亜無亜危異のライブから2日後、年末最期の遠征で小倉FUSEまでミズニウキクサワンマンを見に行ってきました。
8/6に同じ会場でワンマンが告知されてから早いもので4か月、同じ会場で見れるというのも不思議な感覚。
その終演後の物販では愛美さんに「行けたら行きます」とは言ったものの、ほぼほぼ行くつもりでした。
10月にイベント出演以降はライブ活動がこのワンマンまで休止中だった彼女達。
今回のライブは初のワンマンでかつ、今年リリースした2枚のミニアルバムに伴うツアーの集大成。
SNSでメンバーが髪型を変えたり、2部構成になったり、たっくんのコーナーが設けられていたりと
特別な夜にしようという気合が十分に伝わってきました。
当日はとくとくきっぷも予約し、髪も染め上げ、開場の15分前に行くとすでに入口の階段から歩道まで縦列が
出来るという見たことのない光景でした。全国各地から来たであろう熱狂的なファンの方々の気合いが熱量が伝わってきた瞬間でしたね。
入場すると既に2列目くらいまでいっぱいまで次々に入ってくる人、人、人。メンバーの友人関係や同じくバンドマン、果てには恐らく家族ではないか?という世代の方々まで入り乱れた彼女達のライブで過去最高の動員だったかと思います。
結構ごつい人達が最前に多くいたのがなんか面白かったですね。おかげで前なのに全然ステージが見れないという悲劇。
特に話す人もいないので、亜無亜危異の曲を何度もリピートして聞いてました。
予定時刻から10分ほど過ぎてBGMが大きくなり、暗転。
ステージにはおなじみの衣装でありながら髪型を全員変えて雰囲気が変わった気合たっぷりのメンバーがいました。
1.躍動
2.バタフライ・リセクト
3.最前線
4.落下速度
5.カシス・ビート・ロマンス
6.サイダーモーション
7.花火
8.夏の終わり
9.ラバーズ・イン・オータム
10.凍る海
11.夜風 (feat.ま波うる憂)
12.秘密 (feat.ま波うる憂)
13.星のありか (ヌ・シャボンヌ)
14.燦然と
~たっくんの質問回答&プレゼントコーナー~
15.ベルベットブルー
16.深紅
17.ノルン戯曲
18.羅針盤
19.セレナーデ
20.沈む森
21.クロノスタシスオーケストラ
22.エンドロール
23.街
ENCOLE (Dr.たっくん)
24.バタフライ・リセクト
25.躍動
W-ENCOLE
記念撮影
ライブはこれまでの見てきたライブと同じく躍動~バタフライ・エセクト~最前線とアッパーな盛り上げ曲、どこか刹那的な響きが印象的な楽曲、ポップで疾走感ある楽曲と多彩な側面を魅せながらスタートしていきました。
恐らく久々に演奏されたであろう初期の楽曲「落下速度」はイントロにセッションが追加されていて、そこから楽曲に入り込む所で客席から驚きの声が上がっていました。いったんブレイクを挟んで、よねぴさんからのMCでは感謝の言葉と共にテンションが上がってると珍しく大声を出していて愛美さんから驚かれていました。
「にちなのハートは誰にいくのかしら~」というフリからの「カシスビートロマンス」。初期の楽曲でも恐らく演奏頻度は「街」に続いて多いはずの曲。小刻みなギターのリフにドラムのビートが絶妙なポップでお洒落なナンバー。にちなさんのハートは最前にいた恐らく友人であろう女性2人に向けられていました。
そこから彼女達の楽曲のテーマによく取り上げられる「夏」の曲が続きました。「サイダーローション」「花火」「夏の終わり」と恐らくワンマンでなければ聞けないであろう曲順。夏という爽やかだったり解放的な印象を受ける曲が世間一般的には多いと思うのですが、このバンドの場合、真逆でどこか思い焦がれたり、過ぎ去った日々を懐かしむような、どこか湿っぽい空気をまとった楽曲が多い気がします。
ここでブレイクを挟んで2度目のMC 担当はもう1人のギターにちなさん。黒髪ロングがこの夜の為にと金髪ショートに大胆に変貌していた彼女。そんな彼女は「口下手だから」という事で事前に手紙を準備していてそれを読み上げていました。内容としてはバンドでやってこれた事の感謝や来てくれる人への感謝等、真っ直ぐな言葉が綴られていて、おそらく皆胸にツーンと来ていたと思うんですが、最後の最期で「この手紙欲しい人は5万であげます」との締めで全員びっくりして爆笑の渦に誘っていました。
そんなMCの後は、「このまま季節の曲を、、今度は秋の曲を」とのフリで「ラバーズ・イン・オータム」。この曲もレトロな感じながらも独特のグループ感が心地良い楽曲。さらにデビュー曲の「凍る海」へ。一転してミディアムテンポで、ほんとにタイトル通りヒリヒリとして悲壮感が伝わってくる、デビュー曲とは思えない暗い曲やなと(笑)
改めてここから全て始まったんだよな、この方々は。って思うと、この当時だと多分「躍動」とか「最前線」みたいな曲って作れなかったんじゃないかと思いました。丁度「散らばる着地点」の頃のライブを見に行った事があるんですが、あの頃の愛美さんはそれはそれは話しかけ辛かったし、物販席でも1人うつむいて座っているような印象しかなかったから、あの時の雰囲気がモロに「凍る海」だと思うと、今確実に違う訳で。すごく変わったなと改めて思いました。
続けて、愛美さんのピンボーカルパートという事で、ゲストベーシストに10年来親交があるという「真昼間」というバンドのま波うる憂さんが登場。といっても僕は彼女の事何も知らないんですけど(笑)ステージに5人いるっていうのがまずあり得ないので見てる方もでしょうが、やってる本人達もここが一番緊張しているようでした。
そんなスタイルで演奏された楽曲は、ファンからの人気も高いけど、普段の30分くらいの楽曲的にライブではやれないという「夜風」「秘密」の2曲。この2曲は個人的に滅茶苦茶大好きなので、特別編成で見れるのがまたしても貴重な機会でした。「夜風」は全体的にぎこちない印象があったんですけど、1曲やって過度な緊張が無くなったのか「秘密」では愛美さんが手をかざしたりと色々パフォーマンスしていて、後で彼女自身も「楽しかった」と発言してましたが、途中で最前の人に花束を渡したりと、自由さが出ていたりと今後の活動にまた繋がるかなっていう要素を残してました。
ま波さんが退場すると、「この曲が無ければ、ミズニウキクサをやろうとは思いませんでした」というMCで、ヌ・シャボンヌ時代の楽曲「星のありか」が演奏されました。恐らく殆どの人が生で聞いたことが無いんじゃないかと思うし、僕自身も知りませんでした。そんな曲を敢えて持ってくる所にも彼女達の意思を感じずにいられませんでした。そして第一部のラストはそんな想いを熱いサウンドに昇華したような「燦然と」で終幕。
一旦ここで客電が点くのですが、2~3分してステージにはたっくんが登場。彼はこのバンドのオリジナルドラマーですが、去年?今年かジストニアという、足が思うように動かなくなる病気でバンドメンバーとしてステージ活動は休止して主に物販などのスタッフとして関わっています。ここでは事前に回収していたアンケートを各メンバー賞ごとに箱から引き当てて発表していくんですが、僕、彼がちゃんと喋った所見たの今回が初めてなんですけど、滅茶苦茶喋るし、なんならセールスマンみたいに話し方が上手くて、第一部のステージの空気が丸っと変わってました。質問に「億万長者になったら何になりたいですか」とあって「バイク買いたい」と応えたり、あと「江戸川コ〇ンの呼び方が一番カッコいいのは漆黒の追〇者だ」とかコナンマニアである事を熱く語ったり、「僕20人位告られたことあります」とモテっぷりを話したり、「いやー!足は大分良くなってるんですけどね~お気遣いいただきありがとうございます。でもあんまり書かれてなかったですけどね!」とすねてみたりと色々語ってました。最後に引き当てた質問用紙に書かれていた言葉が「好きです!」という言葉で、もはや質問ではなく告白になっていたりと爆笑でした。
メンバー賞のみならず、ワンマンのポスターだったり、廃盤になったバンドのCDだったりとレアアイテムもプレゼントされて、結構盛り上がってました。
10分ほどして再度暗転すると、今度は一転して暗いムード感漂う中「ベルベットブルー」から第二部が開演。
初っ端がこれだからここから暗くなるんじゃないかと思っていたら、案の定「深紅」「ノルン戯曲」とダウナーな世界観へまっしぐらでした。「深紅」も「ノルン戯曲」も何気に始めてライブで聞いたっていう新鮮さはあるんですけど、この時はその世界観の暗さの衝撃の方が上回ってましたね。特に「ノルン戯曲」って普通にビジュアル系バンドがやってるようなハードコアナンバーで、「秘密」や「夜風」をやっているのと同じバンドとは思えない荒々しさでした。
そのまま「羅針盤」「セレナーデ」「深い森」と続けて更に暗い曲を演奏しきった後、ブレイクを挟んで、敢えて暗い曲が多かった話題に触れながら、これまでの歩みを振り返るようなMCがありました。自分は頑固で融通が利かなくて離れて行った人も沢山いたし、本当ならもっと大きな会場でライブを今頃やっているという夢があって、今の場所は描いたものとは違うけれど、これからも自分はこのメンバーで上を目指していきます的な内容だったと思います。そこからの「クロノスタシスオーケストラ」「エンドロール」そして最後の「街」は見ていてグッとくるものがありました。そんな彼女たちなりの決意表明とも呼べる言葉を最後に残して本編は終了しました。
そしてアンコールではステージ衣装の身を包んだたっくんがまず登場。
本当はこのワンマンまでにジストニアを治して復帰する予定だったそうですが、残念ながらそれは出来なかったと。
ただし、これまでサポートドラマーの演奏を見ながら悔しいとも凄いなと思ったそうですが、そういう中でプレイヤ-としてこれからも頑張っていきたいというのが彼の最終的に導き出した答えだったようです。
予定されていたものとは違ったけれど、それでも前を目指して進むっていうのが、姉弟揃ってなんてカッコいいんだと。
たっくんさんのキャラクター知らなかったんであれですけど、この人は他のメンバーと違って喋るのが上手だし、引き込まれる魅力がある。だからワンマンをやったという事より、たっくんがアンコールとはいえドラムを叩くっていう事のほうに気持ちが凄く持って行かれたのも事実。メンバーがスタンバイを完了した披露されたのは「バタフライ・リセクト」冒頭のドラムの連打と弦楽器が合わさる場面、確かにサポートドラマーの方が安定していたと思うんですけど、演奏するにつれてバンドがまとまっていき、最終的には見事に一つになっていました。その後最後に演奏された「躍動」も含めてですが、たぶんたっくんより安定感もあって上手なドラマーっていると思うんですけど、この剥き出しの塊のような勢いのあるドラミングは他のどんなドラマーにも出せないと思うし、このバンドは確かこういうドラムだったよなと改めて感じさせられる、彼の思いみたいなものが凄く伝わる音でした。かっこよかったです。
その後退出するも鳴りやまない拍手に再度登場した4人。感謝の言葉を述べつつも、「本当に時間がない!」という事で最期は記念撮影という形で幕を閉じました。撮影後も鳴りやまない拍手が、この日の全てを物語っていたと思います。
こうしてまた一つドラマチックな光景を見る事ができました。たぶんワンマンでしかやらないであろう楽曲もあったと思うので、本当に行けて良かったと思いました。このライブの後はしばらくライブ活動はお休みという事で、いつかまた表に出てきて、会える時を楽しみにしています。確実に想いが伝わったライブでした。ありがとうございました。
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