TICADでお預けだっただけあって、毎日食べてもトウショウメンが一段とうまい。多湿な中、あえてその暑苦しいマーラー麺にいくか、という自虐性がまたよい笑。しかし、アタマは灼熱の中、アフリカと中国の間を彷徨うトランス状態?!きょうも「アフリカと中国」、スタートである。
前回、第三話では、中国の対アフリカ戦略について述べた。特に外交的関心、経済的関心、戦略的関心の三つの関心があり、歴史的つながりの濃淡、資源の有無のバイアスがかかり、各国ごとの戦略が描かれているとの仮説に触れた。
ここではわたしが現地で目し、耳にした資源国の例について触れてみたい。
まず、第二話で出てきたギニア。この興味深い国自体についてはまた機会を改めて書かせていただくが、独立以降50年にわたり、安定、繁栄、民主主義を知ることがなかった、不幸な国、といえる。混乱と混沌の中、鉄鉱石とボーキサイトを載せた貨車は無言で港を目指す。
ここは旧東側陣営国。特に初代のセク・トゥーレ体制下で深かった。そして資源国。ゆえに中国の入り込み方も深い。
ある国の資源関係者の話。中国との競争の中、ギニア側にも割りのいいはずの投資話を携えてコナクリ入りし、有力者とのアポに臨んだ。散々待たされても一向に会える気配がしない。そして数時間後、多数の中国人と思われる一行が退出してくるのを目の当たりにする。手に手にジュラルミンのケース。そして知人の交渉は破談になったという。実弾攻撃ということだったのだろうか?
別のケース。決して資源が豊富とは言えないニジェール。ウランの採掘は国家の貴重な収入源だ。日本もかつて、ここで採掘を行った歴史がある。
今は主に仏最大の原子力企業、アレバ社が砂漠の奥地、アルリットで年産3,600トンのウランの採掘を行う。同社の供給するウランの37%がニジェール産、仏原子力燃料の20%を供給する。イスラム武装勢力によるテロ行為が頻発する中、2010年9月には、アフリカ人を含む従業員7名が誘拐され、いまも仏人4名が人質となったままだ。アレバはニジェール政府と協定を締結。ニジェールにとっても国運をかける資源産業とあり、特別警備体制を敷いている。ついこの間の5月23日にも、アガデズとあわせ、同時テロが企てられたところだ。
しかしこのウラン採掘、売上げの64%はアレバ社に、ニジェール政府には残りのわずか36%しか分け前がない。この仏企業による「搾取」に対し、学生のデモが行われた。ニジェールは割りを食っている、もっとニジェールの分け前があっていいはずだ、と。
そんな中、チャド国境に近いニジェール東部、今年から石油の採掘が開始された。採掘量はいまのところ、国家経済を大きく変えるレベルにはないが、にわかに増産が期待される。コンセッションは中国のCHINOPEC。採掘した石油収入の60パーセントは中国、そして40%はニジェール政府へ。しかしこれで終わりではない。石油はチャドとカメルーンのパイプラインを通って、カメルーンのクリビの港から輸出される。この二カ国の通行料を払うと、いったい国庫にはいくら入るのか?
2013年4月には、採掘現場に近い中南部のディファで、学生が中国企業に対して5,000人の雇用を求めて激しいデモを繰り広げた。
半分フランスの話が混ざったが、アフリカは何も中国にだけもっていかれている訳ではない。歴史的にはフランスの方がずっと関わりが深く、ずっと入り込んでいる。もともとフランスの利権の上で、新たな利権争いが起きてきた。中国は、新たなパートナーとして大きな期待を受けて入り込み、時とともに実態がアフリカ側に暴かれ、そして期待はしばしば裏切られていく。
アフリカと中国を論じる際に、コンゴでのスキャンダル、「コントラ・シノワ」に触れない訳にはいかない。次回は辛口、コンゴの話だ。そして次回は、さらに辛口マーラー麺を求め、別のトウショウメンのお店を狙いたい。こちらも乞うご期待、オススメ店に関するコメント、ツイッターDMなどもお待ちしている。笑
(つづく)
(辛口の話題には、辛口が合う。マーラートウショウメン。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/19/687379c267d7a83528af59f1e8f058df.jpg)
刀削麺シリーズ「アフリカと中国」
第一話~こと始め
第二話~冷戦が作った関係
第三話~中国の戦略
前回、第三話では、中国の対アフリカ戦略について述べた。特に外交的関心、経済的関心、戦略的関心の三つの関心があり、歴史的つながりの濃淡、資源の有無のバイアスがかかり、各国ごとの戦略が描かれているとの仮説に触れた。
ここではわたしが現地で目し、耳にした資源国の例について触れてみたい。
まず、第二話で出てきたギニア。この興味深い国自体についてはまた機会を改めて書かせていただくが、独立以降50年にわたり、安定、繁栄、民主主義を知ることがなかった、不幸な国、といえる。混乱と混沌の中、鉄鉱石とボーキサイトを載せた貨車は無言で港を目指す。
ここは旧東側陣営国。特に初代のセク・トゥーレ体制下で深かった。そして資源国。ゆえに中国の入り込み方も深い。
ある国の資源関係者の話。中国との競争の中、ギニア側にも割りのいいはずの投資話を携えてコナクリ入りし、有力者とのアポに臨んだ。散々待たされても一向に会える気配がしない。そして数時間後、多数の中国人と思われる一行が退出してくるのを目の当たりにする。手に手にジュラルミンのケース。そして知人の交渉は破談になったという。実弾攻撃ということだったのだろうか?
別のケース。決して資源が豊富とは言えないニジェール。ウランの採掘は国家の貴重な収入源だ。日本もかつて、ここで採掘を行った歴史がある。
今は主に仏最大の原子力企業、アレバ社が砂漠の奥地、アルリットで年産3,600トンのウランの採掘を行う。同社の供給するウランの37%がニジェール産、仏原子力燃料の20%を供給する。イスラム武装勢力によるテロ行為が頻発する中、2010年9月には、アフリカ人を含む従業員7名が誘拐され、いまも仏人4名が人質となったままだ。アレバはニジェール政府と協定を締結。ニジェールにとっても国運をかける資源産業とあり、特別警備体制を敷いている。ついこの間の5月23日にも、アガデズとあわせ、同時テロが企てられたところだ。
しかしこのウラン採掘、売上げの64%はアレバ社に、ニジェール政府には残りのわずか36%しか分け前がない。この仏企業による「搾取」に対し、学生のデモが行われた。ニジェールは割りを食っている、もっとニジェールの分け前があっていいはずだ、と。
そんな中、チャド国境に近いニジェール東部、今年から石油の採掘が開始された。採掘量はいまのところ、国家経済を大きく変えるレベルにはないが、にわかに増産が期待される。コンセッションは中国のCHINOPEC。採掘した石油収入の60パーセントは中国、そして40%はニジェール政府へ。しかしこれで終わりではない。石油はチャドとカメルーンのパイプラインを通って、カメルーンのクリビの港から輸出される。この二カ国の通行料を払うと、いったい国庫にはいくら入るのか?
2013年4月には、採掘現場に近い中南部のディファで、学生が中国企業に対して5,000人の雇用を求めて激しいデモを繰り広げた。
半分フランスの話が混ざったが、アフリカは何も中国にだけもっていかれている訳ではない。歴史的にはフランスの方がずっと関わりが深く、ずっと入り込んでいる。もともとフランスの利権の上で、新たな利権争いが起きてきた。中国は、新たなパートナーとして大きな期待を受けて入り込み、時とともに実態がアフリカ側に暴かれ、そして期待はしばしば裏切られていく。
アフリカと中国を論じる際に、コンゴでのスキャンダル、「コントラ・シノワ」に触れない訳にはいかない。次回は辛口、コンゴの話だ。そして次回は、さらに辛口マーラー麺を求め、別のトウショウメンのお店を狙いたい。こちらも乞うご期待、オススメ店に関するコメント、ツイッターDMなどもお待ちしている。笑
(つづく)
(辛口の話題には、辛口が合う。マーラートウショウメン。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/19/687379c267d7a83528af59f1e8f058df.jpg)
刀削麺シリーズ「アフリカと中国」
第一話~こと始め
第二話~冷戦が作った関係
第三話~中国の戦略
ハショクってお店の名前ですかぁ?
もちろんアフリカ情報でなくても大歓迎ですよ!トウショウメン情報、激辛情報、大歓迎です!花より団子ですから!笑
私、辛いセンサー壊れてるんです。だいたい何たべても辛くないです。。
Hショクさん、漢字みて思い出しましたー!M婆豆腐が有名ですよね!
御社まわり、たしかにエスニック少なめかも。昔はY々木に激辛美味しいカルビクッパを出す「Dんぐり」という韓流店があったのですが。
もはやトーショーメンネタでもないですね!でもこういうノリ、好きです。こんごとも、よろしくお願いしますねー!