大変遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
この記事が2015年初の投稿になりました。なのでレポと兼ねて...。
今は色々仕事やその他諸々で正直ブログを中々書く余裕もないのでは何気にほんとです。
ちょうどこれを書いている今は某ガールズバンドのアルバムを聞き込んでいるところです。今度福岡に来る方々です。
そんな合間を縫ってAngelo福岡に行ってきました。事実上2015年初ライブです。
大方年末にアルバムが完成してツアーを開始して年を跨ぐというのがここ数年の彼らの活動サイクルでもあるのですが、今回のアルバム「PSYCHE」は本当に制作がしんどかった様子で、リーダーが仕事中にツーリングに行っておられましたぐらいです。あと通常のサイクルよりもやや遅めだったなっていう。
アルバムの話だとRETINAからの裏テーマに繋がっている話を一度ここでまとめて構成した意識もあったんじゃないかと思います。DVDに「THE SCARE LUKES INSIDE」とか入っているのは、隠し隠しでやっていたことを表層したかったんでしょうね。SCARE=恐怖からの「THE MULTI HIERARUKY」も映画館という特殊性がある意味異端性を表すのに一役買っていたと思います。あのストーリーありきでアルバムを構成しているのというより、頭の中の世界をコンセプトにストーリーを構築したという感じでPIERROTの初期三部作ほどがっつりって感じよりはリンクさせて見えすぎず見えなさすぎず...という。網膜から見える世界=RETINA そこからさらに信仰心など観念面に掘り下げた=FAITH そして今回のPSYCHEはもっと深い部分の深層心理がテーマということで、RETINAの多様性やFAITHでのコンセプト感などをうまくミックスさせた感じがしました。
DRUM LOGOSは久しぶりですが、ここは個人的に音響があまり好きではないんですね。
既に舞台には「THE BLIND SPOT OF PSYCHOLOGY(=心理学の盲点)」と書かれた白いバックドロップが備え付けられていました。
ほぼ開演通りにスタート。
SE
1.Deep Psyche
2.SCARE
3.PERFECT PLAN
4.THE CLOCK OF ULTIMATE
5.連鎖
6.Climax Show
7.声にならない声
8.SCENARIO
9.PRAY
10.報いの虹
11.A new story
12.LOVE STORY
13.FEATHER
14.RETINA
15.CONVICTION
16.My Strife
17.想像の楽園
18.MADMAN MAKES QUANTAM VARIETION
アンコール
19.光の記憶
20.Crave to you
21.CHAOTIC BELL
22.REBORN
23.PLOSIVE
24.Script error
新しく制作されたSEは無機質なプログラミングで不協和音が構成された音楽。キリトが金髪になってて歓声がすごかった。僕が勝手に興奮してただけですけど。DIR EN GREYのヴァルガイズムで京がピンク黒と思っていたのが金髪になってた時以来のショックトリートメントでした。何回変えるんだ...
「Deep Psyche」で始まったライブですが、既に音源よりグループ感が増しているように感じてのっけから飛ばしまくりのカリスマ。そのままシングル「SCARE」「PERFECT PLAN」と矢継ぎ早に演奏していきますが、爆発力が半端ない。裏のバックドロップには細胞分裂や神経伝達の映像やPVと連動したかのような風景画など様々な情景が敢えてかランダムに表示されるような映像になっていて視覚効果を本格的に取り入れてきた様子です。打ち込み色の強い「PSYCHE」ですが、テーマが深層心理ということとリンクさせているのかどこか無機質な感じも感じさせます。その無機質なイメージと不明瞭な映像のイメージ、照明効果とバンドの佇まいなどが過去最高に統一されていたように思いますね。あと打ち込みだと最近はガゼットがGROAN~でまさに打ち込み+映像で世界観を出していますが、あれはまだ楽曲としてまとまっている感じがするんですが、このAngeloの「PSYCHE」の雰囲気というのは近いようで異なる...「壊れている」感じがします。狂気というか..
ブレイクを挟んで「THE CLOCK OF ULTIMATE」「連鎖」「Climax Show」と続きますがこの「THE CLOCK~」も音源とグルーヴが変化したように感じたし、「Climax Show」はゴリゴリのリフよりで押しながらサビがあり得ないくらいキャッチーになっているという異端な曲です。そこから「声にならない声」「SCENARIO」「PRAY」とアップテンポ→ミディアムテンポが交差したような感じでやや集中力を求められるようなブロックでした。基本Angeloはアルバムツアーはアルバム曲順とツアーのメニューが冒頭~中盤同じなので予測つくのですが音源で聞いていてもここはさらっといけませんでしたね。「SCENARIO」は割と今後のライブでもポイントになってくるんじゃないかと。狂ったような感じの曲が並んだあとで、「想像の楽園」を超えた感のある「報いの虹」へ。ガラッとライブの雰囲気を変えた後の「A new story」ですが、この曲もまたライブで今後ポイントになってくるんじゃないかなと。「FAITH」に「Beginning」という曲がありましたが、アルバムの最期に「始まり」を意味した言葉が並んでいるのはきっと何か意味があるのか、それとも偶然なのか...ただ説得力が圧倒的に「A new story」にはあったんですよね。歌詞の英語詞の部分がバックに並んでいたんですが、アルバムのラストや曲調的に「最後」を感じさせる雰囲気なんですけど、「ここから始めよう」っていう決意表明になってるんですよね。このドラムがまたリズム楽器でありながらこの打点でないと曲のキメがなくなってしまうというある種メロディー楽器的な役割になってもいるという。ライブではドラミングもぜひみた方が良い曲だと思います。で、「ただいま福岡!」「おかえり!」のやりとりの後で、「LOVE STORY」。偶然だと思いますけど「Story」繋がりです。思うに「PROGRAM」とか何か始まる曲がキリトさんには多いです。コンセプトに重なる部分なんでしょうけど、色々な葛藤を抱えているのかなって感じたりもしました。
「LOVE STORY」以降は「FEATHER」「RETINA」「CONVICTION」とライブの定番曲を連打。今回はキリトさんのテンションが高かったのかRETINAで頭振りすぎて酸欠になったのか錯乱になったのかKaryuにぶつかった後フラフラとした足でドラムセットの一部を破壊。(アンコールのMCでKOHTAが「キリトが変なことやってますけど、まあ本人もそれだけ今日楽しんでるってことでなどとさりげなくフォローしていました。)さらに「TAKEOさーん!!」と大声で煽っての「My Strife」は勢いが違ってた!そして「想像の楽園」から「MADMAN MAKES~」へ突入。キリトさんは演奏中にKaryuを笑わそうとしたりKOHTAさんやギルに膝蹴り食らわせたりと明らかにテンションがおかしくなったまま本編終了。
そしてアンコールですがまさかの「光の記憶」で泣いている方もいましたね。そして「Crave to you」がまた今までになかった感じの曲で等身大な歌詞なんですよね。良いですね..。そして初聴きでしょうの「CHAOTIC BELL」で一体感を演出した後は5人のMC。ここからへんはツイッターとかにも書いてましたがギルが「お前らSだろ、でも本当はMなの知ってるぞー!愛してるぞー!」と叫んだ瞬間「うるせー!!」と叫ぶカリスマですよ。本気でひどいなこの人と感じました。爆
そんな妙なMCの後久しぶりの「REBORN」からオーラスの「Script error」まではヘドバンの嵐で上昇した空気を伴って終了しました。人間臭い面もさらけ出しながら最終的には「Script error」という無機質な感じでかつバックに数字が表出されているというのはコンセプトめいて面しろかったですけどね。
最後キリトさんは一番長く頭を下げて帰っていかれました。
心理学というか深層心理やその心の動きなどを敢えて断片的に具象化した感じありましたが、それらも含めて非常にツアー自体が完成されてきているその過渡期にいるんだろうなと感じさせる福岡のライブでした。非常に非日常的な空間を堪能させてもらいました。「PSYCHE」は既にライブで化けてるぞ。