12/14にCHEMISTRYのライブで2018年最後の北九州ライブに行ってきました。
今回のライブはニューアルバム『CHEMISTRY』の発表に伴うもの。九州公演は珍しくツアー全24本中、21本目の北九州と、翌日の熊本という2公演。最初は2公演とも行く予定でしたが、翌日はDのライブに行くことにしたので、今回の参加はこの1本となりました。後々セトリサイトを見たら、20本全部セトリが一緒だったので、尚の事無理して2本行かなくて良かったなと思いました。
今回の会場、北九州アルモニーサンクソレイユホール。
今までライブハウスしか行ったことのなかった自分にとっては初めての北九州のホール。
小倉駅から少し離れていて、僕はせっかくなので会場までの道のりで散策。小倉城を見たり、公園を見たり、イルミネーションの中を通ったり。帰り道も通ったんですけど、夜はまた一段とライトアップされてて、見応えありました。
そして肝心のソレイユホールですが、サンパレス並みの大ホールで、僕は1FのT列だったのですが、とにかく縦に広いサンパレスと違って横に広くなっていて、後方でしたがステージが結構見やすい造りになっていました。エントランスも豪華だし。一体いくらで借りたのか気になる位の豪華さでした。儲かってるんだな、CHEMISTRYはとも(笑)
来場者も老若男女問わずというのが新鮮ですね。ほぼ定刻通りに暗転しました。
1.Get Together Again
2.ユメノツヅキ
3.Angel
4.もしも
5.Horizon
6.サイレント・ナイト
7.合鍵
8.愛しすぎて
9.It Takes Two
10.FLAOTIN'
11.SOLID DREAM
12.Heaven Only Knows
13.数えきれない夜をくぐって
14.夜行バス
15.Windy
16.13ヶ月
17.Still Walking
ENCOLE
18.PIECES OF A DREAM
19.Motherland
オリジナルアルバム『CHEMISTRY』同様、ライブのオープニングはパーティーチューン「Get Together Again」から高らかに開幕しました。堂珍さんは水色とピンク?のツートンカラーが特徴的なジャケットを羽織ってロングシャツに黒デニム、黒ブーツ。川畑さんは黒ハットに黒ロングシャツ、インナーに白地のガラシャツ、黒タンク、そして真っ赤っ赤なパンツという、対照的な衣装でした。が、それが並んだ時に逆に違和感がなく成立しているのがこのデュオの個性の強さかなと。
脱線しましたが、「ユメノツヅキ」「Angel」「もしも」等冒頭6曲はアルバムの収録順にほぼインターバルを挟まずに演奏されて行きました。『CHEMISTRY』の楽曲をどうセットリストに消化するか、が気になっていましたが、実際は収録曲順に演奏されるという構成。ただ、これはアルバムの曲順を決める際に、既にライブも想定されていたんじゃないかと思っています。それ位、この流れというのが完璧でした。
CHEMISTRYの楽曲が長年愛され続けるのは、コンスタントに消化される日本のポップ・R&B分野の中にあって、楽曲一つ一つに対照的に時間をかけることによって高クオリティーな楽曲のみを生み続けてきたからではないかと思います。このアルバムに収録された楽曲はどれも2017年以降にシングルとしてリリースされたものが大半ですが、逆に言えば、2年半かけてじっくり紡がれ生まれてきた楽曲ともいえます。時間をかければ良いとまでは言いませんが、彼らにとっては、リリースをする事よりも、2人がじっくりと納得し、先々まで歌う事ができるような、そんな永遠性とでも言うべきものに、重きを置いていたような気がしないでもないです。特にこの最新アルバムからは、その初期の彼らの姿勢にも通じる永遠性を感じる楽曲が多いです。
6曲目「サイレント・ナイト」まで披露した後からはアルバムの世界観から離れ、過去の楽曲を披露。
興味深かったのは「合鍵」「愛しすぎて」といった1st『The Way We Are』に収録されている楽曲と、2ndの『Second to None』に収録されていたシングル曲だった事ですね。初期のファンも考慮したのか、それともアルバムの雰囲気に合っていたから、なのかはわかりませんが、リアルタイムで子供の時、深く意味も考えずに聞いていた楽曲が、良いオトナになった今、その言葉が意味を持って突き刺さってくる現実がありました。
「頭を下げずにすむならましだろう それだけじゃ自分は減らない」
「気付けば今までよりも脆くなってしまってるだけ」
こういった歌詞が紡がれる中で、結局年を重ねても上手く生きられない。その場に流されてしまっている、、、そんな現実を実感させられるのがあって聴いてて辛かったですね。
だから、「生きていく」っていうことについて歌った楽曲が多かったです。
まあ、前回のライブで聴けなかった曲が聞けたっていう感動もあったんですが。。。
「SOLID DREAM」まで終了後、楽器陣によるインストセクションを挟み、再びステージに立った二人。川畑さんはアウターを脱いで、堂珍さんもジャケットを黒の短いジャケットに変更していました。
「Heaven Only Knows」から後半戦開始しましたが、その後半も引き続き、前半同様アルバム『CHEMISTRY』の曲順同様に展開していきました。「数えきれない夜をくぐって」「夜行バス」「13ヶ月」といったミディアム~バラードが中心の選曲で、じっくりと聞き入るというスタイルでした。
特に「もしも」「夜行バス」「13ヶ月」といったオトナの色気や年数を重ねた情景を、より説得力を持って歌えるのが今の彼らならではの強みかな、と思います。そして、そういう曲の方が自分もしっくり来るのは、年を重ねたせいもあるんですかね(笑)
「夜行バス」が終わった所で、ようやく最初のMC。今回の北九州ソレイユホールでのライブ自体初めてという事という話や、初めてCHEMISTRYのライブを見に来たという人も多数。そんなやり取りを挟みながら、最後は「これから先も歩き続ける」という意思を込めた「Still Walking」で本編が終了。
アンコールの合図が鳴る前から「Get Together Again」が会場に流れ出し、しかも恐らく1曲目に歌ったソレを収録してそのままBGMとして流すという粋。それをバックに再度バンドメンバーとCHEMISTRYが登場し全員で一列で手を握って頭を下げる。
そしてアンコールの1発目は「PIECES OF A DREAM」、ラストサビを観客に歌わせるというパフォーマンスもありつつ、やっぱりデビュー曲かつ一番有名な曲なんじゃないかな?とにかく観客の食いつきが一番すごかった。何よりも20年以上前の曲なのにいまだに古さを感じない、この不変性は何なんでしょうね。
そしてグッズ紹介コーナーを挟み(まさか靴下まで売ってるとは思いませんでした)最後は同じ1st収録の「Motherland」でした。今回何気に過去曲は1stが一番多いというのもまた面白いですね。この曲がラストなのは、何となく歌詞を読んだら分かる気がします。自分達が行く場所それぞれに待ってくれる人たちがいる、それが彼らにとっての「Motherland」であり、そしてまたこの曲の歌詞のラスト「あなたに降る未来が~」という所が最後に伝えたかったことなんじゃないかな、と。
そんな暖かな雰囲気を残して全てが終了しました。
前回の「Windy」の時はとにかく再始動という所での意識が強かったけど、今回やっとそこから先の姿を見る事が出来たと思います。やっぱ楽曲一つ一つが濃密なんですわ。時間をかけてるなっていうのが凄く分かる。
来年は20周年という事で「とにかく盛り上げたい」と語っていた彼ら。タイミング的にその「盛り上げ」というのを期待しています。タイミングが合えば、また行けたら良いなと思っています。年の瀬に見れてよかったです。ありがとう。
ちなみに帰りにラーメンを2軒はしごしたのですが、1軒目が思ったよりおいしく無くて、2軒目行ったら、今まで生きてきた中で一番まずい、味の無いラーメンでした。もう二度と行かないと思います。そんな変な思い出もこの日は残りましたね(笑)まあ、小倉も好きですよ、また来年。