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OSTRICH FEATHER BOA

お前の意見は求めん。

MO SOME TONEBENDER Strange Utopia Crazy Kitchen Tour 2012

2012-10-29 17:26:35 | LIVE

 これはそこまで昔じゃないんですが(笑) MO SOME TONEBENDERのライブを見に行ってきました。
モーサムのライブを見に行くのは初めてです。これもまた例によって知り合いが好きだったからという事で、ベストを1年前に借りて聞いていたのがきっかけです。僕にとってはパンク、ガレージ系はあまり通っていないので、ヴィジュアル系以外でBe-1に行くのは多分これが初めてになると思います。1年前、飯塚の第三倉庫っていうライブハウスでKING BROTHERSとか見たんですけど、とにかく、無茶苦茶だった(笑)。で正直好きになれなかった。その時は余りピンとは来なかったんですけど...たまたまMelalucaとShiningって曲をyoutubeで聞いたときに、まったく方向性が違うのに違和感無くてかっこいいなあと思ったのがきっかけです。で、その頃にちょうどニューアルバムのツアーで福岡に来るタイミングだったので、とにかく一度行ってみるかと思って参加してきました。

 会場のBe-1は平日の公演だったからか?客席の上手と下手の端にそれぞれテープでしきりがしてありました。...初めて見た。
 自分、開演10分前くらいに入ったんですけど、明らかに会社帰り風なサラリーマンの人とかいてなんか面白かったです。

 結局20分くらいと結構押して暗転。
オープニングからぶちかましてくれました。奇妙なノイズ混じりの音が流れると、ドラマーさんと藤田氏が2人スッと登場。そして少し間を置いて百々氏がギターを片手にアピールしながら登場し下手へ...。ああ,ベースの人はどうするんだろうと思ってた矢先、ステージ上の3人は黙々とウォーミングアップして。そして後ろからライトの光が当たるや否やなんと能面を付けた武井氏が登場。プロレスじゃないですか。そのままオープニングのDoorを演奏。
なんじゃこりゃと思いつつも大盛り上がりの客席。そのまま武井氏のカモンベイベーという言葉を皮切りになんと1曲目から「Lost in the City」!何故か電飾が沢山ついたジャケットを持って武井氏冒頭からライトセーバーで煽る煽る。???は消えないままでもなんか楽しい。
そのまま2曲目に流れ込んだ後、「TIGER」「Metaluca」と冒頭からハードなナンバーを連発。客席の前方は早くも動きまくりで盛り上がり。

 いったんブレイクを挟み武井先生がバンド挨拶をした後自身の猫の話になり、そのままそれが「Cat park」のサウンドに...なんじゃこの曲。その後「ロッキンルーラ」「未来は今」「Punk is already dead」「communication」「happy new year」「GREEN&GOLD」等ニューアルバムの曲を中心にしつつ新旧ハードな楽曲を休みなく畳みかけます。..というか畳みかけてた印象しかない。とにかく曲が次々に演奏されて、どこまで続くんだろうという感じ。ほいで、中盤「Beach Side Moon」では、武井氏が何故かグラサンかけながらヴォイスハーパーをし、ギターしていた藤田氏がベースをふっつーに持って演奏するなど、なにがしたいんだ??と突っ込みを入れたくなる場面も。とにかく、ふざけてるのか、真面目にやってるのか、まったく分かんない。規格外。まだヴィジュアル系のライブの方が形式的で順序立ててて分かりやすいと感じる。そして多分「farawell party」からゆっくりした曲調の曲を演奏したのち、恐らくは「Have you ever seen the stars? 」と披露され、そして「Elect Boys」で百々氏がギターを置いてボーカルだけでフロントに出てくれました。少し恥ずかしいのかなんかそんな感じだけど、「Shining」まで繰り出されて「結」な感じでなって。これであとラストかな?って思ってたけど甘かった。「24 hours fighting people」でまだまだ終わりませんよ。武井氏と藤田氏がライトセーバー時間が経過するにつれて段々メンバ-皆が自由にやりたい事をやりたいようになっていく...もはや担当楽器やパート等関係ない。「DRUM SONG」ではとうとう藤田氏がパーカッション持って客席まで降りてこられました。しかもなんでか僕がいた位置の近くにしばらく停滞されていましたが、汗びっしょりでちょっとびっくり。でもこの人ギター、シンセ、ベース、でパーカスて...なんて自由なんだ、あの人...とか思いつつ、終盤には椅子を用意してドラマーと二人で演奏する等のカオスっぷりを披露。絶対なんかネジが外れてる..でもおもしれー!!と感じながら、最後はアルバムのラストと同じ「Anywhere(But Here)」で終了。

 アンコールで登場した4人。MCもそこそこに「凡人のロックンロール」!そして最後の最後は「hang song」。武井氏が電光掲示板付きの工事現場のヘルメット装着し客席まで降りて、メンバー皆入り替わり立ち替わり意味不明な行動とかしながらもジャム・セッションのような長い長い時間が終了になりました。そして、福岡公演は終わりました。

 まじめなのかふざけてるのか表情変えずにやりたい事を子どもみたいに音楽通してやってるライブ。形式にこだわらずにやりたい事を全部ぶちこんでくる感じ。最後まで表情変わらないメンバーさん。なんか??だけど、今まで味わったことのないカオスっぷりは最高だった。
この前のBlast!のように細部にわたって完成されたショーも良いけど、アドリブでどんどんやりたい事やっててそれでも様になっているライブっていうのもいいよなあって、感じたライブでした。


Blast! Japan Tour 2012

2012-10-28 22:41:01 | LIVE

 またしてもかなり前の話になりますが、あのエンターテイメントショー「Blast!」に行ってきました。

 「Blast!」は初めての参加になりますが、名前自体は10年くらい前から知ってました。元々管弦楽をやっていた頃、マーチングバンドが踊りながら演奏しているというサーカスなのかパフォーマンスなのか、そんな感じのショーが外国にあるという感じで。全然知らなかったけど、2009年以来3年振りなんですね。一緒に行った知り合いが、Blast!に興味があるとかで...。宮本笑里氏のコンサートで、プロモーターがチケット売ってて、それで思いっきって前の方の席を買ったんですよね。そんな訳です。僕自身こういう形式のコンサートに行くのは初めてだったので、興味津津でした。

 福岡公演は9/21~23の週末の3日間。僕が行ったのは9/22の昼公演だったんですけど、会場だった福岡サンパレスに行きのバスに乗る為に天神のバス停に行ったんですけど、すでにかなりの人だかりができてました。中に入場しても、かなりの人、人、人。しかも休日とはいえ昼と夜の2回公演で、Blast!がかなり人気のあるものなんだな、という事は理解できました。サンパレスは福岡でも大きな会場で、2,000~3,000人位入ります。僕は、1階の3列目だったんですが、後ろを見た時に、既に3階席の上の方までかなり埋まってました。もしかしたら、午後見た後に、夕方からもう1回見るという人もいるかもしれませんね。
 

 開演予定時刻を5分くらい過ぎた頃に暗転。
 スポットライトに照らされていたステージ中央の1台のスネアドラムの前に石川直氏がゆっくりと現れ、静かな3拍子のリズムを刻みながら演奏が始まります。曲は「BOLERO」。そのまま管楽器、パーカッション、そしてヴィジュアル・アンサンブルの舞いも加わりながら、だんだん曲の世界観が広がっていくような感じで、まるでステージ上で、「ようこそ」と言われているような印象を抱きながら、Blast!のショーが始まりました。

 その後も数えきれないくらいの印象的な場面がいくつも用意されていました。「BOLERO」で幕を開けたステージは、そのまま次の「COLOR WHEEL」で華やかにステージが色とりどりの照明に照らされながら、ヴィジュアルアンサンブルがフラッグやサーベルを操りながら鮮やかにステージを作っていき、「SPLIT COMPLI-MENTARIES」で、管楽器奏者が踊り、渦を巻きながら完成度の高い演奏と、パフォーマンスの両方を見事に表現していきます。「EVERYBODY LOVES THE BLUES」では、アドリブ演奏等を加えた陽気さを表しながら、「LOSS」では、一転して静かな曲調の中に響くソロパート等、楽器の奥深さと、椅子やサングラス等の小道具に芝居風なパフォーマンスが見事に両極端なステージを生み出していました。

 中盤のハイライトである「BATTERY BATTLE」では、パーカッション奏者が2人のパーカショニストが、文字通りその技量を尽くして本当にバトルしあっているかのようにお互いの手技を披露しあい、その勢いが冷める事無いままだんだん演奏者が加わり、最後は全員で暗闇の中で1列に並び、衣装とパーカッション、スティックだけが白く浮かび上がりながらも全員が見事に同じ動作を繰り返す事で、視覚的にも一つのアートと化しているような情景が印象的でした。

 15分ほどの休憩を挟みながら始まった第2幕でもその勢いが途絶える事なく、「YELLAPALOOZA」では全員が演奏しながら立ち位置を入れ替わり次々に変えながら演奏していき、全員を目で追う事はもう不可能。「SPIRITUAL ON THE EARTH MARIMBA SPIRITUAL/EARTH BEAT」では曲調の激しさに合わせてマリンバが力強く叩かれ大地のイメージをしっかりと感じさせ、ヴィジュアルアンサンブルの暗闇の中での光との競演が印象的だった「LEMONTECH」等も挟みながら最後は「MALAGUENA」で一気に盛り上がり、メンバーも客席に降りて動き回りながら会場全体を盛り上げていき最高潮に達したところでショーはフィナーレを迎えました。

  ステージ上のメンバーは楽曲毎に踊ったり、芝居をしたり、はたまた椅子を用いた演劇風であったりと、殆ど休むことなく、1曲1曲ごとにその立ち位置を変えながらパフォーマーとしての表現もさる事ながら、しっかりと各楽器パートごとに演奏が途切れることなく終始安定した演奏を披露しておりそこに彼らのプロ意識を感じました。さらにビジュアル・アンサンブルによる旗や衣装といった小道具を取り入れながらの完成度の高い文字通り見事なアンサンブル。さらにシンプルなステージながらもBlast!を印象付ける変幻自在に照らされる色とりどりの照明。地方をこれまで何度も廻って来た事もあると思いますが、とにかくそれらのパート全てが見事に研ぎ澄まされていて、それらの要素が見事に噛み合った非常に完成度の高いショーがそこにあったように感じます。

 また、ツアータイトルが掲げられていないように、このブラスト自体はノンバーバルのエンターテイメントショーであって、それ以上でもそれ以下でも無いのかもしれません。でも、ステージ全体から感じたのは、とにかく元気さ、パワー、ヴァイタライズさ、とにかく圧倒的な「生」の力だったように感じます。何より全都道府県ツアーという事もありますが、約2時間、途中に休憩を挟みつつも、演奏しながらアクティブに動き回る事がどれだけ負担があるかは、自分も演奏者のはしくれとして理解しているつもりです。そして相当の練習量を積んでいるはずです。
 そんな中で常に笑顔を忘れずに1曲1曲を楽しそうに表現し、ここまでポジティブなショーを魅せてくれるBlast!のメンバーの一人一人から、無言の内に「皆に元気を届けたい」という、とにかく来場してくれた人たち全員に感動と元気を与えるという、本当にシンプルなメッセージ性を感じました。すごくシンプルなんだけど、大切な事。


 PROGRAM
 -ACT 1-
 1.Bolero
 2.Color Wheel
 3.Spit Complimentaries
 4.Everybody Loves The Blues
 5.Loss
 6.American Plains Celebration,Turley In The Straw/Shaker Song
 7.Battery Battle
 8.Medea

 -intermission-

 -ACT 2-
  9.Color Wheel Too
 10.Yellapalooza
 11.Tangerinamadidge
 12.Land of Make Believe
 13.Spiritual of the Earth,Marimba Spiritual/Earth Beat
 14.Malaguena



 Blast!メンバー様、お疲れ様でした。でも、あのスケジュールじゃ中々観光気分には慣れないのかなとは思います...。

 


MOON SAGA-義経秘伝-

2012-10-07 14:16:59 | LIVE

 

これもかなり前の話ですが、Gacktが総プロデュースを手掛けた舞台、「MOON SAGA」の舞台に行ってきました。
もともとYFCが解散する前後にこの舞台のサイトが挙がっていたのがきっかけかな?デザインがCLAMPで、物語が「MOON SAGA」で、っていう。舞台自体に興味があった訳ではないけど、行こうと思ったのは原作、演出、脚本全てGACKTで、MOON SAGAの物語だから、なんじゃないかと。もっとも、彼自身はエンターテイメントとしてとらえてますが。そんな訳で、千秋楽の8/16の夕方公演です。
というか舞台に行くのは初めてなんですよ。

 会場は福岡市民会館。お盆とはいえ普通の平日だったので、行ったのは開演10分前位でしたが、グッズの行列の嵐が出来てました。
ちょうど2階席の前から2,3列目でまあまあ視界は良好。オペラグラスまで用意している人も。
正面の幕にはサイトとかで載っているあのMOON SAGAのエンブレムが写されていました。 

 開演と同時に和風なイメージを感じさせる曲が流れ始め、幕が開けた瞬間に主要キャストが配置にいるという構図。
その中心にいたのはGACKTでした。
舞台には段差のような仕掛けがあって、LEDの映像を駆使して表現されていました。世界観は義経義伝という所から鎌倉時代の物語なんですが、衣装が昔っぽくなくてデフォルメされてたりと、あまりその昔の時期や設定にこだわらず、むしろファンタジックな世界。

 肝心のストーリーは義経というよりはむしろ巴御前と木曽義仲がメインだったように思います。GACKT演じる義経は、この舞台の主役ではあるんですが、割と争いを好まない無邪気で子どもっぽい人物のような演出をされています。はっきり言ってパンフレットのように高々と舞ったりはしてないです。終盤まで。先陣切って戦いに行くというより、周りに押されて渋々やるという感じ。しかも1回も戦わないし。
以前の映画「MOON CHILD」もそうですが、GACKTの演じる役の境遇には通じる物を感じます。まあ同じ人が作ってるから自然なんでしょうけど。物語の序盤では中心では無く、無関心を装っているけど、元々中心になっていた人がいなくなった事で変わってしまったという。あと、子供っぽい所も。
もっとも義経がそういうキャラクターなのか、それとも演技としているかは、さすがに1回では分かりませんでした。

 今回、GACKTも「義仲への思い入れが強い」と語ってましたが、実はこの舞台の主役は義仲だったのかななんて今振り返ると思っています。義仲はその生い立ちからも、戦果を挙げても評価されるどころか、逆に疎まれる存在。報われる事が無いんですよね。疎まれている源頼朝からの戦の命も明らかに義仲達を始末する事が明々白々なんですが、義仲はそれでも戦い続けていく。でも義仲を慕っていた巴御前は戦の中で義仲の為に戦死し、義仲は巴御前や部下を守れなかった怒りから、頼朝達への復讐鬼となります。
義仲や巴御前は、頼朝の命での戦の前に、義経やその部下達と家族のようにいつも杯を交わしますが、義仲にとっての安住はその瞬間だけだったのではないかなっていう情緒的な描かれ方をされています。だからこそ、最終的に頼朝の命で義仲討伐する事になった義経の、お互いの事情は分かっているけど、戦わざるを得ない場面は、その描かれ方も荒々しかったので対比が印象的でした。
かつて親友だった者達が敵となって殺し合う...このあたりも「MOON CHILD」を感じます。

 作品が「MOON SAGA」である為、「人にあらざる存在」という所で、「物ノ怪」「物ノ怖」というテーマや、登場人物が異能を持つ等の設定であったり、実際妖怪なんかも登場するんですが、実のところ、人と人との結びつきを重用とする「絆」なのかなと感じました。
GACKT自身が一番大切にしてる事で、彼が一番伝えたい事でもあるのかな...と。
しかもまだたぶん続くのかな?

最後の最後に「雪月花」が流れる演出は妙やと思いました。MOON SAGAの1章は日本の平安期が舞台で「DIABOLOS」のアートワークにも登場してくるんですが、密接なリンクを感じます。これからもこのMOON SAGAを多種多様な形で魅せて欲しいです。
 
あとは、早乙女太一さんや大和悠河さん等の生粋の舞台経験者の演技も、テレビドラマには無い、本質のようなものを感じました。
新たに知らなかった世界を見る事が出来た気がして、貴重な体験ができたと思っています。