ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

アフリカと中国(3)~中国の戦略

2013-06-06 07:30:03 | アフリカ情勢
この話題、お久しぶりである。TICAD Vにつき、トウショウメンがお預け状態になっていたからだ。ひと段落ついて、昨夜から復活、トウショウメン。そうくれば嫌でもシリーズ(?)、「アフリカと中国」を、やらないといけない。いや、イヤでもそっちに頭が引き寄せられる。

一回目はアフリカと中国の関係の「こと始め」、二回目は、冷戦が育んだ、社会主義圏におけるアフリカと中国について紹介してきた。今回は、現代における中国のアフリカ戦略について。

といっても、報道などでも有識者がいろいろ解説されているので、私が重ねることはないと思うが、今後の展開にも重要な視点なので、あくまでアフリカ滞在の中で見えてきたわたしの視点、感覚から、あえてまとめておきたい。

中国のアフリカへの関心は、外交的関心、経済的関心、政治的関心に整理できそうだ。

外交的関係はアフリカの広い国において、二国間をベースとした友好国を作ること。中国の影響力を強めること。共産党のつながりや人的つながりを強化し、中国外交を進めやすくすること。

経済的関心は資源確保と中国企業の進出。これはあらゆる国のアフリカ進出動機に重なる。

そして戦略的関心は国際場裏や国力発揚の素地を作ること。第三世界の連帯、反欧米、反超大国の主導。安保理で唯一第三世界として拒否権を有する中国の覇権と影響力の維持。

中国の高官によるトップ外交は対アフリカ関心の高さを物語る。胡錦濤前主席は、10年間の在任中、実に4度中国を訪問している。また歴代外交部長は20年以上にわたり、その都市の最初の訪問地として中国を選んできたことが報じられている。そして習金平主席も就任直後、タンザニア、南ア、コンゴ(共)を訪問。タンザニアとコンゴ(共)は旧東側陣営の国、伝統的友好国だ。

そして最近の中国外交の切り札は中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC:Forum sur la Cooperation Sino-africaine, Forum On China-Africa Cooperation)だ。2000年から3年ごとに開催されている会議で、2012年には第五回目会合が開催された。いわば中国版TICADとも言えそうだ。しかし決定的に違うのは、TICADは国際社会を巻き込んだ多国間のプラットフォームだが、中国はアフリカとのバイの関係でこのフォーラムを組織する。

中国は同フォーラムにおいて、中国とアフリカの互恵的関係(Gagnant-Gagnant/ Win-Win)を確認し、外交、経済、戦略的関係の強化を図ろうといている。

先に中国がきのう今日、資源と市場を求めてアフリカに入ってきたかのような見方は的を得てないと述べた。社会主義国との関係を基軸に、中国はアフリカとの友好を歴史の中で深めてきた。従って、経済的利権、資源的関心のみをもってアフリカと付き合っているわけではなく、むしろ日本よりも強い運命共同体意識がある。

そういった意味で、上記の「三つの関心」を意識しつつ、ひとつひとつのアフリカの国をみていくと、旧東側陣営国か否か、資源国か否かの4つの象限で、付き合い方が整理できるのではないかとの仮説が浮かぶ。

そんなこんなで、またこの記事のせいで、目の前のトウショウメンもだいぶ伸びてしまった。スープは全部麺に吸われてしまった。博多ラーメンでは粉落とし主義のわたしとしてはやるせない、、話とトウショウメンは次回に続く。

(つづく)

(写真:都内、K場町にある人気店のトウショウメン。しかし「アフリカと中国」のせいで、うわの空。何食べても。。。)


シリーズ「アフリカと中国」
第一話~こと始め
第二話~冷戦が作った関係


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