志情(しなさき)の海へ

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すでにNetで公開された論もあるが、ユヴァル・ノア・ハラリさんの『緊急提言パンデミック』を読んだ!

2020-10-23 20:48:50 | 世界の潮流
Youtubeでの発言でも強調している視点が一冊に集約されています。
NHKEテレでなされたインタビューも収録されています。2020年4月25日にこんないいプログラムが放映されていたのですね。テレビが家にないので、観る機会を逸していました。極めて核心的な内容です。ハラリさんは注目度が高いので、他のメディアでも似たような事例、視点を開示しています。

コロナに人類は勝つと断定して、その点は楽観的です。経済の疲弊に関しても、コロナ後の変化の大きさがイスラエルの大学のオンライン授業が1週間で確立した事例などでも明らかにされます。それは実際に小さな島の大学でも起こったことで、さてそれからオンライン授業の導入による、効率化による労働環境のスリム化、アウトソーシングが始まる可能性にも言及しています。
 新しい視点は監視社会がすでに始まっていることだが、それに『皮下監視』が強調されています。緊急事態装置が続く可能性は権力側にとって有益でありコントロールしやすいことが指摘されるが、全体主義国家だけではなく、いわゆる民主主義国家における監視の双方生が問われています。
生体情報収集がなされる可能性、すでになされつつある現況への違和感があるが、個々の意志に反してそれらがコロナパンデミック故に、加速されていくことを覚悟しないと行けないようです。そこで透明で双方向の情報が問われています。政府が信頼できる情報を公表しているかどうか、国民は知らないゆえにデータが透明でデータの流れが双方向であることが問われていて、それが人々のエンパワーメントだと強調しています。
 一方的で独裁的な政府機関のありようはメディアも含めて市民の側から監視すべきで、それが現況の日本では信頼すべきデータが黒塗りや改ざんされるに及んで、情けない現実がさらされています。
 一国主義で解決しない問題のグローバルな連帯、民主的な責任と科学を信頼することが問われています。ただ陰謀論について指摘しているように、多様な情報がネットで拡散されているのも事実。科学や正確な分析による判断が鈍ると、国家機能さえも民主主義ではなく独裁を許しかねない状況に陥るようです。政府が正確な情報なりデータを開示できず、適切な対処が利権利得によって阻害された時、市民はどう動けばいいだろうか。信頼できる政府のあり方が問われています。より民主的な市民・国民との双方向性のある開かれた国のあり方が切実に問われている日本ですよね。
 政治家による新たな秩序への加速的変革の動向を丹念に追求することが問われています。経済や教育システムや国際関係など、急ピッチで新たなシステム構築がなされようとしていて、現になされていることをメディアは丁寧にフォーローしているだろうか。
  翻訳者の柴田裕之さんが書いています。『監視テクノロジーを活かすには、そのテクノロジーを使う機関や政権を国民が信頼できなければならない。その信頼を実現するためには、民主的な体制を維持し、治安機関などではなく、中立性・独立性・透明性の高い機関が監視テクノロジーを使うと同時に、国民の側もそうした機関や政府を監視できるようにすることを著者は強く求めている」と。同感です。
 しかし、現在の政権には危惧を覚えるばかりです。
 そういえば学生が言っていました。ブラジルの大統領がコロナワクチンなど絶対使わないと宣言していると~。それに対して、日本政府の動向は一方的にワクチン投与を強制する姿勢に見えます。ブラジル大統領の世界の状況認識に程遠い日本の政治家の知性と感性、そして何か途方もない力(学)への追随でしょうか。
 しかし科学の信憑性も問われていますね。どの科学的データがより正確なのか?医学論文も、より実証的なデータ分析が問われています。必ずしも政府の提示するデータが信頼できない不幸なこの社会です。
 学生たちはネット情報から多様な声を拾ってくるようです。帰納方的に拾い集めた個々の声、情報から世界の今を分析しているように見えるのですが、全体の動向は統計的にどうなのでしょう。必ずしもメインメディアや政府広報を信じていません。語学の堪能な若者たちだけではなく、彼らのネット逍遥が海外の情報にもアクセスしているのはもちろんですね。

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