lemonの日記

音楽、トールペイント、パン、猫のみかん

フォーレ 即興曲 第3番 変イ長調 Op. 34

2014年04月10日 | 音楽

 

京阪の駅のホームで電車を待ちながら、

桜の花びらが順番に、風にのって踊っているのを見ました

くるくるしたりひらひらしたり、地面に下りるとき、

「ああ、楽しかった!」って言ってるかも知れないな

うららかな春の午後に似合いそうな曲を思い浮かべてみましたよ

 

フォーレの曲は、あまりたくさん弾いていませんが、

これはその中で、ずっと昔に、一番初めに勉強した曲です。

作風がだんだん変わっていくフォーレですが、

比較的初めの頃のこの作品では、まだ明るく屈託のなさや憧れが感じられ、美しい曲です。

 

左手の、くり返される音型の上に、のびやかに右手が歌う、初めのテーマAの部分と、

心の内にいろいろ問いかけて、進むか迷っているみたいに、転調をくりかえしていくBの部分、

再現部の前の経過句の、(お借りした動画では2分40秒あたりからです。)

「ミラシレ ミラシミ ラシミミ ファレシラ 」(すべての音に、♭が付きます)の部分が、

日本のお琴のようで、とても印象に残り、

そのあと冒頭の左手の音型となじんで、AとBのテーマが交互にのぞいて、曲はコーダに向かいます。

最後のカデンツだけは、ちょっとストレート過ぎて、もう一ひねりしてあったらなあという気もしますが、

私が桜の季節に弾いたから、勝手にそう思うのかもしれませんね