ヘニング・マンケル。柳沢由実子訳。創元推理文庫。
舌癌と診断された刑事、ステファンは抗癌治療をはじめる前に休暇をとり、どこか南の島にでも行こうと思っていたときに、新聞でかつての同僚(すでに定年退職した)モリーンが残虐に殺されたことを知った。
彼はモリーンが住んでいた土地を訪れて、地元警察と協力して捜査するはめになった。調べていくうちにモリーンの意外な過去があらわになり、自分が知っていたモリーンとは別の顔が・・・。
目を覆いたくなるような残虐なことを書きながら、ヘニング・マンケルの文章は節度があって、気品すらにじみ出ているよう。
のちに殺される男が『・・・影におびえている・・・』過去の何かから逃げているのだけど、『過去がついに彼に追いついた・・・』などという描写が擬人的で味わい深い。
彼はモリーンが住んでいた土地を訪れて、地元警察と協力して捜査するはめになった。調べていくうちにモリーンの意外な過去があらわになり、自分が知っていたモリーンとは別の顔が・・・。
目を覆いたくなるような残虐なことを書きながら、ヘニング・マンケルの文章は節度があって、気品すらにじみ出ているよう。
のちに殺される男が『・・・影におびえている・・・』過去の何かから逃げているのだけど、『過去がついに彼に追いついた・・・』などという描写が擬人的で味わい深い。