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フランス革命記念日2017〜パリ祭に思うアフリカ

2017-07-15 16:30:34 | アフリカ情勢
昨日7月14日は、'Quatorze-Juillet'(キャトルズ・ジュイエ)、フランスの革命記念日だった。

ここ数年、フランソワ・オランド政権下においては、式典でアフリカがハイライトされてきた。しかしことしのメインはアメリカのドナルド・トランプ大統領。主賓として招待されたことが大きな話題である。

今年は、第一次世界大戦に米国が参戦した1917年から100年の記念の年にあたる。パレードでは、その年にサン・ナゼールに上陸した米陸軍部隊、第一師団第十六連隊第一歩兵大隊がシャンゼリゼを徒歩行進した。

革命記念式典への新合衆国大統領招待は、トランプ大統領選出の前、そしてエマニュエル・マクロン大統領の就任前から計画されていたという。

2013年にはマリへの多国籍支援部隊に参加したアフリカ各国軍の観閲行進、2014年には第一次世界大戦で動員されたアフリカ植民地兵に栄誉を示すアフリカ諸国軍の観閲行進がハイライトされたことに比べると、アフリカの色が極めて薄いものとなった。

祝・フランス革命記念日2016〜アフリカとフランスの新しい関係


さてこの日、こちらコートジボワールのフランス大使公邸でも、外交団や政府要人、外国人コミュニティ、在留仏人を含めた盛大な革命記念日レセプションが開催された。



コートジボワール国歌「アビジャネーズ」、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」に続き、ジョージ・セレ フランス大使はこのように述べた。

「フランスとコートジボワール関係はますます深まっている。6月11日にはアラサン・ワタラ大統領がエマニュエル・マクロン大統領とパリで会談した。」

「両国関係には三つの大きな柱がある。一つは教育。初・中等教育、高等教育、そして若年層雇用と職業教育の増進。二つ目は環境保全と持続的開発。COP21パリ合意に基づく自然環境保全、気候変動対策、水・衛生などの推進。三つ目は治安とテロ対策。サヘルにおけるテロとの戦い。コートジボワールは2019年から安保理の非常任理事国となる。仏はこれをサポートした。」

「開発ではフランス開発庁(AFD)やヨーロッパ投資銀行(BEI)などを通じた、債務削減開発契約(C2D)、借款、贈与などの支援コミット。」

「また19,000人の在留フランス人がコートジボワール社会によくなじんで暮らしいてる。ビジネスの交流もビジネス・フランス、エクスペルティーズ・フランスなどの支援と合わせ、活況を呈している。コートジボワール人の査証申請も35,000〜45,000件にのぼる。うち15%が棄却されるのだが笑。バカロレアを通過した留学生にも道が開かれている。」

「仏軍のサヘルでのテロとの戦いは続く。第43海兵歩兵大隊改め 仏軍コートジボワール駐屯部隊(Forces françaises en Côte d’Ivoire : FFCI)が、バルカン作戦の後方支援、前線部隊として機能している。昨年の革命記念日ではニースで痛ましい惨事が発生した。フランスは平和と市民の権利のために戦う。」

「来週からアビジャンではフランコフォニー・オリンピックがスタートする。スポーツ、文化の祭典。コートジボワールにも多くのメダルがもたらされればと願う。無論フランスも譲らない。そして2024年のオリンピックにはパリも立候補する。」

「フランスとコートジボワールの友好親善と関係強化に祝杯を。」



セレ大使のスピーチの後にマイクをとったのは、主賓として招かれていたアラサン・ワタラ大統領であった。



「去年もこの場で、来年またお会いしよう、と述べた。そしてそのとおり再会できたことはなによりの喜び。」


フランスの影響力の低下、フランスとコートジボワールの深い信仰と憎悪の交錯。いろいろな評価がなされる両国関係であるが、それでもフランスの大きな影響力が存在すること。両国間ではさらに特別な関係が深められていることが感じられるレセプションだった。



(おわり)

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