lynchのライブから5日後に福岡のバンド「ザクロ」のVoざくろ嬢の生誕祭という名の対バンライブへ。
このバンド自体は影も形も知らなかったんですけど、確かSNSの広告かなんかで「ラピスラズリシンデレラ」という曲のPVが流れていたんですよね。何故か分からないけど「ああ、良いかも」って思った。丁度『PARADISE』というEPを出して、そのツアーファイナルでもあったこの公演。対バンに名前は知っていたけど見たことがないっていうバンドもあったし、THE INCOSも出るし、行ってみるかという軽い気持ちでした。
そもそも主催のバンドがどういうバンドか詳しく知らないので、ちゃんと音源を予習して。
この日は仕事がギリギリまでかかって、到着した時点ですでにトップバッターのthe shirafuの演奏が始まっていました。
【the shirafu】
去年12月に同じキューブリックで見て以来でした。当時に比べて格段に歌も上手いし、演奏も上手いし、楽曲もエモーショナルで激しくてカッコいいんだけど...個人的には、それだけなんだよな...
...ただ、この日やった「drawing」という曲は、好きです。
【THE INCOS】
SE
1.ヒドラの毒
2.BASARA
3.安心の科学
4.she's gone
5.恋ノ桃源郷
3月の主催「ドラスティックは止まらない」リリースツアーファイナル以来...あれからもう半年以上!?お久しぶりです。
セットリスト的には『ドラスティックが止まらない』中心でしたが、「ヒドラの毒」とかライブで初めての曲もありました。
「安心の科学」の振り付けダンスは多分今後もずっとやっていくのかな...やるのが恥ずかしい。
まあそんな可愛らしさと、繊細さと時折見せる爆発する部分が出てくるのがこのバンドの魅力かなと。
あと、よく分からないけど...凄く大人しい人達なんじゃないかと思いましたね。
ライブで見れば見る度に音の圧よりもメロデイだったり、楽曲の雰囲気だったりで魅せていく、繊細さを凄く感じるので。
彼らなりのライブをいつも通りやっていました。
それに、この後の対バンが段々荒々しくなっていくので振り返っても彼らの存在で稀有だったなと。
あと、「BASARA」という曲のPVのリツイートが5000超えたら一人にニンテンドーDSを挙げるという企画をしていたらしく、
ブレイクの合間に当選者に渡すという譲渡祝をやってました。
帰りにこのアルバムを買って、1年ぶり位に話しました。まあ、向こうは覚えていなかったけど、おっさんですから、忘れてもらって全然大丈夫ですけど(笑)
ひいろ大先生は相変わらずcuteでbeautful過ぎて釘付けでした。あの人ホント何者なんだ?
赤いワンピース来ていたんですが、パジャマにしか見えなかった。ちょっと元気なさそうに見えたけど、、気のせいかな?
【phase2】
それまで20人位しかいなかったフロアに今まで何処にいたんだ?って位に人がごった返して8割型埋まっていました。
サウンドチェックした後「phase2ですー。よろしくー」みたいな軽快なノリで、そのまま違和感なくすっと始まりました。
たしかこのバンドも名前だけは以前見たことがあって知ってたんですが、生で見るのは今回が初めて。
ヒップホップ的な歌いまわしにファンクなギター、メタル~ポップまで幅広い音色で奏でられるギター、それを支えるドラムとそれまでの瑞々しいライブの雰囲気との落差が凄まじかったですね(笑)
そんな軽快でリズミカルで体を揺らさずにはいられないミクスチャーロックでした。
調べたら2008年から活動していて、そりゃそんだけ続けてたら筋金入りのファンが沢山いるよ...と実感。
あんまりライブ活動を多くはしていないみたいで「久しぶり。なんも変わってないでしょ?」と笑顔で話すボーカルの方。
「ざくろちゃん誕生日おめでとう~。phase2です。俺ららしく好き勝手にやらせてもらいます」とあくまで自分達のペースのまま6曲演奏してスパンと帰っていかれました。佇まいそのものに安定感と余裕があって、しかも楽曲もそんな感じで、一番熟練めいたものを感じたステージでした。
【envoy from the silence】
SE
1.罪と罰
2.在りし日の姿へ
3.何も始まらなかった1日の終わりに
4.生きる音
5.阿慈砕
6.黒い朝 赤い夜
正直今回のラインナップで一番痺れたのはこのバンドでした。
名前だけは知っていたけど体感したのは初めて。
音出しをした後演説のようなSEが終わるや、重い一撃を食らうような轟音で幕を開けるや、頭を振り乱して暴れまくるGu,choのa2ko嬢、フード全開で重厚なドラムを叩くやまけん氏、激情をそのままぶつけるようにBaを掻き鳴らしながら叫びまくるVoのKyo4-low氏。全てが初聴きだったし、何処から何処までが終わりなのか分からなかったけど、そんなものを超越する音の力。
目を外せない緊張感と緊張感とスリル。
「盛り上がっていこーぜ!」
とにかくスゲエ...と、感嘆してしまう、メンバーを変遷しながらも15年続けてきたバンドの迫力がそこにありました。
あっという間の時間でした。
こんな感覚久しぶりなので帰りにCD買おうと思ったのですが、対バン相手の人とずっと喋っていて気付きもしなかったので帰りました。
【ザクロ】
SE
1.こけら落とし
2.?(曲名不明)
3.楽園
4.ラピスラズリシンデレラ
5.stereo
6.Blackout
7.Midnight Hero
全員アーティスト写真と同じく白一色で統一された衣装で登場。
ボーカルのざくろ嬢とベースのRina嬢は麗しいのですが、ドラムのとかげ氏のピアスの数に驚愕。
いや、パンクスだろと。そんな事思いつつ開演。
冒頭「こけら落とし」で「ザクロでございます!」と宝塚みたいにお辞儀をしてから始まった彼女達のライブ。
Voのざくろ嬢が舞いながら歌う姿はまるで音楽舞踏のようでありつつ、
時折こぶしをきかせながら力強く歌うギャップも面白かった。
正直楽曲自体が無茶苦茶好き!っていう訳ではなかったし、演奏面で行くと前の2バンドの方が上手いと思うんですけど、その分ほかでカバーをしっかりしているというか。全体的に90年代のキャバレーにいるような歌謡とクラブを掛け合わせたような楽曲群が一つの空間を作り上げ、そこにビジュアルだったり、パフォーマンスが加わる事で、唯一無二な立ち位置を完成させていたと思います。それは自分達がいかにすれば魅力的になるのかというのを考えているように見えました。それにベクトルがそれまでのバンドと違うというか。魅せ方というのが上手だなと。
生誕祭という事でざくろ嬢の実の父親から花束を渡されるというサプライズもありつつ、EP「PARADISE」の選曲を中心に、まるで歌劇のような雰囲気を感じさせつつ、アンコールなしで終演しました。
ザクロ自体は結成して1年半らしいのですが、一体どういうきっかけで実現したんだろうという位のジャンルもバラバラなバンド達が集まったまさにミクスチャーなイベントでした。帰りはザクロを囲んで記念写真をされている方々が続出。ああ、もしかしたらポルカドットスティングレイのように、凄まじい勢いで上がっていくんじゃないか?と思いました。そんな勢いをその光景を見ながら感じました。面白い対バンライブでした。ありがとう。そしておめでとうございました。