などで、強制起訴に至った検察審査会の議決は政界に波及。民主党の小沢一郎幹事長について、「元秘書との共犯の成立が強く推認される」と全員一致で起訴相当とした議決は、政権を直撃した。参院選への影響は計り知れない。

 現状の99%超の有罪率は、裁判が検察の主張を追認する場であることを意味している。日歯連事件のように、政界への配慮は時に真相解明にふたをしてきただけに、白黒をはっきりさせるのは検察じゃなく、法廷だと考える市民感覚は大事にしたい。

 検察が独占してきた起訴権限の一角を市民が担う意味は大きいが、小沢氏に限らず「無罪推定」の原則の徹底はより重要になる。メディアも有罪視する報道は慎んだほうがいい。

仕分けで1・6兆円の返納要

2010年04月29日 | ニュース政治
仕分けで1・6兆円の返納要請 独法の廃止36事業

 政府の行政刷新会議は28日、独立行政法人を対象とした事業仕分け第2弾の「前半日程」を終えた。国庫への返納を求めた不要資産は1兆6千億円規模に達した。取り上げた47法人151事業のうち16法人の36事業を「廃止」とし、縮減も50以上になった。枝野幸男行政刷新担当相は終了後の会見で「天下り、不透明な発注の問題が共通していた」と指摘した。6月にも独法の統廃合を含む抜本改革案を示す方針だ。

2010年4月28日 共同通信

日航路線大幅撤退 再建には避けられない

2010年04月29日 | 社説
日航路線大幅撤退 再建には避けられない

 日本航空が新たな路線合理化計画を発表し、収支の改善策を前倒しで進めることを明らかにした。ただし、6月末に予定していた更生計画の提出は、合理化計画を変更した結果、2カ月程度遅れるという。

 法的整理とするか、私的整理とするかでもつれた結果、日航の再建問題は時間の空費が続いた。1月に会社更生法を申請し、企業再生支援機構を管財人として更生計画の策定に入ったものの、作業は難航した。

 経済は立ち直りつつある。しかし、航空会社をとりまく環境は依然厳しく、経営には黄信号がともっている。特に日航の場合、景気持ち直しに伴う収支の改善は、他社に比べ遅れている。

 再生計画の策定が難航したのは、路線や人員の削減について、規模と進め方が不十分だとして、取引銀行の納得が得られなかったからだ。

 航空会社にとって、ネットワークの価値を落とさないようにするには、一定程度の路線の維持が必要だ。路線、機材、人員を単純に削減するだけでは、企業価値を大きく損なうことになる。そうした思いが日航側にはあったのだろう。

 ただし、日航の業績悪化は、経済の悪化に加え、需要を上回る供給体制を維持した結果でもある。しかも、公的資金で支えられながら供給過剰を続ければ、同業他社との過当競争に拍車をかけることにつながる。

 日航の新たな路線合理化計画によると、9月末以降、来年3月末までに、国内30、国際15の計45路線から撤退する。昨年度実施した分と合わせると、座席と距離で示した事業規模は一昨年度に比べ国際線が4割、国内線が3割の縮小となるという。

 当初の計画に比べ、撤退路線を大幅に上積みし、実施期間も短縮するわけで、それに伴い痛みも大きくなる。しかし、日航に対する債権放棄によってすでに国に損失が生じている。また、再建がうまくいかず、再生機構の出融資が焦げ付くことになれば、その分についても税金で埋め合わせしなければならなくなる。

 撤退路線の拡大で不便になる地域も広がる。しかし、日航の損失について、税金での穴埋めの拡大を避けるためには、痛みが伴うとしても、大規模な合理化が欠かせない。路線撤退による影響については、地域振興策との関連で別途、考える必要があるとしても、撤退路線の上積みはもっと早く打ち出すべきで、更生計画の提出が遅れるのは残念だ。

 世界の航空産業は、自由に路線を設定できるオープンスカイや、低コストの航空会社の台頭などで競争が加速している。そうした状況にも対応できるよう、日航の経営体質の強化を急いでもらいたい。

2010年4月29日 毎日新聞 社説

4/29余録

2010年04月29日 | コラム
4/29余録「GW用心集」

 「上戸でも旅で大酒すべからず 折々少し飲めば良薬」。江戸時代の旅の心得を記した八隅蘆菴(やすみろあん)の「旅行用心集」には、旅の教訓歌集がついている。その一つ、気の緩む旅先での大酒の戒めだ。

 「宿とりて一に方角二に雪隠(せっちん)三に戸じまり四には火のもと」。宿に入ったら避難経路など建物の構造を頭に入れておくことだ。「長旅の道具はとかく少なきを よしと定めよ多きのは憂き」。コンパクトな荷物が旅上手のしるしなのは、徒歩の昔とそう変わらない。

 「それぞれに所の風土を味わいて 食えば悪(あ)しきものもけっこう」「道中でみえ飾りする人達は 必ず難に遭うと知るべし」「物言いを旅ではことに和らげよ 理屈がましく声高にすな」「馬方や荷もち駕籠(かご)かきあなどるな 同じ浮世に同じ世渡り」。いや恐れ入る。

 こんな教訓歌が生まれたのも、それを載せた旅ガイドがベストセラーになったのも、江戸時代の庶民の筋金入りの旅好きゆえだ。その子孫たるわれらにもいよいよやってきた春のゴールデンウイーク(GW)である。いち早く旅先で小欄をご覧の方もおいでに違いない。

 4月も下旬なのにうすら寒い天気が続く今年の列島だ。幸いGWは暖かな好天に恵まれる地方が多そうだという。やはり陽光まぶしい野山の新緑あってのこの季節である。仮に遠出はできずとも、近間の緑地の目のさめる輝きを見に行くだけで心浮き立つ旅になる。

 ただ車でお出かけの方は1000円高速最後の大連休ともいわれ、渋滞が心配だ。その時にはこんな教訓歌を胸に、くれぐれも安全運転を。「道中は自由をせんと思うまじ 不自由せんとすれば自由ぞ」

小沢氏に厳しい新聞社説

2010年04月29日 | ニュース政治
小沢氏に厳しい新聞社説 議員辞職求める社も

 政治資金規正法違反の容疑で告発された民主党の小沢一郎幹事長に「起訴相当」の検察審査会判断が下され、新聞各紙の社説はこぞってこの問題を取り上げた。議員辞職を求めるものから説明責任を迫る程度のものまで、論調には温度差があったが、総じて小沢氏には厳しく、ワイドショーなどで聞かれた同情論は皆無だった。

■朝日は「小沢氏はまだ居直るのか」
 2010年4月28日の全国紙朝刊各紙は、1面と社説などで「小沢氏起訴相当」を大きく扱った。各紙とも、検察の不起訴処分に市民感覚で異議を唱えた議決だとして、その「重み」を指摘している。

 小沢氏への態度が最も厳しかったのは産経新聞だ。社説にあたる「主張」欄で、「やはり議員辞職すべきだ」と断じた。11人の検察審査員全員一致の判断は「きわめて重い」とし、「刑事責任の問題に加え、政治的さらに道義的責任は明白だ」と指摘、「やはり議員辞職を決断すべきときである」と迫った。

 朝日新聞は、「幹事長辞職」に触れた。見出しは「小沢氏はまだ居直るのか」。小沢氏に対して、「大局に立った判断をすべきだ」と指摘した。一刻も早い国会での説明が必要だとして「それができないのであれば、幹事長職を辞し、民主党の運営から手を引く」ことを求めた。

 小沢氏の進退には踏み込まず、説明責任を果たすよう主張したのは、読売新聞と毎日新聞だ。読売新聞は、「小沢氏は審査会の指摘した疑惑については、説明責任を果たさなければならない」とした。社説のあとの部分は、議決の中味のおさらいや検察への注文などで、小沢氏の進退に関する記述は見当たらない。

 「議決を重く受け止めるべきだ」「国会で説明すべきである」と要求した毎日新聞は、検察の不起訴を受けて潔白を主張する小沢氏の主張に対し「強引である」と指摘。検察の処分は「容疑は不十分」というものだ、と改めて解説した。進退については、読売新聞と同様触れていない。

 日経新聞は、小沢氏と民主党に対して「当然『起訴相当』の重みを厳しく受け止めなければならない」と書いた。小沢氏についてはさらに「説明責任に背を向け続けるなら、幹事長辞任を求める空気が一気に強まる展開も予想される」と遠巻きに批判した。

■ワイドショーでは検察審査会批判も
 一方、テレビのワイドショーでは、検察審査会側を批判する声もあった。テレビ朝日系の朝の情報番組「スーパーモーニング」(4月28日)で、ジャーナリストの鳥越俊太郎さんは、議決が指摘する「市民感覚」に異論を唱えた。「証拠とはあまり関係なく、感情的な判断」「論理的に飛躍があり違和感がある」と疑問を呈した。小沢氏に同情的といえる受け止め方だ。

 インターネットのポータルサイト「ライブドア(livedoor)」の世論調査欄をみると、「小沢氏『起訴相当』議決、議員辞職すべき?」の質問に対し、4月28日夕現在、参加者4100人強の段階で、辞職すべき77.4%、しなくてもよい22.6%(2択)だった。

 起訴相当という議決が出た10年4月27日、小沢氏は「何もやましいことはない」と幹事長続投を表明した。翌28日朝、鳩山由紀夫首相も、小沢氏について「このまま頑張っていただきたい」と追認した。今回の議決を受け、東京地検特捜部は3か月をめどに再捜査をして改めて起訴するか不起訴にするかを判断する。不起訴になった場合、審査会がまた起訴すべきだと議決すれば、強制的に起訴される。

2010年04月28日 J-CASTニュース

普天間移設 なぜ場当たり対応続ける

2010年04月29日 | 社説
普天間移設 なぜ場当たり対応続ける

 米軍普天間飛行場の移設問題は、鳩山由紀夫首相が決着を公約した「5月末」の期限まで1カ月に迫ったというのに、政府案もまとまっていない。政府はキャンプ・シュワブ沖合に杭(くい)打ち桟橋(QIP)方式で代替施設を建設する「浅瀬案」で新たに米側と調整を進めたい方針だ。

 だが、首相は鹿児島県・徳之島出身の元議員に米海兵隊ヘリ部隊移転に協力を求めて断られた。来日したキャンベル米国務次官補と外務、防衛両省局長との会談も進展なく終わった。場当たり的対応が目にあまり、このままでは国益を大きく損ない、日米同盟空洞化の危機を深めるばかりだ。首相は無責任な言動を繰り返すのを改め、唯一実現可能な現行計画を選択する決断を下すべきだ。

 徳之島にヘリ部隊を移転する構想は、首相が国会で公言した「腹案」の柱とされたが、米側は「海兵隊の一体運用を損なう」との理由で拒否を貫いている。移設に反対する島民大集会も開かれ、米国も地元も歓迎していないのはすでに明白といえよう。

 防衛省が「浅瀬案」を新たに浮上させたのはこのためだ。現行計画予定地のキャンプ・シュワブ沿岸部にも近いため「現行計画の修正案」と呼ぶことができ、期待感を抱いたキャンベル氏が3カ月ぶりに来日する契機となった。

 にもかかわらず、首相は28日、「政府案はまだ固まっていない」と語り、岡田克也外相もキャンベル氏訪日について「普天間問題は主要議題でない」とした。これは国民にも米側に対しても誠実さを欠く対応ではなかったか。

 しかも「浅瀬案」は、過去の協議でも浮上したものだ。日米の検討作業の中で、「海面下が空洞状になり、テロの恐れなど安全面で問題がある」との理由で米側が難色を示した。地元も「埋め立てなどと比べて仕事にならない」と歓迎せず、結局は現行計画に決まった経過も忘れてはならない。

 高度の技術が必要とされ、費用の見通しもついていないことを考えれば、同案も含めて現行計画にまさる案はないのが現状だ。

 首相は連休中の5月4日にも就任後初めて沖縄を訪問する意向という。だが、まずは米国も地元も受け入れ可能で現実的な政府案を自らの責任で固めるのが先決である。日本の国益と安全を守り、同盟深化をめざすためにも迷走を断ち切ってもらいたい。

2010.4.29 産経新聞 社説

4/29編集手帳

2010年04月29日 | コラム
4/29編集手帳

 きみの部屋にオバケはいないかい? その歌は問いかける。オバケは名前を「ムカシ」という。都はるみさんの『ムカシ』(詞・阿久悠、曲・宇崎竜童)である。

 〈こいつにうっかり住みつかれたら/きみも駄目になってしまうぞ/何故(なぜ)ってそいつはムカシ話で/いい気持ちにさせるオバケなんだ…〉。現実から目をそむけて、遠い日の感傷に逃避するなかれ、という教えだろう。

 作詞した阿久さんはかつて本紙の連載『時代の証言者』で、「いい時代があったとすれば昭和30年代に入ったころでしょう」と語っている。ムカシとはその頃を指すのかも知れない。

 まだ多くの人が貧しかったが、今日よりも明日は暖かく、明日よりもあさっては明るいと、信じることができたのは確かである。親類の小学生に将来、何になりたいかを聞いたら、「正社員」と答えた――今年1月、本紙の『気流』欄に載った読者の投稿にそうあった。いまの世に欠けているものを一つだけ挙げるとすれば「希望」であろう。

 阿久さんに叱(しか)られるのは覚悟のうえで、昭和のムカシと差しつ差されつ、世の行く末を語らってみたい夜もある。