モーサムの肖像から冷めやらぬ11/23の祝日に八十八ヶ所巡礼のワンマンライブでgrafへ。
前回5月にも来てくれていたんですが諸事情で行けなかったので前回から約1年ぶりの参戦となりました。
大体土曜日にライブに来ることが多いので祝日とはいえ水曜日というのは中々貴重な機会です。この日、東京ではlynch.の武道館公演をやっていたんですけど、さすがに前後が平日で仕事だと行けそうもないので、結果的に八八が福岡に来てくれたのは不幸中の幸いでした。今回は130番台だったのですが、既に開場前には会場前に長蛇の列が出来ていて、入場するとすでにフロアの半分は埋まっており、結果的にソールドアウトにはなってないですが、ほほぼぼ9割型埋まっているという熱狂ぶりでした。このgrafのステージは面白い造りになっていて、わざとた建物の四方かに対して斜めにステージを作っているので広いうえに客席も横に長く伸びているという造りになっています、まあ弊害として柱が1本邪魔になって一部見にくいというデメリットはありますが、今回で2回目になるgraf。大分会場の造りにも慣れてきたかなという感じです。入場が追い付かないのか、予定時刻から10分ほど過ぎて暗転。
1.IMNY
2.惡闇霧島
3.銀河の恥...
4.仏滅トリシュナー
5.OH! SOJI!
6.慧光
7.幽星より愛をこめて
8.永・凹・阿阿瑠
9.PALAMA・JIPANG
10.怒喜怒気
11.苦苦☆念仏
12.絶妙Σ
13.M.O.8
14.奈落サブウーファー
15.JOVE JOVE
16.攻撃的国民的音楽
17.幻魔大祭
18.具現化中
19.日本
ENCOLE
20.金土日
21.八十八銀行
メンバーの服装は全開のライブの時と変わっていなくて「幻魔大祭」仕様のままでしたが、選曲は前回は大きく異なった内容になっていました。「幻魔大祭」と銘打っておきながら実際のところそのアルバムが披露されたのは5曲目で、それまでの4曲は既発アルバムからの選曲だし、セットリストを見たら分かる通り、「幻魔大祭」の楽曲にも縛られていない。むしろそのアルバムの曲が引っ込んで、半分ほどになり、その分過去の楽曲の度合いが増えている内容でした。
まあ、アルバムリリースしてからの1年間、全国様々な会場で「幻魔大祭」の曲をプレイして、その中でしっくり来たものはセットリストに残り、そうでないものは振り落とされて行った結果ではないかなと思います。そういう意味では、現在と過去が同一のものとして捉えられてきたのかもしれませんね。その「幻魔大祭」の楽曲も「怒喜怒気」なんかは音源よりもアグレッションが増していたし、「M.O.8」や「JOVE JOVE」といった楽曲はここ2、3年のライブには欠かせないアンセムになっていると思います。
マガレさんは相変わらず「福岡の貴様ら!!おつとめ、ご苦労さまです!!」と労を労いつつ、寡黙ながら要所要所で超絶なギターソロを演奏するかっちゃんさんに、含み笑いで黙々とプレイするケンゾーさんと、三者三様のまま、むしろコロナになって以降、よりダイレクトでシンプルなプログレッシブロックンロールを奏でるようになっている気さえして、新曲の「奈落サブウーファー」に顕著ですが、聞けば聞くほどよりストレートに伝わってくる不思議な音の魅力。
そんな中、この日のマガレさんは調子が良くない様子で、歌詞を間違えたり、セットリストの「幻魔大祭」を飛ばしてしまった事に気づき急遽「具現化中」の前に組み込むなど、笑顔とは裏腹にミスを連発していました。何度も煽ってはいるのですが、何かがしっくりこない様子。マナーに引っ掛かるものがあったみたいで、どうも下手側でダイブしていたお客さんがいて、MCの中で「俺ダイブ嫌いだから止めてくれよ」と注意する場面があったり、終盤の「日本」では、前の方に車椅子のお客さんがいたのですが、その方を塞ぐようにステージを見ているファンに向かって、「おまえ、この人の家族か?お前が邪魔になってるから見えないんだよ。もう少し気を遣ってやれよ」と注意をする場面もありました。
この日調子が悪かったのは、こういうマナーに眼が行っていて、誰かが楽しめない想いをしているのに中々変わろうとしない所にもどかしさを感じていたからなのかなと思いました。やっと自分が望むライブの景色になったのか、終盤の「日本」からは、それまでのもどかしさを取り戻すかのように笑顔で楽器を弾きまくり、バンド演奏が終わった後も最期までベースソロを弾き倒す等のプレイを見せつけて本編は終了。
アンコールでは「金土日」。金土日じゃないのにやるんだねこの曲と思いながら(笑)。正直あんまり好きな感じの曲では無かったのですが、何回も何回も聞いている内にこの曲の「やっている意味の無い事が~」のフレーズが凄く耳に残って、不思議な魅力を感じました。なんか、この人達なりの鼓舞ソングって感じで。ここでは各自のソロパートがあるのですが、ケンゾーさんとかっちゃんさんを呼び間違えたりと、ちょっとグダグダな感じは拭えませんでしたが、それでもいざ始まると各々が超絶テクニックで会場を沸かせます。この人達はマガレさん以外MC無いのですが、その分楽器を弾く時間が滅茶苦茶長くて、こういう所で声に出さない分最大限の感謝の気持ちをプレイに込めているように見えます。
最後の最期は「福岡では初めて演奏する曲です、ありがとうございました」のマガレさんの煽りから、まさかの超初期の曲「八十二銀行」が演奏されました。ここでも終盤楽器だけで演奏しまくる場面がありましたが、調子の悪いマガレさんをサポートするかのようにステージ中央で弾いているマガレさんの肩によりかかってギターソロを弾くかっちゃんさんの姿が印象的でした。なんだかんだ支え合っているように見えて。
こんな感じで今年最後の福岡は終了しました。振り返ってみると凄く人間臭いライブだったんじゃないかと思います。
昨今ああいう形でライブマナーを注意するアーティスト見た事ないですけど、1人1人大切に思っているマガレさんの人柄が垣間見えたので、僕は逆に好きになりましたね。それにもしかしたら「幻魔大祭」のツアーは終わりかもしれないので、そういう意味では最後に見れて良かったです。ありがとうございました。
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