銚子ジオパーク・芸術センターで開催されていた「暁鶏館資料展」、12月17日(日)が最終日ということで行ってきました。これで3回目の訪問です。
展示してある吉田初三郎の「銚子遊覧交通名勝鳥瞰図」と印刷パンフレットの『大銚子遊覧鳥瞰図絵』、もう一度比較してみたい点がありました。
『大銚子遊覧鳥瞰図絵』では「公正会館」が「公正開館」と誤植されています。展示作品ではどうなっているか、確かめに来ました。
結果は・・・驚きました。「銚子遊覧交通名勝鳥瞰図」には、ヤマサ、ヒゲタなど一部を除いて、店名や会社名は記入されていませんでした。パンフレットには「水戸屋」、「そば桔梗屋」、「大新」、「川安」などが描かれています。
パンフレットの刊行が1922年で、暁鶏館蔵の原画が1926年とすると、原画は一点ものとして描かれた作品なのかなと思いました。
改めて資料展全体を鑑賞する中で、興味を引かれたのは『暁鶏館 文学作品紹介』でした。銚子の文学碑や文学散歩には多くの著作があり、銚子市教育委員会も『銚子と文学者とのふれ合い』を刊行しています。
今回の小冊子は、「暁鶏館に訪れた人々の日記や文学作品を紹介」したものです。
田山花袋を取り上げてみると、「銚子」、「銚子の海水浴」の一部が抜粋されています。
「銚子」は『山へ海へ』収録の一編です。
春陽堂 大正6年9月8日発行 「銚子」は7ページ
「銚子の海水浴」は『一日の行楽』収録の一編です。
博文館 大正7年2月16日発行 「銚子の海水浴」は8ページ
『暁鶏館 文学作品紹介』では暁鶏館に関する部分の抜粋ですが、紀行文全体を通して銚子の観光紹介としても素晴らしい作品だと思います。
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