マレーシアマイセカンドホームプログラムの日本人参加者の場合、マレーシアで住居を購入される方はかなりの少数派だそうです。つまり大多数は賃貸住居にお住みということのようです。賃貸物件の中では、とりわけコンドミニアムを賃借される方が多いそうです。ということで日本人参加者の住居嗜好・傾向を踏まえて、今回はクアラルンプールの高級コンドミニアム市場の一般情報を書いておきます。
コンドミニアムの数から言えば、圧倒的にクアラルンプール圏が多いのはいうまでもありません。単に数が多いだけでなく、コンドミニアムがある場所・地区が圏内の至るところにある、コンドミニアムの価格帯が幅広い、ということもクアラルンプール圏の特徴です。この特徴が即ち選択が幅広くできるという長所につながりますね。
クアラルンプール圏に次いでコンドミニアムが多いのはペナン州、そしてジョーホール州、この場合はほぼジョーホールバルに限定されるでしょう。 ペナン島は面積の狭さにもかかわらず人口が比較的多いことから、コンドミニアムの開発は盛んですね。ですから、昔から外国人旅行者に人気あるバトゥフェリンギ海浜地区及びその近辺だけでなく、島中部にもコンドミニアムを見かけます。 この3つの地方がマレーシアの3大コンドミニアム地です。
イポー、マラッカといった州都にもコンドミニアムはありますが、3大コンドミニアム地に較べればずっと選択が減るのは仕方ないでしょう。サバ州とサラワク州については省きます。
先週(2月中旬)の新聞でクアラルンプール圏の高級コンドミニアム状況に関する興味ある記事を読みましたので、Intraasiaの【マレーシアの新聞の記事から】ブログに載せました。クアラルンプール圏のコンドミニアムはこの数年供給過剰に陥っていることは、これまで何回もマスコミで報道されていますから、そのこと自体に意外性はありません。不動産業界は高級コンドミニアム市場において、外国人投資者、外国人エキスパトリエイト、裕福な外国人居住者をかなりの購買者対象と見なしており、従ってマレーシアマイセカンドホームプログラム参加者も潜在的対象者なわけです。
日本人のプログラム参加者にとって購買は第1の選択でなくても、この種の高級なコンドミニアムを賃借する場合が少なくないであろうことから、クアラルンプール圏の高級コンドミニアム状況を知っておかれるのがいいと思います。 コンドミニアム販売価格は必然的に賃貸価格に反映されますからね。
ということで以下に、その記事を再録しておきます。
クアラルンプールの高級コンドミニアムはかなりの供給過剰状態
今日の一般的な捉え方によれば、コンドミニアムとサービスアパートは供給過剰ということです。全国不動産情報センターに寄れば、豪華コンドミニアム分野と非豪華コンドミニアム部門の両部門でにおいてこの2年間で供給過剰率 は90%を超えたとのことです。この数字は、他の住宅分野である、独立一軒家部門:過剰ゼロ、 セミ一軒家部門:過剰率1%、 テラスハウス部門:過剰率3% に較べて、際立っています。 過剰率 が90%もあるということから、今年の市場は厳しいと予測されています。
不動産調査で知られた Henrry Butcher 会社のトップは語る、「心配な点はクアラルンプールの KLCC地区とMont Kiara 地区です。 広いユニットを賃貸することが難しくなっている。それは外国人エキスパトリエイトの減少です。マレーシアに滞在する専門職のエキスパトリエイトの数は昨年(2009)初期から減っています。」
クアラルンプール圏の高級不動産市場におけるコンドミニアム供給状況 -Henrry Butcher 会社の調査
・KLCC地区: 完成ユニット数 4954 建設中のユニット数 2396 合計ユニット数 7350
・AmpangHIlir/U-Thant 地区: 完成ユニット数 1421 建設中のユニット数 1521 合計ユニット数 2942
・Mont'Kiara地区: 完成ユニット数 9954 建設中のユニット数 3818 合計ユニット数 13772
・Bangsar /BukitPantai 地区:完成ユニット数 2384 建設中のユニット数 1170 合計ユニット数 3554
・Damansara Heights地区: 完成ユニット数 841 建設中のユニット数 426 合計ユニット数 1267
合計ユニット数: 完成 19554、 建設中 9331、 総合計 28885
対象コンドミニアムの定義: KLCC地区だけはユニットの価格が約 RM 7,700/平米、 KLCC地区以外は全てユニットの価格が約 RM 4,400/平米
Mont'Kiara地区を開発した主たるデベロッパーである Sunrise 会社のトップは言う、「Mont'Kiara地区の居住者の様相が変わりました。コンドミニアムをマレーシア人に売って、それを外国人エキスパトリエイトなどに貸し出すという方法は何年も機能してきました。しかし今日この戦略を採用したら没落していくでしょう。 エキスパトリエイトの人口が減ったことで、不動産市場にも影響が出ているのです。Mont'Kiara地区での平均的ユニット占有率は75%です。 新しいコンドミニアムは埋まるのに2年かかります。我我の不動産購入者は自身で住居に入居します。」
外国人投資者の購入する不動産住居 -Henrry Butcher 会社の調査
・ユニット価格 RM 25万から50万: 15%強
・ユニット価格 RM 50万から100万: 25%弱
・ユニット価格 RM 100万から200万: 24%ぐらい
・ユニット価格 RM 200万から300万: 15%強
・それ以上は省略
外国人が買った住居不動産の 39%は価格帯RM 100万から300万、 外国人が買った住居不動産の 8%は価格帯RM 500万以上 になります。
以上
上記にあげてあるKLCC地区、AmpangHIlir/U-Thant 地区、Mont'Kiara地区、Bangsar/BukitPantai 地区、Damansara Heights地区はいずれも高級地ですから、その地名をお聞きになった方もあることでしょう。高級地の高級コンドミニアムの販売価格と賃貸料が高くなるのは当然です。こういう地に住む住まないはあくまでも個人の好みですから、住むのは有名高級地に限るという方以外は何もこういう地だけに住居対象を絞る必要は全くありません。最初に書きましたように、クアラルンプール圏でのコンドミニアムの選択は全国一の幅広さがあるからです。同じような物件でも地区によって賃貸料が違うのは、日本だって同じですよね。
そもそも当ブログは以前にも記事内で書きましたように、「ある地区の何々というコンドミニアムだけが住居の候補であるという方はここでは対象にしません。さらに、最初から日本人向け不動産エージェントか当地の知り合い日本人の紹介に限るという方もこの場では対象にしません。」というあり方です。自分たちでいくつかの場所、いろんな物件を探して見たい方を対象にしています。ここに掲げたコンドミニアム市場の供給過剰な現状を知っておくのは、知識として役立つと思いますよ。
具体的な賃貸物件の探し方などは、12月5日付けの記事「マレーシアにロングステイ(中長期滞在)するために、住居選びの事前知識を得ましょう」をもう一度ご覧ください。
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そういう方たちがマレーシアに住むための関連知識として、不動産情報も時々載せています。
住むための観点と投資するための観点では、目的だけでなく結果に対する評価にも違いが出てきます。従って当ブログは不動産投資を目的とするような観点には立ちません。
当ブログが載せる不動産情報は、不動産業者や不動産投資者にとって好ましいニュースになる場合も、好ましくないニュースになる場合も出てくるでしょう。どちらであろうと、イントラアジアが意図するものではありません。
オフプランで購入し、完成時に20%前後の利回りが期待出来るといった物件です。
供給過剰の記事を読み、実際完成時に売り抜けるのか疑問に思いコメントさせていただきました。
マレーシア、モントキアラの不動産事情を詳しく教えて頂けたら幸いです。
よろしくお願い致します。