崖っぷちロー

チラ裏的ブログ。ここは「崖っぷち」シリーズ・あん○ーそん様とは関係ありません。レイアウト変更でいろいろ崩れ中

八王子サバイバルゲーム場問題

2009-04-15 01:16:36 | その他・趣味
数日前から問題になっているのが、八王子市の某所にサバイバルゲーム場を開設していいのかという問題。

サバイバルゲーム場「怖い」 計画説明会で住民猛反発
>八王子市中山地区のサバイバルゲーム場設置計画に住民らが反対している問題で、
>地元住民らでつくる青少年対策中山地区委員会(篠原由紀子会長)は11日、
>地元の市立中山中学校体育館で経営会社側を呼んで住民説明会を開いた。

某掲示板では設置反対派と肯定派(と中立)が議論を交わしている。

が、議論自体については、反対派がかなり不利。
騒音とか安全性、環境破壊とかいった現実的な問題点については、
基本的にクリアーすることが可能らしく、論理的な反対理由はなかなか出てこない。

法的な問題についても、現状では障害はなさそうとのこと。
(業者側の不手際も色々ありそうだが、未だ「反対」を基礎付ける程ではない)

なので、反対派が依って立つのは「感情」ということになる。
「気持ち悪い」とか「怖い」といったようなもの。
これは事実に基づかない偏見なので、反対理由にはならない。

(もちろん、感情論でも具体的事実に基づいたものであれば一定の説得力はあるだろう。
 当該業者が以前にずさんな運営をしており、周辺住民と深刻なトラブルを起こしている場合など。
 まぁ、これなら同時に安全管理の体制に問題ありと言えそうですが……。)

もっとも、「感情論といえども無視できない」という意見もある。
確かに、感情論で物事が決まってしまうことが多々あるというのが現実だ。
しかし、この種の感情論を是認するということは、偏見を肯定することに他ならない。
偏見というのは差別を生む基礎の一つなんで、究極的には差別を肯定することになってしまう。


とはいえ、なんとなくだが、結局このサバイバルゲーム場を開設はできないだろう。
しかしまぁ、現代社会に生きる身としては、
<理性の敗北>のようなものを感じざるを得ない。

***
但し、「地価が下がるのではないか」という指摘については、
その程度や、他の事例での対応例などをちゃんと検討する必要がありそうではある。


***2009年4月22日追記
ここ数日、この問題に関連して検索される方が増えているので、
何か新しい動きでもあったのだろうかと思ったのですが。
軽くニュースを検索しても、いまいち新しい動きは掴めませんでした。

j-castニュースが4月21日に関連記事を配信していますが、新しい動きは特にない模様。
ただ、スーパーモーニングだかでこの問題が報道されたらしいので、
それに関連しているのかも知れない。
この記事では、各出演者のコメントが見られます。
住民と「戦争」状態? 「文教地区」にサバイバルゲーム場

特に価値のあるコメントはないのですが、強いて言うなら大沢孝征先生が、
>「住民の承認がないと好ましくないという行政指導にはなるでしょうが、
>法律にふれなければ何でもいいというわけじゃない」

と言っていること。
弁護士の目から見ても、行政指導ぐらいしか考えにくいということでしょう。

また、ZAKZAKが4月14日付けの記事でサバイバルゲーム愛好者の意見を紹介しています。
Sゲーム“主戦場”生き残りへ…愛好家が援護射撃

なお、私としては、千葉県の方でサバゲー場に対する行政の指導が行われていることが気になる。
サバイバルゲーム場“反則” 無許可で建物
>千葉県内の二つの有料ゲーム場が、市街化調整区域内に無許可で建築物を設置し、
>同県が都市計画法に違反するとして撤去を指導している



***2009年5月14日追記
今更ですが、このサバイバルゲーム場の計画は撤回されたらしい。
サバイバルゲーム事業会社「トリガートーク」(八王子市)は28日、
八王子市役所で会見し、計画の全面撤回を明らかにした。

八王子サバイバルゲーム場 計画全面撤回

撤回理由は、
(1)予定地山林に保育園児の通る散歩道がある
(2)住民の反対が予想以上だった

などらしい。

(1)は、私人の土地を無権利者が勝手に通っているだけだろうし、
反対理由として適切ではないだろう。
まぁ、実質的には(2)のせいでしょう。
その反対理由が正当であるかどうかはともかく、反対の圧力に負けたというところでしょう。