11/23と24でS.O.SのLive in gloom 2018でその年2回目となるゲイツ7へ。
2017年は20周年で長崎、福岡と行き、2018年に入ってそのアニバーサリーライブで福岡、そして熊本と通ってきました。
アニバーサリーはその後のクルージングのライブで一区切りと行ったところかな?この公演は、暗がりを意味するgloomという
言葉を冠したムード感全開のショーケースツアーになっていました。
9月ごろから開始されたこのツアーは、メンバー2人とサポートギタリストでありオープニングアクトを務める磯貝サイモンさんと3人で全国各地でVAMPSのように一つの会場に2~3日籠城していくスタイル。しかも1stと2ndと2部構成で、多い時にはその会場で6公演行う状況。思うにComing 2 Youツアーで知らない場所に行った事の楽しさ、小人数で行くことのフットワークの軽さや、音楽機材の進歩で必ずしもバンドメンバーに頼る必要が無くなったことなんかを覚えたのかな、と。
そんなツアーの最終地点がこの福岡。
この後にクリスマスエディションとして追加公演が発表されたのですが、通常スタイルの公演はこの福岡が最後という事で
せっかくなので行けるだけ行こうという所で、チケット代が高かったので毎公演行くのは無理でしたが、11/23の午後3時頃に行われた1st、そしてソールドアウトとなった11/24の夜19時頃開演の2ndの2公演に参加しました。
ゲイツ7に入るとテーブル席+後方に椅子のみ置かれたセッティングになっていて、恐らくFC会員で占められていたのか僕は2公演とも後方の椅子のみの場所でした。
ステージにはグランドピアノやシーケンサー、ギターも置かれていましたが、その合間合間に間接照明が所々に置かれていて、逆にその極彩色な雰囲気が妖しい空気を醸し出していました。
O.Aで磯貝さんが2~3曲熱唱。
なんでもこの11/24の後は本人自身のソロライブが福岡でもあるという事で、その告知もされていました。
1stと2ndで選曲も異なっており、2ndの最期は出会いのきっかけになったという「Amanogawa」を弾き語りで披露しており、短いながらもしっかりとO.Aとして会場を良い意味で盛り上がていました。
Intro
1.wanna wanna wanna
2.Masqurade
3.Circle’s End
4.Nice’n Slow
5.Immorarity
6.After Note
7.ラビリンス
8.Still
9.Sha la la
~Jam Session~
10.バラ色
ENCOLE
11.Every kiss, Every Lies
12.Key of Love
※23日の公演分。24日は2曲目に別の曲、6曲目にMasqurade、8曲目が潮騒に変更
IntroでKO-ICHIROのピアノ(通称エロピ)から、TAKEのウィスパーコーラスを交えて開幕した公演。
State Of Soulで確立したS.O.Sのエロウやメロウな世界観を成熟させながら、より小さな会場で、より近い密度で、より彼らの世界を愉しむ、、、そんな振り切ったような方向性の先に見据えたモノが、このLive in gloomだったのかなと思います。
選曲としては「Nice'n slow」「Still」「Sha la la」といったライブでは定番となっている楽曲もありつつ、今回表現しようとしている雰囲気に合う曲...「wanna wanna wanna」「Circle's End」といった近年では演奏されてこなかった、マニアックなが曲も披露されていました。この福岡公演に至るまでに、幾つかのマイナーチェンジがあった筈ですが、今回見た公演はどれも完成形と云える内容だったのかなと思います。そしてその中で会場限定シングルとして発売された「ラビリンス」「Masqurade」「After Note」の3曲こそが、このツアーにおける鍵となっていました。TAKE曰く「このライブを堪能した人達だけに送られるものにしたかった」というこれらの楽曲は、テイストこそ違えど「State Of Soul」の路線を継承するメロウでエロウでありながら、あのアルバムには無かったそして「暗がり」と妖しい空気を纏っており、結果的に往年の定番曲と、マニアックな楽曲の架け橋のような存在になっていました。まあ配信で聞けるんですけど、ライブで聞くとまた違いますね。雰囲気が。特に「After Note」の溺れんばかりのメロウと、間接照明が全てピンクに染められた「ラビリンス」のエロウさは公演の中でも際立っていました。
TAKEとKO-ICHIROの関西弁混じりのノリとツッコミのような笑いの起きるMCを合間に挟みながら、楽曲が披露されると一気にその曲の世界に引きずり込まれる巧みな展開。
終盤は「Sha la la」からテンポをまさかのアップテンポに変えて客席全体でコール&レスポンス、さらにジャムセッションと続き、KO-ICHIROが起立して体全体でキーボードを弾きこなすなどテンションを上げて行き、最期は「バラ色」の大合唱で終わるという、暗がりの中の暖かみを表現。
そしてアンコールでは「20周年という特別な時に、尊敬する方に曲を書いて頂いた」という感謝の気持ちを込めての「Every kiss,Every Lies」そして、「皆さんに感謝します」というMCからの「Key of Love」で終演となりました。
2日間でセットリストも演奏曲数もほぼ同じでしたが、23日の1stは福岡公演2日目の昼下がりという事で、良い意味でリラックスしてゆったりとした空気が、逆に24日の2ndはソールドアウトだったこともツアーファイナルだったこともあり、「バラ色」で椅子から立ち上がる客もいたり、逆にTAKEがフロアに降りてきてテーブルの合間を動き回るなどのサプライズもありました。
良い意味での緊張感と荘厳さがあったと思います。TAKEも言ってましたが同じ内容でもその公演ごとに全然反応が違うからいつも新鮮な気持ちでやれていた、とのことで、やってる側も見てる側も同じような感触なんだな、と思いました。
このブログがアップされてる頃には「Coming 2 You」ツアーの第2弾も告知されている筈ですが、彼らのライブは、今後も密着した至近距離でのライブを中心として展開されていく気がします。都会の会場じゃそこそこ大きな会場でもやれるのに、敢えてキャパシティを低く設定する所に彼らの意思を感じます。そして、マニアックなオトナだけが触れられる世界を...。