魚の絵をハサミで切り抜いた時のことです。
1年生の男の子が、うずくまってしまいました。
「あら?どうしたのかな?」
はは~~ん。魚のひれを切り飛ばしちゃったのね!
セロテープで貼って、もう大丈夫でしょう?
でもまだまだしょげています。
私は遠くから眺めています。
3年生のお兄ちゃんが、その子に話しています。
「こんな事は僕だってあるよ。こんなことは小さいことだよ。気にすんなよ。」
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おやつのお煎餅が3種類位あって、班ごとに配られた物を、分けあうことがあります。
子ども達は公平な分け方として、ジャンケンポン。
それで、好みの煎餅でなくても、大抵はガマンです。
しかし、Y君は、もう、おへそが曲がってしまい、麦茶も飲みません。
「ジャンケンだもの、しょうがないよ。思い通りにはならないよ。」
それでも彼は納得できません。
みんな、外へ遊びに行ってしまいました。
ヨッシーと二人になると、もう簡単。
「OOちゃん。麦茶飲め。熱中症になっちゃうぞ!」
麦茶は一気に飲み干した。
「あ~ら、大豆のおかきだったのか。これは美味しいんだよ。」
一口に割って口に入れてやると、ドンドン食べる。
すっかり機嫌が直って、外の遊びに合流した。
Y君は3年生なのだが、時々こんなことがある。
春休みにはお弁当を食べないので、とても困った。
昼休みになってから、ヨッシーに見ていてもらって食べる。
赤ちゃんの様に、私に食べさせてもらっても、あーんする。
この夏休みは、お弁当は自分で食べるので、ホッとしている。
真壁小から来た同級生の子に、新しい遊びを教わって、いつもそばにいる。
尊敬の気持ちで同級生と接するのは初めての体験だと思う。
「出会えてよかったね!」
「うん!」