御無沙汰です、この4日間くらいで5月ぐらいから今月までのライブレポを書き上げました。
その流れでこの1年の振り返りをしたいと思います。
今年は新しい事が始まった1年で、去年の年末に引っ越ししたり、新しく転職したりと環境の変化が大きかったです。
新しい職場は結構大変で、とにかく1人1人が多忙を極めているような空間で、余裕もなくそばにいて萎縮してしまうようなそんな空気的に最悪の職場でした。僕の前にも若い子が何人かいたんですが、心を病んでしまったり、プレッシャーに押しつぶされてしまったりと次々に離脱してしまい、特に4月くらいまではそれがピークでした。その後もベテラン職員が相次いで退職するという、まあまあ大企業なんですけど実態は他部署間の交流も乏しいブラックな職場でした。そんな職場にした理由は子供が生まれて家族を養うとなった時に、一番待遇が良かったから、ただそれだけです。
お金をもらうためにそれ以外を犠牲にしてそれでも続けられるのかそうではないのかという所ですが、今の僕は何とか続ける事が出来ています。
あと春先に子供が生まれました。子供というのは可愛くもあるけど手がかかる所も多くて、泣き止まなかったり、夜泣きが酷かったりで自分自身が試される場面が何度もありました。3人生活になっても妻が負担に押しつぶされてしまったり、何もしてくれないと言われてしまったり。。仕事で毎日くたくたになりながら帰った後に、子供を風呂に入れたりゆっくりする時間を削ってお世話してたんですけどね、休日も家にいて飲み会なんてほぼ行ってないし。なんならライブだって行きたいものが沢山あったけど、それの半分くらいしか行けてないです。こうやって自分の行きたいことや、やりたい事が出来なくなっていく時間が増えると思うと鬱でしかないんですけど。そこまでやっても父親の自覚が足りていないとか言われたらそうなんですかね。合間に自分の時間を作りたいと思うことの何がいけないのか正直さっぱりです。分かんないです。未だに。そんな中々落ち着くことのない日々が夏~秋まで続いてました。そんな訳でブログなんて豆に更新している暇もなかった。ライブは主に妻が実家に帰っている時に行ったり、許可をもらって行ってました。
で、そんな僕がなんでこんな風にまとまって今ブログを更新できたかというと、実は先日新型コロナウィルスに感染してしまったからです。最初は寒暖の差が激しい事による一過性の体調不良かなと思っていたんですけど、どうも熱っぽい。いちおう抗体検査受けておこうと思ったらまさかの陽性だったというオチです。4回もワクチンを受けたのに関わらず、ですよ。ワクチンの意味とは...と思わされたしまさか自分がなるとは...とも驚いたけど、どちらかというと色んな人に迷惑をかけてしまった事に対する申し訳ない気持ちでいっぱいです。発症当時は高熱と筋肉痛に苛まれてまともに食事も風呂もすることもできませんでした。隔離期間中はずっと自宅待機していて、解除になってから外出した時、いつも何でもない景色が妙に新鮮に感じたものです。本当は17日にLOVEBiTESのレコ発、18日にKIRITOさんのライブに行く予定だったんですけど、それらも全て無くなってしまって、今年はもう予定がありません。なので先日のBassicが最期。あと、コロナになってしまったので、ライブに行くのが怖いっていうのも若干あって。ライブハウスとかで今声出し解禁しているじゃないですか。感染者が増えてるのにガイドラインがどんどん緩和していっているのが腑に落ちないんですよね。。どうせこれから先行ける機会も無いんだからいっそ子供が大きくなるまでやめようかなっていう気持ちと、行ける時に何としても行くんだっていう気持ちがせめぎ合っていて、まだ整理がついていないです。
子供が生まれた事で生活スタイルが変わったのですが、それでもやっぱりかわいいものですね。
5~6年前まで自分が父親になる日が来るとも思っていなかったし、今の僕は自分のために生きている事は明らかですが、本当の意味で誰かのために生きるという気持ちになれるのか、来年はより一層試される年なんじゃないかと思います。
結構いい年なんですけど、この年になって本当の意味でまた新しいスタートラインに立った感覚です。
そんな一年でした。じゃあよいお年を。
ミズニウキクサのライブから2日後の12/12にPublic Bar Bassicで行われたつしまみれと赤いくらげのツーマンへ。
元々嘘つきビーバーでドラムしていたしげるさんを知っていて、その繋がりで赤いくらげもつしまみれも関わっているのでその流れで知ってました。ちなみにビーバーのボーカルは今ニガミ17才やってる人ですね。赤いくらげはボットンズの主催のフェスにも出てて名前は知っていたので、あのえげつないシャウトボーカルが最初は受け付けなかったんですけど、聞いていく内に逆にキャッチーに感じるようになってそこからはライブに行ってみたいなっていう気持ちが出てきて。つしまみれも正直音源で聞く限りそんな好きって感じではなかったのですが結成して確か23年位で歴史のあるバンドなので、もうこの機会に行っておくかという感じでした。
この福岡も含めてたしか5日連続ライブか何かだったはず、ハードなツアーしているなと思います。
会場のBassicはBarという名前がついている通りライブハウスではない、かなり小さいバーでステージもなく、そのバーの一区画を演奏スペースにして行うといういわゆるフロアライブ形式でした。専用照明なんかもありませんが、演奏スペースの壁に電飾が沢山取り付けられた壁紙があって、これが良い味出してました。この形式は何気に初めてだったので面白かったですね。結構、バンドマンみたいな人達が沢山いて、Titty Twisterのメンバーや、THE RICHESのメンバーもいました。ちなみにTHE RICHESのメンバーはこの会場に入る前に中華そば食べたんですけど、そこで出くわしました。
そのバーが2F構造になっていて、その2Fが演者控室みたいになっていました。
予定時刻から10分ほど経過して暗転。
【赤いくらげ】
1.傷
2.丸罰遊び
3.よじれる
4.海海は東
5.ドリップ
6.YES od NO
7.猿
8.ダメージ10000000000
9.ドンキ
10.人生
11.愛情
12.アイデア
もう至近距離で鑑賞していたので滅茶苦茶面白かったですね。ニューアルバム「ラッキーアイテム」の収録曲を中心とした選曲でした。夏生さんのシャウトがギンギン冴えわたるガレージロックにフロアは揺れまくっていました。もっと破天荒でハードで暴れ散らかすようなライブを想定していたんですけど、意外に夏生さんはしっかりコミュニケーション取っていたし、ベースの人が全く喋らなかったけど、しげるさんが要所要所で言葉を返したりしてました。このツアー中しげるさんはずっと運転手だったらしく、またツアーしたいねと夏生さんが話すと、本当に「....いやあ」と返していたのがちょっと面白かった。毎日ライブやっている分バンドのグループがまとまっていて、とにかくフロアのお客さんも含めて一緒に盛り上がろうっていう、本当に好きな人達しかそこにいないっていう環境だったし、一体感みたいなものが凄い印象に残ったライブでした。
【つしまみれ】
1.SHOT YOU
2.JAGUAR
3.Sex on the Beach
4.SHOW YOU MY SOYSAUCE
5.THE 給料日
6.エアコンのリモコン
7.ビール
8.日本酒
9.わたしワイン
10.愛の夢
11.はじまりのうた
12.ニンゲン・コーディング
13.ファファファ
14.スピーディーワンダー
15.脳みそショートケーキ
ENCOLE
16.Look Back in Anger
17.タネデカイうめうまい
つしまみれは絶叫したりはしませんが、もうひたすら自分達のやりたい音楽をどこまでも表現していくというスタイルで終始笑顔で会場を盛り上げていました。ベースの人の後屈ぶりが凄かったです。日本のソウルとロックと料理について表現していくと序盤言ってましたが、そんな話の後に調味料だったり、給料日だったり、エアコンだったり、お酒に関する曲が3曲連続で披露されたりと、とにかくフリーダム過ぎる楽曲のレパートリー。何というか、自分達が表現したいものを突き詰める事で説得力を与えるというんですかね、これを若手のバンドがやっていても多分ネタ止まりだと思うんですが、20数年やっているベテランバンドがやるからこそ様になっている、させていたので凄いなと思いました。全員金髪で華やかな衣装ながら、繰り出されるしょーもない事をモチーフにした歌詞でありつつも、それを自分達のスタイルに昇華させたパフォーマンスを披露するっていうのは並大抵の事ではないと思うので、そのギャップに思わず見入ってしまいました。
ライブは終盤の「はじまりのうた」から、それまでと一変して荒々しいガレージロックに空気を変えて荒々しく展開され、最後の「脳みそショートケーキ」ではボーカルの人がバーのカウンターに登って男どもに体を支えられながら歌うというハチャメチャぶりまで披露していました。
アンコールはその場でメンバーで決める感じで、「あるただ一人のムカつく人に対して書いた曲です」からの新曲「Look Back in Anger」、そして最後は「超久しぶり」という「タネデカイうめうまい」で終演しました。
対照的な空気感の2バンドでしたが、どちらも個性が爆発していて、振り返るとレアな時間を過ごせたなと思います。
初めて見ましたが、凄く楽しかったです。ありがとうございました。
ちなみに僕は「赤いくらげ」のコーナーでド派手なデザインのロングTシャツを買ったのですが、応対してくれたメンバー皆さん、滅茶苦茶普通の人だった。ドリップのPVからは想像もつかないくらい腰が低くて、取って食われるんじゃないかと思ったけど、大丈夫でした。
亜無亜危異のライブから2日後、年末最期の遠征で小倉FUSEまでミズニウキクサワンマンを見に行ってきました。
8/6に同じ会場でワンマンが告知されてから早いもので4か月、同じ会場で見れるというのも不思議な感覚。
その終演後の物販では愛美さんに「行けたら行きます」とは言ったものの、ほぼほぼ行くつもりでした。
10月にイベント出演以降はライブ活動がこのワンマンまで休止中だった彼女達。
今回のライブは初のワンマンでかつ、今年リリースした2枚のミニアルバムに伴うツアーの集大成。
SNSでメンバーが髪型を変えたり、2部構成になったり、たっくんのコーナーが設けられていたりと
特別な夜にしようという気合が十分に伝わってきました。
当日はとくとくきっぷも予約し、髪も染め上げ、開場の15分前に行くとすでに入口の階段から歩道まで縦列が
出来るという見たことのない光景でした。全国各地から来たであろう熱狂的なファンの方々の気合いが熱量が伝わってきた瞬間でしたね。
入場すると既に2列目くらいまでいっぱいまで次々に入ってくる人、人、人。メンバーの友人関係や同じくバンドマン、果てには恐らく家族ではないか?という世代の方々まで入り乱れた彼女達のライブで過去最高の動員だったかと思います。
結構ごつい人達が最前に多くいたのがなんか面白かったですね。おかげで前なのに全然ステージが見れないという悲劇。
特に話す人もいないので、亜無亜危異の曲を何度もリピートして聞いてました。
予定時刻から10分ほど過ぎてBGMが大きくなり、暗転。
ステージにはおなじみの衣装でありながら髪型を全員変えて雰囲気が変わった気合たっぷりのメンバーがいました。
1.躍動
2.バタフライ・リセクト
3.最前線
4.落下速度
5.カシス・ビート・ロマンス
6.サイダーモーション
7.花火
8.夏の終わり
9.ラバーズ・イン・オータム
10.凍る海
11.夜風 (feat.ま波うる憂)
12.秘密 (feat.ま波うる憂)
13.星のありか (ヌ・シャボンヌ)
14.燦然と
~たっくんの質問回答&プレゼントコーナー~
15.ベルベットブルー
16.深紅
17.ノルン戯曲
18.羅針盤
19.セレナーデ
20.沈む森
21.クロノスタシスオーケストラ
22.エンドロール
23.街
ENCOLE (Dr.たっくん)
24.バタフライ・リセクト
25.躍動
W-ENCOLE
記念撮影
ライブはこれまでの見てきたライブと同じく躍動~バタフライ・エセクト~最前線とアッパーな盛り上げ曲、どこか刹那的な響きが印象的な楽曲、ポップで疾走感ある楽曲と多彩な側面を魅せながらスタートしていきました。
恐らく久々に演奏されたであろう初期の楽曲「落下速度」はイントロにセッションが追加されていて、そこから楽曲に入り込む所で客席から驚きの声が上がっていました。いったんブレイクを挟んで、よねぴさんからのMCでは感謝の言葉と共にテンションが上がってると珍しく大声を出していて愛美さんから驚かれていました。
「にちなのハートは誰にいくのかしら~」というフリからの「カシスビートロマンス」。初期の楽曲でも恐らく演奏頻度は「街」に続いて多いはずの曲。小刻みなギターのリフにドラムのビートが絶妙なポップでお洒落なナンバー。にちなさんのハートは最前にいた恐らく友人であろう女性2人に向けられていました。
そこから彼女達の楽曲のテーマによく取り上げられる「夏」の曲が続きました。「サイダーローション」「花火」「夏の終わり」と恐らくワンマンでなければ聞けないであろう曲順。夏という爽やかだったり解放的な印象を受ける曲が世間一般的には多いと思うのですが、このバンドの場合、真逆でどこか思い焦がれたり、過ぎ去った日々を懐かしむような、どこか湿っぽい空気をまとった楽曲が多い気がします。
ここでブレイクを挟んで2度目のMC 担当はもう1人のギターにちなさん。黒髪ロングがこの夜の為にと金髪ショートに大胆に変貌していた彼女。そんな彼女は「口下手だから」という事で事前に手紙を準備していてそれを読み上げていました。内容としてはバンドでやってこれた事の感謝や来てくれる人への感謝等、真っ直ぐな言葉が綴られていて、おそらく皆胸にツーンと来ていたと思うんですが、最後の最期で「この手紙欲しい人は5万であげます」との締めで全員びっくりして爆笑の渦に誘っていました。
そんなMCの後は、「このまま季節の曲を、、今度は秋の曲を」とのフリで「ラバーズ・イン・オータム」。この曲もレトロな感じながらも独特のグループ感が心地良い楽曲。さらにデビュー曲の「凍る海」へ。一転してミディアムテンポで、ほんとにタイトル通りヒリヒリとして悲壮感が伝わってくる、デビュー曲とは思えない暗い曲やなと(笑)
改めてここから全て始まったんだよな、この方々は。って思うと、この当時だと多分「躍動」とか「最前線」みたいな曲って作れなかったんじゃないかと思いました。丁度「散らばる着地点」の頃のライブを見に行った事があるんですが、あの頃の愛美さんはそれはそれは話しかけ辛かったし、物販席でも1人うつむいて座っているような印象しかなかったから、あの時の雰囲気がモロに「凍る海」だと思うと、今確実に違う訳で。すごく変わったなと改めて思いました。
続けて、愛美さんのピンボーカルパートという事で、ゲストベーシストに10年来親交があるという「真昼間」というバンドのま波うる憂さんが登場。といっても僕は彼女の事何も知らないんですけど(笑)ステージに5人いるっていうのがまずあり得ないので見てる方もでしょうが、やってる本人達もここが一番緊張しているようでした。
そんなスタイルで演奏された楽曲は、ファンからの人気も高いけど、普段の30分くらいの楽曲的にライブではやれないという「夜風」「秘密」の2曲。この2曲は個人的に滅茶苦茶大好きなので、特別編成で見れるのがまたしても貴重な機会でした。「夜風」は全体的にぎこちない印象があったんですけど、1曲やって過度な緊張が無くなったのか「秘密」では愛美さんが手をかざしたりと色々パフォーマンスしていて、後で彼女自身も「楽しかった」と発言してましたが、途中で最前の人に花束を渡したりと、自由さが出ていたりと今後の活動にまた繋がるかなっていう要素を残してました。
ま波さんが退場すると、「この曲が無ければ、ミズニウキクサをやろうとは思いませんでした」というMCで、ヌ・シャボンヌ時代の楽曲「星のありか」が演奏されました。恐らく殆どの人が生で聞いたことが無いんじゃないかと思うし、僕自身も知りませんでした。そんな曲を敢えて持ってくる所にも彼女達の意思を感じずにいられませんでした。そして第一部のラストはそんな想いを熱いサウンドに昇華したような「燦然と」で終幕。
一旦ここで客電が点くのですが、2~3分してステージにはたっくんが登場。彼はこのバンドのオリジナルドラマーですが、去年?今年かジストニアという、足が思うように動かなくなる病気でバンドメンバーとしてステージ活動は休止して主に物販などのスタッフとして関わっています。ここでは事前に回収していたアンケートを各メンバー賞ごとに箱から引き当てて発表していくんですが、僕、彼がちゃんと喋った所見たの今回が初めてなんですけど、滅茶苦茶喋るし、なんならセールスマンみたいに話し方が上手くて、第一部のステージの空気が丸っと変わってました。質問に「億万長者になったら何になりたいですか」とあって「バイク買いたい」と応えたり、あと「江戸川コ〇ンの呼び方が一番カッコいいのは漆黒の追〇者だ」とかコナンマニアである事を熱く語ったり、「僕20人位告られたことあります」とモテっぷりを話したり、「いやー!足は大分良くなってるんですけどね~お気遣いいただきありがとうございます。でもあんまり書かれてなかったですけどね!」とすねてみたりと色々語ってました。最後に引き当てた質問用紙に書かれていた言葉が「好きです!」という言葉で、もはや質問ではなく告白になっていたりと爆笑でした。
メンバー賞のみならず、ワンマンのポスターだったり、廃盤になったバンドのCDだったりとレアアイテムもプレゼントされて、結構盛り上がってました。
10分ほどして再度暗転すると、今度は一転して暗いムード感漂う中「ベルベットブルー」から第二部が開演。
初っ端がこれだからここから暗くなるんじゃないかと思っていたら、案の定「深紅」「ノルン戯曲」とダウナーな世界観へまっしぐらでした。「深紅」も「ノルン戯曲」も何気に始めてライブで聞いたっていう新鮮さはあるんですけど、この時はその世界観の暗さの衝撃の方が上回ってましたね。特に「ノルン戯曲」って普通にビジュアル系バンドがやってるようなハードコアナンバーで、「秘密」や「夜風」をやっているのと同じバンドとは思えない荒々しさでした。
そのまま「羅針盤」「セレナーデ」「深い森」と続けて更に暗い曲を演奏しきった後、ブレイクを挟んで、敢えて暗い曲が多かった話題に触れながら、これまでの歩みを振り返るようなMCがありました。自分は頑固で融通が利かなくて離れて行った人も沢山いたし、本当ならもっと大きな会場でライブを今頃やっているという夢があって、今の場所は描いたものとは違うけれど、これからも自分はこのメンバーで上を目指していきます的な内容だったと思います。そこからの「クロノスタシスオーケストラ」「エンドロール」そして最後の「街」は見ていてグッとくるものがありました。そんな彼女たちなりの決意表明とも呼べる言葉を最後に残して本編は終了しました。
そしてアンコールではステージ衣装の身を包んだたっくんがまず登場。
本当はこのワンマンまでにジストニアを治して復帰する予定だったそうですが、残念ながらそれは出来なかったと。
ただし、これまでサポートドラマーの演奏を見ながら悔しいとも凄いなと思ったそうですが、そういう中でプレイヤ-としてこれからも頑張っていきたいというのが彼の最終的に導き出した答えだったようです。
予定されていたものとは違ったけれど、それでも前を目指して進むっていうのが、姉弟揃ってなんてカッコいいんだと。
たっくんさんのキャラクター知らなかったんであれですけど、この人は他のメンバーと違って喋るのが上手だし、引き込まれる魅力がある。だからワンマンをやったという事より、たっくんがアンコールとはいえドラムを叩くっていう事のほうに気持ちが凄く持って行かれたのも事実。メンバーがスタンバイを完了した披露されたのは「バタフライ・リセクト」冒頭のドラムの連打と弦楽器が合わさる場面、確かにサポートドラマーの方が安定していたと思うんですけど、演奏するにつれてバンドがまとまっていき、最終的には見事に一つになっていました。その後最後に演奏された「躍動」も含めてですが、たぶんたっくんより安定感もあって上手なドラマーっていると思うんですけど、この剥き出しの塊のような勢いのあるドラミングは他のどんなドラマーにも出せないと思うし、このバンドは確かこういうドラムだったよなと改めて感じさせられる、彼の思いみたいなものが凄く伝わる音でした。かっこよかったです。
その後退出するも鳴りやまない拍手に再度登場した4人。感謝の言葉を述べつつも、「本当に時間がない!」という事で最期は記念撮影という形で幕を閉じました。撮影後も鳴りやまない拍手が、この日の全てを物語っていたと思います。
こうしてまた一つドラマチックな光景を見る事ができました。たぶんワンマンでしかやらないであろう楽曲もあったと思うので、本当に行けて良かったと思いました。このライブの後はしばらくライブ活動はお休みという事で、いつかまた表に出てきて、会える時を楽しみにしています。確実に想いが伝わったライブでした。ありがとうございました。
前回のコンサートから約1週間後、今度は亜無亜危異のライブでOP'Sまで行ってきました。
先週あれだけ上質なコンサートを聞きに行ったというのに、その後パンクロックを聞きにいくという自分のふり幅の広さにつくづく自分で驚いている。亜無亜危異も元々再結成のタイミングの全国ツアーで4年前に一度行っていて、その時のお客さんの暴動でも起きるんじゃないか的なイカつい空気が充満していたのをよく覚えています。殴られるんじゃないかと思って行っていなかったんですけど、一昨年『パンク修理』ってアルバムが出て、そのツアーも結局行けじまいで、今回はそんな中で再度ツアーをするという所で、本当は9/19にする予定だったんですけど、台風が来たタイミングだったので、延期になって、その振替公演がこの12/8だったという次第です。僕の場合、逆に延期になった事で、予定的に大丈夫になったので、もう行ってみるかと思った次第です。そんなに曲知らないのに。
いざ入場してみると案の定いかつい人達が沢山いたのですが、平日の真っ只中という事でお客さんもそんなに多く無かったような...全体的に殴られそうな程の空気でもなかったので、警戒心を解いて、ひたすら開演を待っていました。
予定時刻から10分位すぎて暗転。
SE
1.第二の悪者
2.馬鹿とハサミは使いYO!
3.洗脳ごっこ
4.3・3・3
5.缶詰
6.あぶらむし
7.偽善者ワロタ
8.パンクのオジサン
9.ノー天気の子
10.プレイランド
11.総理大臣
12.戦争小唄
13.デラシネ
14.団地のオバサン
15.叫んでやるぜ
16.屋根の下の犬
17.パンクロックの奴隷
18.ホワイト・ライオット
19.ノット・サティファイド
ENCOLE
20.四月の海賊たち(THE ROCK BAND)
W-ENCOLE
21.心の銃
最初はあれだけ警戒していたんですけど、いざ始まってしまうともう楽しくてしょうがなかった。
パンクロックといいつつも、結構キャッチーというか、ポップな曲が多くてただただ次々に繰り出させられる痛快なパンクロックに純粋に体を揺らし、目の前で僕の祖父ぐらいの年代にあたる方々が国鉄服着こんで楽器をかき鳴らし、その真ん中でフロントマンの仲野さんが汗だくで叫びながら暴れまわり、しまいには上半身裸でヒートアップしている姿に興奮して、こんな風にパンクロックやっている人達ってもう日本じゃほぼほぼ見られないんじゃないか、それ位レアな光景を目の前で見ているんじゃないかと思いながら堪能していました。ポップな楽曲の中に飛び交うバカとハサミとか、総理大臣とか、メッセージ性を織り交ぜつづ痛烈に皮肉が効いた、それこそアングリーな歌詞は、聞きながら次々に突き刺さるものがありました。同年代くらいの中年の方々に交じって若い人達が盛り上がっていたり、最前列で興奮気味に飛び跳ねるお客さんなど、とにかくそれぞれの立ち位置で好き勝手に楽しんでいる、そんな自由な空間でした。
そのまま終盤「パンクロックの奴隷」、最後は「ノット・サティスファイド」と休むことなくパンクロックが鳴り響き、1時間ちょっとで約20曲演奏して本編が終了しました。
その後、アンコールで登場した4人でしたが、それまでとは一転して落ち着いた空気に。
ここで初めて告知されましたが、前日に地元熊本に入りしていた旧知のスタッフが急逝したため、この場を借りて一緒に黙祷して欲しいという事でした。約1分ほどでしたが黙祷の時間がささげられた後、そのスタッフが一番好きだった曲という事でTHE ROCK BAND名義の楽曲「四月の海賊たち」が演奏されました。そのスタッフに対する追悼の気持ちだったのだと思います。前日にスタッフが急逝するというとんでもない出来事がありながら、何事もなかったように本編をやり切った4人の事を思うと察するに余りありますが、それでもいつも通りライブをして、最後に気持ちを捧げる事が自分達のやるべき事だと認識された上でのパフォーマンスだったと思うと、何ともいえないものがこみ上げました。
演奏後は、軽く挨拶してささっと帰っていく4人でしたが、フロアのお客さんの大多数はその後も客電が点いても拍手を止めようとしませんでした。その拍手に押されてたか、恐らく当初予定になかったであろうダブルアンコールで再度メンバーが入場。
そして最後の最期に演奏されたのは「心の銃」。「戦っていくのさ」という言葉が、そのスタッフへの言葉であり自分達への決意表明のように聞こえて、またグッときた瞬間で、この時のエモーショナルな意味で盛り上がりは凄かったです。
後々SNSを見るとこの日は特別な夜と記載があったのですが、その意味がやっと分かりました。
パンクロックに純粋に楽しみながら、最後はスタッフへの追悼という特別な夜になったこの日、
間違いなく忘れられない、凄く参加した事に意味のあるライブだったと思います。
ありがとうございました。
八十八ヶ所巡礼のライブから少し間を空けて12月最初のライブは池田綾子さんのコンサートへ。
彼女は20年前の『Wator colors』の頃から知っていて、2009年~11年頃ライブにも行っていました。
確かその後結婚・出産をされて、テレビとかに出る事はほぼほぼありませんが、屋久島でのライブイベントや、JR九州やNHKなどのコラボ曲などで名前をお見掛けしていたので断片的ではありますが活動状況は追いかけていました。
福岡にもイベントやコンサートで何度か来てくださっているはずですが、全然そのあたりは行っていなくて、今回はデビュー20周年でアルバムを出すことと、その記念コンサートがオーチャードホールである事、さらに前哨戦として全国ツアーがあり、その地方公演の最終日が福岡とアナウンスされていたので、ホームページで先行抽選始まってすぐに行けるかどうかも分からないのにすぐに申し込んだ記憶があります。
彼女が好きな理由は一番は声です。女性ソロアーティストを聞く場合、基本的に声から入っていって、その後は音楽性が合うかどうか、その前3本位までゴリゴリのロックを見に行っていた人間がよくもまあ聞くもんだと自分でも驚いているのですが、彼女の場合、もうその歌声が神がかっていて、全てを超越しているんですよね。そんなアーティストそうそういないと思うし、毎年ツアーで福岡に来るって訳でも無いので、この機会は逃したくなかった。
僕的には11年ぶりになる彼女のコンサート。有り難い事に整理番号1列1番という1つづきの公演になりました。
というか、人生でもうこんな整番取れないだろううという奇跡のような事が起こってしまいました。
会場のレソラホールは天神の警固公園近くにある巨大な複合施設で、1Fには高級ブランドが入っていたり、4Fにはお洒落なレストランが入っていたりとリッチナブルな方々が行くようなイメージの建物。レソラホールはそんな建物の5Fにある会場で、6年位前に従兄の結婚式で利用した事があります。当時の記憶はうろ覚えですが、今回改めて中に入ってみると音楽ホールというより、天井も高く多目的スペースという感じの場所でした。ステージは1段高くくみ上げられていて、後方も人も見やすい造りになっていて、好きな会場でしたね。
鳥のさえずり、川のせせらぎといったネイチャーサウンドがBGMとして鳴り響く中予定時刻を少し過ぎた頃に暗転。
まずピアニストの長谷川久美子さんとパーカッションの中北裕子が入場。
ピアノの音色に、水のせせらぎやウインドチャイムのキラキラとした音色が彩りを加えて、会場の空気を幻想的な世界へと誘ってくれました。そして笑顔で池田綾子さんが入場。
1.夢の途中
2.僕達のTomorrow
3.星空サンクチュアリ
4.白衣のひと
5.かぞえうた
6.こころのかたち
7.ドアの向こう
8.空の欠片
9.星降る森
10.アナタノコトバ
11.ヒカリノイト
12.こころたび
ENCOLE
13.ありがとうの星
14.明日への手紙
コンサートはニューアルバム『HIKARI』の楽曲を軸に構成。盛りあげるというよりも、ほぼバラードで構成されていたため、純粋に1曲1曲じっくりと歌声と音色に耳を傾けるというクラシックな形で進行。
バラードが続くと眠くなるという事があるのですが、池田さんの場合、その圧倒的に神がかった歌唱力が一際存在感を放ち、眠くなるなんて事は一切ありませんでした。むしろ気持ちが良い。1曲1曲ごとに丁寧に伸びのある力強くも美しい歌声が響き渡り、ひたすらその声に耳を傾けているだけで何か包み込まれる様な無限の抱擁感に溶け込ませてくれる、まさに魔法のような時間。そう感じるのは、きっとこの20年間で培ってきた多くの方々との出会いの上にこれらの楽曲があり、その1つ1つに心から感謝しているからであろうと思います。そんな真摯な想いが伝わってきました。
あと、ピアノの音色もそうですが、パーカッションの中北さん(最初男と思ってましたすみません)が楽曲ごとに異なった旋律を加えてくれるので、それがまた絶妙で多彩な表情を楽曲につけてくれるので、それも大きかったです。と同時にパーカッションという楽器の魅力に気付いた瞬間でもありました。
コンサートの演奏曲は、代表曲である「僕達のTomorrow」や「かぞえうた」といった馴染みのある楽曲もそうですが、日本で白衣を作っている会社から依頼されて最初は作る事が出来なかったけど、コロナになって医療に携わる人への感謝の想いが生まれて形に出来たという「白衣のひと」や、デビュー当時、ストリート歌手をしないままデビューしたため、させて欲しいと懇願したところ、JR九州の色んな駅で歌う機会をもらい、そこからの依頼で生まれたという「ドアの向こう」、さらに屋久島という自然の場所に感銘を受けて作られたという「星降る森」など、楽曲にまつわるエピソードも合間に話してくれました。
バラードが中心といいつつも、「かぞえうた」や「ドアの向こう」といった小刻みなテンポの楽曲も演奏されていたり、中盤では一度他のミュージシャンが捌けて、自身がどのようにして楽曲を作っているのか、という事に触れながら、ピアノ弾き語りで「空の欠片」を披露するなど、一つの流れの中で飽きさせない工夫もされていたと思います。
あと、終盤では、薬師丸ひろ子さんに楽曲を提供した事にも触れていて、当初自分としては辛い失恋の気持ちで作曲されたようですが、そんな気持ちをも包み込み、それでも前へ進もうという歌詞になったことに感銘を受けてセルフカバーしたという「アナタノコトバ」や、このアルバムの中心的な曲になっている「ヒカリノイト」など、ハイライト的な場面もみせつつ、最後はリズミカルな「こころたび」で会場から手拍子が起こると、その光景に感動されたのか、自身でマイクコードを握りながら上手を下手を行ったりきたりするなどして最後は会場を盛り上げて本編は終了しました。
鳴りやまないカーテンコールの中、登場した3人。冒頭、オーチャードホールという夢だった大きな場所でコンサートが出来る事に感服しつつも、新たな挑戦の場であるので是非来てほしいという年明けのコンサートに向けた想いを述べつつ、「九州という事でこの曲をさせてください」というJR九州ななつ星7周年記念曲 イメージソングである「ありがとうの星」を披露。思えば、これまでの会場のセットリストは分からないですけど、この日は特に九州にまつわる楽曲が多く選曲されていたように思いました。そしてさらに「もう1曲やっていいですか、やらせてください!」という事で、最後に演奏されたのは、2014年に手嶌葵さんに提供された楽曲のセルフカバーである「明日への手紙」。この曲もバラードなんですけど、ただ優しいとか綺麗だけじゃなくて、歌詞を見ていたら分かるんですけど、凄く強い気持ちで前に、夢に向かって進んでいくっていう事を力強く表現した曲で、滅茶苦茶これまでコンサート中に話していた言葉が全てリンクするような内容になっていました。たぶん闘ってきたんでしょうね、だからこそ、その本人が歌いながら最後に目頭に何か浮かべていたのを見た時には、グッときましたね。そんな象徴的な場面を余韻に、コンサートは終演を迎えました。
素晴らしきコンサートでした。確実に光が見えました。最前で最高の景色。
11年ぶりに行けて本当に良かったです。ありがとうございました。
モーサムの肖像から冷めやらぬ11/23の祝日に八十八ヶ所巡礼のワンマンライブでgrafへ。
前回5月にも来てくれていたんですが諸事情で行けなかったので前回から約1年ぶりの参戦となりました。
大体土曜日にライブに来ることが多いので祝日とはいえ水曜日というのは中々貴重な機会です。この日、東京ではlynch.の武道館公演をやっていたんですけど、さすがに前後が平日で仕事だと行けそうもないので、結果的に八八が福岡に来てくれたのは不幸中の幸いでした。今回は130番台だったのですが、既に開場前には会場前に長蛇の列が出来ていて、入場するとすでにフロアの半分は埋まっており、結果的にソールドアウトにはなってないですが、ほほぼぼ9割型埋まっているという熱狂ぶりでした。このgrafのステージは面白い造りになっていて、わざとた建物の四方かに対して斜めにステージを作っているので広いうえに客席も横に長く伸びているという造りになっています、まあ弊害として柱が1本邪魔になって一部見にくいというデメリットはありますが、今回で2回目になるgraf。大分会場の造りにも慣れてきたかなという感じです。入場が追い付かないのか、予定時刻から10分ほど過ぎて暗転。
1.IMNY
2.惡闇霧島
3.銀河の恥...
4.仏滅トリシュナー
5.OH! SOJI!
6.慧光
7.幽星より愛をこめて
8.永・凹・阿阿瑠
9.PALAMA・JIPANG
10.怒喜怒気
11.苦苦☆念仏
12.絶妙Σ
13.M.O.8
14.奈落サブウーファー
15.JOVE JOVE
16.攻撃的国民的音楽
17.幻魔大祭
18.具現化中
19.日本
ENCOLE
20.金土日
21.八十八銀行
メンバーの服装は全開のライブの時と変わっていなくて「幻魔大祭」仕様のままでしたが、選曲は前回は大きく異なった内容になっていました。「幻魔大祭」と銘打っておきながら実際のところそのアルバムが披露されたのは5曲目で、それまでの4曲は既発アルバムからの選曲だし、セットリストを見たら分かる通り、「幻魔大祭」の楽曲にも縛られていない。むしろそのアルバムの曲が引っ込んで、半分ほどになり、その分過去の楽曲の度合いが増えている内容でした。
まあ、アルバムリリースしてからの1年間、全国様々な会場で「幻魔大祭」の曲をプレイして、その中でしっくり来たものはセットリストに残り、そうでないものは振り落とされて行った結果ではないかなと思います。そういう意味では、現在と過去が同一のものとして捉えられてきたのかもしれませんね。その「幻魔大祭」の楽曲も「怒喜怒気」なんかは音源よりもアグレッションが増していたし、「M.O.8」や「JOVE JOVE」といった楽曲はここ2、3年のライブには欠かせないアンセムになっていると思います。
マガレさんは相変わらず「福岡の貴様ら!!おつとめ、ご苦労さまです!!」と労を労いつつ、寡黙ながら要所要所で超絶なギターソロを演奏するかっちゃんさんに、含み笑いで黙々とプレイするケンゾーさんと、三者三様のまま、むしろコロナになって以降、よりダイレクトでシンプルなプログレッシブロックンロールを奏でるようになっている気さえして、新曲の「奈落サブウーファー」に顕著ですが、聞けば聞くほどよりストレートに伝わってくる不思議な音の魅力。
そんな中、この日のマガレさんは調子が良くない様子で、歌詞を間違えたり、セットリストの「幻魔大祭」を飛ばしてしまった事に気づき急遽「具現化中」の前に組み込むなど、笑顔とは裏腹にミスを連発していました。何度も煽ってはいるのですが、何かがしっくりこない様子。マナーに引っ掛かるものがあったみたいで、どうも下手側でダイブしていたお客さんがいて、MCの中で「俺ダイブ嫌いだから止めてくれよ」と注意する場面があったり、終盤の「日本」では、前の方に車椅子のお客さんがいたのですが、その方を塞ぐようにステージを見ているファンに向かって、「おまえ、この人の家族か?お前が邪魔になってるから見えないんだよ。もう少し気を遣ってやれよ」と注意をする場面もありました。
この日調子が悪かったのは、こういうマナーに眼が行っていて、誰かが楽しめない想いをしているのに中々変わろうとしない所にもどかしさを感じていたからなのかなと思いました。やっと自分が望むライブの景色になったのか、終盤の「日本」からは、それまでのもどかしさを取り戻すかのように笑顔で楽器を弾きまくり、バンド演奏が終わった後も最期までベースソロを弾き倒す等のプレイを見せつけて本編は終了。
アンコールでは「金土日」。金土日じゃないのにやるんだねこの曲と思いながら(笑)。正直あんまり好きな感じの曲では無かったのですが、何回も何回も聞いている内にこの曲の「やっている意味の無い事が~」のフレーズが凄く耳に残って、不思議な魅力を感じました。なんか、この人達なりの鼓舞ソングって感じで。ここでは各自のソロパートがあるのですが、ケンゾーさんとかっちゃんさんを呼び間違えたりと、ちょっとグダグダな感じは拭えませんでしたが、それでもいざ始まると各々が超絶テクニックで会場を沸かせます。この人達はマガレさん以外MC無いのですが、その分楽器を弾く時間が滅茶苦茶長くて、こういう所で声に出さない分最大限の感謝の気持ちをプレイに込めているように見えます。
最後の最期は「福岡では初めて演奏する曲です、ありがとうございました」のマガレさんの煽りから、まさかの超初期の曲「八十二銀行」が演奏されました。ここでも終盤楽器だけで演奏しまくる場面がありましたが、調子の悪いマガレさんをサポートするかのようにステージ中央で弾いているマガレさんの肩によりかかってギターソロを弾くかっちゃんさんの姿が印象的でした。なんだかんだ支え合っているように見えて。
こんな感じで今年最後の福岡は終了しました。振り返ってみると凄く人間臭いライブだったんじゃないかと思います。
昨今ああいう形でライブマナーを注意するアーティスト見た事ないですけど、1人1人大切に思っているマガレさんの人柄が垣間見えたので、僕は逆に好きになりましたね。それにもしかしたら「幻魔大祭」のツアーは終わりかもしれないので、そういう意味では最後に見れて良かったです。ありがとうございました。
DIR EN GREYの尼崎の余韻が冷めやらぬ2日後の11/20に今度はモーサムのライブでUTEROに行ってきました。
モーサム自体は最後に見たのが2015年の『Ride into HEAVEN』ツアーだったので、実に7年も待たされる事になりました。
当時、7年も待たされるなんて福岡のファンの誰もが思っていなかったと思います。僕もその1人です。
あの年はアルバムが2枚出たからツアーを2回やって、4か月ぐらいのスパンの後に7年経っていたという。
2016年に単発のライブを東京でやって以来、2017年に結成20年を迎えたにもかかわらず大きな変化もなく、2018年ごろからはイベント等で東名阪を廻る事はあっても新譜の発表もなく、それぞれメンバーの個々の活動に邁進していってました。ももさんはソロで福岡に何度も来てくれていますが、モーサムとしては東京もしくは関西しかやっておらず、このまま永久に見れる機会が無いのかと思っていた矢先のUTEROでした。特にバンド側からこのライブに関するアナウンスは無く、7年ぶりに開催することになった経緯も全く分からないまま。普通にチケットが一般発売されましたが、僕が買った時点ですでに整番は131番で、変わらず根強いファンがいることを認識させられたものです。正直7年ぶりにするという事自体が結構な事件なので、深く意味を考えず。そもそも、本当にあの3人が来るのかというドキドキ感だけでした。
あとは個人的なことですがモーサムを聞くきっかけになったのが10年ほど前付き合っていた彼女の影響で。彼女がモーサムの大ファンで、当時ガレージロックにそこまで興味の無かった自分ですが、ライブにも行ったし、音源を聞き進めてる内に好きになってしまった感じです。本格的にライブに通うようになったそれこそ2015年頃にはもう別れていたんですが、モーサムになるとその時の事を瞬間的に思い出してしまうんです。ほろ苦い記憶も込みこみで。だから、他のバンドを見に行くというのとはちょっと違う。あの頃の記憶を繰り返してしまう不思議な感覚になるんです。
そんな事を思いながら迎えた当日は雨が降りそうな曇り空。UTEROの前に珍しくできた長蛇の列に並びつつ様々な年齢層のいかつい感じのファンの方々を眺めながら入場するともうフロアは過去見たことが無い程の過密振り。チケットは当然ソールドアウト。余りの過密振りに普段何のアナウンスもしないこのUTEROのスタッフから2回も「一歩前へ」の注意がされたほどでした。
そして、予定時刻から10数分を過ぎて暗転。ステージには自然体な格好で3人が現れ、武井さんも特段奇をてらったような格好ではなく、黒インナーに黒ノースリと普通の格好。最後にももさんがギターを1音を鳴らせば、耳をつんざくような音が鳴り響き、今か今かとステージを凝視するオーディエンスから感嘆の声がもれました。そう1曲目は「未来は今」。
1.未来は今
2.HigH
3.GREEN & GOLD
4.ボルケーノラブ
5.idiot
6.FREEZE
7.RED GUITAR C'mon
8.クレイジーフォーユー
9.ロッキンルーラ
10.冷たいコード
11.ペチカ
12.マカロニ
13.凡人のロックンロール
14.You are Rock'n Roll
15.Have you ever seen the stars
16.WINDOW PAIN
17.We are lucky friends
18.hung song
ENCOLE:BIG-S
耳をつんざくようなギターのノイズと、ゴリゴリとボトムを支える重低音のベース、さらに一音一音がまるで爆竹のように重厚なドラムの連打と、7年経って丸くなるどころか、ガチガチにぶつかりあってお互いに主張しあうようなバチバチの超轟音、ギリギリの緊張感に裏打ちされたロックンロールの爆音。7年前よりさらにスケールアップしたように聞こえたその音にフロアはモーサムの演奏に酔いしれ体全体で音を刻み、7年分の溜まりに溜まったものを消化していくような快感を覚えているように見えました。3曲目でいきなり「GREEN&GOLD」が披露された時はフロアから驚きの声があがったし、「idiot」ではももさんの歌声が特にメロディアスに聞こえたし、「ロッキンルーラ」から「冷たいコード」に至ってはフロアも一斉に飛び跳ねるなど、ライブの中で爆音と轟音に支配されながらも思い思いの楽しみをしていました。
「久しぶりやね」と汗をぬぐいながらももさんから挨拶はあるも、特段7年たったからどうという話がある訳ではなく、ただいつもモーサムのスタイルで演奏メニューを進めていく3人。この日のセットリストはデビューアルバムから「SUPER NICE」までの、モーサムが打ち込みなどの要素を取り入れる前の3人時代に奏でていたガレージでロックな時代のアルバムから選曲されたものばかりというのが面白かったですね。この流れ、これが初めてじゃなくて、モーサムって勇さんがギターに転向して一時期サポートドラム入れて4人体制だったのに、ある時からまた3人体制に戻っていて、しかも去年も同じような初期の楽曲だけで構成されたツアーをやっていたんですよね。今の3人にとっては4人時代よりも、3人でがっつりやっていた頃の楽曲の方がしっくり来るというのがあるんでしょうかね。ただ、それは原点に戻った状態なのかもしれないですね。そんな事思いながら聞いていました。そんな初期の楽曲達が今の3人で演奏すると、圧倒的に技術力の差と思いますが、まるで違う楽曲に聞こえるんですよね。あとこれまで演奏されていなかった楽曲も多かったし。中盤の「ペチカ」「マカロニ」の流れも斬新だったし、一転して「凡人のロックンロール」からのメニューとファンが好きそうな曲も織り交ぜて披露してくれていました。特に終盤の「Have you ever seen the stars?」がよりドラマチックに色濃く聞こえたのは気のせいじゃないと思います。
「WINDOW PAIN」なんていう超初期の楽曲もさらっと披露しながら、ももさんが最期にこの福岡でライブをする事になった経緯を話してました。UTEROで働いていたバンドマンの知り合いがいて、その人が退職するって事で、最後に華を添えるという意味もあってモーサムでやるよと武井さんと勇さんに声を書けたらOKしてもらってライブが決まったけど、その感じの知り合いの人は本番までに退職していてしかもこの当日は所要で来れないという、一体何のために来たのかっていう話をしていて笑っていました。
「久しぶりなんで最後まで楽しんで帰ってね」というももさんの言葉の後、打ち込みの同期が入り、少しだけ趣が変わりダンサンブルな雰囲気になっていく中で「hang song」が披露されました。ここに来て空気を変えていくあたり、最後の最期まで攻めたセットリストになっていました。武井さんがトランペットを吹きならし、まさにパーティーな大盛り上がりの中で本編は終了しました。そして鳴りやまない拍手の中で再度登場した3人は、そのダンサンブルな空気のまま、さらに畳みかける様に「BIG-S」を演奏。エンドレスに終わることのない狂乱のような盛り上がりの中、最後の最期まで予測のつかない展開で、モーサムの7年越しのライブは終わりを終着に至りました。
振り返ると目の前で行われたライブの光景に全部持って行かれる程の余韻でした。過去の色んな事もひっくるめて決別する必要なんて無くて、セットでこれからもこういう事があったらそれをどこか思いながら生きて行くんだろうなと感じています。だからそういうほろ苦い事も、次いつ味わえるか分からないライブの事も含めて、自分の中の特別な一部だし、それはそれでいいのかなと思えた夜でした。最高でしたよ。ありがとうございました。
THREE1989主催イベントの丁度1週間後にDIR EN GREYの結成25周年記念ツアーで今年唯一の遠征で尼崎へ。
これは別に狙ったわけでも何でも無くただ単に都合が良くて、福岡から距離的に一番利便が良かった場所が結果的に尼崎だったという結果論なんですが...尼崎は2017年のUROBOROSのツアーの時に行って以来ですが、まさか2回も来ることになるとは思いませんでした。大阪の公演は全然行ったことないのに、神戸は国際会館やハーバースタジオも含めると結構行ってるんですよね。なんばhatchとか1回も見たことないのに、コンスタントにしかやらない神戸の公演を今のところ見に行けているというのが不思議な縁ですね。もともと中国とか九州はこの人達全然来ないから、たぶん盛り上がらないんでしょうね。
尼崎は大阪から行った方が近いので、新大阪まで新幹線で行ったあとJRに乗り換えて在来線。駅と会場が繋がっていて、しかも綺麗に整備されているからちょっとした観光スポット気分でした。会場のアルカイックホールも大きくて天井が広く、すごく好きなんですよね。サンパレスよりも個人的には気持ち良くて好きです。コロナ以降、チケット代が爆上がりしているDIR EN GREYですが、このツアーはここしか行かないし、せっかくの25周年記念という事で、どうせなら良い場所でみたいなとVIP TICKETを買いました。これ、特典グッズはマフラーだったんですけど、滅茶苦茶機能性良くて現在ヘビーローテーションで使ってます。入場すると前から4列目でしかも京さんのドセンという良席でした。
SE
1.朔-saku-
2.Ash
3.T.D.F.F
4.DRAIN AWAY
5.理由
6.OBSCURE
7.The Perfume of Sins
8.朧
9.13
10.ain't afraid to die
11.Merciless Cult
12.C
13.CHILD PREY
14.THE III D EMPIRE
ENCOLE
15.G.D.S
16.Schwegnの椅子
17.[KR]cube
18.鼓動
19.激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
20.羅刹国
京さんは福岡とは違う柄の黒スーツでした。襟元になんかネックレスみたいな貴金属つけてて、これから社交パーティにでも行くのかというようなかしこまった格好でしたが、本当にスーツ姿遭遇率高いな。。
ライブはもうセトリを一切見ずに行ったので予備知識0だったぶん、冒頭「朔-saku-」から始まるやテンションが一気に高まって、楽曲バトルの上位に意外に来ていた「Ash」「T.D.F.F」と畳みかける様にファストチューンの連打で早くも会場は盛り上がってました。京さんはじめメンバーも初っ端から上手や下手の花道に行っては煽りまくっていた気がします。
一呼吸置いて始まった「DRAIN AWAY」「理由」熱気が冷めやらぬのと、恐らく演奏されるサプライズもあって空気が覚めることなく進行しました。「理由」って2007年のDOZING GREENツアーで初めて生で聞いてから結構3~4年置きぐらいに聞いてるのでそこまででしたが、「DRAIN AWAY」は多分相当聞いてないので、純粋に懐かしみは思い出に浸る夕空な気分でした。その2曲から間髪入れずにの「OBSCURE」は破壊力が神がかっていてヤバかった。さらに「The Perfume of Sins」となだれ込みますがここの流れが絶妙で、一気にダークな世界観へまっしぐらでした。全体的にテンション高めで続く公演。ここからボイスディレイを挟んで「朧」さらに初披露となる「13」へと『PHALARIS』の世界観へ違和感なく浸透していきます。未だ全貌が見えない『PHALARIS』ですが、僅か3曲ながらライブの中での一番重要な柱になっているのは間違いなくこのアルバムだろうという存在感でした。たぶん、これが無かったら本当にただの過去曲だけのアニバーサリーライブになっていたと思うんですけど、ここで『PHALARIS』の楽曲が入る事で、『PHALARIS』のツアーにも通じているんじゃないかと錯覚させられる訳だし、今現在の彼らを語る事はできないという事を証明しているようにも聞こえました。特に「13」はライブで聞きましたが、その歌詞の何かに立ち向かう様な揺るがぬ意思の強さのようなものを感じてグッときましたね。さらに「ain't fraid to die」へと聞かせる楽曲に行きますが、『PHALARIS』で再録されたバージョンとしては初めてだし、特典ディスクに入っていたのもあって何ら違和感なく聞き込めました。この曲も単に別れを歌ったわけではなく、その先を歩む意思を示しているっていう意味で、単に綺麗なバラードではない力強さを感じるんですよね。ライブはその「ain't afraid to die」の余韻から間髪入れずに「Merciless Cult」のSEが鳴り響き、再び臨戦態勢に入る会場。この曲はベストアルバムに入っている訳でもない3分にも満たない楽曲なのに、ライブの雰囲気をガラッと変えるしどこにでも持って行けるという意味でライブでは外せない曲だと思います。改めてそのポジションの独自性にハッとさせられた瞬間でしたね。そこから『Withering to death.』を彷彿とさせる「C」へと連なりました。この流れを聞いたのはそれこそ『Wither~』のホールツアーぶりだと思うんですがとにかく懐かしかったし、純粋にさらりとやってのけるあたりニクいなとも思いました。さらにライブは「CHILD PREY」と一気にテンションを上げながら進行し、ラストの「THE III D EMPIRE」ではToshiyaさんのマイクスタンドが宙を舞い、完璧すぎるほどの鉄板メニューで本編を終了させました。
アンコールも面白くてSEのG.D.Sからスタートしました。しかもブロックごとにメンバーの名前が表示されるという昔を彷彿とさせる流れになっていて、メンバーそれぞれ昔のようにお立ち台に立ったりしてアピールしながら入場した訳ではありませんでしたが、それでもそういう演出を受け入れる位になったんやなと興味深かったです。Toshiyaさんはノースリの黒シャツみたいな服装でしたが前がはだけていて上半身の筋肉が半端なく会場がざわついていたのを覚えてます。
京さんが最期に登場し「FXXK」の叫び声が鳴るや否や始まったのは「Schwegnの椅子」。この曲もなんだかんだ初期の『GAUZE』からリテイクもされず演奏されている貴重な曲ですよね。「-I'll-」や「ゆらめき」といった曲はポップ過ぎてやりたくないけど、こういうアグレッシブな曲ならギリギリ許容範囲という感じなんでしょうか。不思議な線引きです。しかも結構メンバー皆ノリ良くて京さんとかすぐに花道行ってましたもんね。この後もさらに「[KR」cube」と彼ら流懐メロセレクションな楽曲が続きます。この曲も結構ポップな方だと思うんですけど、なんだかんだ生で聞いてると結構ダンサンブルで楽しいんですよね。メンバーもノリノリだし。こういうのって20周年のアルバム振り返りツアーの収穫でもあるとは思うんですよね。メンバー的に感触の良かったからというか。月日が経って分かってくるものもあるというか。
さらにライブは懐かしの「鼓動」そして「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」と人気の高い楽曲が続き、もう盛り上がりも凄いことになっていました。最後の京さんの煽りに対して客席が何故か飛び跳ねる始末(笑)それでもクールフェイスは崩さずに、「ラスト―!!!」と叫んで最後はおなじみの「羅刹国」で暴れ納めのフィナーレとなりました。
最期はメンバー全員結構笑顔で帰っていかれました。前回と違って地元薫さんのMCは無かったけど、ちょっと期待していたけど、まあ、無かったらなかったでいいかという感じです。
公演によっては本日演奏されなかった「MARMALADE CHAINSAW」や「Machiavellism」「JESSICA」なんかもあったようなんですけど、これはこれで非常に楽しかったです。25周年ツアーなんてそんな周年ライブをわざわざ企画する事自体珍しいと思ったんですけど、振り返ってみると、おそらくこの25年の中で、アンコールだったりとか、何年か置きにやっていたような曲が大多数ではあったと思うんですよね。殆どやっていない曲って「[KR]cube」とか「DRAIN AWAY」くらいではないかと思うんです。だからこれまでの歩みの中でまったくかけ離れていないからこそ、メンバー自身もライブそのものを純粋に楽しめることが出来たんじゃないですかね。いつも難しそうな顔してやってる姿を見てるから、こんなにも伸び伸びやっているあの雰囲気は初めて見たし、たぶんなかなか見れないと思うんで貴重でした。ま、帰り際Shinyaさんの後を京さんが追いかけまわして遊んでて、その京さんの後を薫さんが追いかけ回してて、それに気づいた京さんが爆笑するっていうおちゃらけた微笑ましい場面も見られたので。
正直行くまでは大変でしたけど、本当に金をかけて行って良かったと思えるツアーでした。
来年のPHALARIS Vol.2はさすがにもう日程も都合つかないし、金がないから無理っす。。
いつか福岡来てくれよな。行けて良かったです。ありがとうございました。
このイベントは、福岡のイベンターBEAとTHREE1989というバンドの合同イベントで、九州を地元とするアーティストが集めた対バンイベントでした。Deep Sea Diving ClubとYOHLU、そしてもう1組出演予定があったのですが、諸事情でキャンセルとなり3バンドの開催になりました。これはですね、完全に8月に観れなかったDeep Sea Diving Clubがこのタイミングで観れるから行く事にした感じです。THREE 1989もチェックしていきましたけどね。入場するとお客さん全然いなくて、本当に大丈夫かなと思ったけど、時間が経つにつれて人が増えだしたので、ほっとしたのを覚えてます。
【YOHLU】
出演したバンドの中で一番静かで、落ち着きながらも浮遊感のあるサウンドで唯一無二な空気を作り出していたシティポップバンドでした。以前作ったTシャツが売れないから買ってくれと物販宣伝してましたが(笑)たぶん、日本人が好きそうな感じの音です。緊張している感じは伝わってきましたが、音楽的にはもっともっといけると思うんで、またの機会を楽しみにしたいなと。
【Deep Sea Diving Club】
1.SARABA
2.Just Dance
3.フラッシュバック'82
4.cinematiclove
5.フーリッシュサマー
6.interlude(for Early Summer)
7.T.G.I.F
満を持してのD.S.D.C。ビートステーションでワンマンやったり、土岐麻子さんをフィーチャリングしたり、メディアにもTENJIN NEO CITY POPと取り扱われていて注目を増しています。天神というお洒落な街でシティポップを奏でる福岡の代表的なバンドというイメージを持ちたいのかなとか思いました。
ライブは音源以上に表現が多彩で、YOHLUとは対照的に1曲1曲の中で多彩な表現をみせながら、体全体を使ってパフォーマンスするボーカルの方を筆頭に、1人1人がグループを楽しみながら演奏しているのが伝わってきました。
とにかくバンドが良い方向に動いていて、勢いに乗っている状態ってこういうのを言うんだろうなというのが分かる、あっという間の30分でした。何年か前のポルカドットスティングレイがライブハウスで対バンしていた時のあの感じを、このバンドにも重ねていました。終始笑顔を絶やさぬまま、主催のTHREE 1989への感謝を込めてステージを下りました。
【THREE 1989】
1.UNIVERSE
2.High Times
3.mint vacation
4.イチグラム
5.ああ今夜
6.Rambling Rose
7.Mr.Sunshine
Vocal,DJ,Keyの3人編成というちょっと変わったメンバー構成のバンド。セッティング出来次第、DJの人が煽ってフロアを盛り上げ、良い感じのムードになった所でメンバー+サポートメンバーが登場するというスタイルで、フロアがあったまった状態でのスタートだったので、盛り上がりは前の2バンドを超えていましたね。曲自体もシティポップな印象ですが、コロナになって全く福岡に行けなかったという事で、その期間にたまった想いみたいなものが溢れていたように見えたし、ソウルフルな盛り上がりでまさに熱狂してました。ただ、せっかく感染対策をしているのに最前でノーマスクで声出してはしゃぎまくってるアホは何なんや?あれだけ再入場禁止とか検温とかさせといて公演中にノースマスクで注意しないっていうスタッフの認識が意味不明でした。INSA結構好きなライブハウスなので、そういう所が徹底できていなかったのが、残念でしたね。ライブは、盛り上がってたから良かったんじゃないですか。
そんな感じで最期残念でしたが、熱いイベントではありました。うーん、でもありがとうとは言えないかな。
11月最初のライブはUTEROで開催されたthe twentiesのワンマンライブへ。
彼らのライブは実はコロナ前の2019年、w.o.dの対バンでQueblickで見た以来なので、実に3年ぶり。
去年の「NASTY」のリリースツアーの時は「そこに鳴る」を優先したので行けなかったのですが、今にして思えば悔いの残る選択をしてしまったと思っていたので、ツアーでも何でもない単発のワンマンライブは嬉しかった。
翌日に大分でイベントがあるので、その前乗りに福岡でライブしようか位のノリだとは思うんですけどね。
なんにしても入場するとコアなファンでフロアは埋め尽くされていて、結構満員に近い状況でした。
予定時刻から10分から過ぎて暗転。メンバーみんな雰囲気は変わってないけど、ちゃらちゃらした感じが無くなったのかな?と。でも、タカイリョウさんが長髪を2つのお団子にして、しかもIMAXの3D眼鏡を装着して出てきたのはおったまげましたね。
SE:20X0
1.EXIT
2.Will Be Legend
3.LIFE WILL SEE YOU NOW
4.+PUS
5.夏響
6.幻夏夢
7.Music
8.201
9.汚
10.園の子
11.Come!!
12.そらのよすが
13.追憶ダンス
14.ドドドドドド
15.Last Nite
16.電撃ろっくんろーる
17.5
18.R.E.D
19.ロックやらなきゃ
20.Boom
21.ロックスター
22.keiki hAppy
23.LET IT DIE
24.Spit
25.fire
26.荊棘
27.VENUS
ENCOLE
28.TETORApod
W-ENCOLE
29.KABI
ライブは最新アルバム『NASTY』のあのミクスチャーでアンダーグラウンドな雰囲気そのままに、そこにこれまでと、これからを凝縮したような濃密かつ長尺のセットリストでした。出し惜しみなく本編は27曲。最新アルバム『NASTY』の楽曲を中心としながらも、連続リリースされた「そらのよすが」「VENUS」「ロックスター」「汚」といった楽曲もラインナップ。よりハードにヘヴィさをましながらもライブバンドとしてさらに研ぎ澄まされているような印象を受けました。そんな激しい部分と、「夏響」「幻夏夢」にあるようなノスタルジックな哀愁漂う楽曲や、「201」~「汚」~「園の子」と続くパートはタカイリョウくん自身の痛みをリアルに切り取っていて聞いてて痛々しくなる部分もありました。「そらのよすが」「追憶ダンス」というような自分自身に寄り添ったり、鼓舞したりするような楽曲が、1つの展開の中で終わりと再生を表現している、そんな彼らならではのドラマチックな部分も健在でした。
タカイリョウさんはテンション高く客席に向かって「元気してた?」と話しかけたり、「楽しい」「帰りたくない」と連呼して楽しんでました。客席からは塩対応される事が多いらしいんですけど、この日は声かけると結構反応が良かったみたいでそれも左右していたみたいです。(実際僕も話しかけられました)
「Last Nite」以降は怒涛の畳み掛けのロックナンバーを投下。個人的には新曲の「ロックスター」のウルマさんのギターソロが痛快だったし、「R.E.D」「keiki hAppy」「LET IT DIE」のようなライブの鉄板曲が次々に並び、盛り上がらない訳が無い程の興奮状態のフロア。最後「Spit」と上昇気流を描きながら、「fire」でいったん締めた後、最後は「この日のライブがこんな感じになると思って最後にこの曲を持ってきました。本当に良かった」からの新曲「VENUS」で本編終了。
割と配信リリースされた新曲たちが、音源とライブでは違って聞こえていて、そこまで印象に残らなかったのに、セットリストとかの兼ね合いかもしれませんが、ライブの中でまた違う輝きを放って聞こえたのが印象的でした。
アンコールでは髪をほどいて3Dメガネも外して心の底から楽しそうに笑っていたタカイリョウさん。たぶんメンバーの中で一番笑ってたんじゃないかな。「福岡全然来れてないけど、次はもっと早く来れるように頑張ります」とのウルマさんの言葉。その後「TETORApod」が演奏され、この日のライブが全て終了...かと思いきや、ダブルアンコールでまさかの入場。最後は出し惜しみすることなくという感じで「KABI」が演奏され、タカイリョウさんは我慢できんとばかりにフロアに躍り出て観客ともみくちゃになりながら歌い上げ、叫び、何度も何度もフロアを右往左往しながら最後は何もかも一つになったような光景でこの日の終わりを迎えたのでした。
終演後もステージに戻らずそのまま興奮状態でフロアのスタッフと盛り上がってたタカイリョウさん。そんな最高の景色を見ることが出来て、最高でした。2年分くらいの埋め合わせはしっかりできたと思うし、最高の夜でした。
ありがとうございました。