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OSTRICH FEATHER BOA

お前の意見は求めん。

ビレッジマンズストア/モーモールルギャバン ビレッジマンズストア『TRAP』リリースツアー@Queblick

2018-01-29 21:40:28 | LIVE

早くも今年2回目のQueblickは去年の7月以来ご無沙汰だったビレッジマンズストアの「TRAP」リリースツアー。
今回は2マン形式での対バンライブ。
MCでも本人が言っていたんですがリリースされたのが去年の12月で、ツアー開始が1月末ということで待ちに待ったライブ。
それはバンド側も、そしてオーディエンス側も同じだった、そんな飢餓感と熱気が会場中に満ちていたように感じました。

【モーモールルギャバン】



ゲストバンドとしての登場でしたがのっけから奇想天外なパフォーマンスで始まりました。僕は「ガラスの30代」という曲しか聞いていなかったし、今回初めてこのバンドを観ました。シシドカフカ、首振りDollsのnaoに続いて3人目のドラムボーカルでした。キーボードにシンセサイザー、エレキギターにドラにドラムセットに何故か高くセッティングされたマイクスタンドと、ステージ上が過密地帯と化していました。keyのユコ~Baのマルガリータと登場しジャムセッション風にスタート。上半身裸でビレッジマンズストアのギイさんと対照的に黒い羽毛の羽織のようなものにアフロのような髪型で入場したゲイリーと。佇まいからしてなんとも言えない存在感。
「MAD MADONNA」「細胞9」「野口、久津川で爆死」という混沌とした楽曲群を披露。初見なのでもはや解読すらできない歌詞を叫びながらとにかく三者三様の立ち振る舞いで音を奏でる3人。如何ともし難い空気とフロアの熱気がQueblickのステージに充満していました。
「ガラスの30代」ではポップな雰囲気にも戻りつつも「パンティー泥棒の唄」という曲ではゲイリーが何度も客に「ぱんてぃーぱんてぃー」と皆言わなかったら次行かない!!と言いながら煽らせまさかのぱんてぃーコールが発生。結果的に僕が生まれて一番この言葉を連呼した日として刻まれることになりました。さらにフロアに何故か降りてきて縦横しながら「俺はぱんてぃーが大好きなんだ...でもぱんてぃーよりも好きなものがある、豚骨ラーメンだ!」と叫びながら演奏に入ったりとそのカオス具合に拍車がかかりまくりのステージ。1曲1曲の中にドラマというかストーリーというか、ステージ上でズボンを抜いでトランクスも脱いで、その下に来ていた赤のブリーフ一枚で演奏するゲイリーと、一筋縄ではいかぬ様々な展開を組み込みながら進んでいく。
ラストはしんみりとした爽やかな雰囲気から始まりつつも最期はやっぱりカオスな展開に至った「サイケな恋人」で終演。
予測がつかない、下手したら置いてけぼり喰らうかもしれない位のステージングでした。

【ビレッジマンズストア】
モーモールルギャバンの如何ともしがたいカオスな熱気に満ちた空気が充満した会場の中ステージに上がったビレッジマンズストア。
あの華やかな赤い衣装で、白い羽を首飾りを纏い登場するとそこは一気によく見たビレッジマンズストアの景色に塗り替えていく。



SE
1.夢の中ではない
2.車上A・RA・SHI
3.トラップ
4.MIZU-BUKKAKE-LONE
5.ユーレイ
6.盗人
7.ビレッジマンズ
8.WENDY
9.ザ・ワールド・イズ・マイン
10.正しい夜明け
11.最後の住人
12.逃げてくあの娘にゃ聴こえない
13.PINK

ENCOLE
14.お試し期間は終わった
15.眠れぬ夜は自分のせい


「名古屋代表ロックンロールバンドビレッジマンズストアですよろしく!!」の何時もの挨拶も交えてギイさんの目の前の状況にワクワクしている、興奮している様子が分かる、そんな煌びやかなステージは、のっけから代表曲「夢の中ではない」でスタート。冒頭から観客を、そして空気を自分達のモノにするような勢いで始まりました。3曲目にして新曲の「トラップ」を早くも投下。今までの彼らの曲にはない掛け合いのコーラス、ハードコアのギグのようなツーバス連打の嵐、そしてマーチ上に変化する中盤と、一曲の中で文字通り様々なトラップが仕掛けられた色んな表情を魅せる変態的な1曲。XXXドロップXXXXXに似ているとの話もあったけど、僕はビレッジがこれまでのライブの中で培ったスキルや力がそのまま凝縮されたように感じて好きかな。しかもゲイリーが「ストラップ」だったのを「トラップ」にしたら?ということで生まれたタイトルであるそう。話を戻すと、そのまま「うちのギターはすげえだろー!!」とフロアにギタリストが下りて弾きまくり、一気に「ユーレイ」まで畳みかけ。ギイさんは笑顔で煽ってはいるけれど、30分のイベントかという位に突っ走るライブは、主催者でありモーモールルギャバンに負けないライブをするんだという姿勢を強く感じました。
「盗人」でじっくり聞かせつつも、MCで「パンティしか浮かばなかった」と思わず笑う場面もありつつ、「ここまでで半分だー!!残り後半戦飛ばしていけるかー!!」の煽りから「ビレッジマンズ」「WENDY」と攻撃再開し、一気にフロアを盛り上げていく。
モーモールルギャバンはその奇想天外で予測不可能な何がおこるか分からないっていうゾクゾク感や緊張感もあったけれど、ビレッジの場合は逆に堂々とストレートに「これが俺たちだ!」とアピールしながらドヤ顔で刀を振り回して暴れていく、そんな威風堂々感がありました。
どちらが良いかというより、お互いが良きライバルであるからこそ、負けたくないという気持ちから全く対照的なステージングそこにあったと思います。
終盤に披露された「正しい夜明け」ではバラードでありながら激しく歌い上げていて、熱気が全く衰えることがない。そこから「最後の住人」へと連なり。この曲は自分が歌い続けて同じ場所にいる中で周りの景色がどんどん変わり、いつのまないか自分が最後の住人になってしまったという寂しさも感じる1曲。でもそこにいるからこそ、逃げずにいたからこそここで俺たちはあんたたちと歌ってるんだぜと逆説的に自分の居場所を確認しているようにも聞こえました。MCでは「TENJIN ONTAQ」に出演が決まったことにも触れ、「たくさんのにわかファンがその日は来るでしょう。でもそこで俺たちとあんたたちで最高なものを作って見せてやりませんかー!!」と叫び、皮肉交じりにさえ感じた「逃げてくあの娘には聴こえない」を演奏。お馴染みの場面では一体となってヘドバンを起こして湧き上がる。ラストは「PINK」で怒涛の如くかけぬけ本編は終了。

アンコールでは別れを惜しむような表情をにじませながらも「お試し期間は終わった」「眠れぬ夜は自分のせい」を演奏し終演。

振り返ってみれば去年のワンマンの頃よりも楽しかったかな。持ち時間1時間の中でオールタイムベストのようなステージだった。
ここまでストレートなロックンロールショーを魅せてくれるバンドはそうそうないと思う。
決して明るいことを歌っている訳じゃないんだけど、とにかく前に前に生きていきたいという熱い気持ちを感じるだよね。
これからも目が離せないです。ありがとう。



逃げてく男になるのか?ならないのか?


MUSIC UNFAIR@UTERO

2018-01-28 16:03:13 | LIVE

1/23は私的に今年UTERO始めで、主催のMUSIC UNFAIRへ行ってきました。
出演バンドはSister Paul、Titty Twister、イワキ式アンサンブル、鮫肌尻子とダイナマイト、THE SUICIDESの5組。
所謂インディーズバンドや地元のバンドなどが複数出演する対バン形式のライブでした。こういうライブは最近は行っていなかったんですけど、何故行くことにしたかというと鮫肌尻子とダイナマイトが出演することと、この日出演するシスターポールが気になっていたからです。
開演がオフィシャルでは19時だったのですが、5分前位に入場するとバーカウンターにバンドやその知り合いらしきバンドマンが群がって盛り上がっているにも関わらず、地下のライブハウスに行くと開演時間なのに3人しかいませんでした。あとあと見てみるとバンドによっては19時半とか18時半とかになっていて、統一されていなかったことが原因かなと思いました。おい広報!!!

【THE SUICIDES】
開演時点で客よりも出演者が客として見ている数の方が多い状況下で始まったので最初やりにくかったと思います。20代前半位のボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人からなるガールズバンドで、衣装は全員サングラスに黒のライダースで統一という出で立ちでした。実は一昨年のミラビリス主催の四次元のライブで一度見ているんですが、可愛らしいルックスなのにサウンドはもろガレージで、歌は音程が全然取れてないのかやる気がないのかわざとそういう歌い方をしているのか分からない独特な表現をしていました。それは今回も同じで、MCなしブレイクなし、曲間でのチューニングもなければ煽りも無い。とにかく演奏をやって終わるライブでした。10曲近くやってました。音源の情報が無いのでなんの曲か分かりませんでしたが、かつて聞いたことのある曲がメロディーが変わっているなどの変化もありました。終演後にCDを購入したのですが、熱いガレージロックに、年頃の女の子の恋愛模様が描かれた2曲でした。

【鮫肌尻子とダイナマイト】
2016年にHMV KITTE&博多でデビューアルバムのレコ発イベント以来でした。そこから1年半も経っているとは思いませんでしたが...。この機会に観ないといつ行けるか分からないからっていうのが大きかった。行っていない間にリズム隊が変わっていたり、セカンドアルバムの「ブランニュー!!ダイナマイト」が発売されたり全国各地を精力的に回ったりされていたようです。そんな精力的な活動で知名度が高くなっていたからか、明らかにフロアの人数が増えていました。
紙芝居から始まった尻子の独演はシスターポールの名前が挙げられており彼女自身も楽しみにしていた一夜だったそうです。

SE~紙芝居の独演~イントロダクション
1.ダダダ大革命
2.ゲルピンロック
3.GO!GO!世界征服
4.Live in HAKATA
5.火曜日のギグ
6.このレコードが売れたら

明らかに自分が知っている中でほかに鳴らしていない音を奏でているバンドです。
アルバムも今の洗練されたアートワークよりもどちらかというと昭和のレコードのようなデザインで、歌詞も奇をてらっていないまっすぐでストレートな部分があって、そこにも昭和の印象を感じます。1stの時はストレートなガレージロックという印象でしたが、2ndでは楽曲の持つメロディーやアレンジのレンジが広がっていて、「ダダダ大革命」「Live in HAKATA」なんかにそれが顕著に現れていて、全体的に昭和の歌謡曲のような印象さえ持ちました。「Live in HAKATA」は特にそれを感じました。
アビーさんがにマイクを頭に何度も打ち付けながらフロアを縦横していた「GO!GO!世界征服」から、雰囲気が変わって「Live in HAKATA」、平日の集客の少ない火曜日にギグをすることの想いを歌った「火曜日のギグ」など1曲の持つ空気感は確実に濃くなっていました。最後は「このレコードが売れたら」で尻子がギターを置いて絶叫しながら熱唱し、アビーがマイクを口に咥えながら再度フロアを縦横するなど狂乱気味な余韻を残して終演しました。終演後に挨拶に行ったら凄く謙虚な方でギャップに驚かされたというオチです。
それにしてもウェットン渋谷...足長すぎじゃないか。



【イワキ式アンサンブル】
...割愛で。

【シスターポール】


男性ベースボーカルと女性ドラマーボーカルの2名からなるバンドですが、出演バンドの中で一番異質な存在でした。
最初に知ったのは鮫肌尻子がオフィシャルで発信したのがきっかけだったんですけど、ビジュアル的に「なんじゃこの人たち?」っていう。そして音楽は、男性のアルトに女性のソプラノの合唱で、ドラムの人は足を垂直に伸ばせるくらいに椅子を上げて歌って、ベースのボーカルの人はベースをギターアンプやチューナーを使ってギターのような音も作っているスタイルもまた異質でした。UKのアンダーグラウンドなバンドの影響を受けているとインタビューで見たんですが、ちょっと日本のビジュアル系にも通じるような佇まい。サウンドはガレージ、パンクとも単純に言い難いもの。とことん好きな人じゃないと聞かないだろうって位に振り切ってました。
ライブは徹頭徹尾黙々と音楽を演奏していくというスタイルだけれど、これが自分達だと無言で発しているような佇まいと演奏は、明らかに他のバンドにはない独特なモノでした。今日この時のライブが一番フロアの人が多かったし、カルトバンドのような存在でした。そしてルックスは過激なんですけど挨拶させていただくとめっちゃ気さくに笑顔で話してくれて、良い人やなと思いました。

【Titty Twister】



2003年に結成された男女混合の福岡のガレージロックバンドの重鎮のような存在。
リードギターの女の人はヒョウ柄コートをまとい、ベースとドラムの方々はサングラスかけた年齢相応のいぶし銀が漂っていました。
普通にそれまでグラサンかけて他のバンドの演奏見てて、シスターポールの演奏が終わるとすっとステージに上がって黙々と配線作業をして、準備が整うとそのまま演奏開始っていう、その自然な感じが何か凄いなと。
年齢的には一回りの上の世代、極端な例を挙げるとBUCK-TICKとかと同じような世代の方々と思うんですが、曲が始まるとその奏でられる音、バンドのグループ感は、一気に引き付けられる何かがありました。ガレージだけどどこかキャッチーな部分も兼ね備えた音楽。そして若手のバンドにはないキャリアに裏打ちされた、個々の演奏スキルが抜きんでていることが一発で分かる圧倒的な完成度でした。
シスターポールではなくTitty Twisterをトリに持ってきた理由さえ、音を聞けば全てわかる位の存在感を放ち「ありがとう!」の言葉で終演を迎えました。



終演時点で23時前という長丁場な時間でしたが、本当に好きな人しか集まらないマニアックな世界を、
こういうアンダーグラウンドなバンドばかりが集まる夜も貴重だったと思います。
知らない人しか知れない世界というのも悪くない。ありがとう。


Skoop On Somebody 20th anniversary LIVE Vol.4「State Of Soul」@福岡電気ビルみらいホール

2018-01-27 22:46:37 | LIVE

 

昨年の20周年アニバーサリーイヤーから精力的にライブ活動と制作活動を並行して続けていたS.O.S
このアニバーサリーライブは東京でのみ開催されたVol.1以外は昨年開催されたVol.2は長崎へ、Vol.3は福岡に来てくれたので参加してきました。色々な形のライブを体験できた1年でした。そして、そんなアニバーサリーイヤーの総決算になるようなライブが恐らくこのVol.4、ニューアルバム「State Of Soul」のリリースツアーでもあるこのライブ。
個人的にこのアルバムが今までの中で一番好きなアルバムです。僕が欲しかったオトナのエロスやメロウな部分、触れてはいけない、危ない誘惑に誘われる様な錯覚。ボイス、グループ、リズム、メロディ全てが僕の求めている音そのものでした。究極の嗜好的音楽。振り切ったアルバムでした。このグループにしては珍しく節目の20周年にベスト盤ではなく、敢えてオリジナルアルバムを持ってきた所も、挑戦しているようで好きでした。

会場のみらいホールは電気ビルの4Fにある多目的ホールで床は何もないのですが、丁度半分から後ろ側が可動式の指定席になっていました。半分から前側は普通の椅子を持ってきている形です。ホール自体はイムズホールよりもやや小ぶりで、500人位入るような会場です。僕はその指定席にいました。この会場はロビーも綺麗で横には庭園もあってS.O.Sの雰囲気に似合っているお洒落な会場です。
年齢層としては割と若い方よりも40~50代位のマダムな方々の方が多かった気がします。後は夫婦だったりとか。男の人で1人で来ているって人もちらほらいました。開演予定から5分ほど過ぎて暗転。

1.The Entrance
2.Elevate You
3.Killin' Me
4.Every Kiss,Every Lies
5.Immorality
6.Nice'n Deep
7.Luvtone
8.Before The Dawn
9.eternal snow
10.潮騒
11.時計
12.キミノユメヨカナエ~Time and Tide
13.My Playlist
14.Tase of Honey
15.夏よりも熱い冬~Winter Boogie~
16.バラ色
17.M.F.S.B
18.Celebration
19.sha la la(with TEAM SUPRISE)
20.Everlating Love (with TEAM SUPRISE)

ENCOLE
21.Sounds Of Snow
22.No Make de On The Bed
23.Wings

今回も前回同様バンド形式でした。バンドを取り囲むようにソファーが置かれていました。
冒頭のThe Entranceの生演奏からElevate You~killin' Me~Every Kiss,Every Liesと一気にState Of Soulの世界に引き込まれる幕明けでした。Vol.2のように歌をフォーカスにした世界でも、Vol.3のようにバンド形態を全面に押し出したバラエティのある世界でもなく、これはもう新しいS.O.Sを提示するライブであると認識しました。と、同時にこの世界感や空気感は、Vol.2~3で感じていた空気感にも似ていました。一見違っているようですべてのライブがあるからこそ今この世界がある。そういう意味ではメンバーとオーディエンスで作り上げられたまさに好きな人の為だけの世界がそこにあった。
「今回はこんなメロウな世界を楽しんで下さい」というTAKEのMCの後も「Immorarity」「Nice'n Deep」と濃密なメロウナンバーを演奏。CDで聞いても強烈だったけれど生で聞くとより洗練されて聞こえてしまう。「Luvtone」はインタールードですがアレンジが施され各メンバーのソロパートが設けられるなど、ジャムセッションにも似た拡張バージョンになっていました。個人的にこの後の「Before The Dawn」という曲が、余り印象無かったのですが今回より好きに変わった1曲でした。ステージにあるソファーに座り込みながら苦悩するように歌うTAKEと、対比するように奏でるバンドのギャップに喰い行っていました。

「ここからは少しアルバムの世界を離れて、昔の曲をお届けしたいと思います。」というMCから「eternal snow」「潮騒」「時計」と過去の曲を演奏。ただしアレンジが加えられこのライブでしか見れないバージョンに変わっていました。「潮騒」もバラードテイストに変わっており、また違う世界を堪能。「時計」ではKO-ICHIROが、鍵盤ハーモニカを立って演奏する場面も。
そのまま「キミノユメヨカナエ」へと続くのですが、ワンコーラス終わった後に伴奏が変わり「Time and Tide」が演奏されました。この曲は初めて聞いた時からピアノの音とメロディーに昔のS.O.Sの匂いを勝手に感じていたのですがアルバムの中でも特に好きな1曲でした。「ただ出会った笑顔と別れの涙がいつも勇気をくれた また会いに行くまで元気でいてね。忘れない 忘れないで」という歌詞が凄く好きなのですが、この曲ではさらにバンドによるアレンジがまた曲を引き立てるようなアレンジになっていて、聞きながら涙腺をぬぐっている方も結構いて、僕自身も何か心にグッとくるものを感じていました。

一瞬の余韻を残した後は再びメロウなグループの世界へ戻り「My Playrist」~「Taste of Honey」とメロウとノれるナンバーが演奏。ここでTAKEが立ち上がるように煽って会場中から皆立ち上がって体全体を揺らして盛り上がるS.O.S流のライブで作られて行きます。「夏よりも熱い冬」「バラ色」「M.F.S.B」等、季節柄や代表曲の中でもメロウな部分が色濃く表現された楽曲を披露。特に「バラ色」「M.F.S.B」は過去に何度もやっていることもあり盛り上がりも最高潮でした。しかし、「State Of Soul」の世界は終わらない。ダメ押しのように「Celebration」まで演奏。「State Of Soul」の世界を混ざり合うことでよりその世界が色濃くわかるし、逆に過去の曲にはその曲にしかないポップ感や空気感があって、それが物凄く対照的で、かつ新鮮でした。
一呼吸おいてのチームサプライズを招いての「sha la la」そして「Everlasting Love」の大合唱で華々しく美しく本編は終了しました。

アンコールでは新年の挨拶が出来なかったとベルを鳴らして「あけましておめでとうございます!!」の挨拶から。
「クリスマスは終わってしまったけれど、ウインターアルバムだからまだ聞いててほしい。そこから1曲。」という前フリで「Sounds Of Snow」。続けて「No Make de On The Bed」と文字通り熱いナンバーを披露。この曲でもソロパートが設けられており、楽器陣が高度なテクニックを見せて会場は中々の熱気に包まれました。そして最後はサポートメンバーが一旦退場し、2人だけ残る形に。しかし楽屋に戻ったメンバーの声が大きすぎてステージ上でKO-ICHIROが「うるさいよ~」と注意する場面も笑
そんな和やかな空気に包まれながら、最後は「State Of Soul」の最後の曲でもある「Wings」で終演。
「翼一つじゃ羽ばたけやしない」っていうのが2人だったり、グループとファンやスタッフ、いろんな人のかかわりを歌った名曲でした。

これまでの要素を取り入れつつ、また新しい世界を見せくれたSkoop On Somebody。このVol.4が終わる頃には、2人でやっていくことへの自信も、その先の未来も恐れることなく掴んでいけると確信できるず。
TAKE曰く「楽しい曲や盛り上がれる曲なんて沢山あるし、若い人にもいるからそういうのは任せておけば良い。僕達はもっとオトナの、知っている人しか知らない世界をお届けしたい。」「もっともっと振り切っていきたい」とのことでした。これは、ここにきて自分達の本来のルーツに戻ってやりますっていう意味なのかなと思ってます。
さらに色濃くS.O.Sの世界がどのようになっていくのかを、楽しみにしていたいと思います。ありがとう。




P.S 僕はこのライブが終わりではなく、あと1本行く予定です。


the twenties 1st full album「GLIMMER」Release Tour Final Oneman Series@Queblick

2018-01-25 23:45:39 | LIVE

CHEMISTRYから1週間もしない内の1/18に今年初のキューブリックでthe twentiesのライブでした。
GLIMMERのリリースツアーワンマン編の初日ということで、去年LHSで見た時とGLIMMERの表現がどう変わるのかを楽しみにしてました。

今回はツアー初日でしたが、この福岡公演のみO.AでHABANAというバンドが出演。
予備知識なく初見だったんですが、その存在は異質でした。メンバー全員が和笠を被り、刺青だらけの上半身を曝け出し、円陣を組むように演奏をするビジュアル。ダンス、トランスの要素にシタール、ディジュリドウ、ジャンベ等民族楽器を用いてお経のようなノイズを叫びながら展開していくダンスミュージック。背後には「WE ARE NEVER INFLUENCED」を円形にデザインしたバックドロップと、ロックとダンスミュージックを融合させているthe twentiesとは違うやり方で独自の道を開拓しているバンドでした。
演奏はかなり荒々しくて、曲名も何処までが前の曲でどこからが次の曲なのかもわからない位にひたすらに音楽を充満させていました。メンバーは演奏するにつれてどんどん和笠が1人づつ取れて行く程に体全体を使って音楽を表現し、徐々に徐々に会場に熱気が充満するように浸透するような感覚を味わっていました。ボーカルのタカイさんが敬愛しているバンドということで、ダメもとで相談したら快くOkしてくれたと、MCで話していました。
約30分のライブでしたが、既にこの時点でこのライブが前回と確実に違う感触を味わうことになるだろうと予感していました。



20分ほどの転換を経てthe twentiesのライブへ。
このライブが今までと違うのは、HABANAはあくまでもオープニングアクトでありthe twentiesのワンマンライブであること。そしてそこに集まるのはそのバンドを愛する筋金入りのオーディエンスであるということ。そこにあるのは今まで体感したことのない「ホーム」という感覚。
暗転と同時にお馴染みのSEから、前回同様「園の子」からの開演。この曲はいつも聞いてて寂しさと愛情に飢えた一人の孤独な人の叫びに聞こえていたいけれど、きっと今のthe twentiesを表現するための大切な1曲になっていると思います。続けて「福岡―!!」の絶叫から「Day out」へ続く幕明け。ここまでは前回と同じですが、ここから久しく聞かなかった「RED」「ドドドドド」とアッパーチューンを演奏。「RED」は中盤でマイクトラブルで音が出なくなるというトラブルに見舞われつつも「ツイスト&シャウト!」の熱い掛け合いもあり勢いでカバー。
さらに畳み掛けるように原曲通りの演奏での「追憶ダンス」、「さらば青春の光よ」と続く。前回はこれまでのアルバムと違う感覚を覚えていた「GLIMMER」の曲達が、既に過去曲と同じ水準で昇華され自分達のモノにできていると感じました。
タカイさんは顔が殆ど髪に隠れていて見えない。そしてぎこちないMCも変わらない。それでも何かを伝えようとステージ上で考えながら話していて、ほかのメンバーがまるで保護者のように見つめている姿が印象的でした。
中盤からは「僕が初めて書いた失恋の曲です」というMCから始まった「201」、「下坂部」「BABY BLUE」とミドルチューンの聞かせるセクションへ。今回は緩急つけたセットリストの中で、このテンポの楽曲たちがその流れを作るうえで重要な役割を果たしていました。言い換えると一本のロングセットの中でバンドの多彩な側面を表現できる武器を備えていたということ。「BABY BLUE」ではコーラスの部分があるのですが、それを何度も何度もオーディエンスに歌わせていました。「音楽は好きかー!!!」と叫びながら。
終始笑顔で体全体を躍動させるウルマさん、クールだけれども熱く演奏をかます野菜くん、ワイルドなその佇まいの如く荒々しい演奏をかますダイナソー。殺気のような刺々しさがあった前回のタカイさんのパフォーマンスも、「やばい...楽しい。ステージから帰りたくない」という言葉が漏れていて、ホームの場所で共有できる喜びをかみしめるように笑顔がこぼれていました。以前はロックスターという記載をしましたが、どちらかというと、ギリギリの刹那な部分を様々な形で音に変えて叫んでいるように見えました。彼の中に渦巻いている感情は図る術はないけれど、誰かといる時にも孤独を感じていて、その刹那な感情に向き合うために歌っている。それはリードにもなっている「追憶ダンス」の中の中盤のセリフパートの部分「それでも生きていくしかない。君に少しの期待をして」という言葉にも集約されていて、この期待や希望というのが、このアルバムのタイトルにもなっている「GLIMMER」にも繋がっているのかなと、ふと感じました。


 

 


後半戦は一気にギアを上げるようにテンションを挙げていきました。「Music」「palm」「keiki hAppy」「fire」と、時に躍らせ、時に荒々しく、時に歌わせながら、激しい曲を畳みかけ。オーディエンスもジャンプしたり体を揺らし、拳を突き上げ、歓声を送りながら応えます。メンバーも何度も定位置を入れ替わり、柵に登ったりと演奏もさらに激しくなって行きました。特に終盤に演奏された「Guilty」という曲はこのツアーでかなり化けた1曲になったはずで、ハードコアさながらの激しさ一辺倒で、フロアにはとうとうモッシュピットが出来上がっていました。そしてこのライブで前回と同様トリを飾った「LET IT DIE」。タカイさんが最後のサビの前に最前の柵に足をかけ登りながら、聞こえないような声で何かを叫んだあとに「LET IT DIE~!!」と叫ぶ姿を目に焼き付けながら、本編は終了。

が、そのまま「ステージを下りたくない」とタカイさんはアンコールで叫ばれる間もなく1人ステージに残り、弾き語りで1曲披露してくれました。その後メンバーが入場した際アンソニーが物販のTシャツを着ていたのが新鮮だったのと、メンバーも結構喋っていました。アンソニーが物販の値段を価格より安く言うと、野菜くんがすかさず「いや値段OO円だから。」と修正させ、「今日は物販のスタッフがいないので自分が終わった後すぐにやります。PAは東京の方だけど」と言っていて掛け合いを楽しむことができました。
ファンに「なんの曲やって欲しい?」とおそるおそる訪ねて「....#$%&」と言うと、「なんだよ~はっきりしゃべれよ~聞こえねえだろ~」とヤンキー口調になり「ワールドイズマイン!」と言われると、「それは、ダメ。やれない」「なんでー!?」などのやり取りもしていました。本当に不器用な人だなと改めて思いました。
と言いつつ、なんだかんだでなんの曲か分からなかったけど、アンコールで「SSS」かな?2曲演奏して終演となりました。

ファンの方が若い女性の方が多かったように思うし、凄くファンの子も緊張しているというか、、慣れていない人が多かったような気もしたし、自分もワンマン初めてだったので思いの外メンバーのお迎え感に驚きつつ、もっとぐいぐい自分も行けたらもっと楽しめたかなと、反省もしました。対バンイベントでもう見たくないとも思いました。だってワンマンの方が楽しめるから。自分のGLIMMERツアーのお付き合いはこれで終わりになります。the twenties好きな方との接点はないのですが、同じように共有できる誰かと、これからも大きくなってまたバンドと会える日を楽しみに待っていたいと思います。
ありがとう。


CHEMISTRY -LIVE TOUR 2017-18「Windy」@福岡国際会議場

2018-01-20 23:28:02 | LIVE

ブードゥーラウンジで熱狂的なライブを鑑賞した翌日は、福岡国際会議場にてCHEMISTRYのライブへ初めて参戦。
CHEMISTRYは僕が中学とか高校の頃、初期の頃よく聞いていました。遡るとASAYAN時代から知っているので、皆でこのデュオを創って、そして親離れするようにセルフプロデュースしていき、そして途中で反抗期のように活動休止して、5年色々経験してまた活動再開してオトナになって帰ってきたなんていう印象があります。余談ですが、KICK THE CAN CREWの活動再開と言い一昨年位から活動再開ブームが到来しているんでしょうか?音楽業界もなんか一つの大きなうねりというか、転換期を迎えている気がします。
話を戻すと、僕もfour位までしか聞いてなくて、Trinity辺りに入るともう全く聞いていませんでした。で、なんで行こうかと思ったかというと行ってみたかったから。ただそれだけです。歌唱力も音楽のクオリティーも逸品で多種多様な楽曲を生み出した、一つの形に嵌らない、変革していく姿勢や音楽が好きだからです。次に行けるかも分からなかったので。ぴあの先行予約で買いました。
そして、入場してみると最後列でした。
しかし、福岡国際会議場はキャパシティが1,000人のホールでは中規模の会場です。会場を広めに作っているのか余りその印象が無い反面、最後尾でもステージが見えやすいです。ロームシアター京都と福岡サンパレスの最後尾を体験しているからかもしれないけど。

以後はネタバレになります。
ステージにはターンテーブルを中心に左手にドラム、ベース、右手にキーボード、ギターという形で楽器陣毎に四方を囲ったブロックになっていて、ターンテーブルのみそのブロックの正面、つまりステージ側の壁にCHEMiSTRYのロゴが青く光っていました。
暗転と同時にスモークが立ちこめ、最後尾からは全く姿が見えません。ただ前方で歓声が上がっていたので「ああ、出てきたんだな」と思っていました。SEが終わると視界が開けて、そこには2人が立っていました。10年前と全く変わらない姿には驚きました。

SE
1.ユメノツヅキ
2.キミがいる
3.Point of No Return
4.キスからはじめよう
5.Horizon
6.Grind For Me
7.Shawty
8.Dance With Me
9.君をさがしてた
10.君のキス
11.You Go Your Way
12.PIECES OF A DREAM
13.Windy
14.FLOATIN'
15.Life goes on~side K~
16.空の奇跡
17.伝説の草原
18.My Gift to You

ENCOLE
19.最期の川
20.Why...
21.ユメノツヅキ(Slow&Emotional)

文字通りの再始動でありPIECES OF A DREAMのアンサーソングでもある「ユメノツヅキ」から開演。
この曲は2人とファンを繋ぐ歌詞でもあり、恋愛に置き換えることもできる、「ツヅキ」と言いながらも人と人との繋がりの大切さを歌った奥の深い歌詞。「人生を賭けたりしない」「ただの夢ならこんなに苦しくはない」と言った時代を回想させる言葉や、歴代の楽曲のタイトルをさりげなく歌詞に入れ込んでみたりと、慣れ親しんでいればいるほどに深く読める歌詞になっています。
その想いをストレートに伝えるように「キミがいる」というタイトルの曲に続き、「Point of No Return」とアッパーチューンを披露していきます。「キミがいる」の「昨日までの憂鬱は捨てて変わらない明日を祈ろう 確かなことはただ一つだけ 目の前にはホラ キミがいる」「夢に怯えてた」「届ける 歌を」という歌詞。「Point of No Return」の「終わらない旅を続ける」という歌詞。既に3曲で再開~ファンと一緒にまた作っていこうというメッセージを歌っているように聞こえました。そして楽曲の中に現れる「夢」「旅」という言葉。この言葉が今回重い意味を持っているようにも感じました。

MCを置いて2つ目のセクションではCHEMISTRYの中でもR&Bでムーディーな曲を集めたということで「Horizon」「Grind For Me」「Shawty」とマニアックな選曲を披露。歌詞もセクシャルというか色っぽさを描いたものばかりでした。ここでは暗い照明演出と相まって色濃い世界を作りつつ、デュオならではの2人だからできる、逆に言えば2人じゃないと表現できない多彩なコーラスワークを披露してました。「Shawty」の掛け合いなんかはまさにその典型で、声さえも楽器のように聞こえました。
「Dance With Me」で会場を沸かした後はアコースティックのセットへ。ここではより歌に重きを置きたいということで総立ちだった観客も着席させてのバラードセクションで、「君をさがしてた」「君のキス」「You Go Your Way」を演奏。正直「君をさがしてた」が来るとは思いませんでしたが、アコースティックギターによる演奏でより生々しく感情を込めて歌い上げていました。「You Go Your Way」はもう自分も何度も失恋をしているので、聞いてて歌詞が辛かった。「だから今は涙を拭きなよ、いつもの笑顔で」なんて僕には言えなかったな....。このセクションは結婚したけど色々あってうまく行かなくなり別れることになって、でも君のキスが忘れられないと未練を歌って、完全に別れて過去完了形になってしまったという風にも聞こえます。いや単純すぎだな。

MCを挟んでの「PIECES OF A DREAM」は福岡でデビューした時のイベントでキャナルシティで歌った時のことを一番思い出すとMCで言っていました。全く色あせない曲。というかむしろ再始動して年を重ねたことでさらにその言葉の意味も深く考えさせられたんじゃないのかなと思いつつ、最新シングルでツアータイトルでもある「Windy」へ繋がります。この流れにケミがこのツアーに込めた想いや意味があるように感じました。「ユメノツヅキ」と「Windy」は表裏のようなイメージで、想いが歌になっているのが「Windy」、歩き出す現実や決意を歌ったのが「ユメノツヅキ」かなと。川畑君はこの辺りでは衣装のコートを脱いで黒シャツにワイドパンツでどっからみてもB-BOYになってました。「FLOATIN'」「Lige goes on」「伝説の草原」とアッパーな曲が再び連呼され会場が盛り上がる中、僕は歌詞の繋がりに驚いていました。「Life goes on」では「風は絶えず動いて」「夢見た未来描こう」と歌い、「伝説の草原」では「風の先と」と歌い出しいたからです。このツアーは再始動のツアーですが、コンセプトも「続き」であり、歌詞や曲調も意識しながら選曲していったと予想出来ました。そしてそれをストーリーとして繋げている、このツアーそのものが「ユメノツヅキ」だったんですね。
最期は感謝を贈り物に重ねて想いを伝えた「My Gift to You」をしっかりと聞かせて本編は終了しました。

アンコールで「最期の川」「Why..」と演奏されました。「Why..」がここで演奏されると思ってなかったので意外でした。この曲って多分あの英詩の部分があるからかな...と思いました。曲調的なものもあるかもしれませんが。
最後はもう一度「ユメノツヅキ」のスロウバラードバージョンで終演。

振り返れば多彩な選曲で、歴代のヒット曲ばかりでなくアルバムの中からもマニアックな選曲をしており、想定していた通り多彩な音世界を堪能することができました。何度も何度も客席に向かって感謝の言葉を述べていたのが印象的でした。凄く純粋な人達なんだろうと改めて感じました。
ありがとう。


THE SLUT BANKS×Droog×首振りDolls ようこそ地獄ヘルズツアー2018@Voodoo Lounge

2018-01-15 21:00:13 | LIVE

明けましておめでとうございます。今年もこの中二病なブログをよろしくお願いいたします。
今年初のライブは1/12に行われたブードゥーラウンジでの「ようこそ地獄ヘルズツアー2018」でした。
去年もこの組み合わせでキースフラックで「愛と狂気の西日本ロックンロールサミット2017」というイベントを見に行ったけど、この日のライブはあの時と比べると明らかに熱気や勢い、士気が異なっていた3バンドによる激突ライブとなりました。

初陣は首振りDolls
このバンドはそれこそキースフラックで初めて見た北九州のバンドですが、4月に175Rぶりにメジャーデビューが決まっているという状況でした。SHIMAはメジャーデビューしていなかったのかと知りました。予定時刻から5分押し位で開演。花魁のような格好で着物を身に纏うドラムボーカル「nao」。黒シャツに赤のジャケット姿で悪魔のような格好のギタリスト「ジョニー」、しなやかなモデルのようなベーシスト「ジョン」という3ピース。冒頭から「悪魔と踊れ」「金輪際」そして「Come on!」の掛け合いが印象的な新曲とアグレッシブな曲で飛ばしていきました。naoはドラムをたたきながらにも限らず殆ど息切れもせず煽りまくり、時に頭を振り乱しながら暴れていて圧巻でした。彼らのライブは今日で4回目になりますが、この日は今までのライブにもなかった勢いや背水の陣で臨むような覚悟にも似た気合を感じました。それはメジャーデビューするというのもあるのかもしれないし、単純にライブバンドとして這い上がってきた自負かもしれないし、地元だからというのもあったかもしれない。中盤に新曲含むバラード調の曲を2曲はさみながらも後半からは再び攻撃を再開。「ニセモノ」だったかな?よく覚えていないけど、とにかく「イージーライダー」と飛ばし、その勢いのままnaoがロックンロールは好きですかー!ロックンロールを見せてやる!!と絶叫しながら、ジョニーが上着を脱ぎ捨て始まった「ロックンロール」。中盤ではジョニーとジョンが客席まで降りてきてセッション対決を繰り返し、ジョニーは男性客に肩車されながら最期まで演奏するという常軌を逸した時間もありつつ、ラストは「タイムマシーン」で爽やかに終了していきました。

2番手はDroog
2016年の命題のワンマンライブからキースフラックのライブまで半年間で3回見ましたが、それから約1年ぶりに観たライブでした。
この間再度メジャーデビューしたり、家庭の問題で解散危機を迎えていたり、新譜をリリースしたりと波乱万丈だった1年だった模様。
既に入場した時点で命題のワンマンの頃のホームな雰囲気でも、キースフラックで見た3マンを楽しむという少しアウェイっぽさを感じる雰囲気でもなく、この日の彼らもまた挑んでいるように見えました。冒頭、拡声器を持って登場したカタヤマヒロキ。目元は黒くアイメイクを施していました。始まったオープニングの曲は「カルトスターに憧れて」だったかな?冒頭から飛ばすというより敢えて抑え目な曲をオープニングに据えて、湧き上がる興奮を充満させるように始まりました。そこから「命題」「TOKYO SUBMALINE」と抑えていたものを爆発させるようにアグレッシブな流れへ。首振りDollsとも違うけれどもその迫りくる音や叫びやメンバーのパフォーマンスは明らかにこれまで見たDroogのライブの中でも鬼気迫るものでした。新譜の環状線デラシネから「ペーパームーン」と披露するなど激しいだけでなく多角的にライブを、Droogというバンドを表現していました。少しのMCを挟んだのちに演奏された「環状線」。この曲は「終点」のように激しいサウンドでもメロディーがしっかりと乗った暴れて聞かせれる曲ですが、環状線という言葉に自分達の立ち位置を置き換えて歌った曲。聞いていて痛みと心に染みるリリック。Droogの曲は自分達の想いや状況が逆境だとしても、そこからもがいてもがきながら進もうとする男達の人生を写した軌跡でもあると思います。その若さや赤裸々さが俺は好きなのかな...と思いました。
ライブは「Neon Sign」「ブラックアウト」「Johnny&Vicious」とこれまでも聞いてきた曲と新曲を交互に演奏。そして演奏すると思っていなかった久しぶりな「人類」と畳みかけていきました。それでいて最後は突っ走って終わるのではなく、「夜明け前」というどちらかというと内に秘めた想いを歌ったようなミディアムテンポの曲で終了。一癖も二癖も自分達のふり幅を見事に表現したライブだったと思います。

3番手はTHE SLUT BANKS
このバンドも去年のキースフラック以来2回目でした。TUSKさんはleather fieldのコラボなんかで、ACE DRIVERは元sadsという所で知ってました。去年と変わらず一番最年長ながら、一番アグレッシブでバイオレンスなライブを展開していました。海外でいう所のモーターヘッドのような印象を受けました。徹頭徹尾爆走ロックンロールで終演を迎えました。

ラストが地獄ヘルズ
去年の西日本ロックンロールサーキット、さらに仲良くなって東日本ロックンロールサーキットと親睦を深めた3バンドからメンバーを選りすぐって結成されたバンドです。naoがマイクスタンドだけ持って歌っているのも新鮮で、TUSKが何とも形容し難いウィッグにサングラスをしていました。ノリ的には企画バンド、お祭りバンドという、お遊びの延長線上が発端だったはずです。音楽もお祭り的な形でやるんだろうと思っていたんですが、結果的に会場限定CDに収録された3曲をそのまま披露してくれた中で感じたのは、思いの外「地獄ヘルズ」というバンドの音楽が出来上がっていたことです。あとボーカルが3ボーカル(nao、カタヤマヒロキ、TUSK)と歌唱や歌いまわしが全然違っていて、それが歪な形で融合しているように聞こえて凄く面白かったです。naoが煽りまくる、ジョニーやカタヤマヒロキが客席に下りて縦横無尽に動き回るわで、なんだかんだで最期は熱狂的なフィナーレで終演を迎えました。

お世辞にも人が多いとは言えない会場でしたが、そこに来た人にしか体験できないロックンロールがありました。
またいつかこの3バンドで来れるかもわからないので、もう2度と見れない景色かもしれないという哀愁を感じつつ、濃ゆいスタートを切れたと思います。ありがとう。


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2018-01-07 21:19:02 | Weblog

EPISODES5 -ANOTHER-  
A LONGTIME STORYTELLORS IN THE MIRACLE WORLD

次の朝を待つ歌声が響く時あの鐘の音が聞こえる。
扉を開けて広がる世界は眩い程美しい彩りに満ちているのに 

この心は何かに襲われるように爪を立てて胸を締め付けられる。
あの時から大切な場所は私にとって歩めない場所に変わってしまった。 

肌を交わす悦びに抜け殻のように捨てた私の心は
あの時のように純粋な歌が歌えない。

繰り返す朝を迎える度に、私は何故泣いているのだろう。

12/17 –時の彷徨人-
1.COLD 2.DECIDE 3.DOOR 4.evil 5.毒薬6.Sucide View 7.誰もいない丘 8.Cherry trees 9.砂丘 10.陽炎
11.逆光 12.拍動 13.GARDEN 14.カンナビス 15.INTER CUTTER 16.Awaking bud 17.THE SUN 18.EXIT 19.てふてふ

20.anima 21.再生の朝 22.PERIOD 23.TEAR

声が響かなくても想いを届けたくて深い場所から歌っている。
葛藤も憤りも凍てついた過去の記憶に決別を図るために。
此処には騙し合いと奪い合いが繰り返す痛みだけしかないから。
花弁の欠片の記憶の下でさらに描き出す寄り添う面影に馳せて
真っ白になったバラバラの欠片の中から何を拾い集めるのか。

楽園は心の数だけ存在する。

君は歌うのかい?何を求めて歌うんだい?誰もいない丘の上で。

12/19-海の詩人-
1.Sea 2.PAST 3.PLOT 4.evil 5.DOOR 6.砂丘7.誰もいない丘 8.Cherry trees 9.懐春 10.毒薬 11.陽炎
12.逆光 13.拍動 14.Torque 15.Ray 16.WINDING DREAM 17.カンナビス 18.Awaking bud 19.GARDEN 20.てふてふ

21.再生の朝 22.DECIDE 23.TEAR 24.Hameln

交錯する物語
かすかに響く音は、あの幼き日に出会ったあの歌声。私を急かす。

12/30-時の唄人-
1.COLD 2.PAST 3.PLOT 4.Sea 5.DOOR 6.WINDING DREAM 7.INTER CUTTER 8.Suicide View 9.誰もいない丘
10.Cherry trees 11.砂丘 12.毒薬 13.陽炎 14.逆光 15.PERIOD 16.拍動 17.GARDEN 18.Torque 19.Ray 20.カンナビス
21.Awaking bud 22.DECIDE 23.EXIT 24.てふてふ

楽園は人の数だけ存在する。
君が求める景色は天国かそれとも絶望の先に求める光か

25.HEAVEN 26.再生の朝 27.THE SUN 28.TEAR 29.CHILD 30.Hameln


果てない時間を超えたように渇き凍てついた感覚に触れて
あの時誓い合った約束は覚えているけれど
記憶の海を彷徨いながら目覚めた終夜灯の下
ネオンライトが照らす喧騒と魅惑の声
染み込む突き刺さる感覚を嗜まなければ生きていけない。

ここから何処へ行けばいいのだろう。
あの丘はそっとそびえ立ったまま私を見つめている
孤独な自分だけならもう眠ってしまいたい。
花弁の欠片が別れを告げた情景が片隅に浮かぶ。

優しき日々の記憶
君と約束した再会の日は巡りそうにない。
悲しみさえない。誰も悲しまない。私が終わらせてしまえばいい。 

散り散りになった想いは砂に溶けて揺らめき消える。

仄暗い場所から指す泡粒のような光。
何かの始まりを告げるように纏わる無数の螺旋。
楽園は誰にも存在する。そう心に祈えばその数だけの楽園が。

変われない過去もどうしようもない現実も影で蠢く輩達の光景も。
あらゆるものを受け入れようとする陽が照らす情景も。
この世界の景色は姿も表情も変えて廻り続ける。
誰のためでもなく。

君の描く楽園はどんな景色に彩られているんだい?
彷徨い歩く迷路の先で、あの詩を歌わせて。
もう一度視界を広げて
誰もいないあの日。
躊躇う様に聳え立つ荘厳な鐘が鳴るあの丘へ。
私は歌い続ける。パレードを奏でよう。何処までも続く歌うたいを。

1/3-荘厳の鐘-
1.COLD 2.PAST 3.PLOT 4.Sea 5.DOOR 6.WINDING DREAM 7.INTER CUTTER 8.Suicide View 9.誰もいない丘
10.Cherry trees 11.PERIOD 12.砂丘 13.毒薬14.陽炎 15.逆光16.拍動17.GARDEN 18.Torque 19.Ray 20.カンナビス
21.OVER DOSE 22.Awaking bud 23.DECIDE 24.EXIT 25.てふてふ

26.メギドの丘 27.BIRTHDAY 28.再生の朝 29.THE SUN 30.TEAR 31.Hameln

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.....

天空の息吹と荘厳の鐘の音が響くこの場所に祝福の歌声が響く。
時空を超えた光の爆発と崩壊と創造がもたらしたアニバーサリー。
年月を渡り世界を俯瞰した。描き出されたストーリーがもたらした結末。
創り上げられた世界の美しさと、レゾンデートルの在りかを求めて。
羽ばたく鳥の姿を目に焼き付けた。
貴方はまた安らかな眠りについてしまったけれど、
私を祝福してくれていたよね。
だから生きなくちゃいけないんだ。
天使が声を震わせた。
さあ時間だよ。
あの時の想い出は消えることも消したりもしない。
今もここにある。時空を超えてまた逢いに行ける。
だから新たに紡ぎ出そう。誰にも予想できない物語を描く未来を。

32.REBORN 33.MICRO WAVE SLIDER 34.RESULT 35.PROGRAM