【時事(爺)放論】岳道茶房

話題いろいろだがね~
気楽に立寄ってちょ~

1997(平成9)年8月31日

2010年08月31日 | 情報一般
【写真で見るきょうは何の日】ダイアナ妃が事故死

 1997(平成9)年8月31日、ダイアナ元英皇太子妃がパリで交通事故死した。享年36。

 パパラッチと呼ばれるカメラマンを振り切るため、高速で走っていた車がトンネル側壁に衝突。元妃と交際相手のドディ・アルファイド氏、運転手の3人が死亡した。チャールズ皇太子と離婚1年後という悲劇の衝撃に、国内でも号外が発行された。

 事故が報じられた後、ダイアナ元妃が住んでいたケンジントン宮殿の門前には多数の人々が献花などに訪れ、世界各国の英大使館には記帳台が設置され、その死を悼んだ。

 英国内では「国葬にすべき」との声が高まったものの、労働党のブレア首相は「国民葬」にすると発表。9月6日、ウェストミンスター寺院で国葬に準じた規模の葬儀が営まれた。

2010.08.31 ZAKZAK

年金運用3・5兆赤字、株価下落で

2010年08月31日 | ニュース一般
年金積立金運用3・5兆赤字、3番目に悪い数字

 公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人は30日、2010年度の第1四半期(4~6月期)の運用実績が、3兆5898億円の赤字になったと発表した。

 四半期でみると、赤字は08年度の第4四半期(1~3月期)以来で、過去3番目に悪い額となった。運用資産額は第1四半期末現在、116兆8027億円となっている。

 同法人は、国内外の株式と債券を中心に運用しているが、ギリシャの財政危機問題などにより、今年5月以降、国内外の株価が大きく下落したことが赤字の主な要因だという。外国株式で2兆2605億円、国内株式では2兆548億円の赤字だった。

2010年8月30日 読売新聞

名古屋で熱帯夜38日目 今夜で最多タイ

2010年08月31日 | ニュース一般
名古屋で熱帯夜38日目 今夜で最多タイ

 夜間に雲が広がり、気温の下がり方が緩やかだった影響で、31日朝の最低気温は東海地方各地で25度以上の熱帯夜となった。同日中に25度を下回らなければ、名古屋では今年39日目の熱帯夜となり、1931(昭和6)年の観測開始以降、94年と並んで最多となる。

 31日朝の最低気温は名古屋27・0度、岐阜27・8度、津26・4度。岐阜と津での熱帯夜は39日と42日となり、いずれも観測史上2番目の多さ。1日の最低気温は明け方に記録することが多く、翌日の午前零時を過ぎた段階で確定する。

 熱帯夜が続く理由について、名古屋地方気象台は「日中に晴れの日が続いた。海面温度が高く、夜間も暖かい空気が流れ込んで気温が下がりにくかった」と説明。日中のアスファルト熱やエアコンなどの使用による人工排熱で夜になっても気温が下がらないヒートアイランド現象も影響しているという。

 熱帯夜は熱中症患者の多さにも影響した。名古屋市では7月1日~8月29日に昨年の3倍近い949人の熱中症患者が救急搬送された。同市消防局によると、昨年は夜間(午後6時~翌午前6時)に搬送された熱中症患者は全体の約20%だったが、今年は25%以上を占めている。同気象台によると、9月以降もしばらくは寝苦しい夜が続く見込み。

2010年8月31日 中日新聞

円高・株安再び、経済対策の効果1日持たず

2010年08月31日 | ニュース一般
円高・株安再び、経済対策の効果1日持たず

 31日の東京金融市場は、米景気の減速懸念などから円高・株安が再び進んだ。

 円相場は1ドル=84円台まで上昇する一方、輸出企業の採算悪化などを嫌気して、日経平均株価(225種)の下げ幅は一時、260円を超え、2営業日ぶりに8900円を割り込んだ。政府・日本銀行が30日に打ち出した追加の経済・金融対策の効果は早くもはげ落ちた格好だ。

 東京外国為替市場の円相場は反発して始まり、午後1時現在、前日(午後5時)比75銭円高・ドル安の1ドル=84円36~38銭で取引されている。

 市場では、政府・日銀の対応に「追加経済対策は、スピード感が乏しい」「金融緩和策は市場が織り込んでいた域を出ておらず後手に回っている」との指摘も多い。円売り介入も含めた「次の一手」が早期に必要との見方が強まっている。

 東京株式市場は、円高進行を嫌気して全面安の展開となっている。午後1時現在、前日終値比259円67銭安の8889円59銭。東証1部の午前の出来高は約5億8400万株だった。

 市場では「日銀には円高対策に本腰を入れて取り組む姿勢は感じられない」(アナリスト)との冷ややかな見方も出ている。「円高に歯止めがかかっておらず、株価は8500円程度まで下落しかねない」(大手証券)との見方もある。

 【ニューヨーク=小谷野太郎】30日のニューヨーク株式市場は、米景気の先行き不安から売られ、株価は大幅反落した。ダウ平均株価(30種)は前週末比140・92ドル安の1万9・73ドルと2営業日ぶりに反落して取引を終えた。

 8月の米雇用統計の発表を9月3日に控え、市場では非農業部門の雇用者数が10万人程度減少するとの見方が広がり、米雇用情勢の改善ペースの鈍さを嫌気した売りが広がった。

2010年8月31日 読売新聞

さまざまに語り継がれる戦争

2010年08月31日 | 新聞案内人
さまざまに語り継がれる戦争

 猛暑の8月が終わろうとしている。

 月の終わり、つかの間の避暑に福島の岳温泉へ出かけた。安達太良を望みながらも、照りつける日差しの強さはかわらなかったが、忘れず夕刻に訪れる雷雨が涼を運んだ。

 散歩の途中で<開拓牛乳>の看板に誘われ立ち寄った。うかつにも「珍しい名前だが、製造工場はどこに」などと尋ねると、「ここら一帯が開拓村だったから」と、周辺の酪農家で採乳される牛乳の製品名であることを教えてくれた。

 少し離れたところに≪開拓の碑≫があった。「大陸の地に王道楽土の建設を志して旧満州三江省鶴立県連江口村に入植したのは昭和十二年四月である」と、碑文は始まっていた。異国の大地で福島村の建設に心血をそそいだが敗戦。800人中約半数が裸一貫で引揚げ、安達太良のすそ野に福島村開拓団を組織した。悪条件を克服して「今や酪農、高冷地蔬菜等の生産は他を凌ぐものがあり営農の礎漸く定まった感がある」と、入植三十周年を誇らしげに記念して、1976年11月に碑が建立された。

○学童疎開の記録

 翌日、温泉街のはずれに広がる鏡ヶ池のほとりで≪しだれ桜記念植樹≫の立札が目についた。「東京都牛込区内国民学校『岳児童疎開有志一同』」と、添え書きされていた。牛込区内(現新宿区)の11の国民学校の児童383人が、終戦後の10月まで約8か月間、親元から離れて岳温泉の9旅館で寝起きしたという。

 昨年、宮城県作並温泉を訪れた折りにも、岩松旅館に掲げられていた≪東京浅草小学校学童疎開記念≫の柱時計に釘付けになった。東京・台東区花川戸の浅草小はことし創立135年の名門校。関東大震災では焼け落ちたが、1945年の東京大空襲では奇跡的に校舎が残った。同校の3年生以上407人も、作並温泉に集団疎開したとの記録がある。

 「皇国を継ぐ若木の生命を守るため」実施された学童疎開で、親恋しさとひもじい思いに耐えた子どもたち。ようやく東京に戻ることが出来ても、家は焼け落ち、肉親は亡くなり、戦災孤児となった子どもも多かった。

 鏡ヶ池で東京・墨田区からドライブ旅行の夫妻に出会った。話の途中で同じ年齢とわかり、同年輩の気安さもあって、問わず語りが始まった。妻はやはり大空襲で肉親を亡くしたと淡々と語った。戦後、町工場を起こして懸命に働き、ようやく長男に経営を任せて、スケッチ旅行の楽しみを見つけたと、ほどなく75歳になる夫も戦後の働きを振り返った。

 ことしは戦後65年の節目とあって、太平洋戦争を軸にした記事が、ことのほか多いように思える。朝日の<昭和史再訪>は、『玉音放送』(8月14日)や『小野田寛郎さん帰国』(8月7日)をたどっていた。小野田さんの帰還は、1973年と74年、フィリピンのルバング島で取材し、同じ飛行機で羽田空港に帰国しただけに、関心もひとしおだった。

 <空襲補償求め全国協議会 25都市の被害者、遺族ら>(読売)、<空襲被害国をただす 「家族の犠牲謝って」>(朝日)と、65年後の決起集会が終戦記念日を前にあった。「旧軍人・軍属とその遺族には国家補償理念に基づいて総額約50兆円の恩給や年金などを支給してきた。一方、民間人の空襲被害者については、これまでの訴訟などで『戦争で受けた損害を国民は等しく受忍(我慢)しなければならない』と主張し、援護措置を講じていない」と朝日は書いた。

 同じ朝日の連載<65年目の「遺言>は、終戦時、軍人・軍属・民間人660万人以上の日本人が海外にいて、引き揚げて来たこと、その途中で旧ソ連軍兵士らから暴行を受け、引き揚げ船から海に身を投げた人、妊娠した女性たちのための堕胎施設が開設されたことなど、悲惨な史実をつづっていた。<朝鮮引き揚げ者映像に>(8月13日日経)は、着の身着のままで福岡・博多港にたどり着いた姿を、駐留米軍が撮影していたと報じた。

○被爆者からの手紙

 <核なき世界へ 被爆者からの手紙>も朝日の連載企画。その5回目を読んで、記憶がよみがえった。40年前に再生不良性貧血の子どもたちを追い続けたときに出会った、井上和枝さんと妹の仁子さんが登場していた。取材ののちにわかったことだが、仁子さんと私は高校の同窓だった。姉妹一家は長崎で被爆し、両親と姉、妹、弟の5人を失った。和枝さんは次女の出産時、被爆が胎児に影響しないかと悩みながら、医師に励まされて出産に踏み切った。再生不良性貧血から8歳でこの世を去った次女への悲しみは、取材していて受け止めることが出来ない激しさだった。昨今、仁子さんは機会あるごとに、被爆の周辺を活字にして送ってくれる。

 アメリカの音楽家ミッチ・ミラーさんの99歳の死亡記事で、『クワイ河マーチ』を主題曲にしたデビッド・リーン監督の映画『戦場にかける橋』(1957)を思い出した。ビルマ国境に近いタイで、日本軍が泰緬鉄道敷設に、英軍の捕虜を使役労働に使った実話を元にしている。その現場カンチャナブリは、いまでは“観光コース”になっている。

 <外国人捕虜記録 寺に保管>(7月31日朝日)は、戦時中に日本軍の捕虜となり、収容所などで死亡した連合国側の兵士の名簿が、京都の寺に保管されていたとのニュース。「日本軍が捕虜にした連合国軍の兵士は約30万人にのぼったとされる。(中略)アジア各地で過酷な労働を強いられ、日本国内にも約3万6千人が連行された」との注釈があった。

 偶然にも友人から、そのまた友人であるシャーウィン裕子さんの著書『それでもぼくは生きぬいた』(梨の木舎)を贈られた。「これは、第2次大戦において日本軍の捕虜となり、その過酷な状況を生きぬいたイギリス人将兵6人の物語である」と帯書きにある。著者は東京女子大を卒業後渡米、ハーバード大などで学び、いまは英国に住む3女の母である。

○連合国で広く知られる捕虜体験

 日本軍の捕虜たちは「往々にして過酷な状況の中で抑留された。彼らが監視員の目を盗んでトイレの紙に書き、瓶や竹筒にしまった日記が墓の中から発見されたり、戦後その手記が本として発行されたりしたので、捕虜たちの体験は元連合国では広く知られている。たまたまイギリスに住んでいた私は捕虜の物語を読み、彼ら自身やその家族に会う機会を持った」とまえがき。

 泰緬鉄道の話も書かれていた。おそるおそるページをめくったが、これも前書きに「捕虜収容所では人間の最も醜い面がさらけ出されたとともに、最高に美しい資質も発揮された。(中略)憎しみの対象だった日本軍の中にも、海に投げ出された敵の将兵のいのちを救ってくれた艦長や、人間的な情を示してくれた兵士がいた」という第四話『工藤艦長に救われた』、第五話『命をかけた脱出、死刑寸前の救命』と読み進むうちに、いくらか気持ちも救われた。恩讐を越えてというが、ときに越えられる恩讐と越えられない恩讐がある。

 8月8日の朝日歌壇に選者の佐々木幸綱さんが「八月に入って、例年通り、原爆、戦争をうたった作の投稿が多くあった。六十五年たっても、戦争・戦後はまだまだ完了しないとつくづく思わせられる」と後書きしていた。その一首。

 少年時特攻で自爆するが夢老いて世界の平和なるが夢(狭山市)黒後 輝夫

2010年08月31日 新聞案内人
西島 雄造 ジャーナリスト、元読売新聞芸能部長

公務員の給料は本当に高いのか

2010年08月31日 | 情報一般
公務員の給料は本当に高いのか

不況の影響で高まる公務員志向 民間よりも給料が高いというのは本当か?

公務員は残業やノルマがなく、安定していて給料も悪くないというイメージがある。実際のところどうなのだろうか。

 人事院が9日、10年度の国家公務員採用3種試験(高卒程度)の申込み状況を明らかにした。これによると申込者数は1万7311人で、昨年度に比べて5.4%の増加となった。また倍率は24倍と難関で、不景気を背景に公務員への人気が顕著となっている。

 公務員は「安定している」「民間よりも給料が高い」などの声を耳にすることがあるが、実際にはどうなのだろうか。

 人事院が10日に行った勧告によれば、国家公務員の全職員の平均月給は、民間との差を縮めるため、前年よりも1.5%引下げ、39万5666円となった。民間の平均が39万4909円とされており、民間よりもわずかに高いがほぼ同じ水準となっている。また公務員の特別給(ボーナス)の平均は、年間で3.97カ月分だという。

 地方公務員の例としては、東京都人事委員会公式ホームページによると、東京都職員モデル年収は、25歳の役職なしで425万3716円、35歳の主任で652万2897円、45歳の課長補佐が901万3057円 となっている。

 一方、国税庁の平成20年度の民間給与実態統計調査によると、民間の電気・ガス・熱供給・水道業の平均年収は675万円で、次いで金融業、保険業が649万円となっている。ただし、この数値はあくまで平均であり、民間企業ではさまざまなケースがあるとみられる。

 また公務員にはサービス残業はないとされているが、実際には部署によって深夜まで残業している部署もあるという。公務員の総人件費の削減や、能力給、減給制などの必要性が叫ばれており、今後もこれまでの給与体系が維持される可能性も低くなってきている。公務員も安定を求められない時代に突入するのだろうか。

2010年08月29日 MONEYzine

経済対策 物価安定目標を掲げよ

2010年08月31日 | 社説
経済対策 物価安定目標を掲げよ

 日銀が金融緩和にようやく重い腰を上げる一方、政府も経済対策を決めた。円高と経済低迷の根本にあるのはデフレだ。政府は物価安定目標を掲げて、日銀とともにデフレ脱却に全力を挙げよ。

 遅きに失した追加緩和である。内容ももの足りない。年0・1%の低金利で貸し出す新型オペの貸付枠を三十兆円に拡大する一方、期間六カ月ものを追加したにすぎない。金融市場はこの程度の緩和策はとうに織り込んでおり、効果も限定的だろう。

 日銀がいったん決めた政策ラインを市場に追い込まれ、政府に催促される形で変更するのは白川方明総裁になってから三度目だ。

 最初は二〇〇八年十月。米欧などが一斉に協調利下げしたのに、日銀は動かず円高が加速した。昨年十二月には直前に社債やコマーシャルペーパー(CP)の買い取り終了を決めたが、政府のデフレ宣言に押される形で緩和策に逆戻りするドタバタ劇を演じた。

 今回はといえば、十日に米国が緩和に動くのは十分に予想されながら、日銀はなにもせず金利差が縮小して円高・株安を招いた。

 景況感は一気に冷え込み、多くの大学生や高校生が就職先を決められないでいる。企業の廃業や「ニッポン脱出」も進行中だ。

 白川総裁は当時の自民党政権が提案した人事に民主党が不同意を繰り返した末、異例な形で誕生した。その点を割り引いても、わずか二年弱の間に三度も経済情勢と政策の判断を誤り、景気低迷を招いてしまった実績をみれば総裁失格と言わねばならない。

 日銀法で総裁の地位は守られているが、政府と国会は白川総裁に対して、この間の政策判断ミスをどう考えているのか、十分な説明を求めるべきだ。

 菅直人首相は雇用確保を重視した経済対策をまとめた。だが、デフレを放置したままで成長は見込めず、雇用も生まれない。まずはデフレ脱却が最優先である。

 そのために政府は物価安定をもはや日銀任せにせず、自ら消費者物価上昇率で3%程度の物価安定目標を掲げるべきだ。目標があって責任も明確になる。

 政府が独自に目標を設定し、達成手段を中央銀行を委ねた国は英国などに例がある。中銀の独立性とは本来、手段についての話にすぎない。目標を数値で示し、達成できなければ日銀に説明を求める常設の枠組みが必要である。

 いまのままでは、日銀の対応が後手に回るばかりだ。

2010年8月31日 中日新聞 社説

8/31中日春秋

2010年08月31日 | コラム
8/31中日春秋

 芥川龍之介の『手巾(ハンケチ)』は、息子が病死したことを、その恩師の大学教授長谷川に告げに来た母親の話である。

 母親は涙を見せるでもなく、平生の声で口元に微笑さえ浮かべて息子の最期について語る。長谷川は違和感を覚えるが、落とした団扇(うちわ)を拾うため身をかがめた時、“別の表情”を見る。

 テーブルの下で、母親はひざに乗せた手をふるわせ、握りしめたハンカチを引き裂かんばかりにしていた。長谷川はそこで、彼女は顔でこそ笑っていたが、実はさっきから全身で泣いていたのだと、ひとまず深く思いを致すのである。

 一個の人間にさえ、見た目と真情が違うところはある。まして複雑微妙な自然であれば。第二十三代土木学会長、青山士(あきら)の残した<萬象(ばんしょう)ニ天意ヲ覚ル者ハ幸ナリ>という言葉の意味するところを考える。

 同学会のサイトによれば、青山は、あのパナマ運河工事に日本人で唯一参加した明治生まれの技術者。自らが手掛けた信濃川大河津分水(新潟県)の現場に、その言葉を刻んだ碑が立つ。萬象とは、あらゆる自然の“表情”、天意とはいわばその“真意”で、相まって防災の心得と理解できるのではあるまいか。

 海や山や川、雲や雨や風…。その微笑ばかりでなく、テーブルの下で発せられているかもしれない無言の悲嘆も、見逃さないで。そんな先達の教えのような気がする。あすは、防災の日。

概算要求が過去最大97兆円

2010年08月31日 | ニュース政治
概算要求が過去最大97兆円、国債費24兆円

 2011年度予算編成に向けた各省庁からの概算要求が、ほぼ出そろった。

 一般会計の概算要求総額は97兆円規模に上る見通しで、概算要求段階としては前年度の95兆380億円を上回り、過去最大となる。国債の元金返済や利払いに充てる国債費が、10年度当初予算と比べて3兆4831億円多い約24兆1321億円と、概算要求段階で最大規模となる見通しだ。高齢化に伴う社会保障費も10年度当初予算に比べ約1兆2400億円増え、概算要求額を膨らませる要因となる。

 また、一般会計のうち一律に削減枠が設けられた政策的経費とは別に、多くの要求が可能な「元気な日本復活特別枠」にも要望が殺到し、総額で2兆8000億円以上となる見込みだ。政府は国債費を除く歳出を10年度並みの71兆円以下に抑える方針で、特別枠の額も最終的に「1兆円を相当程度に超える額」にするとしているが、要望が膨らんだことで絞り込みが難航する可能性もある。

 特別枠には、経済産業省や環境省などは省エネルギーにつながる事業を要望。厚生労働省は子宮頸(けい)がんの予防事業を要望した。一方、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)や政府開発援助(ODA)、国立大学の運営交付金など、政府が切り込みにくい予算の要望も多く盛り込まれている。

2010年8月31日 読売新聞

金総書記訪中 6か国協議再開につながるか

2010年08月31日 | 社説
金総書記訪中 6か国協議再開につながるか

 北朝鮮の金正日総書記の訪中が終わった。

 5月上旬の訪中に次ぐ年内2度目の異例の訪問だった。27日に吉林省長春で行われた胡錦濤・中国国家主席との首脳会談の中で、金総書記は、核問題をめぐる6か国協議について、早期再開を希望する考えを示した。

 これまで北朝鮮は、再開の前提条件として、制裁解除を求めていた。今回、条件に言及したかどうかは明らかでない。協議再開までには曲折が予想される。

 今回の訪中の狙いは、慢性的に不足している食糧やエネルギーの支援要請にあったろう。協議への復帰表明も、そのためのカードではなかったか。

 今回の旅程は、北朝鮮の権力継承作業の一環と見られている。北朝鮮は近く、44年ぶりの党代表者会で党最高指導機関の選挙を行うという。金総書記の三男、ジョンウン氏が要職に就き、3代世襲が公然化するとの観測がある。

 そのジョンウン氏を伴って中国国内にある故金日成主席のゆかりの地を巡ったのだとすれば、世継ぎ教育の意味もあったはずだ。

 金総書記の相次ぐ訪中には、北朝鮮経済を立て直すため、隣接する中国東北3省との経済関係の強化を図るという中長期的な狙いもうかがえる。

 今回の訪問先は、吉林省と黒竜江省だった。金総書記は、5月には遼寧省を訪れ、港湾都市・大連を視察した。その発展ぶりを参考にしようとしているのだろう。

 弾道ミサイル開発を続け、核実験を強行した北朝鮮に対し、国連安全保障理事会は経済制裁決議を採択した。

 韓国哨戒艦の沈没事件を受けて、日本や韓国は独自に追加制裁や貿易制限を実施し、米国も近く制裁を強化する方針だ。

 金総書記の度重なる訪中は、国際的孤立を深める北朝鮮が中国への傾斜を強めている証左だ。

 中国は、経済破綻(はたん)や後継体制の揺らぎから北朝鮮が不安定となることを恐れ、何としても支える姿勢だ。だが、北朝鮮が核開発に固執する現状こそが、東アジア地域の安定を損なう根本的原因だ。安易な援助は禁物である。

 金総書記に、核保有と経済発展は両立しないとはっきり告げることが、中国の責務だ。

 北朝鮮が核ミサイルを持てば、日本への脅威は格段に強まる。それを阻止するため、日本は、北朝鮮の動向を注視しつつ、米韓との連携や中露との協調を強化していかなければならない。

2010年8月31日 読売新聞 社説

8/31余録

2010年08月31日 | コラム
8/31余録 サンマ不漁の秋

 「九寸五分」はメートル法では29センチ弱である。戦場の組み打ちで相手を倒す鎧通(よろいどおし)や、切腹に用いられる刀は、その刃の長さからそう呼ばれた。では「九寸五分むしゃりむしゃりと舂屋(つきや)食い」とはなにか。舂屋は搗(つ)き米(ごめ)屋、九寸五分はサンマという。

 サンマを「秋刀魚」と書くのは明治以降というが、江戸時代から刀になぞらえられていた。力仕事で汗を流す庶民もむしゃむしゃと食べられるこの九寸五分、「安くて長きはさんまなり」の売り文句と共に人々に広がった。

 その頼もしい光を放つ庶民の味方、サンマの値が今季は近年になく高い。北海道や東北での水揚げが例年より激減しているという。全国の漁獲量は前年同期の2割と聞けば、スーパーなどでの高値も仕方ない気がしてくる。

 不漁の原因といえば誰しも今夏の猛暑が思い浮かぶ。実際、高い海水温が原因とみる向きも多いが、すでに近海の水温が低下した今も魚影は薄いという。資源量の長期サイクルで減少期に入ったとの見方も出ているが、人知では測りがたいサンマの都合があるようだ。

 水揚げ港の一つ岩手県宮古市では予定していた「さんま大漁祭」が不漁で中止となった。例年、宮古市からサンマの無償提供を受けている東京・JR目黒駅前の「目黒のさんま祭り」も来月5日の開催が危ぶまれたが、宮古市は「必ず送る」との心意気を見せている。

 「※」はコノシロという字だ。しかしその昔はサンマの水揚げで上を下へのお祭り騒ぎとなる漁港や魚河岸でサンマと読んだ。ここはサンマの賞味がお殿様の特権となる時代が来ないことを願いつつ、お祭りの盛り上がりを期待する。

 ※は「魚」へんに「祭」

相撲協会 「暴力団排除」を宣言

2010年08月31日 | ニュース一般
相撲協会、「暴力団排除」を宣言

 日本相撲協会は30日、放駒理事長(元大関魁傑)が東京・両国国技館で7項目からなる「暴力団等排除宣言」を行った。協会では同日の理事会、評議員会で内容を承認後、横綱白鵬や協会役員ら代表24人が集まって反社会的勢力との一切の関係を断ち切ると誓った。

 宣言は、暴力団関係者らを国技館や相撲部屋に出入りさせないとし、そうした勢力との交際や、野球賭博など違法行為の禁止を明記した。違反に対しては「解雇も含む厳正な措置」をとるとした。その上で、「過去の悪習と縁を切り、相撲界が明るい未来を築けるよう全力を挙げる」とした。9月12日初日の秋場所では、賜杯授与などは通常通りに行われる方向という。

 ◆具体策、詳細は語らず◆

 「一日も早く信頼を回復する」

 30日午後、東京・両国国技館で開かれた記者会見で、放駒理事長は険しい表情を浮かべ、宣言文を読み上げた。後ろには、横綱白鵬ら力士と協会幹部が、神妙な面持ちでずらりと並んだ。

 力士の代表として記者会見に臨んだ横綱白鵬は、「新たなスタート。力士一同、相撲道発展のため精進する」と述べた。

 ただ、暴力団排除の実効策作りや、力士の交友関係に暴力団が入り込むことを遮断する態勢作りなど、課題は多い。

 相撲協会では、7月の名古屋場所中、地方場所の宿舎を巡って、松ヶ根親方(元大関若嶋津)と暴力団関係者との関係が明らかになるなど、問題が続出。このため、場所後に、暴力団との交際を禁ずる罰則規定を協会の規約に盛り込んだほか、弁護士らによる暴力団排除のための対策委員会も設置した。

 放駒理事長は会見で「二度と問題が起こらないようにする」と述べたが、暴力団との関係根絶のための支援態勢について、具体策は整っていない。放駒理事長は、暴力団を排除する具体的な手法を問われ、「チケットの確認や暴力団関係者の入場チェックをする」と説明したが、詳細には言及しなかった。村山弘義副理事長は会見で「宣言しただけでいいという問題ではない」と厳しい口調で述べた。

 協会では、松ヶ根親方や、週刊誌で暴力団との交際疑惑が報じられた大関日馬富士らの調査も協会特別調査委員会で進んでいる。

2010年8月31日 読売新聞

政府・日銀追加策 一時しのぎでは困る

2010年08月31日 | 社説
政府・日銀追加策 一時しのぎでは困る

 最近の円高・株安を受け、政府と日銀が追加の景気対策を決めた。歩調を合わせて発表することでアナウンスメント効果を高め、将来への不安心理が加速度的に高まるのを抑えたかったのだろう。

 市場はひとまず落ち着いたように見える。しかし、米国経済の動向次第では再びドルが売られ、円高が進行することもあるだろう。その度に、対症療法的な景気テコ入れ策を追加していては、きりがないし、副作用も増えるばかりだ。

 オバマ米大統領の言葉を借りるまでもなく、成長促進に「特効薬」はない。短期的な市場の動きに右往左往するのではなく、難しくとも取り組まねばならない課題を一つ一つ解決していく努力が必要である。

 政府が規制緩和を前倒しで実施する意思を見せたことは、評価できる。新成長戦略の実行に向け、経済界や労働界の代表も参加する会議を創設するというが、円高に振れただけで株が売り込まれるような日本経済や株式市場の体質・構造に切り込む議論を期待したい。家電や住宅のエコポイント制延長にいつまでも頼るわけにはいかない。

 一方、日銀が再び政治の圧力にさらされる形で追加の緩和策に動いたことは、将来に禍根を残した。日銀の政策委員会が今回決めたのは、年0.1%という極めて低い固定金利で日銀が銀行に貸し出すお金の量を、今の20兆円から30兆円に増やすというものだ。

 うち20兆円はこれまで同様、期間が3カ月の貸し付けだが、追加分の10兆円は6カ月物と長めにした。ただ、半年から1年かけ総額30兆円に増やす段階的な措置で、景気や円高への影響はほとんど期待できないと見られる。金融政策決定会合をわざわざ1週間繰り上げ臨時会合を開いて決める内容とは言い難い。

 最大の問題は、今回のような前例が重なることの危険性だ。市場が動くたびに政治から「迅速な追加策」への催促が強まり、日銀は政策の自由度をますます失いかねない。

 「日銀」とひとくくりに語られるが、金融政策を決めるのは総裁以下9人の政策委員会メンバーだ。議論を経て、一人一人が独立した立場で政策変更をすべきかどうか判断する。今回の会合では須田美矢子委員が30兆円への拡大に反対したが、全員が一致しないことも、総裁が多数決で少数派となることもありうるのだ。総裁に圧力をかければ政策を動かせると考えるのは乱暴過ぎる。

 政策委員会が最善の決定をできるような環境を保証することは政権の責任だろう。日銀にも対外的なコミュニケーション力を高め、政策への理解を得る努力を求めたい。

2010年8月31日 毎日新聞

8/31編集手帳

2010年08月31日 | コラム
8/31編集手帳

 劇作家の宇野信夫には、バクチに溺(おぼ)れた洋服屋が知り合いにいた。その妻女に聞いた話を、随筆に書き留めている。

 〈亭主が賭場に行ったかどうかはハンカチで分かる。バクチをしたときの脂は、どうやって洗っても落ちない…〉と(講談社『しゃれた言葉』)。成分に変化が生じるものかどうか、科学的な知識は持ち合わせていないが、持ち金を失い、すってんてんの丸裸になる瀬戸際でかく汗は特別製かも知れない。

 野球賭博で揺れに揺れた角界である。ファンからも見捨てられそうな絶体絶命の徳俵に足を掛けて、親方衆、関取衆の誰もが脂汗、冷や汗を流したに違いない。おかみさんたちはきっと、洗濯に苦労したことだろう。

 きのう発表された秋場所(初日=9月12日)の新番付では、野球賭博に関与して名古屋場所を謹慎休場した幕内力士6人全員が十両に陥落した。組員に脅されたり、負け金に青ざめたり、特別製の汗でハンカチを汚すのは終わりにしよう。次に不祥事が起きたとき、「国技」の座に踏みとどまる徳俵はもうない。

 お相撲さんの汗は四股(しこ)で、テッポウで、土俵の上で、かくものである。

民主代表選 小沢氏不出馬強まる

2010年08月31日 | ニュース政治
民主代表選:小沢氏不出馬強まる…首相「トロイカ維持」

 9月1日に告示を控えた民主党代表選は30日、菅直人首相と小沢一郎前幹事長の対決を回避する情勢となった。菅首相が30日夜、鳩山由紀夫前首相と首相公邸で会談し、小沢氏も含めた3氏の「トロイカ体制」を基本に政権運営していくことで一致。31日に首相が小沢氏と会談し、小沢氏の出馬見送りで最終調整する。小沢氏側近は30日夜、小沢氏は出馬しないとの見通しを示した。党分裂につながる対立激化への懸念が広がる中、挙党態勢構築を求める小沢氏側に、「脱小沢」を掲げていた首相が譲歩した。

 ◇首相、告示2日前で譲歩…鳩山氏と会談
 首相が告示2日前というぎりぎりのタイミングで譲歩したのは、首相と小沢氏の全面対決に突入すれば、代表選後に党分裂につながるとの危機感が極限まで高まり、分裂回避が最優先と最終的に判断したためだ。首相周辺は「代表選をやめてくれと言う声は相当、首相の耳に入っている」と首相の判断に影響を与えたことを認めた。

 党分裂への懸念は民主党の政権交代を後押しした党外からも強まっていた。官邸関係者は「首相は連合からも、(民主党の有力後援者の)稲盛和夫日航会長からも政治的空白を作らないよう言われている」と明かした。「首相対小沢氏」の構図が、支援者も含めた、「首相対党内外」に変化したことが首相を譲歩させた。「脱小沢」から「トロイカ」への変化は、鳩山氏との会談前からにじんでいた。首相は官邸で記者団に対し、小沢氏側が批判している仙谷由人官房長官や枝野幸男幹事長交代について「適材適所で挙党態勢を作ることを常に考えていきたい」との表現にとどめた。

 小沢氏は30日午後、鳩山氏、輿石東参院議員会長と衆院議員会館で会談。小沢氏は「首相の言う挙党態勢の具体的な中身がわからない限り会うわけにはいかない」と指摘。首相を支持するグループも動向を見極めるため、当初予定していた30日のグループ横断の選対本部設置を延期するなど、首相の動向を見極めるムードが高まった。

 ◇31日に菅・小沢会談…分裂回避へ
 こうした中、鳩山氏は局面打開に向け、30日夕、東京都内のすし店で、小沢氏の有力後援者で菅政権に影響力を持つ稲盛会長と会談した。稲盛氏は「党分裂を心配している。激突を回避し、代表選はしない方がいい」と懸念を表明。鳩山氏も「同じ意見だ」と同意し、29日に続く首相との再会談に臨んだ。

 一方、前原誠司国土交通相は30日、東京都内のホテルで開かれた前原グループの会合で「自分たちが突出して発言するのはやめ、31日の首相と小沢氏の会談を見守ろう」と事態を静観するよう求めた。前原氏は首相と小沢氏の会談に、調整役として稲盛氏が立ち会う可能性があるとの見方を示した。稲盛氏が最終局面で動いたことも、対立回避への機運を高める要因となった。

 首相と鳩山氏は約1時間10分会談し、その後、そろって記者会見。鳩山氏は「経済的にも円高などで対策が急がれている。挙党態勢を築くことが大変重要だ」と述べ、「トロイカ体制」の再構築の必要性を指摘した。

 首相は「トロイカ体制と、輿石会長を加えた中でやっていくという原点を大事に考えて進めていくことに同意した」と述べ、「脱小沢」路線を修正する考えを表明した。鳩山氏は会談後、小沢氏に首相の考えを説明し、小沢氏は31日に首相との会談に応じる意向を鳩山氏に伝えた。

 焦点の小沢氏の要職起用について首相は記者団に「鳩山氏から具体的な話は全くない。要求に応じた、応じなかったということは全くない」と強調。鳩山氏も「ポストや取引のような話をするつもりはない」と述べた。

 ただ、首相は周辺に「人事権とカネをよこせと言われても無理だ。そこは妥協できない」と漏らしている。

 「脱小沢」路線の修正で「反小沢」の急先鋒(せんぽう)、前原氏や野田佳彦財務相らのグループには不満がくすぶる。官房長官や党幹事長など重要ポストの扱いが焦点になるが、首相の対応次第では前原氏らが反発を強める可能性があり、政権運営にも影響しそうだ。【須藤孝】

2010年8月31日 毎日新聞