日曜絵かきの散歩道 “doucement,doucement”

日曜絵かきは楽しくて孤独 青空に誘われてつい散歩に
“ドゥスモン、ドゥスモン(ゆっくり、ゆっくり)”

LOVE AND ALL THAT JAZZ ライブ配信

2021年10月18日 | Memories of ZUKA
平日か〜
迷いに迷って
迷うなら観てしまえと決着した
ライブ配信の感想
ざっくり書いておこうと思います

プログラムは
買いそびれたまま
配信当日を迎えました

月組
宝塚バウホール公演
バウ・ミュージカル
『LOVE AND ALL THAT JAZZ
…ベルリンの冬、モントリオールの春…』

作・演出/谷正純

谷正純作品は
2018年 星組
『ANOTHER WORLD』以来


タイトルから
音楽モノと思ったけど
(タイトルと音楽は関係ないと後で判明)
重い時代背景

第二次世界大戦
ナチス政権下の
ベルリンを舞台に 
物語は始まる

時代の暗さを
聞き覚えのあるジャズの調べが
吹き飛ばしてくれるからか
思ったほど
暗くも重くもなく

ドキドキハラハラしながら
ジャズピアニスト
ルーカス(風間柚乃)と
ユダヤ人女性
レナーテ(きよら羽龍)の
逃亡劇を見守った



『ピガール狂騒曲』の
ロートレック役が
強烈な印象を残した
千海華蘭

『桜嵐記』の
ジンベエ役もよかった

今回は
ルーカスの味方役と敵役
全く逆の二役を
見事に演じてた


ロートレック↑

その姿と声に
思わずほっこりする
専科の大御所
汝鳥伶

月組から専科へ異動後
初出演の紫門ゆりやには
轟様去りし後の専科に
頼もしい人が加わったなと思った
あのヤラシイ高師直と
同じ人が演じてるとは
とても思えなかった

そんな
専科のベテラン2人と
月組の上級生数人
出演者の大半を占める若手で
見応えのある作品に
仕上がってた



このご時世に
悲劇的な結末にはしないよね?と
思いつつも
最後まで
ドキドキハラハラ

あの
やけに長い歌は
ルーカスが
カナダ→アメリカ
→カナダ(モントリオール)と
移動した
500kmだったのか〜

最後はちょっと
ムリクリ時間内におさめた感も
ありつつ

でも
映画を思わせる
ラストシーンが気に入った
中年の乙女心

フィナーレは
汝鳥伶の歌で
しっとりと始まり
「Sing, Sing, Sing」で
歌って踊って
にぎやかに幕が下りた

「Sing, Sing, Sing」
いいよね〜♪



平日のライブ配信
残り少ない有休使って
観ようと思った決め手は

中年の乙女心的
Nextディーヴォと目してる
風間柚乃の
バウホール初主演だったから


期待を裏切らない
心に響く歌声でした

終演後の挨拶〜カーテンコール

この幸せでいっぱいの気持ちを…
と言いかけて
ちょっと間があって
どうするのかなと
待ち構えてたら
胸にしまっておきます
くくられて
笑った

かと思えば
カーテンコールに応えて
再び現れた時には
胸にしまいきれませんでしたー!
と言って
また笑わせられた

最後の最後は
出演者全員で
スイングしなけりゃ意味がないさー!
と叫んで締めくくられた



ライブ配信のあった晩
テレビで
体操の内村航平選手が
体操は
"僕の人生"ではなく
"僕"そのものだって言ってた

それが
『LOVE AND ALL THAT JAZZ』の
一場面と重なった

ナチスの将校になりすまして
ベルリンを脱出したルーカス
いろいろあったのち
カナダにたどり着いた時には
携行してた
ナチス将校としての偽造証明書が
アダとなって
本当は民間人だと
信じてもらえない

本当は
ジャズピアニストだと
証明するために
ピアノを弾いてみせることになる

その際に
同じく捕虜として収容されてる
フリードリヒ(汝鳥伶)が
ピアノは
ルーカスがルーカスだと証明する物
アイデンティファイ(ID)だと
言ったのが
印象に残った

ちなみに
誰がどう見ても
ルーカスは
ジャズピアニストなのに
千海華蘭演じる収容所長は
証明書にとらわれて
認めることができないのだけど

『レ・ミゼラブル』の
ジャベール的苦悩の末に…



『LOVE AND ALL THAT JAZZ』
ってタイトル
何となく
馴染みがあると思ったら
古い映画のタイトルだった

『ALL THAT JAZZ』

観たことはないけど

and all that jazzって
慣用句らしくて
〜などなど
〜とかいろいろ
って意味らしい

愛とかいろいろ
という意味と
音楽のジャズの
ダブルミーニング
というわけかな?

また
プログラムや「歌劇」で
谷先生の言葉を
読んでみたいと思います



…で翌日
早速「歌劇」の
谷正純×風間柚乃
対談を読んでみました

題名に付けた
「ALL THAT JAZZ」
というのは
「その他諸々、エトセトラ」
という意味

ジャズみたいに
楽しい面白い
というところから来た言葉だと
説明した上で

そこに宝塚も
当てはまるのではと…

谷先生
究極の翻訳は

『LOVE AND ALL THAT JAZZ』

「愛と宝塚」

でした


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