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アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

フランス語資格DELF/DALFのエトセトラ~アフリカで働くためのフランス語ガイダンス(2)

2014-03-20 07:30:50 | フランス語
前回よりテーマにしているフランス語資格試験、DELF(Diplome d'études en langue française)、DALF(Diplôme approfondi de langue française)について。きょうは仏語圏アフリカでの仕事と語学資格の相関について、話を続けよう。

◆おさらい~資格制度の概要
さて、前回も述べたとおり、DELF/DALFは、基本的に聴解(compréhension orale)、読解(compréhension des écrits)、文書作成(production écrite)、口頭表現(production orale)の4つの言語能力が問われ、試験レベルは6段階となっている。

DELF
A1(入門、学習時間 60-100時間)仏検3級相当
A2(基礎、学習時間 150-200時間)仏検準2級相当
B1(中級、学習時間 350-400時間)仏検2級相当
B2(上級、学習時間 550-650時間)仏検準1級相当

DALF
C1(自主的運用、学習時間 800-950時間)仏検1級相当
C2(熟練言語使用者、学習時間1,000時間以上)※仏検相当資格なし



◆DELF/DALFと仏検、どこが違う?
ンボテは、つねにわが職場の仏族に『仏語圏を専門と名乗るなら資格を取ろう』と強く推奨している。そういった中で、「DELF/DALFと仏検と、どっちがいいんですか?」というような質問を頂くこともある。もちろんそれぞれの人が目指す資格、それぞれのチョイスがあっていいが、アフリカで働くことを考えたら、断然DELF/DALFだ。

第一に、上記の通り、仏教育省が認める資格。世界中で通用するし、また世界中どこでも継続的に受験できる。日本を出て仏語圏で働くことを考えたら、間違えなくこちらの方が使える。他方、日本企業への浸透度は仏検に比して残念ながら薄いという面もあわせて触れておきたい。

第二に、(ここが重要!)基本的に試験で試されるのは聴解、読解、文書作成、口頭表現の4つ。つまり、人のいってることを聞いて、理解して、話す。または書く。これはまさに私たちが日常仕事をしたり、大学で勉強や研究をしたりする上での基本動作。単語知識や文法理解の正確性、仏文和訳力などが問われる設問も少なくない仏検とは性格が異なり、より実務者に必要な能力がシビアに問われる。

第三に合格点。100点満点の50点。たとえ問題が難しくても、半分とれればいい。つまり、コミュニケーション重視、半分伝わる、という点に合格ラインが引かれている。各級の合格点に6~7割、場合によっては8割以上の得点を要する仏検との違いがここにある(ご参考:仏検合格基準点)。


逆に難しさ。第一に、択一問はなく、すべて記述式。しかも手で書くことが要求される。第二に、聞いて話す、というのは日本人が最も苦手にするところ。ここが試験で突かれてくる。第三に、試験時間が長い。筆記も、面接も。第四に、聴解、読解、文書作成、口頭表現、それぞれの最低点が設けられているということ。つまり、総合的なコミュニケーションがとれなければだめ、ということだ。


◆目指すレベルは?
目指すレベルはもちろん人それぞれでいいが、アフリカで働くことを前提としたフランス語という点では、ンボテはこんな目安を持っている。
B1:仏語圏を専門としないのであれば、このレベルが目標。フランス語をたしなむが、まだ十分仕事ができるレベルとはいえない。
B2:仏語で仕事ができる、といえるレベル。しかし戦闘力を持って戦えるレベルとはまだいえない。
C1:戦闘力をもった仏語運用力があるといえるレベル。仏語圏専門家を名乗るなら、このレベル到達は必須。
C2:語学基礎力完成期。しかし言葉にゴールはない。合格後も日々是精進。


ちなみにこの資格、フランスや日本では試験が厳しく、受かりにくいとの噂を聞いたことがある。他方、アフリカのセンターによっては受かりやすいところもあるとか?

ンボテが昔受験したセネガルのダカールでは、受験者全員の点数と合否が廊下に張り出された。それはそれで出願のハードルがあがる(笑)。


では次回は恥を忍んでンボテの受験記をご披露することにしよう。

(フランス人との会議の模様)


(つづく)

※現在、2014年前期(試験は5月~6月)の出願が始まっている。出願受付期間は3月3日~4月9日。DELF/DALFは定員制、人数に達すると申し込みが締め切られる。お申し込みをお考えの方はぜひお早めに!

詳細、お申し込みはこちらのページから↓
アンスティチュ・フランセ関西 DELF・DALF試験管理センター

フランス本国のウェブサイト(仏語)↓
Ciep en France


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