【時事(爺)放論】岳道茶房

話題いろいろだがね~
気楽に立寄ってちょ~

「お酒を飲むとやせる」

2010年10月31日 | ニュース一般
【知りたくもない!?カラダの不思議】ホント?「お酒を飲むとやせる」

 食欲が増し、アルコールも進みがちな季節。「ビール腹」を気にする人が多い一方で、ときどき「お酒を飲むとやせる」という人がいる。これってなぜ? 『かくれ躁うつ病が増えている』(共著)を持つ、医療法人社団榎会・榎本クリニックの深間内(ふかまうち)文彦院長に聞いた。

 「一般には『酒=太る』と思われがちですよね。確かにビール1本は茶碗1杯分のカロリーに相当しますが、アルコールは肝臓で分解され、その過程で血管が拡張・体温が上昇して熱として放散されますし、最終的には汗や尿などとして体外に排泄されてしまいますので、体内で吸収されるカロリー量は高くありません」

 ただし、問題はおつまみの質や量。アルコールには食欲増進作用があり、満腹中枢が麻痺してしまい、その勢いで必要以上に食べてしまうことがあるという。

 また、飲酒時には、肝臓はアルコール分解を優先し、栄養成分の代謝は後回しにされることで、中性脂肪として蓄積されやすい傾向もあるのだとか。

 では、逆に、酒を飲むと体重が減るという人は…。

 「これは、アルコールによる利尿作用や嘔吐、下痢による脱水によるものであったり、胃腸が弱っていて栄養分の吸収が悪くなっていることなどが考えられます」

 さらに、進行したアルコール依存症の人には太った人はほとんどいないそうだ。

 「食事を摂らず、大量の飲酒で身体のさまざまな臓器を痛め栄養失調になっているからです。酒自体に栄養価はほとんどなく、酒を飲むと食べ物を受け付けなくなるタイプの人は気をつけましょう」

 「お酒を飲んだ後はやせる」と喜ぶ人もいるけれど、ダイエット目的などは当然、NGである。

 ところで、栄養失調にならず、メタボにもなりにくいおつまみは?

 「枝豆、冷ややっこ、野菜などをメーンにして動物性脂肪は避けた方がいいでしょう。また、アルコールの代謝に必要とされるビタミンBやCを果物から補給するのもいいでしょう。二日酔い防止にもなります」

 おつまみを味方につけて、上手な飲み方をするべし!

2010.10.30 ZAKZAK

日中首相の微妙な距離感

2010年10月31日 | ニュース政治
東アジアサミットの記念撮影で横に並ぶ菅直人首相(左)と中国の温家宝首相(右)。中央はベトナムのグエン・タン・ズン首相=ハノイで2010年10月30日、AP

菅首相:中国首相と10分「懇談」 会談見送り「残念」

 【ハノイ浦松丈二、西岡省二】菅直人首相は30日午前、ハノイでの東アジアサミット(EAS)開会前に中国の温家宝首相と約10分間、懇談した。両首脳は、前日の首脳会談見送りを「残念」とする認識で一致し、戦略的互恵関係を推進することなどを確認した。11月に横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議での胡錦濤国家主席の訪日へ向け、日中関係修復への動きが何とかつながった形だ。一方、EASに出席したクリントン米国務長官は同日の会見で、尖閣諸島をめぐる日中間の摩擦を解決するための日米中外相会談の開催を呼びかけた。

 中国は29日夜の首脳会談を直前に拒否しており、日本政府高官は「(振れ幅が大きく)本当に驚いた」と話す。ぶれる中国外交は、対日関係修復を重視する国際融和派の胡主席や温首相が、国内で保守強硬派に押されて主導権を失いつつあるとの観測を招いている。

 「温首相は菅首相とのツーショットを避けている」(外交筋)。EASの記念撮影では日中首脳が並ぶ予定だったが、直前になって2人の間にオーストラリアとベトナムの首脳が入ることになった。

 「懇談」はその直前に記者が入らない首脳控室で行われた。しかも、中国各紙は30日朝刊で「日本側が首脳会談の雰囲気を壊した」という中国政府の発表を大きく報じている一方、懇談について中国政府は公表していない。

 「反日世論への配慮というより、反日名目での自身への批判をかわしたかったのだろう」。香港の記者は解説する。温首相への風当たりが強くなってきたことは「政府内では公然の秘密」(中国当局者)ともいわれる。

 最近の反日デモは政府批判のプラカードも目立つ。しかも、大規模デモが起きている場所は05年とほぼ同じ。5年に1度の共産党大会を2年後に控えて党内の主導権争いとの関連が語られることも前回と似ている。中国ではこの週末もネット上で反日デモが呼びかけられており、30日にも寧夏回族自治区銀川市で学生らが反日スローガンを叫んだが、すぐ警官隊に制止された。

 一方、中国政府の外交責任者である戴秉国(たいへいこく)国務委員(副首相級)は30日、クリントン米国務長官と中国南部の海南島で会談。人民元問題の担当者、王岐山副首相も24日、主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議のため訪韓したガイトナー米財務長官と中国の青島で会談した。多忙な米閣僚を呼びつけたという演出だが、強引な外交姿勢は、国内の弱腰批判をかわせても、外国からは強い反発を招く。

 中国はこれまで周辺国との領有権問題を棚上げにし、ASEANなど国際会議の場にも領有権問題を持ち込まれないよう細心の注意を払ってきた。これは、日本やフィリピンなどと同盟関係にある米国の介入を避けるためだといわれる。

 だが中国は今回、16カ国の首脳や米露の外相が集まったハノイで尖閣問題を巡る日米との対立を際だたせた。これまでと大きく異なる外交姿勢は、胡・温体制に対する中国国内の波風の大きさをうかがわせるものだった。
 ◇        ◇
 懇談は、日本の中国語通訳を介して「自然な形で」(福山哲郎官房副長官)行われた。菅首相と温首相は4日にもベルギーでの国際会議の際に廊下で出会った形で懇談して関係修復の道筋を探った。どちらも、正式な会談には中国国内の反発が強いと判断されたためとみられる。30日の懇談では、民間交流強化の重要性や今後ゆっくり話をする機会を作ることも確認された。

 菅首相は30日夕、胡主席が訪日するかについて「APECの重要性を考えて行動されるのではないか」と同行記者団に述べた。

毎日新聞 2010年10月30日

ミスワールドに米代表のミルズさん

2010年10月31日 | ニュース一般
ミスワールドに米代表のミルズさん

【三亜(中国)30日AFP=時事】2010年度のミスワールドを選ぶ決勝大会が30日、中国南部のリゾート地、海南島の三亜で行われ、米国代表のアレクサンドリア・ミルズさん(19)が今年のミスワールドに選ばれた。

 100人を上回る各国代表の中から選ばれたミルズさんは、前年のミスワールドから頭にティアラをかぶせてもらい、ミスワールド大会60周年を記念して特別にしつらえられたダイヤモンドを形どった玉座に導かれると、うれしさのあまりに涙を見せた。

 ミルズさんは米ケンタッキー州出身のプロのモデルで、身長175センチのブロンド。2位はボツワナ代表、3位はベネズエラ代表だった。

10月31日 時事通信

小沢招致がまた焦点 野党

2010年10月31日 | ニュース政治
まだやってる…小沢招致がまた焦点 野党、補正審議拒否

 衆院の川端達夫議院運営委員長(民主)は、11月1日の衆院本会議で、2010年度補正予算案を審議入りさせることを職権で決めた。自民、公明、みんなの野党3党は、民主党の小沢一郎元代表(68)の証人喚問要求に「ゼロ回答」として、今国会初の審議拒否をする方針を決定。民主党執行部は具体的な打開策を示せないまま審議を強行する構えで、国会は大荒れとなりそうだ。

 民主党の強行について自民党の菅義偉衆院議運筆頭理事は「『クリーンな政治』と言ってきたのにひどすぎる」と批判。公明党の漆原良夫国対委員長は「ここまでバカにされるのか。参院でねじれている自覚もない」と怒りをぶちまけた。

 民主党国対は、難航必至な来年度予算案の審議も見据え、今回の補正の審議を通じ公明党と近づきたいと考えていただけに、小沢問題のつまづきで公明党の怒りを買ったのは大きな誤算だ。

 民主党の岡田克也幹事長(57)は、小沢氏の政治倫理審査会(政倫審)出席を促すため、小沢氏との面会を模索しているが、会談は実現しないまま。29日は打開策を探ろうと輿石東参院議員会長(74)と会談したが、「国会招致は必要ない」と一蹴された。

 小沢氏側近によると、小沢氏は「自分が国会に出て、国会運営が前に進むメドはあるのか」と洩らしており、自らの国会出席が無駄骨となるのを警戒しているという。

 自民党国対幹部は「小沢氏の問題といい、中国漁船衝突事件のビデオ公開の日程設定(1日)といい、民主党は本当に補正を成立させる気があるのか」と憤慨。明確な国会運営の指針がないまま12月3日の会期末が近づきつつあり、民主党は追い込まれるように、強行運営を強いられそうだ。

2010.10.30 ZAKZAK

米MGM 破産法申請へ

2010年10月31日 | ニュース一般
米MGM、破産法申請へ 「ロッキー」や「007」

 【ニューヨーク共同】「007」シリーズや「ロッキー」などで知られる米映画会社メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)は30日までに、再建計画を債権者が了承したと発表した。米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を近く申請する。米投資ファンドとソニーなどが2005年にMGMを買収したが、最近はヒット作にめぐまれなかったことなどから業績が悪化していた。

2010年10月31日 共同通信

「すしざんまい」人気ネタベスト20

2010年10月31日 | ニュース一般
「すしざんまい」サラリーマン、OLが好む人気ネタベスト20


 円高で魚が海外から安く入るようになり、すし業界が活気づいている。テレビ業界では、お笑い芸人がお店の人気メニューの順位を当てる番組が人気だ。というわけで、サラリーマンやOLに人気のすしチェーン店「すしざんまい」(東京)の人気メニューベスト20をテレビ番組ばりに一挙公開!

 東京・築地を本拠地に北海道から福岡まで計33店を展開するすしざんまい。各店のメニュー数はドリンクを除き120~150となっている。

 さっそく、同社広報担当者を相手にネタの人気ランキング当てに挑戦。まずは、子供でも食べられるギョク(たまご)はかなり上位に入っているはずと思いきや…。

 「残念! ベスト20圏外」(広報担当者)

 それでは定番のマグロはどうか。1位は中とろじゃないの?

 「うーん、惜しい。3位です。マグロ自体は数あるネタのなかで不動のトップですが」(同)

 ということは、マグロ関係が上位に複数ランクインしている可能性があるわけだ。テレビ番組ではセットメニューが上位に食い込んでくるのがお決まりの流れ。すしざんまいでは11月30日まで極上本まぐろ祭りを開催中だから、目玉メニューの「本まぐろのにぎり五種と鉄火巻」が上位に入っているんじゃないの?



 「はい、堂々の1位です。通常、税込みで1727円が1280円と447円も安いですから、かなりお得。そのため人気もピカイチです」と広報担当者。

 このペースでやっていると、テレビ番組と同様延々と続きそうなので、人気ランキング=表=をまとめて一挙公開。一品ねたでは、中とろのほか、うに、えんがわ、大とろ、あぶりとろ、いくら、サーモンがベスト20入りした。

 「このあたりは順位に多少変動があるものの、毎回ベスト20に食い込んできます」(同)

 デフレを映してか低価格商品も人気。12位にサーモン(103円)、13位に本まぐろの赤身(134円)、17位にあなご(155円)が入っている。

 すしざんまいでは生の本まぐろ(クロマグロ)を地中海から輸入しているほか、日本近海ものを使用。「円高の影響はさほどなく、仕入れ値に反映されていない」(同)とか。

 ただ、冷凍クロマグロを扱うすしチェーンでは「円高と原油安で価格が下がり、マグロのキャンペーンをやりやすくなっている」(業界関係者)という。

 人気メニューのランキング当ては単純なんだけどなかなかおもしろく、この手の番組がウケるのも分かる気がする。というわけで、折をみて人気メニューランキングの第2弾、第3弾をやることにしよう。

2010.10.30 ZAKZAK

ボージョレ・ヌーボー:第1便が中部国際空港に到着

2010年10月31日 | ニュース一般
ボージョレ・ヌーボー:第1便が中部国際空港に到着

 フランス産ワインの新酒、ボージョレ・ヌーボーの第1便が30日、中部国際空港(愛知県常滑市)に到着した。一斉解禁の11月18日直前まで輸入業者の倉庫に保管される。

 貨物庫に3300本を積んだルフトハンザドイツ航空フランクフルト便が午前9時前に到着、中部空港税関支署の職員が通関検査をした。今年の輸入量は前年より1割多い600万本が予定されているが、多くが成田空港経由で、中部空港は全国の1割程度という。

 輸入したサントリーによると、収穫前の8月下旬に暑くなって果肉の厚いブドウができたため、色が濃く、味のバランスも良好という。【三鬼治】

2010年10月31日 毎日新聞

管制官有罪 安全の使命さらに重く

2010年10月31日 | 社説
管制官有罪 安全の使命さらに重く

 航空機のニアミス(異常接近)事故で、誤った指示を出した管制官二人の有罪判決が確定する。事故は複合的な要因で発生したとされる以上、人とシステム両面から安全対策を推進すべきである。

 本格的に国際線定期便が復活就航の羽田空港の管制官は、今回の最高裁の決定にショックを受けただろう。井桁(いげた)状に配置された四本の滑走路と、一時間に数十回もの離着陸が行われる超過密空港だけに、管制官の緊張感は並大抵ではない。

 ニアミス事故は二〇〇一年一月、静岡県焼津市上空で発生した。日航機同士が接近したため東京航空交通管制部の管制官は片方の機に降下指示を出すところを、誤って別の機に降下を指示。指導役の管制官も見過ごしたことで両機は異常接近し、急降下した機の乗客乗員多数が負傷した。

 一審の東京地裁は事故は管制ミスだけでなく操縦士の判断や空域の混雑などさまざまな要因があったとして無罪とした。しかし二審の東京高裁は誤指示とニアミスとの因果関係を認め、執行猶予付き禁固刑を言い渡した。そして最高裁は管制官の上告を棄却した。

 ニアミスで管制官個人の刑事責任が問われた初めてのケースだった。日常的に起こるヒューマンエラーを裁くことができるのかが問われたが、現実に負傷者が多数出たことで責任を求める国民感情に沿った判決となった。

 被告側は「これでは現場の管制官は萎縮(いしゅく)する。世界の大勢に反する判断だ」と反発している。事故が発生したとき、欧米では原因調査に全力を挙げる。安全を損なった原因を解明して事故の再発防止につなげるためだ。

 日本では刑事責任の追及に走りがちである。利用客の安全向上を考えれば、今後は国土交通省運輸安全委員会の調査機能を強化し再発防止に重点を置くべきだ。

 ニアミス事故を教訓に国交省は〇二年、管制官と航空機の衝突防止装置(TCAS)とが異なる指示を出したときにはTCASに従うとのルールを決めた。

 さらに管制官の訓練・研修体制と管制支援システムの充実、横田空域の一部削減、航空路の再編と航空交通管理センターの設置など人とシステムの両面で安全強化策を打ち出した。

 それでも管制官の役割は重い。全国各地の空港や管制部などに勤務する管制官は約二千人。増員も必要だが、管制官個々のレベルアップに取り組んでもらいたい。

2010年10月31日 中日新聞 社説

10/31中日春秋

2010年10月31日 | コラム
10/31中日春秋

 「キセル」は今でも、辛うじて生き残るが、無賃乗車のことを「薩摩守(さつまのかみ)」という言い方はもう聞かない。

 これは『平家物語』にも登場する平薩摩守忠度(ただのり)の名に「ただ乗り」をかけたシャレだが、外国にも人名の残る言葉は案外多い。ボイコット、リンチ、ギロチン…。薩摩守も含めなぜか不名誉な感じの語も目立つが。

 さて、昨日、生物多様性条約締約国会議(COP10)が未明までもつれ込む激論の末、生物資源取引の利益配分に関するルールを盛り込んだ「名古屋議定書」などを採択して閉幕した。同議定書は、資源供給側の途上国と利用側の先進国が、利害衝突を乗り越えた歴史的合意だという。

 考えてみれば、地球温暖化防止に関する「京都議定書」に次いで、世界の二大環境問題の中核的な取り決めに、いずれも日本の都市の名が残ることになったわけである。単なる巡り合わせだろうか。

 実は、わが国は生物資源の利用側であると同時に、世界でも有数の豊富な生物資源を有する潜在的な供給側の顔も持つ。この問題には欧州連合(EU)と、条約未批准の米国の対立構図もあるが、この点でも日本は仲立ちしやすい位置だ。さらに自然との共生を大事にしてきた伝統がある。

 自然、環境の問題で世界をリードするのは日本の“宿命”、とまで言えば大袈裟(おおげさ)か。何にせよ、残した名を名誉あるものにしたいものだ。

深まる日越経済協力

2010年10月31日 | ニュース一般
深まる日越経済協力=首脳会談で関係重視確認へ

 【ハノイ時事】日本が官民挙げてベトナムへの売り込みを図っていた原発を受注できる可能性が高まったことで、日越の経済協力はさらに深まる見通しとなった。31日には菅直人首相がグエン・タン・ズン首相と会談し、両国関係の重要性を確認する。

 同国の原発建設は、第1期をロシアが獲得。日本側は第2期での巻き返しを図り、閣僚クラスがベトナム入りして「トップセールス」を展開した。

 日本が原発とともに重視しているのが、首都ハノイとホーチミンを結ぶ南北高速鉄道計画だ。ベトナムでは6月の国会で、日本の新幹線方式を採用する政府案の承認が見送られたが、日本は引き続き実現を求めている。

 日本はさらに、ベトナムとレアアース(希土類)を共同開発する方針を固めている。中国による輸出制限問題で揺れる日本にとっては、一国依存からの脱却を目指すとともに、中国をけん制する狙いもある。

2010/10/30 時事通信

日中首脳会談 「中国異質論」強めた10分懇談

2010年10月31日 | 社説
日中首脳会談 「中国異質論」強めた10分懇談

 日中関係がこじれている時こそ、首脳同士がじっくり話し合い、事態の打開を図ることが重要ではないのか。

 わずか10分の“懇談”で終わったのは極めて遺憾だ。

 ハノイで行われた菅首相と中国の温家宝首相との非公式会談のことである。東アジア首脳会議の会場控室で急きょ持たれた。日中が引き続き戦略的互恵関係を推進することを確認したが、中身のある協議には至らなかった。

 菅首相は記者会見で、「日中間にいろいろな出来事が起きているが、友好関係は継続できると確信する」と述べたものの、当初の目算が狂ったのは否定できない。

 首脳会談は、29日午前の外相会談による事前調整を受けて、その夜に開かれる予定だった。ところが、土壇場になって中国の外務次官補が中止を公表した。

 次官補は、尖閣諸島について、「日本が他国と結託し、問題を煽(あお)った」ことや、外相会談の内容説明で「中国の立場を歪曲(わいきょく)した」ことを理由に挙げた。

 「他国と結託」とは、クリントン米国務長官が、尖閣諸島について日米安保条約の防衛義務の対象と明言した27日の日米外相会談を指すのだろう。だが、これは何ら目新しいものではない。

 「立場を歪曲」とは、仏AFP通信が配信した「外相会談でガス田条約交渉再開を合意」の記事とみられる。しかし、AFPは誤報記事として訂正した。

 首脳外交を取りやめるにしてはあまりにもお粗末な理由と言わざるを得ない。中国国内の対日強硬派の反発を恐れて、理由にならない理由を並べて会談を避けた、とみられても仕方あるまい。

 今回の会談拒否は、結果的に、中国が扱いにくい国であるとの印象を強めることになった。

 中国も、10分とは言え、会談に応じたのは、正式な首脳会談を拒否したままでは“中国異質論”がますます広がり、国際的に孤立すると危惧(きぐ)したのだろう。

 11月中旬には、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するため、胡錦濤国家主席が訪日する。

 中国は、今回のような事態を繰り返してはならない。正式な日中首脳会談を開き、一方的に中断したガス田条約交渉の再開や、レアアース(希土類)輸出の正常化など、具体的な行動で「互恵」を示してほしい。

 日本は、いつでも対話に応じる姿勢を維持し、冷静に対処することが肝要だろう。

2010年10月31日 読売新聞 社説

10/31産経抄

2010年10月31日 | コラム
10/31産経抄

 明日11月1日はキリスト教の世界では「諸聖人の祝日」である。「万聖節」と訳されることもあるが、クリスマスや復活祭などと並ぶ大きな祝日だ。もっとも日本では、前夜祭としてのハロウィーンの方がすっかりおなじみになった。

 キリスト教、特にカトリックでは、神の教えを守り正しく生きた人は来世で聖人になると信じられている。多くの聖人が教会によって「認定」されている。しかし教会の目が届かない所で、他にたくさんの人が善行を重ね、聖人になっているかもしれない。そこは神のみぞ知るだ。

 だから、そんな「無名の聖人」たちを称(たた)えようというのがこの日なのだそうである。唯一絶対神のキリスト教に独善的な匂(にお)いが強いのは確かだ。だがこの「諸聖人」の考え方だけは謙虚さも感じられ、日本人にも受け入れやすいような気がする。

 とはいえ、その日本で行われている事業仕分け第3弾を見ると、相変わらず「独善」が闊歩(かっぽ)している。これまでの蓮舫氏に代わって会議を仕切る民主党の枝野幸男幹事長代理らが「全然答えになっていない」などと特別会計の担当者を糾弾する。いくつもの事業が早々に「廃止」となった。

 ムダ排除のスピードアップのために決断は必要だ。だが昨年の第1弾では蓮舫氏の「2位ではいけないんですか」の一言でスパコン開発がいったん凍結となり科学者の反発を買った。「将来歴史の法廷に立つ覚悟はあるのか」という厳しい批判もあった。

 専門家の意見を顧みない「独善」の危惧(きぐ)は、中国の世界最速スパコン開発のニュースで現実のものとなりつつある。事業仕分けがパフォーマンスであってはならない。常に「神のみぞ知る」の謙虚さが必要だ。

羽田空港が本格国際化

2010年10月31日 | ニュース一般
羽田空港が本格国際化=欧米便など32年ぶり復活-旅行者ら「時間無駄にならない」

 東京・羽田空港は31日、国際定期便が32年ぶりに復活した。都心からのアクセスの良さと国内路線との乗り継ぎの便利さをアピールし、本格的な国際拠点空港(ハブ空港)を目指す。

 来年2月までに国内外の20社の便が11カ国・地域の17都市に就航。1日の便数は最大54便となる。

 31日は欧米やタイに計6便の深夜便が出発。「午後6時半の便で羽田に来ても間に合う。本当にうれしい」。松山市の自営業吉田喜一さん(63)は妻洋子さん(61)と松山空港から羽田に着き、午前0時発のサンフランシスコ便で観光旅行に。「これまでは成田を使っていたが、出発前日にホテルに泊まらなければならず、1日無駄になっていた。羽田から海外に行けるのを待ち望んでいた」と話した。

2010/10/31 時事通信

首脳会談拒否 中国は対話再開へ動け

2010年10月31日 | 社説
首脳会談拒否 中国は対話再開へ動け

 中国がハノイでの菅直人首相と温家宝首相の正式会談を拒否した。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で悪化した日中関係を修復する動きに水を差すもので残念だ。

 両首相は今月上旬のブリュッセルでの非公式会談で、「戦略的互恵関係」の原点に立ち戻ることを確認した。それを起点にハノイで正式会談を行い、11月中旬に横浜市で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際に菅首相と胡錦濤国家主席の首脳会談につなげるというのが、双方が描いた関係修復への行程表だった。

 それがなぜ頓挫したのか。中国側は二つの理由を挙げている。

 一つは直前にハワイで行われた日米外相会談だ。会談後の共同記者会見でクリントン米国務長官は、尖閣諸島は米国の日本防衛義務を定めた日米安保条約第5条の適用対象になると明言した。これについて中国外務省高官は「日本の外交当局の責任者は別の国と結託して釣魚島(尖閣諸島)の問題を再びあおった」と述べている。中国側が日米連携に警戒心を強めたことを示している。

 二つ目はハノイでの日中外相会談だ。中国側は「事実と異なる内容を発表した」と主張している。日本側によると、これはフランスの通信社が前原誠司外相の発言として、東シナ海ガス田開発の条約交渉再開で日中が合意したとの記事を配信したことを指しているようだ。しかし、これは誤報とわかり、通信社は記事を訂正したという。

 明らかな中国側の誤解である。だが、この過剰反応は海洋主権がからむガス田問題が中国にとっていかに敏感な問題であるかを示しているといえる。背景には対日政策をめぐる中国指導部内の対立があるようだ。5月の日中首脳会談で条約交渉開始を認めた温首相は苦しい立場にあるともいわれる。

 しかし、そうした事情があるにしても、今回の衝突事件はそもそも中国漁船によって引き起こされたものである。「日本側が首脳会談の雰囲気を壊した。責任は日本側が完全に負うべきだ」と言うのは全く筋が通らない。

 菅、温両首相は30日、短時間意見を交わし、今後「ゆっくり話す機会」をつくることを申し合わせた。難しい問題が起きた時こそトップ同士の対話が必要だ。中国は横浜での首脳会談実現へ環境づくりに努めるべきだ。

 日本側にも注文したい。民主党内で「首脳会談を日本側からお願いする必要はない」との声が出ている。しかし、感情的な発言は抑制すべきだ。自ら対話の窓を閉ざすような言動は日本にとって不利になることを認識すべきである。

2010年10月31日 毎日新聞 社説

10/31余録

2010年10月31日 | コラム
10/31余録 政治的良心はどこへ行った

 政治家の潔い出処進退といえば石橋湛山元首相が思い浮かぶ。自民党総裁選での2・3位連合で岸信介氏に逆転勝利して内閣を組織したが、体調を崩しわずか2カ月で退陣した。1957年2月のことだ。

 「この際思い切って辞任すべきであると決意するに至りました。……私の政治的良心に従います」。石橋氏は辞任の意思を党幹部らに伝える書簡にこうしたためた。作家の半藤一利氏によると、その退陣はある種の感慨をもって「あの日の主張」を想起させたという(「戦う石橋湛山」)。

 その主張とは--。1930年11月、浜口雄幸首相が東京駅でピストルで撃たれて重傷を負い国会に出てこられなくなった。これについて石橋氏が翌年春、自らが主幹を務める東洋経済新報の社説で、浜口首相は意識が回復した時に辞任すべきだったと論じたことを指す。

 石橋氏の首相辞任は、26年前に浜口首相を批判した自らの主張に対するけじめだったのかもしれない。半藤氏は「昭和6年に浜口を裁いたように、昭和32年の自分を裁いた」とその言行一致ぶりをたたえている。翻って、鳩山由紀夫前首相である。

 6月の退陣表明の際「次の総選挙に出馬しない」と明言した舌の根の乾かぬうちに、政界引退の考えを撤回した。「国難というべき時に自分だけ『はい、さようなら』では失礼ではないか」との思いが募っているのだそうだ。

 首相辞任と政界引退は違う。石橋氏は首相辞任後も衆院議員を続けた。だが、四半世紀も前の言論に責任をもった政治家と、4カ月前の発言をあっさり撤回する政治家の落差はあまりに大きい。政治的良心はどこへ行ったのか。