ANANDA・Cafe

独善的偏向偏執的毒舌紅茶&カフェのブログ 真実は香り高く甘くそして…渋い 良い紅茶のようにね

UK紅茶第2期の最後を飾る高級スーパーMARKS&SPENCER 自社ブランドM&Sデカフェ紅茶!

2012年10月29日 | 紅茶・デカフェ
“スーパー以上、デパート未満”

これがマークス&スペンサーというスーパーの地元民の印象らしい
またしても英国に足を踏み入れたことのない俺様のバーチャルUK紅茶記事である
My love 老子曰く『戸を出でずして、天下を知り』の境地ですなっ(←いろいろ間違ってる)

MARKS&SPENCER 略称M&Sは1894年開業の老舗スーパー
イギリスでは、国内に300店以上を展開している
第一の特徴が「プライベートブランド」。ブランド力が高いらしく、PBのほうが高い
普通、PBはセブンイレブンやイオンや西友なんかでも相場より安価なのが特徴だが
M&Sは高くて高品質という付加価値勝負が出来るということだろう
日本で言えば神戸のikari、東日本では成城石井っぽい感じなのかな?(←バーチャルなんでいまいちわかんないの)

マークス&スペンサーの解説リンクを2つ作ってあるのは
最初のリンク《関心空間》のぶっちゃけた話と《wiki》の通り一遍の説明を比較して頂くためだ
(↑バーチャルなんで、資料でカバー)
調べていくと、立命館大学の経営学の研究でM&Sについての論文が出てきた
(『第二次世界大戦以前のマークス&スペンサーの成長と発展』西川英臣・立命館大学大学院)
この論文を読むと、いかにしてM&Sが亡命露天商→100均チェーン店→中流向け大型スーパー
という変化を時代とともに遂げてきたかがよくわかる
さっすが金の流れを根本的に把握しているユダヤ人企業である


さて、肝心の紅茶の話に移ろう

そこのPB紅茶が今回俎上に上がるデカフェ:ディカフェ紅茶:80ティーバッグ(250g)・1,790円
(ちなみにM&Sの普及版カフェイン入り紅茶:エブリデイ紅茶:80ティーバッグ(250g)・1,500円)

このPBはフェアトレードで差別化、付加価値化されている
そして箱を開けると、これはびっくりである
なんと40袋づつアルミパックに入っている!これも付加価値だよな

 

普通のUKご庶民TB紅茶は直接ティーバッグが紙箱の中に詰め込まれていて
紙箱の中が紅茶のダストにまみれてる状態
だがM&Sは中流のお茶であることが今回中身を見て理解した
そして、箱の紙が魚臭さがない。まっとうな紙質である。これは期待できる
…と思ったのも束の間、アルミパックを開けてTBの匂いを嗅いだところ(なぜかTBは2個くっついてる)
やっぱりそれなりの魚臭が(笑)
まだテトレーのTBの方がマシだな、これと比べると
最後のデカフェレビューなんで、ティーバッグの魚臭さを全比較してみると

PG<<テトレー<M&S<<ヨークシャー<クリッパー

となる
中流でも気がつかないこの匂い…英国人の生活に深く入り込んでるんだな

茶葉は茶色味が強い。ケニアが多い感じ



さて、淹れますか
まずはティーバッグ・マグカップでUK式
下の写真がストレートの色



以下レビュー

・香り
紙の匂いは、やはりテトレーより臭い。つまり気になる。だがヨークシャーほどではない
紙に邪魔されているがわずかに蘭系の甘い香りがしてくる。ケニアっぽい匂いが強い

・ストレート
ストレートの飲み口は雑味少なくすっきりしているがコクはしっかり
若干の渋みがあるのが好感度高い
のど越しは大変よい

ではミルクを投入しよう



・ミルクティー
ミルクティーは繊細さがあるし、香りがいい
味も繊細な甘味を感じられるし、コクもある
PGより濃くテトレーより上品
多分渋みが上品なんだな
テトレーはすべてがスタンダードで濃厚だが、平坦でさほど面白みが無い
M&Sはそこにわずかな渋みやわずかな香りがプラスされて
全体的にお茶の優雅さと余裕がある。それが口に入れたときの立体感となる
より紅茶らしいデカフェと言えよう
なぜテトレーと比較するかというと、基礎の部分がテトレーに似ているからだ
TBの紙を取り除いて淹れると、大変良い
TB無しなら、デカフェのミルクティーでは今のところトップ成績かも知れぬ
TB有りだと、PGが一番おいしいと感じるが

・総評
比べるものが増えたのでレビューしやすかった今回
M&Sは思いのほか健闘し、多少割高ではあるがリピートも視野に入れたいと思わせるデカフェだった
PGの繊細さとテトレーのコクを併せ持つ優良デカフェ。TBさえなければ(笑)
TBの紙臭がこの値段でPGとテトレーに劣るのだけが悔やまれる
中流の意地を見せてほしかったんだが…

ちなみに、なぜM&Sのデカフェを今回注文したかというと
他にラインナップがいろいろあって決めるのが面倒くさくなり
美味いものGPS搭載のうちの旦那に好きなのをチョイスしてもらうという作戦に出た
何の前情報もなく「これ~これが良い~マッカーサー(MARKS and SPENCERを旦那的に短縮したらしい)」
賭けに勝った気分です(笑)
ウィッタードとかトワイニングとかもあったんですけどね
それはまた第3弾でレビューしたいと思います


さあ、ここでお待ちかねの現地価格を発表しよう
Marks and Spencer Decaffeinated Tea 80 Teabags. £3.69
(UKのオンラインショップ Britstoreから)
3.69ポンド…なめてんじゃねーぞゴラァ日本円で473円だとぉ!?

ちなみに比較対象としてテトレーのデカフェは
・テトレー紅茶デカフェ80bags(250g)…1480円
 UKのテトレーHPでの販売価格=2.46ポンド(305円…fuck!) 1ポンドは現在124円
さっすが~やっぱりぃ~M&SのPBって割高だよね~…とか言ってる場合かっつーの!

…これ、いい加減どうにかしてUK紅茶を直輸入かまさないと割に合わんな
このBritstore(リンクは紅茶のページ)はどうやらワールドワイドで通販してるらしいし、UK紅茶品揃え豊富だから
送料・関税・手数料等が日本のぼったくりサイトよりコスパが良ければ一考の余地ありですよ
まあ、ボッタクリと言ってもこの直輸入の手間が面倒だからその分経費かけるわけであって
実際エリズコーヒーにもイングリッシュ・スペシャリティーズにも導入のきっかけには感謝している
感謝してはいるが…そろそろ卒業したいのはやまやまでござんす
病弱な身が災いして、すでにデカフェは生活の一部と化してしまった。
品質の調査は進み、これからは経費削減の研究がまっている
個人輸入にはクレジットカードを復活させるか、Paypalなるものを調べてみるか
それ以前に発注の方法が英語という関門を突破しなければ…
そして全体から見た手間と経費のコスパを分析

成功したら記事になること間違いない
がんばれ俺様(←いつ頑張るのかは敢えて問わないで下さい)









クリッパーのデカフェはどのように“Natural,Fair&Delisious”なのか? オーガニック・デカフェの現在 

2012年09月24日 | 紅茶・デカフェ
怒涛のごときデカフェ&UK紅茶のレビューが始まる…はずだったが
いろいろ書かなきゃいけない◯◯や××があって(口にも出来ないのかよ!)
ようやくここに辿り着いた

CLIPPER(クリッパー) オーガニック紅茶 アッサム ブレンド カフェインレス
40bags(125g)・1350円=100g・1080円
*UK現地価格:40 bags £ 2.39(1ポンド126円)=日本円換算125g・301円=100g・240円!(CLIPPERのUK公式サイト)
良い商売してんな

ええ、この会社も話すと長くなるんだよなぁ…
気力が続かないので、コピペとリンクでお茶を濁します(お茶だけに)

『クリッパーは、イギリス市場にオーガニックの紅茶を最初に紹介した会社の一つ
1994年には、世界で初めてフェアトレードの紅茶を紹介した
数々の国際的な賞や称賛を受けてきたクリッパーは、高級スーパーやグルメストアにおいて
オーガニックティーのトップブランドになる
特別な味と品質を第一に考えるクリッパーの姿勢は、世界の一流レストランや
五つ星ホテル、航空会社のファーストクラスなどの特別な場において選ばれている』

『クリッパーは、主にインド、スリランカやアフリカの最高の茶園で作られ
その多くがオーガニックでフェアトレードの美味しい紅茶のブレンドに特化している
よってクリッパーの紅茶をご利用のお客様は、地球環境や茶葉の生産者を犠牲にすることなく
また味に妥協することもなく、本当にナチュラルな商品の恩恵にあやかることができる』


きました
デカフェにおける初オーガニックです
しかも、アッサム。ブレンドじゃないのがすごい。

色々書きたいことはありますが、気力が尽きる前に身も蓋もないことを言いますと
「オーガニックは安全だが、美味いものと不味いものの玉石混交市場である」
ということです

これは、もともと私がブームの遥か前から生協運動やら、ホリスティック医学の研究やらを
ライフワークにしていた頃からのそういう食品や雑貨のヘビーユーザーだった歴史のなかで
経験として培っちゃった事、であります
もう、良いものは感動するほど美味しい
でも「安全なら不味くても我慢しろってか?」という製品もあるのがこの業界
なので、基本的に私は「オーガニック」と書いてあっても味見するまで信用はしないことにしてます

紅茶のオーガニックや有機農法はほんとにピンキリの世界
そこにこの英国の大手パッカーのクリッパー
『…地球環境や茶葉の生産者を犠牲にすることなく、また味に妥協することもなく…』という
この自信、良いですね~
…本気にしますよ?

ということで、またしても普通のブレンドからじゃなく、デカフェから入るという外道なレビューに
あとからちゃんと飲みますので許してください


さて、では外装の紹介から

 

初めてですよね、アルミパック入り
さすが高いだけある
UKのTB紅茶は箱に直接入ってるのが普通です
(PG、Tetley、ヨークシャー、みな直接TBは紙箱に詰まってる)

右の写真は箱の裏側
色々書いてある
特筆すべきはここ
“A fine organic Assam tea,specially selected to retain a full flavour after decaffeination”
(Google翻訳:特別に保持するために選択された微細な有機アッサム茶、カフェイン除去後の本格的な風味)
(意訳:選び抜かれた高品質のオーガニックアッサム紅茶で、デカフェ後もちゃんと十分な風味が残っている)

ほう、それは楽しみだ!(意地悪いかなぁ、いやそうでもないよね~)

さて、では少しずつ核心へ向かおう
次はティーバッグ。
伝統的なスクエア型(ヨークシャーティーと同じ長方形)

 

…紙の色が濃い(嫌な予感)
もしかして、無漂白?
思わずいつも通りTBをくんくんしてみる
orz…いままでで、一番濃い風味のいりこ出汁パックだ…
漂白しろー!! でなきゃ日本から無漂白紙を輸入しろ!!
もうやだ、また漁港に連れてこられた…こんどはもう漁船に乗せられた気分
選び抜かれた高品質のアッサムを最低品質のティーバッグにぐああああ
戦いは終わらないのかくそ~くそ~くそ~!

そんで、このクソTBから解放した茶葉が右の画像
細かい細かいCTC茶葉
実際は写真より少し黒い
香りを嗅ぐと、TBの臭いが移っていて悲惨
だが仕方ない
TBで抽出してレビュー、袋から出して再度レビューするしかない

では、淹れるとしますか
いつものUKのTB、125gを40Pに分けてあるので、だいたい3.1g
箱書は「熱湯で2~4分」なので、3分・170ml・マグカップでいきます



いつものようにUK紅茶のデフォ“ブラック・ティー”と化した
コーヒーと言われてもわからんだろう
では、香りを確かめる

う…
これはひどい
ティーバッグのいつもに増して強烈な魚臭さ!
やっぱり無漂白なんだろうが…かんべんしてくれお願いだ
アッサムの香り…かは分からないが、紙の臭いと結構濃厚にフラワリーな香りがブレンドされてて
えもいわれぬ匂いとなっている。良い匂いか悪いのかどっちつかずがイラッとする
…紅茶だとはわかる
アッサムというよりむしろディンブラみたいな花系
アッサムとはわからない
では、味は

…味がない?
アッサム?
いりこの風味に持ってかれた…?
なんなんだこれは
のどごしはなめらかで素朴、クセなし、見かけよりサッパリした感じ
だが甘さやクセが無さ過ぎて、アッサムであることの意味がわからない
ブレンドならストレートでは真価はわからないUK紅茶だとわかる
だがアッサムだぞ?
“高品質のオーガニックアッサム紅茶で、デカフェ後もちゃんと十分な風味が残っている”
んじゃないのか?

ミルクを入れてみる(入れなきゃ始まりません)



うう…出汁パックの味が前に出たよ~
これは厳しいな
味は意外とあっさりしてるのはオーガニックだからでしょうかね
Tetleyやヨークシャーのようなコクのあるミルクティーではない
ミルクを入れると茶葉の香りが立つのがあるが、そういうのもない
ミルクを入れてもあまり甘さがない
無個性(紙の個性は出てる)であっさりしていて、喉ごしだけは大変良い
ああ、これ、風味が豆乳紅茶ラテっぽいね
でもこれはないわ。この紙はないわ

というわけで、TB破いて茶葉だけで淹れてみる
それが、あまり芳しくない

紙の味は比較的うちばになったが、紙がなくなっても特に新たな何かが出てくるわけじゃなく
アッサムかどうかは不明の、香りはディンブラに似てるクセのないマイルドであっさりした紅茶
カフェインと共に、何かが抜けてしまったのか?
それともアッサムはデカフェにすると腰が抜けてしまうのだろうか?
ミルクを入れてもアッサムの独特のコクがなく、ミルクに負けてる
だが、紙の風味が全面には出ないので、ストレスは多少減る
しかし茶葉が紙の風味を吸っていて、完全に抜けるわけじゃない
安全で健康的とはいえ、残念ながら、このデカフェはリピートはないな
あとでちゃんと普通のクリッパーを飲んでレビューしなきゃね
でもこのTBはキツい


デカフェ・オーガニック・フェアトレード
これって紅茶にとって三重苦なのかもしれないな
とかしみじみ思ってしまう今日この頃である
ぜいたくな話なんですがね…





怒涛のデカフェ・レポート TETLEY・DECAF テトレーは当然ながら丸かった

2012年08月24日 | 紅茶・デカフェ
(前回までのあらすじ)

病魔との戦いでデカフェ生活を余儀なくされた虚弱なNirvana・cafe
だが、デカフェの味(正確にはイギリスの紙の味)に慣れてきたことにより
デカフェの消費量が半端なくなってきたのだ
ヨークシャー・デカフェ+PGtips・デカフェ=120Pものティーバッグ
無くなりそうにもないこの量をなんとか消費しようという志向も相まって
夜中の11時、12時でも飲めるデカフェの便利さが災いし
夫婦でガンガンにミルクティーを消費する毎日を送っていた

だが、余裕こいてるうちにそれらがかなりの早さでなくなっていくことに
先入観に囚われたNirvana・cafeは気づくよしもなかったのだった…


《第2章 デカフェ在庫消失!》

6月初旬に買った大量のデカフェがテン・カウントダウンに入っていることに気づいたのは
暑い暑い8月の頭だった
バカな…120Pあったんだぞ
なんで2ヶ月でなくなるんだ?

120P÷60日=2P(1日当たり)

答えは簡単だった
夫婦で1日1人1Pづつ飲んだんだよ
フツーになくなるわ

とても残念な結論だった
パックがいりこだしなのに、この量を2ヶ月で消費できるんだ!ヒーハー!
デカフェ万歳である

これは速攻で新たに注文しなくてはならない
これは使命である
次の使徒来襲までに、首都の守りを完全に回復しなければ…!(←いつもの通りだいぶ間違ってます)
苦渋の選択の末に、やはり前回頼んだエリズコーヒーに8月5日、再注文した
なぜなら今回はすでに予告してあるTETLEY(テトレー)のターンであるからだ
エリズコーヒーのイチオシ紅茶はテトレーなのである


《第3章 丸い!》

二日後、テン・カウントダウンの「6!」が響き渡る中、荷物は早速届けられた
注文内容は以下の通りである
・テトレー紅茶デカフェ80bags(250g)…1480円
 UKのテトレーHPでの販売価格=2.46ポンド(305円…fuck!) 1ポンドは現在124円
・ダウエグバーツ・コーヒー デカフェグランド250g…1280円(←旦那リクエスト)

すんでの所で命を落とすところであった
人生、どこでどんな苦難が待ち受けているかわからないもんである

さて、使徒も呆れてご飯を食べに帰ってしまうというところで(←どんなところだよ)
横でソワソワしている旦那にせっつかれ、開封の儀となった
トップ画像は、その初対面のテトレー紅茶である
そして、箱を開けてみると、そこには…



なんと丸いティーバッグが80個詰まっていた



丸い…
なんでティーバッグ丸くするんだろう?
UK事情を調べていて、この形状のTBについては知ってはいたのだが
この形になんの利点があるのかが、少々疑問である

実はテトレーはティーバッグをイギリスに広めた張本人である
イギリスでは1953年、テトレー社が初めてティーバッグ入り紅茶を売り始めた
アメリカで発明されたティーバッグは1920年代には商業ベースに乗ったとされる

さて、丸型ティーバッグはなんの利点があるのか?
一つには抽出力がそれまでの四角いティーバッグより向上した、
というアイルランド紅茶の記述が散見される
実は調べていてわかったのは、この丸型ティーバッグ(UKではラウンドと呼ばれる)は
テトレー社が1989年に開発したものだそうである
丸い形はマグカップに合う。それで、マグで紅茶を飲むイギリス人が飛躍的増えたと言われる
いまや、このラウンド型は流行の形らしく、他社がかなりの率でラウンド型に追随している
テトレー社は常にティーバッグの先鋭的ブランドなのである

しかし、一方ではヨークシャー・ティーのように、四角いティーバッグにこだわる会社もある
この会社がスクエア型にこだわるのは、この形が紅茶の風味を出すのに最適だという確信があるらしい
私から言わせれば
「形とか言ってねーでそのいりこだしのような漁港臭のする紙をどうにかしてくれ!」
というのがまっとうな主張である
この紙使ったティーバッグで「風味が…」とか言われると腹が立つから黙っててくれ
客観的にみてPGtipsのテトラパックが形も紙の匂いも一番マシだと思うんだけど


《第4章 結局軟水で抽出してもUK紅茶は黒いんだよ》

まあ、見解の相違はとりあえず解決しなさそうなんで置いといて(放り投げました~)
御託並べずまず淹れてみようではないか



これが英国で最も飲まれているとされる紅茶(のデカフェ)である
ぶらっくだ
慣れたよ、この黒さに。
イギリスでは硬水で淹れるから黒くなるだとぉ?
じゃかーしーわ!軟水で淹れても黒いんだよ真っ黒だよ!
頭でてきとーに考えた知ったようなことを垂れ流しおって誰だくそー
と、毒づきつつ(いつ、何どき、ワタクシが毒づかないことがございまして?)
香りを確かめる…

・香り
おおおおっ?
これはデカフェの割には香ってくるじゃないか
セイロンというか、アッサム…ニルギリっぽいのかな?
とのかくヨークシャーよりははるかに香りがある
PGtipsの方が香るけどね。なんたってPGは香りのための独自のテトラパックですから
香りの強さは、PGtips>テトレー>ヨークシャー、の順
では次に、UKおきて破りのストレートで味見

・ストレート
あ~、イケるね。これ、ギリギリストレートで飲めるよ
あんまり漁港臭なくて、クセなし、コクあり、わずかに渋みあり、香りあり
コクがあるのに爽やかさがあるね。トロッとした感じではない
のどごしは多少ピリッとしますが、そこはミルクティー用なんで大目に見よう
では、ミルク入れます



・ミルクティー
バランスがいい
香るし、紅茶の風味がしっかりしたまろやかさ
飲みごたえがある反面、ストレートでの爽やかさはキープ
ほんのり甘い、後味のよいミルクティーに仕上がる
デカフェでこの出来なら満足だ
濃さは、ヨークシャー>テトレー>PGtips、の順

・総評
一番売れているというのがわかるバランスの良さ
湯量を多めにすれば、ストレートでも可
個性的かと言われたらそうでもないが、安心で素直なお茶と言えよう
なにしろデカフェ。これだけ紅茶の風味が残っていれば合格である
だが、一番売れてるとは言うものの
この企業はすでにイギリス人のものではないのである…


《第5章 インドの大財閥、タタ・グループ》

その前に、テトレーの歴史(TETLEY公式サイト より適当に抜粋)をご紹介
これを、グーグルのマーベラス翻訳でご堪能下さい

1837年 ヨセフとエドワードテトリーはヨークシャー、イングランドでは塩の販売を開始。
     時間では、彼らは彼らのレパートリーにお茶を追加します。良い動き。
1856年 テトリー兄弟はお茶のオークションルームからわずかヤード、·カラムの通り、
    ロンドンに移動します。
1888年 彼らはあまりにもアメリカにオフィスを持っています。
1904年 セントルイス万国博覧会で熱波は彼の計画を変更するためにお茶プランターリチャード
    Blechyndenをリードしています。代わりに熱いお茶を提供するのは、彼はそれに
    氷を追加します。それは感覚を引き起こし、アイスティーが生まれる。
1908年 幸せな事故。トーマス·サリバンと呼ばれるニューヨークの茶商人は、小さな絹の袋に
    茶のサンプルを送信します。一部の顧客は、彼らが鍋で全体の袋を置くべきであると
    仮定し、それが動作します。
1909年 第一ライオンズコーナーハウスは、それらの迅速なサービスの "Nippies"として
    知られているウェイトレスと、ロンドンで開かれます。60年以上後、ライオンズは
    テトリーを買うでしょう。
1939年 テトリーのイギリス代表(ミスターTIテトリー·ジョーンズ)は、アメリカに行くと
    戻ってティーバッグのアイデアをもたらします。
1953年 テトリー初めて英国にティーバッグをご紹介します。
1973年 コー​​ナーハウス名声のJ. Lyonsはテトリーを取得します。ライオンズ・テトリーが
    形成される
1989年 テトリーはラウンドティーバッグを起動する最初のものです。彼らは特に、マグカップで
    醸造お茶の人気の高まりに適しています。
1994年 テトリーの技術者は滴の垂れない巾着ティーバッグを作成する最初のです。1994年に
    オーストラリアで最初に起動し、それが今では英国、米国、フランス、ロシア、ポーランド
    で一番のお気に入りです

…まったく
2000年の記述がないぞ。公式サイトに現在の所有者を載せないのか?
と思ったら、Corporate Siteのボタンでタタ・グループに行く仕様か…

以前、東インド会社のアッサムをレビューをした時と同じ現象がこのテトレーで起きている
つまり、インドの企業によるイギリス企業の買収である
有名なタタ・モーターズを有するタタ・グループがテトレーを狙った
それは、その時点でのインド企業による最大の海外企業買収の一つであったという
なんとテトレーグループは2000年2月、2.71億ポンドで、インドのタタ·グループに買収された

タタ・モーターズはあのローバー社(ミニとかレンジローバーで有名な英国自動車会社)と
英国王室御用達のジャガー社を2008年に23億ドルで買収した
テトレーの買収がポンドなのに、ローバーとジャガーがドルなのは、
すでにその2社が1989年に米国フォード社の傘下に入ったからであるが
2007年6月に販売実績低迷、株価低迷に悩むフォード社はこの2社の売却を決定
だが、その2ヶ月後には、表面化したサブプライムローン問題に端を発した世界金融危機が始まった
ようやく1年かかってタタ・モーターズが名乗りを上げたのだ
それもリーマンショックの直前…もう少し待てばもっと安かったのにね

話がズレた(笑)
まあ、タタ・グループがどんだけ大財閥なのかわかるでしょ
しかもこのタタ・グループ、インドの生え抜きではないのが不思議なところ
もともと今のイランあたりのペルシャ人のゾロアスター教徒が祖先だそうだ
このインドに渡ってきた人たちを「パールシー」と呼ぶ
数としては少ないが非常に裕福な層に属する人や政治的な影響力をもった人々の割合が多い
(wikiコピペ)
リンク先のウィキペディア見てもらうとわかるが、インドにおけるユダヤ人みたいな感じだね
いまだに「ツァラトゥストラ」の火がムンバイに消されずに点っており
そして、東インド会社やイギリス人とも関係が深い
そして、フレディー・マーキュリーはなんとパールシーである!

タタ・グループは社会福祉に貢献し、パールシーであるためカースト制とも無縁なので
実力主義を貫き優れた人材を出自を問わず抜擢し、労働者への適正な待遇も特徴である…とされる

じゃあ、この記事はなんなの(笑)
テトレーのタタ・ティー社が紅茶労働者を服従させるために兵糧攻め』
ご興味ある方はご覧下さいませ
COCO’Sのケニア紅茶の記事書く時にググってたら出てきたものです

どうやら、生え抜きのインド人はユニリーバのみならず、ペルシャ人にまで搾取されてるようだ
ぶらっくなUK紅茶には慣れたけどね!

バービカンvs.キリンフリー…じゃない、いざヨークシャーティvs.PGtips デカフェ対決!

2012年06月29日 | 紅茶・デカフェ

さあ、とうとうこの日がやってきた
紅茶がなければ一日で死んでしまう(←勝手な想像)我がブログ読者の皆様!
もとい、ヤク中のレディース&ジェントルメ~ン(←もっと悪くなってる…)

そうです、この、税金以外はなんでもかんでもゼロ&フリーの現代社会で
紅茶もコーヒーも合法薬物入り危ない飲料ということなんですよ奥さん!
カフェインの危ない副作用については当ブログの
『カフェインは致死量のある立派な合法薬物です…カフェイン・ジャンキーの末路』
皆様すっかりご存知のはずなので、
そして虚弱にしてジャンキーのオレ様が愛すべき紅茶さまのおかげでどんな不幸な目に遇ったかも
すっかりご存知のはずなので、
そして、予定調和的に現れた「クスミティー・アールグレイ デテイン(カフェインレス)
のおかげで、オレ様はありがたくデカフェというものに目覚め
ついに、カフェイン・ジャンキーのけっこう辛い身体症状とか、離脱症状とかから
紅茶を飲みながら脱出できるかもしれないという希望を得たのだっ!


第2フェーズはイギリスご庶民ティー&デカフェ
ならば、イギリスご庶民デカフェといこうではないか~

それでは、恒例のwikiコピペタイムである
デカフェとはいったいなにか?

○デカフェ(英語:Decaf、decaffeinatedの略)とは、本来カフェインを含んでいる飲食物 からカフェインを取り除いたり、
 通常はカフェインを添加する飲食物にカフェインの添加を行わないことで、カフェインを含ま なくなったもののことを指す。
 ディカフェ、カフェインレス、カフェインフリーとも呼ぶ。
 単に「デカフェ」と呼ぶときには特にカフェインレス・コーヒー(後述)を指すことが多い。
 しかし、それ以外のカフェインを含む飲み物(茶やコーラなど)にもデカフェのものが製造さ れている。

デカフェの工程は、3種類ある
詳しくは、リンクからwikiに行って読んで頂ければと思うが
とりあえず
・有機溶媒抽出
・水抽出
・超臨界二酸化炭素抽出
の3つ
今の段階では、3つ目の「超臨界二酸化炭素抽出」が最も優れた方法だとのこと
味を損なわず、カフェインは0.1~0.2%まで除去する
ヨーロッパのカフェインレスの基準は「0.1~0.2%」「表示義務付け」だそうだ
調べると0.1%という記述と0.2%という記述がありよくわからないが、そんな程度の濃さである
カフェインレス基準は日本にはまだない
紅茶が好きで、妊娠中・授乳中・カフェインが負担になる病気中の人には
必要な分野だと身に染みて思うのだった

というわけで、デカフェ表示のあるヨークシャーとPGのデカフェは
0.1~0.2%だそうである

デカフェwikiはコーヒー寄りのデカフェ記事なので
紅茶寄りの記事・情報は、こちらのサイトがヒットしたので適当にリンク貼っておく
注文していないので味は知りません(また無償で広告を…ボランティア・ステマ乙)
「紅茶のお店ニュアージュ」http://www.nuagetea.com/noncaffein_tea_about.html
「デカフェjp.」http://www.xn--hckh7fpc.jp/caffeineless-tea-standard.shtml
「ビーンズゴトー」
http://item.rakuten.co.jp/beans510/10000196/

見ていただければ、ぼったくりエリズコーヒーのヨークシャー&PG
デカフェ分野ではどれほど安いか分かるだろう

まあ、能書きはこれくらいにして
それぞれの茶葉を見ていこう

まず、先行はヨークシャー・デカフェ
  

箱を開けた瞬間、いやな予感がした(またか)
このティーバッグの色…ドーセットティーと同じだ



急いで匂いをかいだ
……!
これは…デジャブだろうか?夢か?夢だと言え!
軽いめまいをおぼえる

なぜこの国には、いりこだしのパックしかないんだろうか?
なんなんだ!この魚臭い紙はぁぁぁっ!

80P全部この漁港臭のするティーバッグに包まれているヨークシャー・デカフェ
ちょっと途方に暮れるな(←すごく遠い目)
とりあえず、絶望感に包まれながらティーバッグを開けて茶葉を見てみる



ほぼ、ヨークシャーティーと同じだが、多少黒い
そしてもうすでに漁港臭が茶葉に染み付いていたorz

どーしろというんだ…250gの魚介フレーバーティー
こんなところに落とし穴があるなんてもうやだ
この臭い、イギリス人はどう思ってるんだ?
“soggyな”とか言ってるのは「不味い」ということなのか?
(詳しくはドーセットティーの記事見てくれ)

多少の虚脱感に打ちひしがれながらティーバッグを淹れる
このティーバッグは250gを80Pで割ってるので、正確には1Pあたり3g以上入っている
(1P=3.125g)
こういうの日本なら絶対やらない思考回路だよね
日本のティーバッグは2.2g×25Pとかで、55gとか数量の表示に書くが
英国は、まず全体量ありき!なんだな
で、だいたいマグカップで1Pでミルクティーが美味しい茶葉の量に切りの良い数で割ったんだろうな
考え方の違いがギャグのように面白い
だが、これをもとに湯量を推し量らねばならない
今回は英国ご庶民風にマグカップにティーバッグを入れ、その上から熱湯を200ml注ぐ
バッグはデカいし水を吸うので、これくらいで適当だろう

さて、熱湯をバッグにぶっかけ、待つこと3分
ヨークシャーティーと同じ、コーヒーのような濃い色のブラックティーが出来上がった
香りを嗅ぐ…
HEY!MEN!やっぱり漁港だぜ!
もういやだ、家に帰りたい、こんな埠頭まで連れてくるなんてどういうつもりだ?

仕方ないので一口飲む
塩味がするのは、魚のイメージだからだろうか?
いやもういい、ヨークシャーティーはこの時点では紅茶に似た液体なのだ
それはもうわかってるぞ
ミルクだ

ミルクを入れた
生牡蠣の香りがした
海のミルク…
Nooooooooo!

まさか、まさかだ
ホントだったんだ、牡蠣は海のミルク♪…ってなんなんだよ…ちくしょー!
紅茶を味わうとかの気分ではない
どうすればこれを楽しく80P消費できるんだろうか
いや、最悪もう楽しくなくてもいい、捨てないで飲みきる、もうその一心である
バニラ…バニラオイルでフレーバー着けるか?

やってみたら、これが案外牡蠣臭さが消えた
香りがつくと、いつものヨークシャーティーの濃厚なミルクティーの多少気の抜けた感じ
くらいに落ち着いている
…ご、ごまかせる
それがわかっただけでも今日は充分だ
疲れた…これから80P分のバニラティーだ(またも遠い目)
ベルガモットの精油買おう…そしたら半分はアールグレイになるよね


さて、虚脱しただけでは終われないのが今回のVS
そうなのだ、次はPGtips(ピージー・チップス)のターンなのだ
ユニリーバのイギリスでの紅茶販売主軸は、いまやリプトンでもブルックボンドでもない
世界で最も売れてるのは(クソ)リプトンらしいが、イギリスで最も売れてるのはPGtipsらしい
だが、情報を総合すると、PGはどうやらブルックボンドの紅茶らしい
ブルックボンドはくそユニリーバに吸収されてから、あの赤い箱はとんとスーパーで見かけなくなってしまった
だが、アーサー・ブルックボンドという創始者は「茶葉のブレンド」という手法を初めて考案した偉いおっさんである

このブレンドは古い。なんと1930年に「PGtips」という名前でブレンドを世に出しているのだ
(資料『TEA and COFFEE Trade Journal』
もうやめてぇ!ヨークシャーデカフェのライフはゼロよ!
いや、このターン、同じくイギリス人のTBの好みを再確認するだけかもしれないじゃないか?
なんかを墓地に捨てるんだったっけ?リプトン…まあいいや
外装、茶葉など公開しよう

  

まず、箱は2段階で開ける
最初の蓋の中に、ティッシュの開封みたいにミシン目が入っていて
それを切り取ると、中から…
中から…ありゃ?これ、三角パックだね
これも、まず125gが決まっていて、40Pで割るから同じく3.125g=1P

 

しかもバッグの紙が白い
すかさず匂いを嗅ぐ
おおおおおお~!
これは普通の紙じゃないか
確かに少しは英国フィッシュフレーバーはあるものの、気にするほどではないようだ
酸臭が多少するが、ヨークシャーに比べれば問題無し!のレベル
なんか希望が湧いてきた
ブルックボンドありがとう

では、先ほどと同じ条件でいってみよう
マグに熱湯をぶち込み3分

おお、この紅茶は茶葉の香りがある
セイロンぽい香りで、ケニアの香りはしない
そりゃ当然だ。1930年のこのブレンドが作られた当時にはケニアで紅茶栽培はされてもいない
喉ごしがたいへんまろやかで、少し酸味がある
後口にかすかに渋み
味もセイロンが勝ってる感じ
濃厚さはやはりヨークシャーの勝ちだが、
この値段でストレートでも辛うじて飲めるというデカフェは貴重
ミルクを入れると、少し軽めのミルクティーになる
後口はさっぱりとした甘さが残るが、全体のコクは十分だ

これはデカフェじゃない普通のPGを飲んでみたくなった
この時点では完全にPGデカフェ>>>ヨークシャーデカフェという
圧倒的PGの勝利だった

ところが…だ


ここでただじゃ終わらないのがAnanda・cafeの怖いところである

詰め込まれていた紙箱すら濃厚な漁港臭がしたので
ヨークシャーティーの外箱は剥かれてばらばらに破かれて親の仇のように捨てられてしまいました
そして、TBはそのまま大きいジップロックに詰められ収納
PGの箱も紙箱で、こんな梅雨時の日本では保存に適さないため
紅茶の空き缶に詰められて収納され、外箱はゴミ箱行き
そして月日は流れ、1ヶ月が経とうとしていた

なんとヨークシャーの魚介フレーバーが消えてきているのだ
まったく消えているわけじゃない
だが、ミルクを入れると香りがわからなくなる、というところまで薄まっているのだ

慣れか?
そうかもしれないが
ジップロックに入れたり出したりしているうちに、あの臭いが揮発して消えているように感じる
するとヨークシャーは濃厚さにおいてはチャイの如し
それなりの飲めるミルクティーになりつつあるのだ
この濃さはしばらく飲んでいるとかなりクセになる濃さだ
デカフェじゃないヨークシャーティーも今ハマって飲んでいる
ストレートは依然としてクソだが、ミルクティーは日本の紅茶の追随できないブレンドなのだ
現地値段でっていう前提もあるが、それを越えてこれにしかないものがある
バニラとベルガモットで飽きないようにしてはいるが、
ここにきて、それがなくても飲めるようになっている

そうすると、PGは香りはいいし、TBは臭くないけど
濃厚なミルクティーとしたらヨークシャーデカフェのほうがいいかなぁ…なんていう
買い込んだ当初からは考えられないような状況に、いつの間にかなってるのだ
80Pで遠い目になっていたのが、なにやら酬われたような気さえする
捨てなくて良かった…と思う今日この頃である
毎日がぶがぶ飲んでもいまのところめまいが起きていない
ただし、カフェインレスでもタンニンは温存されているので
胃の弱い人は飲みすぎないほうがよろしいと思う
ちょっと胃にくるな

とはいえ、PGのほうが好みなのは変わらないが

PGtips Strong oneというミルクティー用のがあるんだけど
250gで1380円

いや、この次は夙川の成城石井でデカフェじゃないPGを買うんだ

その次は…テトレーだろ?
それからテトレーのデカフェ…


今回の625gがなくなったらな!






ついにキター!! これが今、巷でうわさのKUSMI TEA!

2012年05月07日 | 紅茶・デカフェ
気がつけば1ヶ月ほど記事を更新していないでした
よく来る例の“紅茶インフレ”なんですよ
あの勢いでお年始から紅茶買ってたら当たり前にそうなるよね

自重しながら生きてたのに、あることが原因で4月半ば
出勤しながら道端で立ちゲロ吐くくらいの体調不良に襲われ
胃とすい臓が壊滅的ダメージ
紅茶すら飲めない状態が何日か続く
そして、ようやく飲めるようになって、またしても3日前からカフェイン中毒に(笑)
…バカ丸出しとはこのことだ、馬鹿者め!
くるっくるも小康状態になったので、新たな展開をご報告いたします

KUSMI TEAもらったー!!

例のハロッズNO.16とM.Fのバビロニアをふるまってくれた紅茶好きの後輩さんからである
(詳しくは『実家で紅茶難民化する! 起死回生のティーバッグ研究室…救援物資はハロッズNo.16 』で)
実はその前に、イギリス土産に「レオニダスのフレーバーティ」を頂いていたのだが
トワイニングの魔窟に迷い込んでいたために、美味しく頂きながら
すっかりレビューの順番が後回しになってしまった
すみません、いろいろお世話になってるのに…不義理な人間で

さて今回頂いたKUSMI TEAは、最近SNSの紅茶コミュとかでよく見かけるようになったブランドである
もう、基本姿勢がノーブルでおっとりしていて上品な私としては
最新の情報なんて「あら、そう?」的に優雅に流してしまうのですが
目の前にするとさすがにドキドキしますわね!
詳しくは高森清八郎商店さんのHPを見ておくんなさい

リンクを飛んで頂ければ分かるが
『クスミティの創始者クスミチョフはその帝政ロシア時代の1867年セントペテルスブルグにて創業』した
モスクワに行ってロモノーソフ紅茶器6客セットとサモワールを担いで帰ってきた私としては
ロシア人の紅茶屋というのは、なんとも感慨深いものがある
KUSMI TEAはフレーバーが良いとの評判があるが
水が不味すぎるロシアでフレーバーティが受けるのも無理からぬ話ではある
水は本当に不味かった…うっすら黄緑だったし

さて、可愛いおしゃれな缶は25g入り
カフェイン中毒になりやすい私を気遣ってくれたのか
デカフェ(カフェインレス)のアールグレイである!
優しさがあふれてます
正式名称は『アールグレイ デテイン ウィズ シトラスフルーツ』という

缶を開けると…


良質な大振りの中国茶葉に柑橘系の香り
当然ベルガモットだが、たしかに裏にレモン、ライムが隠れてる
この香りはジンライムに似てる
エディアールブレンドはオレンジ系の甘め柑橘系だが、ライムは新しいな!
これは東欧風なんだそうだ
レモンティって東欧風なのか、知らんかった

では、淹れてみましょう
3gで150ml、いつもの分量でGO
さあ、お味はいかがでしょうか?

まず爽やか系シトラスの軽い香りがふわっと香る
ケミカルっぽくないのが上品で良い
アールグレイの押し付けがましいのは鼻につくし、喉に痛い
さすがに高級茶葉だけあって淹れるとマイルドな香りになる

味は、渋み、刺激感はなく、喉ごしが滑らかで、舌触りもすっきり
爽やか系のシトラスだけあって、全体的に軽やかさを演出している感じ
ライムが案外効いてる
デカフェだが風味はよく温存されていて、コクより軽さの演出が効を奏している
茶葉の甘さが後口に残るのでいい茶葉だと分かる
ただ、カフェインレスであるが、カテキンやタンニンはそのままなので
空腹だと胃には少し来ます
朝より、寝る前に飲む方があってるかもしれません


これを飲んでいるとモスクワのサーカスを思い出す
レモンとライムの香りは、少し駄菓子やシトロンや子供の遊びの感じを思い出させる
同時にカクテルのジンライムやレモンとコロナビールみたいな大人の遊び心でもある
そしてサーカスは大人も子供も興奮する
ライムグリーン・レモンイエロー、ピエロのアンブレラとサーカス小屋のカラフルな天蓋のようだ

ロシア人はサーカスが大変好きで、1年中サーカスを常打ちしている
サーカスは移動式のテントではなく、立派なサーカス専用の常打ち大劇場がモスクワに2つもある
どれだけ好きなんだ(笑)
昔からある「オールド・サーカス」と、1971年創設の「ニュー・サーカス」の2軒があって
私は優秀なガイドさんのおかげで旅行中に両方見に行けた
サーカスにはなぜか、よく不可抗力的に連れていかれる
アレグリア系のものも含めたら、人生で5回は観に行ってるんじゃないだろうか?
私はあのある意味完成されたサーカスという娯楽はとても好きである
あの独特の雰囲気は映画も芝居も遊園地もマネできない何かがある
明るさと暗さと無邪気さと艶かしさが同居し、動物も人間も普通じゃできないことを
平然とやってのける
目的は、ただ楽しむためだけに…
この世の中の投影のような世界ともいえる

ちなみにロシア人の子供のなりたい職業NO.1は、サーカスのピエロだそうである
今から15年くらい前の情報ですけどね

懐かしいことを思い出させてくれた紅茶でした
ハラショー
スパシーバ!