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【ジンバブエ】「友よ、去るべき時」〜ワタラ大統領からムガベ大統領へのメッセージ

2017-11-20 14:30:44 | アフリカ情勢
当地11月17日(金)、西アフリカ最大の農業・水産展示会「アビジャン国際農畜水産品サロン」(SARA: Salo international de l’Agriculture et des ressources animales d’Abidjan )の開会式が行われた。ンボテもご招待に預かり、お邪魔してきた。

広大な会場には、西アフリカ各国の農産品やアグロインダストリーの展示、いや生きた動物やお魚まで、それはそれは盛大な展示会。

開会式には17カ国の農業担当大臣が参加。コートジボワールからは、アラサン・ワタラ大統領、ダニエル・ダンカン副大統領、アマドゥ・ゴン・クリバリ首相、ギョーム・ソロ国民議会議長と、豪華のみならず、ちょっとポリティカルな空気がプンプンのセレモニー。国際メディアも多数駆けつけたセッションは、大幅2時間遅れでスタート。


そのオープニングセレモニーでの異変は、式次第最後の大統領のスピーチのところで現れた。



ワタラ大統領はSARAへの来賓、出展者へのウェルカム、農業、畜産、水産業の重要性、SARAへの期待などをひととおり述べ、演説は終了したかに見えた。喝采の拍手を制止すると、大統領は続けるのだった。

「アフリカの友人に一言申し述べたいことがある。ジンバブエがいま、混乱に瀕している。ロベール・ムガベは我が旧友だ。わたしはIMFの要職時代にも、大統領就任後も、頻繁に彼と意見を交わしてきた。ジンバブエの植民地の歴史を塗り替え、国家を築いた英雄だ。」

予想外のスピーチ、会場を訪れた来客は不意をつかれたように聞き入る。

「しかし友よ。時代は移り変わった。政権はあまりに長きに渡り、そして(ムガベ氏は)年老いた。いまそこ威厳をもって去るべき時だ。若い世代に大統領の椅子を譲る時がきたのだ。」

突然のメッセージに会場はざわついた。メディアもカメラの連写を切りつづけた。あれだけオープンでたくさんの招待客がいる中で、そして本来全く関係のない農業サロンの開会式でのメッセージ。いったいどんな意図が?終了後もざわつきは消えなかった。


19日、ジンバブエでは、ムガベ大統領が側近に辞任の意向を表明したとの報道が一時流れたが、その後の注目の演説では、自らの去就についての言明がなかったと報じられている。老兵は去るべし。友のメッセージは、ムガベ氏にどう響くのだろうか?そしてその言葉は、自らの2020年にも向かうのだった。

(つづく)

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