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ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

「漆(うるし)のヤマカ」と「紙再生工房」のコラボは実現するか!?

2013-10-13 | 平野の元気もん
  「漆(うるし)のヤマカ」さんと「紙再生工房」さんのコラボは実現するか!?

 「伝統工芸の“漆”から、あたらしい“うるし”へ!」をコンセプトに、漆の家庭での消費拡張にも力を入れ、日本伝統の漆文化継承に取り組んでいる会社が平野にある。
 平野区西脇の㈲ヤマカさんである。

              

              

 「人生とともに歩めるのが漆工芸のよさ。時間をかけるほどよくなり、生活の中にぜひ取り入れてほしい」と山田嘉一社長はおっしゃられている。
 漆はウルシ科植物の樹液を精製した天然塗料で、一本の木から採れる樹液は200g程度という希少品。
 顔料を配合し、鉄分を含ませて酸化させることなどで、赤・黒の色みを出していく。
 防水性や防腐・殺菌効果が高く、キズが付きにくいのが特徴。
 化学塗料にはない独特の温かみをもっている。
 漆塗装商品はアレルギーやシックハウス対策にもなる。

 創業76年のヤマカさん、社内の作業所には年期の入った漆配合設備が展示されている。

              

              

 うるし屋、発祥の地は江戸時代の大坂だといわれている。
 綿々と受け継がれてきた伝統と技術を有する㈲ヤマカさんだが、大きな課題も抱えている。
 それは、安価で扱いやすい、そして早い、吹き付けの化学塗料に押されて、このままでは漆業界全体が衰退してしまうということだ。
 海外では「うるし」はJAPANと呼ばれるほど、日本古来からの伝統文化であった。
 日本の心ともいうべき、伝統技術を何とかして、未来へ受け継がれないものか。
 
 ヤマカさんは住宅建材として、漆を用いたフローリング“YamakaDraw”とうるし腰壁を提案している。

              

 また、伝統文化の継承を踏まえ、未来ある子どもたちに漆文化を伝え届けようと考えている。
 「漆はかぶれる」という固定観念があるが、扱い方さえ誤らなければ、かぶれることはないという。
 もちろん、硬化乾燥したもので、かぶれることは全くない。

 ヤマカさんはフローリング以外でも、既成のアイテムを超えて、あらゆる分野で“漆”の挑戦を続けている。

              

              

              

 そんな平野のオンリーワン企業である㈲ヤマカさんを私が取材したのが、9月末のことだった。
 これからの漆の取り組みとして、鞄など革製品の代用、或いは「和紙」の活用に山田社長が着目されていることを知った。
 そこで閃いたのが、特定非営利活動法人もなか会「紙再生工房」さんとのコラボである。
 新たなる分野への取り組みや平野ブランドのストーリー性を求める両者のコンセプトもぴったりだ。
 現在、紙再生工房の前橋所長と私は例の“絵葉書制作のCB”でタッグを組んでいるので話は早い。
 双方の意向が同じなのを確認して、早速、お二人のお引き合わせを実現した。

              

              

 その場で話し合われたことは企業秘密なので、公開できないが、もしそれらの製品化が実現すれば、革命的なものになると感じた。
 もちろん、それまでには長い時間をかけての試行錯誤を要するだろうが、私はそれらが実現すると確信している。
 そのとき、少しでもお手伝いできたことを誇りに思いたい。
 

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