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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

「街中の狭小二世帯住宅」隠し事。

2017-01-20 22:31:41 | タッチザスカイ!
なんとか玄関が完成しました。
直線的というか幾何学的なデザインですが、柔らかい色でまとめてあるのでフィルターを掛けたような優しい空間に仕上がりました。

で、いくつか気になる幾何学的なこれらは一体なに?

ネイティブディメンションズでは基礎の高さを1mで設計しているので、通常であれば階段を6-7段上がってようやく玄関ポーチに着いて玄関に入る動線になります。

今回は外で階段を上がるのではなく、玄関へは比較的フラットに入って、内部階段で1階に上がりましょうと提案しました。
これで、濡れた階段や凍った階段を登らずに済みます。

加えて座って靴を脱いだり履いたりしたいのでベンチが欲しいとご要望がありました。
玄関にベンチがあるのはとても楽ですが、どうもフレッシュ感が欠けてしまいます。

そこで内部階段と一体化したベンチを提案。
階段が玄関土間側に回り込むようなデザインとすることでフレッシュ感溢れる(!?)ベンチになりました。
座りながら横に移動できるのもいいですね。

さらに加えてお客様からコート掛けや傘掛けが欲しいとご要望がありました。
これまたフックがやたらと並んでいたらどうもフレッシュ感に欠けます。
第一、毎日必要でもないし。

そこで、正面の壁に5cmほど出っ張ったタイルを張りました。
出っ張り部分にハンガーや傘が掛けられます。
これを一目見てコート掛けや傘掛けと思う人はいないでしょう。
意味なさそうな玄関の飾りが実は新潟には絶対に必要なアイテム。

ついでに言うと、干しといたコートは乾いたら、ベンチの上を歩いていけば靴を履かずに取り込むことができます。
単体のデザインではなく、連続したデザインであることが大事。

さらにこれでもかと、外部収納が欲しいとご要望がありました。
スタッドレスタイヤやスノーダンプ、スコップの収納は新潟では必要です。

そこで玄関から一直線に入れる外部収納を作りました。

説明不要の使いやすさ。
その広さは6.5帖。
26坪の二世帯住宅になぜか6.5帖の外部収納を作りました。

ついでを言うと、灯が漏れている穴が引戸の引手で、電気の消し忘れを教えてくれて、幾何学模様のアクセントになっていて、空気を対流させる換気口でもあります。
一つの役割ではなく、複数の役割があることが大事。

さらに追い打ちをかけるように玄関に自転車を置きたいと言われたので、自転車が置ける広さとなっています。

新潟の家に必要な機能がすべて玄関に隠されています。

とか言いながらまだ終わらず。

こちら下駄箱。

一見普通ですが、実は下から除くとご覧の通り、

扉を閉めても通気出来るようになっています。

扉がルーバーの下駄箱がありますが、個人的にどうもルーバーの掃除が嫌いで、ルーバー以外で通気出来る下駄箱を作りました。

超新潟仕様の玄関です。
とか言いながら、玄関も真っ白しろな床で、変なところで尖っています。
なぜ、汚れが気になる不親切なデザインなのでしょうか。

ただの遊びです。
ズコー



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