鮎と戯れて・・・魚族に感謝

東北地方を中心とした短い夏のあまり多くない鮎釣りの記録。家族に感謝して。近くの広瀬川の環境等にも拘るも、オフは時事問題も

仕事納めですか、でも働き方を、

2016-12-28 15:23:39 | 思いつくまま

 午前中の河原の空気はとっても冷たくて厳しかったけど、この時期ならそんなものでしょうね。何といってももう12月の28日ですから。 今年の仕事納め、御用納めの会社等が多いことでしょう。 でも大晦日と元旦が土日となっているので、勤労者諸君にとってはガッカリする暦の巡りあわせでしょうね。

                (午前10時30分過ぎ)

 

 でも朝方のNHKFM放送、とってもよかったです。フルトヴェングラー指揮のベルリンフィルハーモニー管弦楽団の演奏でした。戦前から戦後すぐの演奏で、モノラル録音なのですが、でも聴いていてよかった。とくに8時40分頃からのベートーベンの交響曲第5番「運命」はさすがでした。

                

 

 演奏は1947年5月27日と言っていましたから、私が生まれた年ということになります。解説者はモノラルのテンポの良さ云々と言っていましたが、モノラルはモノラルでいいところがあるようです。何かとっても得したような気持ちになりました。

                

 

 

 

 そして今日の新聞で知ったこと、初めて知りました。戦時中にそういうことがあったとは、いささか驚いた次第です。 長期連載中のものですが、今は 『救われず71年』 と銘打って「空襲見捨てられた民 ⑦」が掲載されていました。

 本土が米軍機によって夜間空襲を受けるようになって制定された法律「防空法」というものがあったのですね。 空襲になっても逃げないで消火に全力を尽くせという、軍部の身勝手極まる法律がありました。 罰則付きの法律ですから大変です。 そのために死ななくてもよかったのに、焼死してしまうという悲劇が繰返されたようです。

 防空法の解説本もあり、その中にこういうことが書いてあったそうです。 『けが人や死者には「焼夷補助金」を出す、・・・。別に戦時災害保護法もあり、遺族500円、障害350~700円を給付し、このうち「外貌ニ醜痕ヲ残シタル」女子にも350円を給与していた』

 しかし防空法」は1946年に廃止されたそうです。 でも、民間人にも戦時下に認められた権利があった、のです。 そこからです、そうであるならば、なぜ戦後見捨てられたままなのか。旧軍人軍属関係者への援護は主権回復後、復活強化されているのに、なぜ空襲での犠牲者は見捨てられたままなのか!?それで、空襲被害者にも国が賠償すべきだという運動が広まっていたようです。

 みなさんは知っていましたか?防空法なる法律があったことを、そして国が補償していたことを。 今後この記事はどんな風に進んでいくのか、大変興味が湧いてきました。

            

 (今日は子どもたちが元気に遊んでいました。)

 

 

 同じく新聞からの記事です。25日の一面の左側に掲載されていました。 『電通過労自殺 母が命日に手記』 『働く全ての人 意識変わって欲しい』 『「深夜の仕事が、東京の夜景をつくる」娘は話していた』 という見出しです。

 高橋まつりさんが24歳で過労自殺した事件です。お母さんの幸美さんの手記です。

 【電通に入ってからも、期待に応えようと手を抜くことなく仕事を続けたのだと思います。その結果、正常な判断ができないほどに追いつめられたのでしょう。あの時私が会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。母親なのにどうして娘を助けられなかったのか。後悔しかありません。】

 【まつりは、生きて社会に貢献できることを目指していたのです。そう思うと悲しくて悔しくてなりません。・・・。仕事のために不幸になったり、命を落とすことはあってはなりません。】

 【形のうえで制度をつくっても、人間の心が変わらなければ改革は実行できません。・・・。日本の働く人全ての人の意識が代わって欲しいと思います。】

 自死する前には、睡眠時間が1日2時間程度、1週間で10時間ほどのこともあった、と言います。 そういう悲劇が繰り返されることによって、ようやく日本でも行政が本格的に長時間労働やサービス残業等を規制しようと動き出していますが、いろいろ新聞記事等を呼んでいくなかでなんかずれている、肝心なところでずれているのではないかと思うようになりました。

 そのきっかけを与えてくれたのはこの新書です。 観光のことを書いた本ですが、いろいろと示唆に富んでいます。そのなかでこういうことが書かれていました。 山田桂一郎さんです。「休日の分散化を真剣に考えよう」というくだりの中でこういっています。

      

                     

 「社会全体で取り組むべき課題としては、休日分散化も外せません。ヨーロッパの観光産業が地域を支える柱となりえているのは、一年を通じて就業者が休みを取りやすいという社会的な仕組みがあるからです。これは観光産業においては切実な課題です。 実は、『年次有給休暇』については、国際労働機関(ILO)の定めた国際条約があります(第132号)。ヨーロッパ諸国ではこれに基いて、政府が長期休暇を保障しています。よく『ヨーロッパにはバカンスの文化がある』とか『有給休暇の消化率が高いのは権利意識の伝統があるから』などという人がいますが、基本的には各国政府が批准した条約に沿った休暇制度を整備しているからなのです。また、国内における地域別の休暇分散化もこの女医役を批准しているからこそ可能な制度になっています。」

 「ところが、先進国ではアメリカと日本だけがこのILO第132号条約を批准していません。・・・。なぜ日本国政府が条約を批准しないのかという理由はよくわからないままでした。おそらく例によって、アメリカの顔色を窺っているのかと思ったほどです(アメリカが批准しないのは就業者の経済格差が広がりすぎて、雇用主側の抵抗感が大きいからだというのが定説です)。」

 「現実問題として、いまだにサービス残業がまかり通っている日本では、よほど強い意思がないとまとまった休暇がとりにくい事情があります。日本の長期休暇制度が不備のまま、観光庁が提唱する『休日分散化と有給休暇取得率70%以上』はどうやって実現させるのでしょうか。」

 「真の観光立国や観光先進国を目指すのであれば、まず政府がILO132号条約を批准し、国民が幸せを感じられるような休暇制度をゼロから作り直す必要があります。」 

 どう思いますか。しかしこの”ILO132号条約”のことに触れているマスコミはあるのでしょうか。少なくとも私が見聞きしている限りの範囲においてはそういう話しは聞いたことがありません。 盲点になっているのじゃないでしょうか。

 これが批准され国内法が整備されれば、長時間労働もサービス残業も無くなりますし、観光にも大いに役に立つという一石二鳥の効果があるのです。 過労自殺もなくなります。このことを折に触れて発言していこうではないですか!!

 そして目指すは「観光地」ではなく、「感幸地」ということです。 それでこそ、高橋まつりさんの霊も浮かばれるというものです。

                      

 

 ここまで読んできてくれたみなさまに感謝を申し上げます。

 

 

 

 

 

コメント (1)
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