肉魔神

野球と本の備忘録

「裏方」(木村公一著、角川書店、1500円)

2005年05月11日 14時56分56秒 | 
先日久しぶりに図書館に行った。4冊ほど本を借りた。タイトルの「裏方」と「松井秀喜 僕には夢がある」(広岡勲著、学研、1200円)、「超高校級」(ナンシー関著、河出書房)、「清水義範のほめ言葉辞典」(白泉者)。面白かった順に並べてある。

「裏方」に登場するのは、審判、トレーナー、グランドキーパー、スコアラー、グラブメーカー、ブルペンコーチ(加古はコーチではない)、スカウトの面々。特に伊良部の個人トレーナーとして渡米した元ロッテのトレーナー(吉田一郎)の話は面白かった。

伊良部自身が渡米を頼んだにもかかわらず、投球内容が悪化するにつれ体を触らせなくなる。記者に向けて故意にボールを投げつけ、「昨日のあれはないんじゃないか。場合によっては法廷闘争も…」と問われると「かかってこい!」。結局、あまりに常軌を逸した行動をとる伊良部についていけなくなって、吉田氏はシーズン閉幕間際に帰国する。


あと、グラブメーカー・ハタケヤマの創設の話も興味深い。以前は美津和タイガーの下請けだったが倒産を機に独立。代打屋という印象があった永尾泰憲(元ヤクルト、阪神)が意外にも守備が得意で、永尾にアドバイスを受けながらグラブを改良していく。

松井の本は、元報知の記者で現ヤンキースの松井専属広報が書いたもの。松井の本はどれも、本人の人柄が素晴らしいので、読後感がさわやかだ。松井本で今まで読んだ中で一番面白かったのは、ニューヨークタイムズに載った記事を集めた本だが。

ナンシー関のは、対談集。井崎修五郎が、「スポーツ美女で一番美しかったのは、○○年の甲子園の○○高-●●高の試合で●●高のスタンドにいた生徒」と答えたのが面白かった。なんでもNHKが中継の際に、かなり長時間彼女のアップを映していたらしい。そしたら後日、週刊誌でも取り上げられ、名前まで知ったとか。

清水義範のは、会社で派遣社員を使う機会があるので、何か参考になる言葉があるかと思って読んだ。この人の本は面白いものが多いのだが、これは駄作だった。デビュー作ともいえる「蕎麦ときしめん」は腹を抱えて笑うほど面白いのだが。

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