ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

セネガルに女性首相誕生!!~アミナタ新内閣、ユッス・ンドゥールも退任

2013-09-03 07:30:56 | アフリカ情勢
セネガル、ダカールより大きなニュースが飛び込んできた。

9月1日、セネガルの第14代目となる新首相に、アミナタ・トゥーレ女史(50)が選任された。

(Wikipédia en françaisより引用)

セネガルで女性首相が誕生するのは史上2人目、アブドゥライ・ワッド前大統領の一期目、マディオール・ボイ首相が2001年3月から2002年11月まで在任して以来のこととなる。

今回の政府再編、フランス国際放送ラジオ(RFI)の記事(→リンクはこちら)によれば、前首相、アブドゥル・ンバイ体制ですでに17か月、想定の範囲であった、と書かれている。2014年3月の地方選挙を控え、セネガルでは徐々に選挙体制に入りつつある。彼女は前回の大統領選挙のキャンペーンでは与党連合の重要な役割を演じた。

セネガルでは地方政治は国政、大統領選挙を左右しかねない重みをもつ。現マッキー・サル大統領は、ファティック市長の立場にあった。ワッド全政権がつまずいたのは、前回のダカール市長選が境であった。またワッド政権下の首相を務め、その後の確執名取りだたされたイドリサ・セック氏もティエス市長だった。


彼女は今回の任命に至るまでは司法大臣の地位にあった。カリム・ワッド氏(ワッド大統領の子息で閣僚)をはじめとする「不当利得疑惑」を追及する特別監査の長を勤め、取り調べの対象には、彼女自身の前の夫も含まれている。

またセネガルが裁判管轄権を付託されながら、10余年にわたって放置されてきた、チャドの元独裁者、イセーヌ・アブレ元大統領の公判推進にも手腕を発揮した(イセーヌ・アブレ元大統領に関しては、過去記事「アフリカなう(5/26号)」、「祝・チャド独立記念日」などを参照)。


こういった中、銀行出身の実務家であるンバイ首相にかわり、政治的手腕を持つアミナタ・トゥーレ首相を任命し、難題に取り掛かり、選挙モードに徐々にシフトしようとするものとみられている。

電力問題、若年層雇用…問題山積の中、目に見える成果を急ぐマッキー・サル大統領にとって、今回のアミナタ首相の就任は、女性である、ということのみならず、政治手腕の面でも有権者にアピールする好材料と期待されている。


ちなみに、今回の政府再編で、これまで観光大臣を務めた偉大な歌手、ユッス・ンドゥール氏も大臣の地位を退き、大臣格の大統領顧問に就任している。

このような人事起用が行われる背景には、(問題はあるにはあるが)セネガルに民主主義が真に根付いてきたこと、そして選挙結果を左右するのは他でもない、民意であるということが定着してきたからと思われる。

我が愛するセネガル。この国の明日にさらなる期待をしたい。

(おわり)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。