毎日出社すると初めにやる仕事は、日本人メジャー選手の配球をチェックすることだ。今日はマリナーズVSヤンキースがあったので、かなり手間と時間が省けた。
松井は3安打したのだが、そのうち2安打はモイヤーから。42歳のベテラン左腕は防御率6.11ながらも今季6勝1敗と、マリナーズの全勝ち星(16勝)の3分の1以上を稼いでいる。135キロの直球に130キロのカットボール、125キロのスライダーを中心に、チェンジアップ、カーブが持ち球だ。
これだけ球が遅くても、勝ち星が稼げるのは投球術に長けているからだろう。投球術と一口に言っても、いろいろあるはずだ。その昔、友人たちと燃えた「ベストプレープロ野球」では、いまいち有効なパラメーターとは思えなかったが、先日書いた「マネーボール」を読んでからは非常に重要なことだと考えるようになった。
テンポ、狙い球を外す能力、フォームの変化(逆に一定性も)、点差・場面の勘案、相手ラインナップの研究、コントロール、配球、牽制、、クイック、フィールディング、雰囲気、信頼感、狙ってゴロ(あるいはフライ、三振)を打たせる能力などが、投球術には含まれると思う。
モイヤーは被盗塁が多く、防御率も悪いのだが、勝ち星が多い。しかも33歳でシアトルに移籍するまでは、年間5~10勝程度の大した投手ではなかった。しかし移籍した96年にボストンとシアトルの両チームで自己最高の合計13勝すると、翌年から17、15、14、13、20、13、21勝と一流投手へ変貌した。これは投球術を身に付けたとしか思えない。
松井の2安打も、ドン詰まりのレフトへのフライが2本。松井は日本の投手で慣れているのか、遅い球に強いのだが、135キロに詰まる。マネーボールでは「見てくれにとらわれるな」というビリー・ビーンの考え方が繰り返し登場するが、メジャーでは珍しい遅球派で42歳のモイヤーも、下手投げのブラッドフォードとともに当てはまるだろう。ただし、年俸800万ドルなのでアスレチックスが獲得に乗り出す可能性はゼロだが。
「見てくれ」という点では、抜群の出塁率を持ちながらも「太っている」という点でドラフト候補から外れそうになった選手(ジェレミー・ブラウン)を1位指名したビーン。西武で売り出し中の「おかわり」こと中村剛也をどう見るのだろう。FAの権利を取ったら、中村にはぜひメジャー挑戦してもらいたい。
松井は3安打したのだが、そのうち2安打はモイヤーから。42歳のベテラン左腕は防御率6.11ながらも今季6勝1敗と、マリナーズの全勝ち星(16勝)の3分の1以上を稼いでいる。135キロの直球に130キロのカットボール、125キロのスライダーを中心に、チェンジアップ、カーブが持ち球だ。
これだけ球が遅くても、勝ち星が稼げるのは投球術に長けているからだろう。投球術と一口に言っても、いろいろあるはずだ。その昔、友人たちと燃えた「ベストプレープロ野球」では、いまいち有効なパラメーターとは思えなかったが、先日書いた「マネーボール」を読んでからは非常に重要なことだと考えるようになった。
テンポ、狙い球を外す能力、フォームの変化(逆に一定性も)、点差・場面の勘案、相手ラインナップの研究、コントロール、配球、牽制、、クイック、フィールディング、雰囲気、信頼感、狙ってゴロ(あるいはフライ、三振)を打たせる能力などが、投球術には含まれると思う。
モイヤーは被盗塁が多く、防御率も悪いのだが、勝ち星が多い。しかも33歳でシアトルに移籍するまでは、年間5~10勝程度の大した投手ではなかった。しかし移籍した96年にボストンとシアトルの両チームで自己最高の合計13勝すると、翌年から17、15、14、13、20、13、21勝と一流投手へ変貌した。これは投球術を身に付けたとしか思えない。
松井の2安打も、ドン詰まりのレフトへのフライが2本。松井は日本の投手で慣れているのか、遅い球に強いのだが、135キロに詰まる。マネーボールでは「見てくれにとらわれるな」というビリー・ビーンの考え方が繰り返し登場するが、メジャーでは珍しい遅球派で42歳のモイヤーも、下手投げのブラッドフォードとともに当てはまるだろう。ただし、年俸800万ドルなのでアスレチックスが獲得に乗り出す可能性はゼロだが。
「見てくれ」という点では、抜群の出塁率を持ちながらも「太っている」という点でドラフト候補から外れそうになった選手(ジェレミー・ブラウン)を1位指名したビーン。西武で売り出し中の「おかわり」こと中村剛也をどう見るのだろう。FAの権利を取ったら、中村にはぜひメジャー挑戦してもらいたい。