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【まとめ】ブルンジ政変劇の顛末

2015-05-18 07:30:42 | アフリカ情勢
現地時間13日に発生したクーデターの動き以降、5日間にわたって不透明、不安定な状況が継続したブルンジ。週末までに一応の顛末が見えてきた。外電情報をもとに、ここまでのキーとなる状況を、軽くおさらいしておきたい。

Pierre Nkurunziza réapparaît et n'exclut pas un légère report(Jeuneafrique.com)



1.クーデターは未遂に終わる
15日のアップ記事でも述べたとおり、クーデターは成立以前から、失敗に終わるのでは、との趨勢が見えていた。その後、国軍勢力の間で戦闘が散発し、情勢が危ぶまれたものの、要衝施設は正規軍に奪還され、政変劇は未完のまま幕引きとなった。

Coup d'état échoué, et maintenant?(RFI)

2.政変勢力は捕捉、しかし、、、
クーデター敢行に加担した政変勢力18名は捕捉され、検事当局に送致された。うち17名は軍、警察出身で、この中には3名の首謀者が含まれる。しかし政変劇を首謀したニョンバレ将軍は逃亡を続けている。

Burundi: 18 putschistes présumés présentés devant le parquet(RFI)


3.ングルンジザ大統領はブルンジに帰国
記事によると、どうやらングルンジザ大統領は政変勢力がブジュンブラを実効支配する15日にはすでにブルンジに戻ってきていたようだ。同日、大統領は陸路で出身地の北部ンゴズィに入り、そこからブジュンブラを目指したとされる。

17日、ングルンジザ大統領は政変劇後、はじめてテレビに姿を見せたが、クーデター未遂事件には触れなかったという。


4.ブジュンブラの治安は平穏
デモ、クーデター未遂、それに続く散発的戦闘・・。激動に揺れてきた首都ブジュンブラ。一時はアメリカは大使館員を一時国外に移動させたとの記事もあった。しかし週末までに政変勢力が一掃され、現政権に実効支配が戻り、ブジュンブラは不透明ながらも平穏を保っている。

Un sentiment de peur règne à Bujumbura(RFI)


5.選挙は予定通り行われるのか
当初の予定では5月25日に国民議会選挙、6月26日に大統領選挙が実施される運びとなっていた。選挙は予定通り行われるのか?大統領府のスポークスマンによれば、「2-3日の軽微な遅れをもって実施する可能性がある」との見通しを発表。米、EU、アフリカ連合などは、(正当な選挙を行うにあたっては)必ずしも好機ではない状況(peu propice)、とも見ているようだ。

憲法上の大統領任期は8月。今後どのような動静となるにせよ、正当な手続きにより権力の空白が生じないようにすることが、権力の正当性、治安と秩序の維持の上からも重要である。


6.大統領の任期は?
かくしてブルンジは、ブルキナファソにはならなかった。ではこの後の展開はどのように推移するのか?

そもそもこの騒動の根幹には大統領の任期問題がある。大統領は、三選禁止を定めた憲法精神に背いて地位に留まろうとするのだろうか?野党、国際社会のプレッシャーも高まる。ングルンジザ大統領は態度を明らかにしていない。


(おわり)

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