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ブルキナファソはブルンジの良いお手本か?!

2015-06-05 07:30:13 | アフリカ情勢
きょうから少し「アフリカはアフリカに学べるか」シリーズを。


AFP通信によれば、1日、仏オランド大統領は、ブルキナファソのミッシェル・カファンド暫定大統領をエリゼ宮に迎え入れて会談。「ブルンジにとって民主化のよいお手本」としてブルキナファソの歩みを讃えたそうだ。

30年にわたってブレーズ・コンパオレ前大統領の統治が続いてきたブルキナファソ。2014年10月、憲法に背いて三選を目指す前大統領を「国民革命」によって追放。その後、軍部が政権を掌握するも、これにも民意が圧力。文民で外交官出身のカファンド氏が暫定大統領として選出され、移行政権は10月11日と定められた大統領選挙に向け、民主化プロセスを進めている。

Burkina Faso: une révolution express
(RFI)



記事によれば、オランド大統領は会談の中で次のように述べたという。
「フランスはブルキナファソを全面的に支持している。それは、ブルキナファソには模範となる価値観が根付いているとの期待があるからだ。そしてそれは今日危機に直面するブルンジに向けられるべきものである。尊重されるべき憲法上のプロセスに従い、透明な選挙が実施されるよう促さなければならない。」

カファンド大統領は、これに対してこう答えた。
「フランスの支持は決定的な意義を有する。(暫定政権から民主化への)移行は決してたやすくはない。そしてそのためにわれわれ暫定政権があるのだ。」


ところで、そのブルキナファソはブルンジの良いお手本となるのだろうか?

ブルンジでは、下にリンクした記事でもご紹介のとおり、5月13日、ンクルンジザ大統領外遊中に軍部による政変未遂が発生。クーデターは失敗に終わったが、いまも大統領の三選問題が残る。6月26日とされた大統領選挙についても、透明・公正・平和理に実施することができるか、疑問符が付けられており、延期となる公算だ。

【まとめ】ブルンジ政変劇の顛末


これに対し、ブルキナファソは一見順調に民主化プロセスを歩んでいるようにも報じられる。実際のところはどうだろうか?

30年にわたるコンパオレ政権下、反体制派、特にその前の政権、トマ・サンカラ氏の支持者は弾圧を受け、影を潜めてきた。そしていま、ブルキナファソではサンカラの歴史的再評価とサンカリスト復権のトレンドにある。

選挙プロセスを前に、前政権加担者の被選挙権を制限する動きも出ているが、なかにはコンパオレ政権崩壊前夜に、旧与党CDPから離脱した(寝返った?)グループも存在する。

もし復讐や弔いが始まれば、歴史は繰り返される。そしてこの国をコントロールするうえで非常にナーバスな政軍関係。新政権は新しい統制関係を築けるか?課題は尽きない。


翻ってブルンジ。部族間のナーバスな問題、旧武装勢力との和平、挙国一致内閣、治安セクター改革。国民和解と正義。そして今次の政変加担勢力の扱い。問題の根深さはブルキナファソの比ではない。

しかし憲法で定められたプロセスを踏まえないとどうなるのか。民意を軽視するとどうなるのか。ブルキナファソは他山の石だ。ワガドゥグに鳴り響く警鐘は、はたしてブジュンブラにまで届くのだろうか。

(おわり)

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